ハイスクールG✕S   作:ボルメテウスさん

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京都の事情

あれから、京都の料理を食べた翌日。

 

俺達はアザゼル先生からの知らせが来るまでの間、しばらく京都の観光を続ける事にした。

 

未だに、どこで何がが来るか分からない以上、少しでも見回っていた方が良い。

 

何よりも、せっかくの旅行なので、少しでも楽しまないと損。

 

そう思いたいが、クリスはやはり旅行に集中できなかった。

 

そんな最中、ようやく向こう側から接触があった。

 

迎えに来た京都の妖怪達に連れられ、向かった先。

 

そこは裏京都と呼ばれる場所だった。

 

九重と名乗った女の子は、そのまま俺達に向かって深々と頭を下げた。

 

「まずは昨日の謝罪を。お主達の正体の裏付けもせず、襲撃してしまった事、心よりお詫び申し上げる」

 

「別に気にするな。

お母さんが攫われたんでしょ、だったらしょうがないよ」

 

「あぁ、あたしも気にしてねぇよ」

 

そう言いながら、俺やクリスも、そして兵藤達も気にしないように言っていった。

 

そうして、攫われた九重の母親である八坂さんが攫われた状況について教えてくれた。

 

八坂さんが攫われた状況、そして未だに攫われて京都から出ていない事。

 

それらを考慮しても、敵は未だに京都にいる事が分かった。

 

「それじゃ、俺達も聞きたい事があるんだが。

そこにいる坊主についてだな」

 

同時にアザゼル先生が目を向けたのは、坂田だった。

 

「この者は、古くから京都を守護する存在。

簡単に言えば、坂田金時の子孫じゃ」

 

「坂田金時?

それってもしかして」

 

「金太郎!」

 

俺も兵藤も同時に納得したように、頷く。

 

「なるほど、あの怪力はそういう事か。

けど、気になるのはそっちじゃなくて」

 

「こいつの事だろ」

 

同時に取り出したのは、黄金のギャラルホルン・ドライバーだった。

 

「あぁ、それは一体何なんだ?」

 

「さぁな。

俺も気づいたら、こいつを持っていた」

 

「気づいたらか。

なんだが不思議だなぁ」

 

「お前は結構呑気だな。

疑問に思わないのか、ギャラルホルン・ドライバーがなんで二つもあるのか」

 

「さぁ、そもそも俺のは響達の世界の奴だからね。

こっちの世界のギャラルホルンって、あれじゃないの、アザゼル先生?」

 

この中で、ギャラルホルンを知っていると思われるだろうアザゼル先生に尋ねる。

 

「確かに俺は実物を知っている。

けど、ここまで黄金じゃなかったぞ」

 

「何よりもギャラルホルンは何者かによって、奪われました。

その際、周辺の被害も甚大で、保管していた建物ごと消滅しました」

 

「・・・なぁ、それって、直前に大きな爆発があった?」

 

「えっえぇ、どうして?」

 

「アダムだな」

 

「えっ、アダム?

それって、確か、ソウゴが言っていた錬金派のボスの?」

 

「あぁ自力で核融合を起こして黄金を錬成し、その過程で発生するツングースカ大爆発に匹敵する火球を攻撃手段として用いるなど、出鱈目な力を持っている」

 

「えっと、ツングースカ大爆発って?」

 

「東京都ほどの面積の樹木がなぎ倒される被害が発生し、また数夜にわたって爆発物が気化して夜に輝き、ロンドンに至るまで夜が明るかったぐらいにやばい爆発だ。

未だに、俺達でもその原因は分からないけど」

 

「たぶん、それアダムの仕業だよ」

 

「あぁ、あいつならばやりかねないな」

 

同時にその黄金のギャラルホルン・ドライバーが作り出した目的も納得した。

 

「それって、あいつがギャラルホルンを素材にギャラルホルン・ドライバーを作り出した訳か?

でも、なんでそいつが?」

 

「たぶん、作ったのはキャロル達かな。

アダムは力は圧倒的だけど、錬金術に関してはド素人以下だからね」

 

「それで、なんで坂田の手に?」

 

「さぁね。

けど、坂田。

なんか声が聞こえたって言っていたけど、本当なの?」

 

「んっ、そうだな」

 

「たぶん、坂田に力を貸してくれると思うよ。

条件は分からないけど」

 

「力を貸すだと?

一体、どういう事なんだ?」

 

「まぁ、それは坂田が見つけないとね。

にしても」

 

俺はそのまま坂田を見る。

 

「なんだ?」

 

「なんか、違和感があるな」

 

「違和感?」

 

「こうもやっと?

ねぇ、俺達、どっかで会った事ない?」

 

「何を馬鹿な事を言っているんだ」

 

「だよねぇ」

 

俺はそう言いながらも苦笑する。

 

にしても、坂田景都かぁ。

 

「ねぇ」

 

「なんだ?」

 

「ゲイツって、呼んでも良い?」

 

「はぁ」

 

「おっ、なんかこれって言う感じだ!

という事で、よろしくゲイツ!」

 

「ゲイツって、呼ぶな!」

 

「えぇ、良いじゃん、ゲイツ!」

 

そう言いながら、俺は肩を叩く。

 

しかし、ゲイツは嫌そうな顔をする。

 

「なんだか、マイペースだなぁ」

 

「案外、あいつらもお前とヴァーリみたいにライバルかもしれないな」

 

そう、兵藤とアザゼル先生が何か言っているようだけど。

 

「はぁ、まったく、この馬鹿は」

 

「そう言えば、その、修学旅行で、ここに来ていたんじゃな」

 

「おっおぅ、そうだな」

 

そう言うと、九重はふとクリスに尋ねる。

 

「それだったら、お詫びにこの京都を案内させてくれないか!」

 

「えっ、いや、お前「それじゃ、ガイド、お願いね!」ちょっ、ソウゴ!」

 

俺はそのままクリスが断ろうとしたので、俺はすぐに頼んだ。

 

同時にクリスはそのまま俺の頭を掴んだ。

 

「クリス。

たぶん、今、狙われているのは、俺達じゃなくて九重だ」

 

「それは、何を根拠に言っているんだ」

 

「さぁ、直感だよ」

 

「直感って」

 

「どうせ、今は何も分からないんだ。

だったら、九重を守る意味でもね」

 

「うっ」

 

その言葉に一瞬渋った様子を見せるクリス。

 

「・・・だったら、頼む」

 

「任せてくれ!」

 

そう九重は明るく笑顔になる。

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