ハイスクールG✕S   作:ボルメテウスさん

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城に捕らわれし姫

『まさか、奴が関わっているとはな』

 

「その言葉からして、知り合いみたいだね」

 

先日の謎の悪魔であるリゼヴィムから逃げた俺達はそのまま隠れ家としている場所からアザゼル先生に連絡した。

 

今回、戦った相手であるリゼヴィムの事についてを聞きたかったが、アザゼル先生の声を聞く限りでも、厄介な相手なのは分かる。

 

『奴はお前の知るヴァーリの爺さんだ。

その強さを考えても、かなりやばいと思ったが』

 

「確かに苦戦はしたけど、強敵というには」

 

『それはお前と相性が悪すぎたんだよ。

ガングニールは神殺しの槍であり、お前達のシンフォギアはその概念がより強く出てくる。

だからこそ、奴にとってはまさに戦いたくない相手と言えるだろうな』

 

「けど、厄介な相手なのは変わりないよね」

 

『あぁ、奴は幼稚な言葉の裏でえげつない考えをしている。

城で誘拐する時には、注意して侵入しろよ』

 

「了解」

 

同時に俺はそのまま連絡を切ると共に、マリアに目を向ける。

 

「準備は問題ないようね」

 

「何時でも良いわよ。

それにしても、あんたのその格好は結構変わっているわね」

 

そう言いながら、俺は自分の怪盗ギアの姿を見る。

 

ゴーグルはシルクハット型であり、マントを身に纏っており、まるでマジシャンを思わせる。

 

基本的な怪盗ギアの容姿は変わりないけど、その手に持つ装備品が一緒にいる人物よって変わる。

 

「とりあえず、侵入してみるけど、いけるか?」

 

その言葉と共に、俺達はそのまま再び城へと侵入を試みる。

 

先日で既にある程度の情報は収集しており、エアーキャリアにデータを送っていた為、既に侵入経路は絞れており、侵入はそれ程難しくなかった。

 

城内部の構造は、中世の城と変わりない構造しており、その警備はほとんどが吸血鬼であり、さらには罠の類いも非常に分かりやすい。

 

魔法に頼った構造の為、既にアザゼル先生からの情報と共に、怪盗ギアによる罠解除の装備によって、容易に進む事ができた。

 

そして、目的の人物がいる部屋が見える。

 

部屋の中には、ただ1人だけいる。

 

その者は俺達の存在に気づいて、こちらを見る。

 

「誰かしら」

 

そう俺達に尋ねる。

 

それに対して、マリアはすぐにこちらを見て、どうするか訴える。

 

それに対して、俺が行うのは、彼女の意思だろう。

 

「初めまして、お嬢さん。

俺達は怪盗コンビ。

少し、あなたと話をしたくて来ました」

 

そう、普段はしないようなしゃべり方をすると、隣にいたマリアは何やら信じられない物を見る。

 

「怪盗さんですか?

この城で、何を盗みに来たのかしら?」

 

そう、彼女は首を傾げる。

 

「それはあなたですよ、お嬢さん」

 

「私ですか?

私を誘拐して、何をするつもりですか?」

 

そう、俺の言葉を聞いて、警戒する。

 

「あなたに会いたい後輩がいる。

名はギャスパー・ヴァレリー」

 

「ぎゃすぱー?

えっ、ギャスパーの先輩なの!」

 

その言葉を聞いて、驚いたように目を見開く。

 

未だに僅かに、朧気な目は変わりないが、それでもこちらを認識した。

 

「それにしても、今日はお客さんがこんなに沢山いるなんて、ねぇ、皆さん」

 

「この子は一体、何を」

 

そう、マリアは彼女がどこに向けて言っているのか分からずに首を傾げる。

 

だが、それとは正反対に、俺は彼女が何に話しているのか見えた。

 

負の感情が集まり、彼女を誘うように。

 

「・・・そう言えば、お嬢さんは行ってみたい所はありますか?」

 

「行ってみたい場所?」

 

その言葉に、彼女は首を傾げる。

 

それと共にゆっくりと窓の外を見る。

 

「ピクニックに行ってみたいわ。

ギャスパーと一緒にお日様の下で」

 

「だったら、行ってみない?」

 

「けど、今は大変な時期で」

 

「あら、けどあなたはこれまで色々と頑張って来たじゃない。

そんなに働きっぱなしだと、他の皆が心配しちゃわよ」

 

「そうでしょうか。

あの、その子は」

 

「私?

私はマリア・カデンツァヴナ・イヴ。

とある組織の長を務めているわ」

 

「まぁそんなに小さいのに」

 

「いや、私はとある理由でこうなっているだけで、普通に成人しているわ。

恋人だって、ほら、この通りに」

 

「うわっと」

 

そう言うと、マリアはそのまま俺の腕を抱き締める。

 

それを見た彼女は驚きを隠せずに目を見開くと同時に穏やかな笑みを浮かべる。

 

「そうでしたか、ごめんなさい。

けど、良いのかしら。

私、これでも長なのに」

 

「なぁに、別に大丈夫だよ。

それに皆だって、そう思っているから」

 

そう言いながら、俺は彼女の周りにいる存在に目を向ける。

 

「だよね」

 

俺はそう、負の感情である奴らに目を向ける。

 

それと共に、そいつらは騒ぐと共に、彼女に話しかける。

 

「えっ、そうなの?

そうね、たまにはちょっと。

けど、このまま行っても大丈夫ですかね」

 

「なに、怪盗がお宝と共に去るんだ。

少しの間だけだよ」

 

「そうですか。

そうですね、たまには少しだけ!

でしたら、準備しますわ!」

 

その言葉と共に彼女は少し準備を行っていく。

 

それと共に、マリアはこちらに話しかける。

 

「よく、説得できたわね。

あれって、アザゼルが言っていた悪霊よね」

 

「そうだね」

 

事前にその情報を聞いていたからこそ、俺達はそれの正体が亡者だという事も知っている。

 

「別に説得していないよ。

何よりも、あいつら程度でビビる程の悪意は見てないからね」

 

その間にも、俺は奴らから目を離さない。

 

奴らが彼女に余計な事を言った時にはすぐに消せるように。

 

「あんたは、本当に敵に回さなくて良かったわ」

 

「それじゃ、マリアはこのまま彼女をお願いね」

 

「ソウゴ、あんたはどうするの?」

 

「決まっているよ。

ちょっとしたお仕置きだよ」

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