ハイスクールG✕S   作:ボルメテウスさん

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救われた思い

英雄派の襲撃から翌日。

 

俺は昨日のネフシュタンの鎧を身に纏っていた偽クリスの正体に関して、考えていた。

 

ネフシュタンの鎧は、その無限の再生力を持って、どんなに鎧を破壊しようとしても、その鎧は瞬時に再生される。

 

同時に、身に纏う事で発揮される戦闘力は凄まじく、遠距離重視のクリスでも、かつての翼さんを圧倒する程の実力を持つ。

 

しかし、当時の戦いを振り返り、ある特徴を思い出す。

 

「ネフシュタンの鎧は、鎧が粉砕され装着者が負傷した場合、ネフシュタンの組織が装着者の傷口に侵入したまま再生し、装着者の肉体を食い破り乗っ取ってしまうという危険性を持つ。

だから、かつてクリスが負傷した際、フィーネは電流で侵入した破片を休眠させた後除去するなどの対応策をとっていた」

 

「という事はあの時のあいつも、それが」

 

「その様子がまったくなかったんだよ」

 

「えっ?」

 

俺はそう言うと、一同は驚いた様子で首を傾げる。

 

「だから、俺の予想では奴の正体はオートスコアラーかノーブルレッドだと考えている」

 

「オートスコアラー?

それって、一体なんだ?」

 

「オートスコアラーは簡単に言えば、自動人形だ。

詳しい事は俺にも分からないけど、ようするにロボットみたいな存在だと思ったら分かりやすいよ」

 

「それで、もう一つの候補であるノーブルレッドは一体何なんだ?」

 

「アダムの組織を壊滅させた際の生き残りだね。

組織が崩壊したパヴァリア光明結社の残党で、3人共がそれぞれの成り行きで人体改造を受けた身。

その内、1人が確かサイボーグだった」

 

「人体改造って、なんで」

 

「さぁね。

けど、候補としてはこれらだけど」

 

おそらくは、キャロルの所のオートスコアラーは別だと考えても良いだろ。

 

もしも、それだったらフィーネに渡すか、それを改造して自身のファウストローブにする方が考えられる。

 

だから、ここでもしも候補を出すとしたら、アダムの所に一緒にいたティキというオートスコアラーか、ノーブルレッドのヴァネッサだろう。

 

「それにしても自動人形ねぇ。

まさか、そんな技術まであるとはな。

それで、量産はされるのか?」

 

「量産ですか」

 

それを言われて、俺は考え込む。

 

「可能は可能ですね。

けど、それを制作できるキャロルがそれを阻止するでしょうね」

 

「なるほどね。

なんとなく思ったが、皮肉にもテロリスト側にいるストッパーだと考えれば良いのか」

 

「まぁ、何よりもアダムがそれをしないでしょ。

キャロルがオートスコアラーを量産させれば、結局は不利になるのは、自分自身だと自覚していますし」

 

何よりも、あいつはオートスコアラーを嫌っている。

 

それは完全なはずの自分が不完全な人形と同列だと思うのが嫌だからな。

 

「とりあえず、これから戦うだろう敵の情報が分かっただけでも良い。

とりあえず、向かうのは二条城だ」

 

そのアザゼル先生の言葉と共に、俺達は真っ直ぐと二条城へと向かっていく。

 

二条城へと向かう、最中。

 

ゲイツが何かに気づいたように、振り返る。

 

「九重様!

なんでここに」

 

そこには、丁度俺達が待ち受けていたように、九重がいた。

 

「儂も、母上を助けたい」

 

「危険です!

この場は俺達に任せてっ!」

 

「ゲイツ、頼む!」

 

そう、ゲイツに頼み込む。

 

「九重、さすがに」

 

そう言っている間に、感じた違和感。

 

その感覚は、幾度も襲撃があり、覚えた。

 

「まさかっ」

 

同時に俺達は何時の間にか、転移されていた。

 

近くにはクリスとゲイツに九重がいた。

 

「これはっ」

 

「こうなった以上は、脱出しないとね。

とりあえず、二条城へ行こうか」

 

「お前っ」

 

「ゲイツ、この状況じゃ、九重を守るにも一緒にいた方が良いよ」

 

「それは」

 

「ゲイツ」

 

そう潤んだ目で見つめられ、ゲイツは

 

「絶対に、離れないでください」

 

「うむ!」

 

その言葉と共に、九重は笑みを浮かべる。

 

「それにしても、ゲイツって、結構九重に忠誠を誓っているね」

 

「・・・俺は、坂田家で生まれだが、この怪力によって、人間として扱われなかったからだ」

 

「人間としてか」

 

「神器の力でもなく、ただの人間なのにな。

そう、化け物として扱われた俺に対して、救ってくれたのはあの方々だった。

だから、俺はその心を救われた時から、この身を守る為に」

 

「そっか」

 

ゲイツも、1人だった。

 

だからこそ、救われた恩を返したいんだ。

 

「だったら、救わないとね」

 

その言葉と共に、俺達は真っ直ぐと向かって行く。

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