ハイスクールG✕S   作:ボルメテウスさん

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修学旅行と言えば、望み。

俺はその日、覗きを行おうとした。

クラスの女子を見るのもそうだが、今回はさらに雪音ちゃんという存在がいる。

ソウゴと一緒にいる所は見るし、一緒に戦う時にかなり露出度の高い姿になっているけど、あの部長にも匹敵するだろう大きさを見なければ、損する。

「それはそれこれはこれ!
今日、俺はロスヴァイセさんと差し違えても、覗きます!」

「へぇ、兵藤。
覗きをしようとしたんだ」

「へっ」

その言葉と共に、俺は思わず後ろをゆっくりと見る。

そこには丁度、風呂からあがったと思われるソウゴの姿があった。

「なんか大きな音があったから、気になって来てみたけど、そういう事なんだぁ」

何時ものように、マイペースな口調。

だけど、なぜだろうか。

命の危機を感じるのは。

「ロスヴァイセ先生」

「はっはひっ!」

「兵藤は俺が連れて行くから、安心しておいて」

「わっわかりました」

それだけ言うとロスヴァイセ先生はそのまま、そこにいた。

「さてっと、兵藤。
少しお話しようか」

そう、笑顔であったが、その迫力ははっきり言って魔王を思わせた。




過去の自分と

温泉を楽しみ、兵藤と話した後、俺達を呼んでいるという人物の元へと向かった。

 

どうやら、兵藤だけではなく、他のメンバー達も集まっているようだ。

 

「えっと、その、イッセー君はどうしたのかな」

 

「んっ、そうかな?」

 

俺は首を傾げながら、後ろを見る。

 

見ると、「魔王怖い、魔王怖い、魔王怖い」とぶつぶつと呟いている。

 

「うぅん、心当たりがない」

 

「ほっ本当に」

 

「あぁ、俺はただお話しただけだからね」

 

そう俺は特に気にせず、そのまま呼ばれた場所へと向かった。

 

「いや、確実にソウゴが関係していると思うが」

 

「ゼノヴィア、日本にはね、触らぬ神に祟りなしという言葉があるのよ。

だから、その、先記君にこの事はあんまり触れない方が良いかも」

 

「そうか?」

 

何やら、話しているようだけど、特に関係ない。

 

俺達がそうして向かった先で待っていたのは、生徒会長によく似た人物だった。

 

「えっと、確か。

あぁ、そうだ!

魔王の1人の!」

 

「ピンポーン!正解!

魔王のセラフォルー・レヴィアタンだよ。

まぁ、レヴィアたんでいいからね♪」

 

「そう、だったらよろしくレヴィアたん!」

 

「おぉ、なんだか気が合いそうな気がする!」

 

「俺も俺も!」

 

そう言いながら、俺達はそのまま思わずハイタッチする。

 

「・・・なんか、魔王様に思いっきり気に入られているけど」

 

「あぁ、なんか、色んな意味で先記と似た雰囲気だから、それでか?」

 

何やら、後ろで言っているようだけど。

 

「それにしても、レヴィアたんはなんでここに?」

 

「それが、少し大変な事になってね」

 

そう言いながら、レヴィアたんは先程までの雰囲気から一変。

 

真剣な表情で、こちらを見る。

 

「ここにすむ妖怪からの連絡によると、つい先日ここ一帯の妖怪を統べる九尾の御大将が行方不明になっているそうなの」

 

それは確かに大事件だ。

 

協力体制を結ぼうにも、交渉する相手がいないならどうしようもない。

 

「それってまさか…」

 

「そのまさかよ、アザゼルちゃんから報告を聞いたけどその通りなの。多分、というより間違いなくあなたたちを襲ったのはその御大将の娘よ」

 

「それって、お母さんが攫われたという事」

 

その言葉を聞いた瞬間。

 

「そいつは、一体誰がやったんだ」

 

「えっ、雪音さん!?」

 

そのクリスの変化に、アーシアさん達が驚いた様子だった。

 

「禍の団か」

 

「あぁ、その通りだ」

 

同時にクリスはさらに手を強く握り締める。

 

「クリス、とりあえず、明日でもその子から話を聞こう。

助けるのは、そこからじゃないと」

 

「・・・あぁ、そうだな」

 

そう言いながら、怒りを隠せない様子だった。

 

「えっと、雪音ちゃんは一体何が?」

 

「少しね」

 

その様子にさすがに俺も苦笑いするしかない。

 

「とりあえず、せっかくの京都料理。

食べないと、助けたくても助けられないよ」

 

「あぁ、そうだな。

その悪かった」

 

そう言いながら、クリスはそのまま席につく。

 

同時に、アザゼル先生が近くに来る。

 

「あの様子からして、雪音は」

 

「昔、紛争地で両親を亡くした。

丁度、九尾の子と同じぐらいに」

 

「なるほどな。

その子と重ねている訳か」

 

「分かるの?」

 

「あぁ、嫌という程にな」

 

アザゼル先生の一言に俺はなんとなく察した。

 

「だったら、助けないとね」

 

「まぁ、そこは任せろ。

基本的には大人の俺達がなんとかする。

元々、この旅行はあいつとの思い出作りの為だろ。

それに、たぶん俺達が動いている間は九尾の娘の護衛が必要だ」

 

「そっか、うん、分かった」

 

これ以上、俺が言える事はない。

 

ただ、今、思っている事だとしたら。

 

「クリスのあの顔は、もう見たくないからな」

 

後悔して、泣く彼女の顔を決して見ない為に、行動するだけ。

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