カイゼルグリッドナイトの力を得た事は、俺にとっては予想外だった。
本来、発揮されるはずだったXDモードに比べたら、確かにその力は弱いかもしれない。
だが
『ソウゴ、後ろから迫っているぞ』
『魔方陣による攻撃が来る』
「あぁ」
それとは比べものにならない程に強い味方が、1人のXDモードよりも心強い。
1人の視点だけでは、対処できないまさに神速と言えるだろうフェンリル。
そして、変幻自在に魔法を使ってくるロキに対して。
数々の激闘を乗り越えてきた翼さんとナイトさんの2人が常に警戒してくれているおかげで対応できる。
「まさか、ギャラルホルンがこのような力を持っているとはな」
そう言いながら、ロキはこちらに向けてさらに追撃を行うように、攻撃を行う。
その間、俺もまた、全ての勝負を決する為の一撃を放つ為に準備を行う。
「しかし、だからこそ分からないな」
「何?」
その言葉に俺は、首を傾げる。
「貴様はこの戦いにおいて、あまりにも関係ない。
あそこにいる悪魔達のようなどこかの勢力に所属している訳ではない。
それなのに、なぜ、そこまで戦える?」
「あぁ、そんなの簡単だろ」
そう言いながら、俺は分かりきった答えを口にする。
「翼さんの為だ」
「翼?
誰だ」
「一緒に戦ってくれている大切な人だ。
この人が、この戦いの中で参加するある親子の為に来た。
だから、俺はそれをなんとかする為に来た」
「女の願いだけでか?
そんな事だけの為にか」
「俺には十分過ぎる願いだよ」
そう言いながら、俺はそのまま構える。
「幼い頃から、戦う事を強いられている。
だけど、今は、自分の意思で戦う。
失った誰かの為に、今も生きている誰かの為に。
守る為の防人として。
そんな彼女の意思を、俺は守りたい、だから戦う」
俺は拳を構えて突撃をしながら、更に続ける。
「まぁ、今は何よりも、てめぇをぶっ飛ばす事だけだ!」
その言葉と共にロキはさらに魔方陣から次々と魔法を繰り出してくる。
それを避ける事もせずに正面突破し、奴に拳を向ける。
放たれる高威力の攻撃に対し、俺はただひたすら突っ込んでいく。
そんな事をしている間にも、俺はそのまま構える。
「『『カイゼルナイト』』」
「先程の技か。
だが、既にそれは分かってっなぁ!?」
その大きさは、先程よりも巨大な円形のエネルギー刃だった。
ロキは驚きを隠せない間にも
「『『サーキュラー』』」
そのまま、俺達は真っ直ぐとロキに向けてカイゼルナイトサーキュラーを投げつけ、その攻撃はロキの放つ攻撃を容易く切り裂いて進み、ロキへと直撃した。
それにより、ロキの身体は吹き飛び、岩の壁に叩きつけられた。
「まさかっ、ここまでっ」
そう言いながら、ロキはそのまま気絶した。
それが、戦いの終わりを告げた。