「ざけんな……ケルトは………駄目っす俺」
「ヘヘッ……生きてるかよ、おっさん」
俺の隣で地獄を共に生き抜いたサーヴァント、クー・フーリンがいる。
しかもだ、あの女王陛下の力で俺と似た感じになってやがる。
「おい…取り敢えず、テメェの元マスターの所行くぞ」
「あん、腐れ神」
「バゼットだ、生きてるよ。今は俺が軟禁してるがな」
クー・フーリンを連れ、眠るバゼットの居る病院へと帰還した。
「お前、なんてことを」
病院の前で寝かせていたのは不味かったか、クー・フーリンが叫ぶ。
「おい、バゼット!おい!」
クー・フーリンからすれば自分を呼んだ最高の女。それは主が変わっても変わることのない。
「クー……フーリン」
「クー・フーリンどけ」
俺はバゼットの容態を確認する、脅したり首を絞めたり色々したせいもあるが、今は飯だ、
体力が極限まで減っているのもある。
俺のセーフハウス基家にクー・フーリンと共に向かった。
「やぁ、お早いお帰りだね」
「親父様に母様、既に寝ているかと」
「まぁ、最低限しかない割に過ごしやすいからね。ここは」
「えぇ…ここは霊脈溜まりですので」
「ランスロット、まずは私自身話を聞きたいのですが」
バゼットが起き上がる、流石伝承継承者だっけ?フラガラックもあるし恐ろしいな。
「まずだ、俺は超特殊なサーヴァントでな。マスターを自分の意志で変えられる。それどころか、半分生身でな。霊体化もできるけど生きている。因みにクー・フーリンお前も今その状況だぜ」
「師匠に捕まった時におかしいと感じたんだよなぁ……おっさん、アンタ何か知ってるか?」
「おっさん言うな。ランスロットだ、さぁな。俺が信仰してる女神様ならやってもおかしくない。でないとスカサハが出張ってきたのが説明できん」
「そりゃぁ……な、師匠が来るなんて思ってなかったぜ。ったく」
俺とクー・フーリンは二人して疲れた顔をしている。まぁ、しゃあねぇな。
「それで、何故私なのです。私以外にも」
「御三家潰すって言ったがな、正確には違うぜ。何だかんだ考えて、確実に敵対するのが遠坂だ。クー・フーリン、お前がやりあったアーチャーだよ」
「あの赤い弓兵か……まぁいいぜ、だがげせねぇ。ランスロット、アンタの目的は何だ」
「……皆が笑えるハッピーエンドかな?」
――――――――――――――――――――――
その頃、衛宮邸にてランスロットの予想に反するレベルの大問題が起きていた。
「つまり、衛宮、アインツベルン、間桐、遠坂で同盟を組むと」
「あぁ、雁夜さん。今回、間桐にはギルガメッシュに対抗できるサーヴァントがいる。しかも、セイバーの話では神すら召喚し、僕らがみた天変地異すら起こせるサーヴァントが」
衛宮切嗣は最大限の警戒を間桐に向けながらも話す。
「そうね、キリツグの言葉じゃないけど私のバーサーカーでもアレには勝てないわよ。それこそ、英雄王と共倒れ狙うしかない」
「でも、親父!ランスロットが悪い人だなんて」
「衛宮くん、生憎だけど私とアーチャーは彼奴を殺すわよ」
「なら、私達間桐は先に遠坂を消すだけですよ」
二人の乙女の感情がぶつかる、復讐心と親愛。
だが、ふたりとも家族にという気持ちがある、
遠坂凛は父を殺し、家族を壊したランスロットへの復讐を。
間桐桜は自身を救い、絶望から希望、普通とは違うが限りなく一般人が過ごした家族との時間を手にした。
「遠坂も桜も止めてくれ、今はここで争う場合じゃないだろ…あの、英雄王の対策を考えないと」
「…桜、セイバーのマスターの言うとおりです。今は、凛と言い争う場合ではない」
「ごめんなさい、ライダー」
その中でアーチャーはじっとこの世界の彼等を、衛宮士郎を見ていた。
今更殺すという事はする気はないが、本当に一体何がこの世界線を作り上げたのだと。
自身の記憶よりも姉妹の仲は劣悪であり、自分の姉と自身の妹まで出てくる始末。
ただ、変わらない女難に頭を痛める。
「アーチャーは何かないか」
「はっきり言おう、ルーラーも居るからな。我々の中であの規格外二人に勝てると言えるサーヴァントは居るのか」
