ようやっと、今話で1期の時間軸に突入です。長かった希ガス。
体が動くようになった翌日には退院の許可が降り、奏姉さん達と共に二課へ戻る際聞いたことなのだが。
実は私と絶唱をした際にギアペンダントが使えない一歩手前レベルの破損してしまったらしく。櫻井さんの手をもってしても直すのはかなり先になるらしい。
つまり、これは奏姉さんの戦線離脱を意味していた。
戦線離脱から半年が経ちギアの修復が終わった。だが、櫻井さんが言うに本物の時限式となってしまったらしい。
修復作業中、ギアの重要な部分が修復不可能レベルでイカれてしまっているのが判明したらしく、戦線復帰するならここが限界ギリギリの妥協点との事。
奏姉さんはそれを了承し、これで今まで通り3人で戦えるはずだった。
はずだった。だが、その後の戦いで奏姉さんは塵になって死んだ。
死因は一般人を守る為に絶唱を使った事だ。
広範囲にノイズが広がっており、各々がバラバラになって戦わなければ周囲への被害が拡大しかねなかったのだ。
そんな中で奏姉さんは時限式の限界を超え、タイムオーバーしても意地だけで維持し大量のノイズに囲まれた一般人をあの時のように絶唱を使用して助けたのだ。
私が、大急ぎで殲滅し向かった頃には奏姉さんが倒れており、それを翼さんが抱きとめていたが。しばらくしてガングニールと共に奏姉さんは塵となった。
それから数年後。私はリディアン音楽院中等部の3回生になった。
奏姉さんの死後はノイズの発生は極端に減り、出たとしても人的被害が余裕で0で食い止められる程度しか出てこなかった。
あれから、翼さんは『自分が弱いから奏が死んだ』という後悔の念で自分を追い詰めてしまっており、歌手活動はソロで行うようになった。
実は戦いも最初は個人プレーになっていたが、気持ちの整理が少しは出来たのか、奏姉さんがいなかった頃のコンビプレーができるようにまでは修復出来たし、翼さんも気を張り過ぎなくなっていった。
そんな平和がほんのちょっぴり戻ったある日。
私は今日発売される翼さんのCDを買う為に放課後の時間にCDショップまで小走りで向かっていた。
わざわざ買いに行かなくても、言えばあげると翼さんに言われたが、自分の足で赴き買う事に意味があると言うと納得してくれた。
そんなこんなで向かっているが、行く先々でお婆さんの荷物を持ったり、轢かれそうになっていたわんちゃんを道路に飛び込んで助けたり、木の上に行ってしまった風船を取ったりでかなり時間を食ってしまった。
まずい、まずい。早く行かないと売り切れちゃう。そう思いながら向かっていると、後ろから私の考えてることと同じような事を口走りながら走っているリディアンの制服を着た女の子がいた。あの女の子。なんか見覚えがあるような?
「貴女も風鳴翼さんのCDを?」
「うん!CDの初回特典の充実度は他のとは違うからね!絶対手に入れたいんだ!」
「初回....特典....?」
「そう!絶対に手に入れたいんだ〜!」
「あったんですね、初回特典。いつも人助けして、手に入れるのは販売されてるラス1のCDなんであるの知りませんでしたよ」
「なんですと!?それは勿体ないよ!
あ、自己紹介遅れちゃったね。私は立花響!よろしくね!あなたは?」
「私は上倉律歌。よろしくお願いします響さ....いえ、立花先輩」
そこまで言って気づいた。リボンが上級生のやつだった。
先輩と呼ばれたことが嬉しかったのだろうか。顔がにっこにこだった。
「せ、先輩....!なんていい響きなんだろう!」
一緒に並走しながらCDショップに向かうが、立花先輩がバテてしまったので近くのコンビニで飲み物休憩をしようと思い立ち止まる。
だが、そのコンビニには人が一人もいなかった。いないと言うよりも、さっきまでいたのであろう。だって、その証拠に、コンビニの至る所に見慣れた塵があったのだから。
「えっ....これって」
あぁ、クソっ。なんで司令部からのアラートがならないんだ!?
とりあえず今は立花先輩をここから逃がさないと。
そう思っていると、悲鳴があがった。小さい子供の声だ。
早く助けないと...!
