霊媒師が金のたm……ゲフンゲフン、平和のために戦うのは間違ってるだろうか 作:幽霊です。
『死の七日間』
暗黒期史上最悪の悪夢に、オラリオの冒険者が決死の覚悟を持って挑んだ。
一夜にして燃える迷宮都市。次々と湧き出る爆発物を携えた死兵。悪辣の限りを尽くし虐殺を好む者。現最強である【猛者】の敗北。
絶望に充分。士気は落ちた。
冒険者はただ抵抗するのみ。なぜなら反撃の余地がないからだ。もはや最悪の流れを変えられない。
――――
「やるぞメーテリア!!」
『姉さんを止める!!』
「私はもう止まらない!誰が相手でも!
迷宮都市の前最恐派閥にして、【三大
「……ここは」
目が覚めると、日の光が差し込めないぐらいの曇った空が一面に見える。隣近所からはうめき声が聞こえる。酷いので悲鳴が上がっている。
ここが仮設の病床であることは、数秒も掛からず理解できた。同時に自分も重症であることも完全に理解した。
ズキズキと鈍く痛み始めるが、どうにか誤魔化しつつ起き上がる。
手足を失った者、火傷で皮膚が爛れた者、全身包帯に巻かれ生存不明の者。
地獄のような光景がここにあった。あの惨事だ。被害者はまだたくさんいるに決まってる。
犠牲者は何人だろうか?最前線で戦っていた冒険者は何人死んだ?いや、そんなことより【ロキ・ファミリア】はどうなってる?
確かめるために、畳んであった上着を羽織り、地面に置いてある靴を履いて歩き出す。
それを治癒士が止めようとするが、
「ありがとうございます。もう充分元気になったので、他の人を診て上げてください」
精一杯の元気アピールをしてやり過ごす。無論、元気じゃない。
右手骨折。肋骨数本に罅が入り、左足捻挫。たくさんの擦り傷は治されていた。
本来ならそれでも止められたのだろうが、常に手一杯。俺の言葉に甘えるように退院を許可した。
大の大人でも耐えきれない痛みを、即興で作成した御札を用いて誤魔化したのだ。即興なので、当然すぐ効果を失う。
どこかで休む必要がある。ちょうど人目につかなそうな場所に腰掛けて作業する。
声が聞こえた。
『私の声は、聞こえなかったのかな……』
いつの間にか隣にいるメーテリア。落ち込んでいるのか、膝を両手で抱えて頭をうずめている。
見た目が違う。声も違う。性別が違う。
そんな言い訳は通じない。アルフィアは、はっきりと妹と断言したのだから。
「かもしれないね」
『……』
「でもね、そうでもないとも言える」
『……え?』
「
正確には一枚の御札が、だ。牽制のつもりで放った御札は避けられず、されど防ぐ素振りを見せず、黒いドレスにくっついた。
脅威と感じなかったか。あるいは例の病気せいか。
「俺はね、メーテリアを感じ取ってしまったから揺らいだんだと思ってる。リヴェリアとガレスを倒せるほどの実力者だ。鈍い御札を避けられないとは考えにくい」
『そう、なのかな……』
「何にせよ。俺はもう一度戦うよ。ヤラレっぱなしは嫌だ」
再戦を。
圧倒的な実力差があろうと、魔法一つで殺されるとしても。俺は、
「俺は戦う。メーテリアは?お前は落ち込むだけか?」
『私も、私も戦う。いいえ、姉さんを止めてみせる。初めての姉妹喧嘩で姉さんに勝つ…!』
「よし、んじゃ行こうか!」
『ええ!』
『私も協力するよ!』
一人と、
曇り空から一筋光が差し込んだ。
「………ん?」
お化け二人?
『品行方正で人懐っこくてシャクティお姉ちゃんの妹でリオン達と同じLv.3の
リューさんについて触れていきたい。シャクティさんには殴られそう。アーディの件で、裏ではかなり傷付いてるから。
オリ主の能力は、格上冒険者に有効。流れは充分変えられた。負けたけどね。
ダイダロス通りにある拠点は保留。敵が例の魔石工場に動いたため、特定が出来なくなった。
このオリ主は、精神力がすでに大人並なので泣かない。それどころか励ませる。まあ強がりかもしれないが。