「まず、前程としてランスロットは私の真名も、宝具も理解しています。コレは恐らくライダーにも言えることかと」
セイバーがそう言いながらライダーを見る。しかし、恐ろしい言葉をライダーが話した。
「生憎ですが、彼はこの聖杯戦争に限界したサーヴァントの真名を全て言い当てました。私も、事前にあなた方の真名を教えてもらっています」
「待てよ、ってことは貴方達はこの頃のガス漏れ事件の犯人も」
「知っていますが関わる気はありません。キャスターを討伐したいなら勝手にしてください。私は桜次第ですので」
「桜は」
「すみません、先輩。キャスター陣営は特に問題はありませんよ。それに、今は〘英雄王対策〙です。他の話題を出すべきではありませんよ」
桜の牽制が入る。
「…ランスロットは自身をエクストラクラスオールラウンダーと言っていました。それに、あの力。恐らく、サーヴァントという概念すら超越し、生前と同じかそれ以上の力を有していると思われます」
ルーラー、ジャンヌ・ダルクの言葉に曇るメンバー。だが、アーチャーが口を開く。
「…この際だ、演技を終る。私は抑止の守護者としてアラヤと契約した人間だ」
「つまり、貴方はこの時代では英霊ではない?」
「そうだ、セイバー」
「待ちなさいよ!何?!記憶喪失が嘘だったわけ!」
「…すまないなマスター、だが教える訳にはいかんのだ。それよりもだ、私は守護者としての側面もある。だからこそだ、アレにアラヤは動かない。わかるな、アレだけ世界の理すら破壊できる存在に抑止の守護者は動かない。いや、動けないが正しい。アレはそういった存在だ、私自身どうも言えん。規格外なのに動かない、はっきり言おう。そんな存在に英雄王が勝てるか、私は………判らん。だからこそ、共倒れを狙うべきだ。ルーラー、君もだろう。第四次聖杯戦争のサーヴァントが2騎。両方に君の令呪は効かないのではないか?」
「……はい。この中にいるメンバーには確実に効きます。しかし、英雄王はその存在が強すぎる為に。そしてランスロットは何故効かないか、それすら判らない。そんなイレギュラーを残しておくのは危険です」
ルーラーの言葉に納得はすれども遠坂以外は戦う理由がない。
「……ロード、イスカンダル。何か、君達ならあるんじゃないか。彼を止める方法が」
親交深く、湖の騎士を友と呼んだ征服王。
「無理だな、それならむしろ騎士王の方が知っているであろう」
「……あるとすれば、マーリンか、ヴィヴィアン様なら」
それはランスロットの両親である、親なら止められるだろうかという甘い考えがある。
「まったく、呼ばれてしまったから来てみたけど、まさか君が私を頼るとは思わなかったよ。
アルトリア」
「……やはり、居たのですね」
幻術だが、アルトリアは微かに感じていた。
自分を王にのしあげた存在の魔力を。
「本当なら傍観者を続けるつもりだった。けど、これ以上ランスロットばかり強くなるのは狡いと思ってね」
「アヴァロンから出たと思ったら……良いでしょう。マーリン、話を」
マーリンはにこやかに笑うと話した。
「ランスロットに確実に勝てるサーヴァントを喚べばいい」
「そんな、既にサーヴァントは」
ジャンヌが叫ぶがマーリンは笑うのみ。
「いるよ、本当なら彼に世界の抑止力が動かないのはおかしいんだ。まぁ、それの理由があるんだけど、それを話す理由はないね」
「……貴様はランスロットのあの規格外の力の理由を」
「知っているさ、僕は花の魔術師マーリンお兄さんだ。どんなこともお見通しだよ」
「……わかりました、では誰を呼べと?神霊でも彼は」
「簡単さ、僕の孫を」
マーリンの居た場所をセイバーのエクスカリバーが斬り裂いた。
「それを……それを貴方が」
「セイバー、どういう事だよ」
「そうでしたね、ランスロットの義父に当たるのがマーリンです。シロウ、私達アーサー王物語を知っていますね」
「うん、円卓の騎士のメンバーも有名人なら、ランスロット、ギャラハッド、パーシヴァル、アグラヴェイン、ガウェイン、モードレッドに」