私はポッケの中にある端末にノイズが発生したことを知らせると、邪魔なカバンを投げ捨てて子供の声がした所へ走る。立花先輩も全く同じ考えだったのかカバンを投げ捨てて私と一緒に向かうらしい。
すぐに悲鳴の聞こえた場所に着くと、女の子がノイズに追いかけられていた。すぐさま私と立花先輩は女の子の手を取り走って逃げる。
周りからは私たち以外の足音は無い。つまり本来ここら辺にいた人は塵になったのだろう。
とりあえず、この2人を安全なところに逃がさないと。
シンフォギアを使いたいがこれは機密中の機密。ホントにダメな時に使おう。
途中、女の子の体力も尽きてしまい立花先輩が背負って走ることになった。
そしてひたすら逃げ続け、人のいない工業地帯にまで行く。その頃には日も暮れており、ほぼ夜に入っていた。
だが、それでもノイズは自壊せずに追いかけ続けてくる。
おかしい。なんでこれだけ時間経ってるのに自壊しないの?
「シェルターから離れてる...!」
「立花先輩。今、下手にシェルターに逃げ込んだらそれこそ地獄になります」
「確かに...ノイズはものを透過して来るんだもんね...。よし、工業地帯のさらに奥まで逃げよう!」
「はい!」
さらに逃げ続け、梯子を使って建物のてっぺんまで登る。これ以上はギア無しじゃ逃げれないぞ...。流石にもう来るなよ...。
そんな願いを裏切るように、ノイズは登ってきた。
使うしかないか...。
私が2人の前に立ち、聖詠を口にしようとしたその瞬間
私以外の聖詠が聞こえた。それは私の後ろからだった。
シンフォギアを纏いすぐに後ろを向くと、そこにはオレンジ色のシンフォギアを纏った立花先輩がいた。
シンフォギアのギアペンダントすら持ってない立花先輩が何故ガングニールを?
「律歌ちゃん何コレ!?」
今はどうでもいいか。何はともあれ、立花先輩もシンフォギアを纏ったのならアレをやっても問題ないな。
「立花先輩、説明は後です。とりあえず、私についてきてください!」
すぐに私は建物から飛び降りると、少しの躊躇いを見せたが立花先輩も後に続き、ノイズも私達を追って飛び降りてくる。
よしノイズめ、ついてきたな?
私はアームドギアを展開するとハンマー中のモーターをフル回転させ、それと同時に腰のバーニアをふかし立花先輩達よりも後ろの、つまりノイズと距離を縮める。
ノイズにぶつかるギリギリで撃鉄を落とし、フル回転のエネルギーで全て上にいるノイズに叩き込む。
エネルギーは上空まで飛んで行き、頭上のノイズは殲滅された。
やることを終えて着地をすると、立花先輩が口を開けてポカーンとしていた。
「律歌ちゃん凄いねぇ...」
「立花先輩、驚いてる暇ないですよ。まだ大物が残ってます」
発言と同時に壁を透過して、ニュッと大型のノイズが現れる。するとそのタイミングで通信が入る。
『律歌!今から天ノ逆鱗を落とす!そこから離れろ!』
「了解!立花先輩、その子を離さないでくださいね!」
私は、女の子を抱えてる立花先輩をお姫様抱っこすると、全力でその場から離れる。すると離れたタイミングで巨大な剣がノイズを叩き切るように突き刺さる。流石、翼さん。タイミングバッチリだ。
「司令部、状況は」
『大丈夫、これで殲滅完了よ。人のいないところにノイズを引き連れたのはナイス作戦ね』
「どもです。櫻井さん」
『律歌ちゃん、今から事後処理の人達を向かわせるから少し待っててね』
「了解です、友里さん」
通信を切ると、バイクに乗って翼さんがやってくる。
「お疲れ様、律歌」
「翼さんもこんなとこまで走らせてしまってすいません。面倒だったでしょ。工業地帯だし」
私が翼さんの名を出すと、立花先輩が驚いた顔をしていた。
「翼さん!?私ファンです!」
「あ、ありがとう....」
微笑ましい光景を眺めていると、車がやって来て、車内からは緒川さんや二課の黒服の人、見知らぬ女性が出てくる。女性が出てくると女の子が抱きつきに行った。
あぁ、あの人がお母さんか。お母さんと会えて良かったね...。
とりあえず、あの子の母親には今回の事は口外しないように誓約書を書いてもらうとして、理由は分からんけどガングニールのシンフォギアを纏った響先輩には二課に来てもらわないと。
緒川さんに視線を送ると、考えてることを察してくれたのか、こちらに手錠を投げ渡してくる。
「立花先輩。暖かいもの飲んでるところ悪いのですが、両手を前に出してもらってもいいですか?」
