その為、原作メンバーの出番は今回のオリジナル展開から減りますので、ご注意ください。
虚蝉機関
駒王学園で、文化祭が近づいていた。
俺自身は、クラスの出し物にある程度参加する程度だけど、兵藤達、オカルト研究部はどうやら色々大変な様子が見られる。
しかし、それは、俺には特に関係なかった。
それは、彼らの夢を賭けた戦いであり、それに俺が介入する事ではない。
だからこそ、基本的には、俺には関係ないと思う。
それよりも、俺が気にする所は。
「今日からこの家に世話になるわ。
よろしくね、ソウゴ」
「よろしく頼むぞ」
「そういう事だ」
「えっと、これは、どういう状況」
そう言いながら、朝早く起きてみたら、なぜかいつもの食卓にどういう訳かゲイツに九重にツクヨミの3人がいた。
「すまないね、ソウゴ。
実は彼らの居候先として、家に頼まれてしまったんだ。
私はなかなか家に帰らないが、よろしく頼めないか」
そう言いながら、俺が既に作っていた朝食を食べている叔父さんがいた。
細身なのに、かなりの大食らいで、響と同じぐらいに食べている。
「そういう事は先に言っておいてよ」
そう俺は呆れながらも、とりあえずは追加の朝食を作れるかどうか、材料を見る。
「・・・」
その間、ゲイツは何やら、叔父さんの方を睨んでいた。
「ふむ、私に何か用かね、ゲイツ君」
「ゲイツと言うな」
「えっ、その、嫌じゃったか」
そう叔父さんに対して、ゲイツは明らかに不機嫌そうな表情で睨む。
それと共に、九重は何やらおろおろした様子でゲイツを見ていた。
「えっと、九重様。
それは一体」
「いや、その。
ゲイツと呼ばれた時に何やらしっくり来た表情を見てな。
こう呼んだ方が、喜んでくれると思ったのじゃが」
そう、九重は少し残念そうに呟く。
「九重様が望むならば、構いません」
「だが、良いのか?」
「俺は九重様が喜ぶならば。
それに、特に大きな変化はないですし」
「そうか!」
そう言った九重の表情を明るくさせた。
「なんだか、俺達の時と明らかに態度違うね」
「まさか、彼はそういう性癖を」
「よし、お前ら、外に出ろ」
俺と叔父さんがひそひそと話していると、ゲイツは聞こえていたのか、すぐに立ち上がった。
「まったく、止めなさい!
今は朝ご飯の最中でしょ!」
だが、その騒動を止めたのは、ツクヨミだった。
俺達は思わずびくっと反応すると共にそのままいそいそと座る事にした。
そうして、しばらく朝食を食べた後、叔父さんはそのまま仕事の為に出掛けていった。
同時に俺達は朝食後で話し合う事にした。
「それにしても、なんでツクヨミはなんでこっちに?」
本来ならば、あの事件で終わるはずだったのに、なぜわざわざ駒王町に来たんだ?
「実は、今回の事件において裏で手を引いていたと思われる組織があったの」
「京都の事件で裏で?」
それには、俺は首を傾げる。
「そもそも、京都での警備において、例え絶霧だとしても、八坂の居場所の特定は困難なはず。
それをあそこまで計画的に勧められたのは、内通者がいると私は睨んだの」
「その内通者が、どこにいるのか分かるのか?」
「えぇ、それが丁度、この街に潜伏している事が分かっているわ」
「それは一体?」
そう疑問に思っていると、ツクヨミが取り出したのは新聞だった。
見てみると、どうやらここ最近に起きた誘拐事件のようだが。
「この誘拐事件で実は過去に同様な組織が関与していたの。
それで、私が調べた結果、ある組織の残党が関わっているのが分かったの」
「ある組織?
それって、何なの?」
「虚蝉機関。
力があるのに問題があって五大宗家から追い出されたはみ出し者たちが、「神の子を見張る者」の裏切り者サタナエルや「オズの魔法使い」の援助を受けて設立した機関よ。
既に組織自体は壊滅状態だけど、残党は「オズの魔法使い」に合流するなどして散り散りになったが、もとより他の組織が捨て石とするために操られていたため、重要な拠点については誰も知らされていないの」
「その重要な拠点が、この近くに」
「えぇ、それを本格的に起こす為に、魔王やアザゼルの目を誤魔化す為に京都の事件を。
同時期にグレモリー領土内で起きた事件を含めても、全てがこの誘拐の為の囮だと考えているわ」
「その為にか。
それで、どうするの?」
「それについて、これから調査を進める予定よ。
それと調査を行うと共に、すぐに組織を壊滅させる為に、今回は少数精鋭でやる予定よ」
「へぇ、少数精鋭か。
メンバーって、一体」
「私とソウゴとゲイツ。
この3人ね」
「それは、あまりにも少なすぎないか」
そう言いながら、ゲイツは難しい表情をする。
「えぇ、けど、戦力を下手に増やせば、敵に動きがバレる。
だからこそ」
「まぁ、大丈夫じゃない」
そう言いながら、俺はなんとなく呟く。
「お前、それは楽観過ぎるだろ」
「そうかな?
でも、なんでだろう」
俺はそのままゲイツとツクヨミを見る。
「なんだか、この3人揃ったら行ける気がする。
それに、3人だけじゃなくて、響達も力を貸してくれると思うからね」
そう言うと共に、俺はそのままコーヒーを飲む事にした。