「シロウ、ではランスロット卿とガラハッド卿の関係を理解していますか」
「親子だろ」
シロウはそう呟いた、そして周りのメンバーの表情が暗くなることで理解する。
「……ランスロット卿は非情になれます。たった一人の息子とガレス卿を除いて」
「まさか……」
「ランスロット卿はガレス卿を殺しました。だから……マーリンは選んだのでしょう。第四次の時にも彼は私に殺意を向けました。ギャラハッド卿を騎士としたことに」
「そう…ランスロットはギャラハッドを殺せない。それどころかギャラハッドを見た瞬間どう思うかな。溺愛する息子に止められて、彼は動けるのかな」
マーリンの言葉で全員の顔から表情が消えた。
「マスターはどうなる」
「ギャラハッドはね、僕達の記憶では名剣や弓、槍をしていた記憶はない。ライダーの適性も低いだろう。エクストラクラスの何処かで喚ばれると思うよ。それにだ、衛宮士郎。君なら喚べる、アルトリアの鞘を持つ君なら」
――――――――――――――――――――――
「鞘?鞘ってどういう事だよ、俺は」
俺に指を指すマーリン、それを見て苦々しい顔をする親父に母さん。
イリヤとクロエは判らないといった顔だ。
「……キリツグ」
「キリツグ……まさか…まさか……シロウに鞘を」
「その通りだ、セイバー。士郎の身体には全て遠き理想郷がある」
「なっ!セイバーのエクスカリバーの鞘だぞ、親父!俺の身体の何処に」
「一体化したんだ!…あのとき、士郎を助けるにはそうするしか無かった。全て遠き理想郷を士郎の身体に押し付け治療していた!でも…僕も予想外だ、恐らくは士郎の魔力と親和性が高すぎたんだと思う」
「つまり……シロウが私の鞘?」
うーす、嫌な予感がするランスロットだ。
今回は珍しく来てもらいました、本人からの説明です。俺帰ります、でないとやばい。
小次郎
いやはや、急に呼ばれてみれば自己紹介とは。
あの女狐めもおらず茶や菓子もある、終わり次第休むのも……
という事で、まいぷろふぃーるだ。
真名
佐々木小次郎(正確には『佐々木小次郎』という殻を被るに都合のいい誰か)
クラス アサシン
生前 男性
身長 176cm
体重 63kg
出典 史実
地域 日本
属性 中立・悪・人
イメージカラー 群青
特技 剣
好きなもの 花・鳥・風・月、日がな一日剣を振るうこと
苦手なもの 特になし
嫌いなもの 醜悪な心
天敵 間桐臓硯、間桐桜
小次郎
ふむ、しかし間桐の者とは恐らくは戦わんだろう。問題はあるまいて
小次郎
では、すてーたす?とやらだ
ステータス
マスターメディア
筋力C 耐久E 俊敏A+ 魔力E 幸運A 宝具__
保有スキル
気配遮断(D)
武芸者の無想の域「明鏡止水」として有しているが、ランク自体はやはり正規のアサシンに劣っており、剣の間合いに入るまで気付かれない程度。
心眼(偽)(A)
所謂「第六感」「虫の知らせ」と呼ばれる、天性の才能による危険予知。視覚妨害による補正への耐性も併せ持つ。
透化(B+→A+)
「明鏡止水」の心得。精神干渉を無効化する精神防御。暗殺者ではないのでアサシン能力「気配遮断」を使えないが、武芸者の夢想の域としての気配遮断を使用することが出来る。前述の気配遮断の代用。
宗和の心得(B→B++)
同じ技を何度仕掛けても命中精度が下がらない特殊な技法。つまり、相手に攻撃を見切られる事がなく、相手は何度戦っても常に初見と同じ戦い
燕返し
「無名とは言え剣に捧げた我が人生だ! 死力を尽くせぬのならその信念…力づくでこじ開けようか……秘剣・燕返し!!」
生前に彼が編み出した剣技の中でも屈指とされる最高の技。
正式なサーヴァントではないため、正確には宝具ではないのだが宝具に匹敵する神秘を兼ね備えた最高の剣技。
魔術を使用せずに一瞬だけ分身して放たれる必中不可避の魔技とも称される。
ただ、燕を斬るためのものだったのだが
宝具
未所持
私自身、あまり語ることのない身。
人すら斬ったことのない男に何を求めるか……