「え?こ、こうかな?」
立花先輩が言い切ると同時に手錠をかける。
「り、律歌ちゃん!?何コレ!?私にこんな趣味ないよ!?」
「私もそんな趣味はありません。立花先輩にはちょっと来てほしい場所がありまして」
「えぇ!?」
「ご同行、お願いしますね?」
「律歌ちゃぁん....これお願いじゃなくて強制連行だよぉ.....」
軽く涙目な立花先輩の手錠を引っ張り車に乗せ、走らせること1時間。目的地であるリディアン音楽院に到着した。
「着きましたよ。立花先輩」
「ここってリディアンだよね?」
「はい、リディアンです。一応言っておくと場所を間違えた訳じゃないですよ。さ、行きましょうか」
「うぅ....はーい...。なんだか警察署に連行されてる気分だよぉ....」
私達は校内に入り二課直通のエレベーターへと向かう。中に入り緒川さんが端末をセンサーに掲げると手すりが出てきた。
「うわっ!?なんか出てきた!?」
「立花先輩、危ないんでそれ掴んでてください」
「え?危ないって」
響先輩が言いながら手すりを掴むとエレベーターは物凄いスピードで降下していく。
「どーぉぉぉぉぉぉぉ!?」
突然過ぎたのか響先輩がすんごい情けない声を上げる。
しばらくするとエレベーターの中から見える景色が変わり、今見えるのは昔に書かれた色鮮やか壁画のような壁だ。
「あは、あはは....」
「まぁ、もうお分かりでしょうけど危ないっていうのはこういう事です」
「あー...ホントにびっくりした...」
「そろそろエレベーターから降りるんで安心して大丈夫ですよ」
ちょっとしてエレベーターから降りると緒川さんが司令達がいるであろう場所に先導してくれる。
「どこに向かってるのかな....というかリディアンの地下にこんな施設があるなんて....」
「その事は目的地に着いたら教えてくれますからそれまで我慢です」
「はーい...」
司令部に到着し、扉が開かれるとその瞬間クラッカーが鳴らされる。
「へ?」
「ようこそ!人類最後の砦、特異災害対策機動部二課へ!」
なんというか謎な場所だったはずの印象が一瞬にして愉快な場所に変わってしまったという感覚がある。というか立花先輩も想像と違っていたのか固まっている。
ちなみに翼さんは軽く頭を抱えていた。
改めて部屋を見渡すとテーブルの上には食べ物と飲み物が、天井に吊られている看板には《熱烈歓迎!立花響さま☆》と書かれている。
なーんで立花先輩の名前を知ってんですかね。あれ?私達バッグ投げ捨てて逃げてたような...。
「そういえば、なんで初めて会う皆さんが私の名前を知ってるんですか?」
「我々二課の前身は大戦時に設立された特務機関なのでね。調査など、お手の物なのさ」
そう言うと了子はその通りと言わんばかりの笑顔で私達のカバンを取り出す。
ですよね。知ってた。
「あー!私と律歌ちゃんのカバン!なーにが調査はお手の物ですか!カバンの中勝手に調べたりなんかして....!」
とりあえず忘れてたけど手錠外さないと....。私は緒川さんから手錠の鍵を投げ渡してもらうと立花先輩の元へ行く。
「立花先輩、とりあえず落ち着いて。腕を前に出してください」
立花先輩は一瞬「え?また?」と言いたげな顔をしたが鍵を見せると納得して腕を出してくれたのでササッと解錠をした。
その後司令達の自己紹介が終わり、やっと本題へ入る。
「君をここへ呼んだのは他でもない。協力を要請したいことがあるのだ」
「協力って.....あ!教えてください、あれは一体何なんですか?」
「とりあえず響先輩の質問に答えるためにも2つくらいお願いがあるんです」
「お、お願い?」
「はい。1つ目は今日のことは誰にも言わないこと」
2つ目を言おうとした時に櫻井さんがひょっこり出てくる。
「そしてもうひとつは....とりあえず脱いでもらいましょっか!」
櫻井さん.....言葉足りてないです。
はい、せっかく生き残った奏さんには悪いですが、死んでもらいました。奏さん、すまねぇ。嫌いなわけじゃないんだ。
翼さんは1人じゃなく律歌がいたので原作よりは気を張っていません。何故ガングニールをとは思ってますが。
私事ですが、PCを新調しました!これでやっとAPEXやらの容量大きめなゲームを高画質で遊べる!モンハンサンブレの起動に1時間半かけずにプレイ出来る!やったぜ!
まぁ、まだディスプレイ買ってないんですけどね!Amazonで頼まないと。