仮面ライダークウガ。
平成の仮面ライダーで、最初に誕生した超古代の伝説の戦士。
多くの伝説を作ってきたクウガの中でも、凄まじき戦士と呼ばれた存在であるアルティメットフォーム。
その姿は戦うためだけの生物兵器と言われ、手をかざすだけでも相手を炎に包み込ませる超自然発火能力などを持ち、未だに底知れぬ可能性を秘めている。
そんなアルティメットフォームの力を得たソウゴは、ゆっくりと歩き出す。
その横には、ソウゴと共鳴するように、ミョルニルの力を身に纏っている響もおり、その歩みはゆっくりとアナザージオウへと近づく。
「ぐっ!?」
あらゆる未来を見る事ができるアナザージオウはすぐにその能力を見る。
だが、そこで見たのは、凄まじい雷を拳に集めた2人が、アナザージオウ自身に叩き込む未来だった。
敗北に近い未来をアナザージオウの行動は既に早かった。
未だに妨害されているアナザーライダーの中から二体を呼び寄せ、対抗する事。
それによって、アナザージオウに答えるように、ソウゴと響に向かって、襲い掛かったのは、アナザーカブトとアナザーファイズだった。
アナザーカブトはクロックアップで、目にも止まらないスピードで。
アナザーファイズはその腹部の装甲をパージし、身体を銀色にしながら、アナザーカブトと同様に超高速で。
2体のアナザーライダーが真っ直ぐとソウゴと響に向かって、襲い掛かる。
それに対して、ソウゴと響は見なかった。
だが。
「ふんっ!」「はぁ!」
襲い掛かるアナザーライダーに対して、2人は瞬時に蹴り上げる。
その蹴りには、稲妻が宿っており、2体のアナザーライダーはそれによって空高く舞い上がる。
そして、それを見て、ソウゴと響は再び歩き出す。
同時にアナザーライダーはそのまま爆散する。
「なっなぁ!?」
それに、アナザージオウは驚きを隠せなかった。
それでも、訪れるだろう自身の滅びの未来から避けるように次々とソウゴと響に向けて、攻撃を行っていく。
しかし、それらは全て無駄に終わる。
何故なら、全てはソウゴの持つクウガのアルティメットフォームの力。
そして、響のミョルニルの力。
二つの力が、互いに相乗するように、その力を高め合い、更にはソウゴと響自身も、更なる進化を遂げる。
「……行こう」
「うん」
二人が、その言葉と共に、拳に雷を身に纏う。
それは、まさしく、アナザージオウが見た、自身がやられる未来で放たれた一撃。
それが来る前にと、アナザージオウは、両手に持つ双剣を構える。
だが、それは一瞬で打ち破られる。
アナザージオウの前に、一瞬で近づいた響がミョルニルの電撃を纏ったガングニールの手甲によって放つパンチと共にソウゴもまた雷を纏った強力なライダーパンチをアナザージオウに向けて、放つ。
その放たれた一撃を、既に予知で見ていたアナザージオウに避ける術はなく、直撃した。
それと同時に、響の攻撃も当たり、アナザージオウは吹き飛ばされる。
身体の隅々まで行き渡るダメージによって、アナザージオウは既に耐える事はできず、そのまま変身が解けて倒れる。
「なぜだっ、なぜっ!」
同時に、ソウゴは、そのまま近くにあるアナザージオウとなる為のアイテムであるアナザージオウウォッチをそのまま踏み潰す。
「やっぱり、アルカノイズと似たような感じか」
そう言いながら、ソウゴはそのまま加古川に目を向ける。
「俺を笑うのか。
俺を孤高だと」
「別に。俺も響達に会わなかったら、そうなっていたかもしれないし」
「だとしたら、なんだ!
俺は敵で、お前の」
「別に俺は加古川の事を敵だとは言っていないぞ。
関係ない人を巻き込んだのは許さないとは言った」
「それに、私もソウゴも言ったじゃない。
皆の笑顔の為に、戦うって。
それは加古川君に対しても同じだよ」
その言葉に加古川は呆けた顔で見つめる。
「何を言っているんだ」
「加古川が、誰にも手を伸ばさなかったから変わらなかった。
それは変わらない。
だからこそ、加古川」
そう、ソウゴと響はそのまま手を真っ直ぐと伸ばす。
「「ここから、どんな未来を選ぶかは、加古川が決めるんだ」」
その言葉を聞き、加古川は自分の手を見る。
そこには、もう何もない。
ただ、あるのは、自分の復讐だった物だけ。
そして、それを壊したのは自分だという事を思い出し、膝をつく。
「ああ、そうだな……」
そして、そのまま立ち上がると、二人の手を伸ばす。
「過去はもう変えられない。
けど、未来ぐらいは、変えられるかもしれないな」
加古川の言葉に、二人は笑みを浮かべると、その手を握る。
その顔は、既に過去を振り切った感じがした。
「それにしても、まさかここまで過去に拘るとは、どういう事なんだ?」
そう言いながら、俺が見つめた先には、アナザージオウライドウォッチだった物を見つめる。
「たぶんだけど、『呪い』の性質を持っているのも世界蛇からの影響を受けたからであり、負の感情や悪意を増幅させたんじゃないかな」
「……それは、確かに俺はあの時の声を聞いてから」
「加古川は、結局はどうなの?」
そう言いながら、俺はそのまま加古川を見つめる。
「俺は、お前に対する恨みは正直に言えば、あのウォッチを手に取った時からだ。
俺が、俺自身が誰かの手を伸ばすのが怖かったのは、父さんと母さんが失った恐怖で、大切な誰かを作るのに恐怖していたんだと思う」
加古川はそう言うと、俺達に向かって頭を下げる。
「本当にすまなかった。
俺は、この先ずっと罪を背負って生きていくつもりだ」
その言葉を聞くと、ソウゴと響はお互いに顔を合わせて笑う。
「それで、どうするつもりだ?
まさか、このままにしておくのか?」
そう言いながら、ゲイツは言うが。
「まぁ、そいつがそうなった原因はどちらにしても虚蝉機関が原因だ。
組織は皮肉にも、加古川によって完全に崩壊した。
ならば、それで既に罪もチャラだろ」
「だとしても、俺はアナザーライダーとして操った人達に対して償いたい」
「だったら、ソウゴ達が言ったように少しでも変わっておけ。
償いは、それからでも良いだろ」
「……あぁ、そうだな」
加古川は、その言葉を受けて、頷く。
「さてっと、それじゃ、そろそろライブに行こうか!
響、一緒に歌おうか!!」
「えっ、私も!」
「ほらほらぁ!!」
そう言いながら、俺と響は手を握りながら、真っ直ぐと向かって行った。