ハイスクールG✕S   作:ボルメテウスさん

22 / 106
護衛の始まり

 その日、俺と翼はバイクデートを行っていた。

 

 翼自身も、普段は歌手として活動しており、世間にその顔を知られている。

 

 だが、俺の世界では誰も知らない一般人であるという事もあってか、誰の目を気にする事なく俺は翼との時間を過ごしていた。

 

「んっ、あれは?」

 

 二人乗りしたバイクが向かう先にある信号で止まった時だった。

 

 俺達が見つめた先にいた人影。

 

 それは兵藤と姫島先輩の二人だった。

 

 それだけではなく、何やら見覚えのある人物の姿が見えた。

 

「……オーディンさん?」

 

「むっ、まさか赤龍帝の小僧だけではなく、まさかギャラルホルンの小僧もいたか。

 

 もしかして、そこにいる子とこっちにか?」

 

「んっ?」

 

 ふと、オーディンさんが指を差した所にはホテルがあった。

 

「いや、翼さんは実体化できないから、そういうのはできないから」

 

『偶然としか言えないからな』

 

「なるほどのぅ」

 

 そう言いながら、オーディンさんは笑みを浮かべた。

 

「えっ、翼?」

 

 その言葉と共に、オーディンさんの後ろにはスーツを身に纏った女性が反応していた。

 

 銀色の髪にロングストレートの女性だが。

 

「あっあの、先程の話を聞くと、もしかしてギャラルホルンの所有者という事は、もしかして一緒にいるのは、風鳴翼さんでしょうか?!」

 

 何やら、驚いている様子が見える女性だったが。

 

「おぉ、そういえば、ロスヴァイセは風鳴翼の大ファンじゃったな」

 

「えっ、ファンって、こっちでは歌手活動をしていないはずじゃ?」

 

「儂が持っていた曲に関して、北欧で配信していたからな。

 

 その事もあってか、ロスヴァイセを始めとしたヴァルキリー達は熱狂的なツヴァイウィングのファンになったんじゃな」

 

『それは嬉しい限りだな。

 

 その、すまないが』

 

「あぁ、分かった」

 

 その言葉と共に、俺はそのまま翼に身体の所有権を渡す。

 

 同時に翼は、そのままロスヴァイセさんに向けた。

 

「まさか、異世界でファンと出会えるとは思わなかった」

 

「はい! 私達にとって憧れの存在です!!」

 

 うわぁ、凄く嬉しそうな表情をしている。

 

 そう思いながら見ていると、翼を握手をしながら、ロスヴァイセさんは激しく興奮をしていた。

 

 けどまぁ、確かにこの世界での人気を考えると納得ができるかな。

 

 そんな事を考えていると、ロスヴァイセさんの後ろで苦笑いしている男がいた。

 

「くくっ、まさかあの真面目なロスヴァイセがここまでとはのぅ」

 

 そう言いながら、オーディンさんは面白おかしそうに笑っていた。

 

「ほほっ、まぁ良い。

 

 どうせ、お主達にも頼もうとした事があるからのぅ」

 

「頼みたい事ですか?」

 

 そう翼さんは首を傾げる。

 

「護衛を頼みたい」

 

 そう言った、オーディンさんからの頼みに驚きを隠せなかった。

 

 その中で、翼さんは、その後ろにある姫島さんとこれまで見た事のない男性。

 

 その雰囲気に、翼さんはどこか悲しそうな顔をしていた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。