ハイスクールG✕S   作:ボルメテウスさん

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閉じ込められた学園

レーティングゲームを学ぶ為の学校に呼ばれた俺達。

 

だが、この学校という場において、俺達が役に立つ場面はほとんどないと考えている。

 

理由としては、俺の持つ仮面ライダーとしての力が他の応用があまりできないからだ。

 

俺以外のメンバーのほとんどは戦いの基本などをしっかりと理解している為に、どのように行えば良いのかなどをしっかりと知っている為、多くの子供達にそれを教える事ができる。

 

サンジェルマンさんはそもそもパヴァリア光明結社のリーダーとして活動していた事もあって、その知識量は多く、さらにはこの世界の技術を多く吸収している。

 

それもあってか、少ない魔力で扱える術や、それに捕らわれない戦い方など、悪魔ではない錬金術師だからこその教育を行っていた。

 

「という事で、俺達にできる事って、なんだと思う?」

 

「正直、ソウゴも俺達も鍛えられたのが先生だからなぁ」

 

そう、俺達の戦い方の基本は師匠こと風鳴源十郎である。

 

あの人は基本的にアクション映画を見て、その動作を自分の中に取り入れる事。

 

ある意味、嵌れば、確実に強くなり、実際に俺も響もそれに当て嵌まり、ここまで戦う事ができた。

 

「けど、それを当て嵌める事は普通は無理だよ」

 

「それでも翼もクリスは普通に教えられているけど」

 

実際に翼の剣術とクリスは狙撃の応用など、普通に教える事ができた。

 

そうした、今後の事について考えている時だった。

 

全身に気味の悪い寒気と共に空を見上げた。

 

そこには冥界の特徴的な紫色の空ではなく、真っ白へと塗り替えていた。

 

「これは」

 

「あぁ、この感じは」

 

それと共に、すぐに学園にいた多くのメンバーが集まる。

 

すぐに外部への連絡を行う。

 

しかし

 

「ダメね、外に連絡がつかないわ」

 

どうやら、転移型魔法陣を調べるも。

 

「こちらも駄目ですわ。

遠くへジャンプする事もできません」

 

それはつまり、この状況下での脱出する事も外への連絡する事もできない。

 

「サンジェルマンさん。

テレポートジェムは」

 

「念のために幾つかは持っている。

だが、それもここにいる全員を脱出する為には、数が足りない」

 

「テレポートジェム?」

 

「私達が使用する離脱アイテムで、距離に関係なく空間をゼロ移動する効果がある。

以前の世界の問題点なども、この世界における魔法を取り込む事で、多くの難点は解消したが、未だに問題点は多い」

 

「これを使えば、魔力がまったくない奴でもテレポートは可能となる。

便利なアイテムな訳だが」

 

「使用するにも、数があまりにも足りない」

 

サンジェルマンさんが取り出したのは僅か10本程度。

 

それで、全員を脱出させるのは、不可能に近い。

 

さらには、ゲンドゥルさんを含めた術者の多くが魔法を使用する事ができない。

 

それは、おそらくはこの会場に集まっている魔法使いを限定で封印されているという事。

 

「幸い、私達の錬金術は使用できる。

しかし、本当に問題にすべき事は」

 

「こんな大規模で大胆な事ができる敵という事ですね」

 

その言葉と共に出てきたのは

 

「アジ・ダハーカ。千以上もの魔法を操ったとされる伝説の邪龍。

かの邪龍ならば、魔法使いを封じる術も知っているでしょう」

 

その言葉から考えても、おそらく未だに活動している禍の団を新生させたクリフォトの仕業だろう。

 

「ソウゴが屈服させた吸血鬼からの情報でも、その構成員も判明している。

その中で、レプリカだけど、ブーステッド・ギアもある」

 

「レプリカのか」

 

確かにそれは相当危険な事も分かる。

 

「この一帯丸ごと囲う結界と、ここにいる魔法使いの全ての術を縛る外法。

それらをどちらも増大させて発動させたんでしょう」

 

まさか、ここに来て、味方の能力で苦戦させられるとは。

 

それに関して、兵藤も悔しそうな表情をする。

 

「どちらにしても、敵の狙いが何か分からないと」

 

そう言っていると共に上空で映像が流れた。

 

『え?もう始まってんの?マジで?ちょっと待ってよ~。おじさん、まだお弁当全部食べてないって。いいから、出ろって?わかったわかった』

 

聞き覚えのある、ムカつく声だ。今の声を聞いた全員が憎々しげに映像を見ていた。

 

花畑の映像が、銀髪の中年男性の映像に切り替わる。

 

『んちゃ♪皆のアイドル、リゼヴィムおじさんです☆皆、はじめまして、あるいはお久しぶり!なんだか大変なことになっちゃっているだろうけど、説明なしではなんだから俺が直々に説明してあげようかなって思ったしだいです!』

 

相変わらずイライラする口調だ。

 

『なんとなーくわかっていると思うけど、実は、僕たち、その辺一帯丸ごと、結界で包囲しちゃいました!いやー、いきなりのドッキリで申し訳ない!』

 

申し訳ないと言うわりには、罪悪感を感じてる素振りは見せていない。

 

『やってくれたのは、邪龍軍団のラードゥンさん!初代英雄ヘラクレスにぶっ殺されちゃった黄金の果実の守り手さんだ!』

 

リゼヴィムの背後に巨大な木のドラゴン、宝樹の護封龍インソムニアック・ドラゴン、ラードゥンが見える。

 

『例のごとく、"せい☆はい"で再生怪獣のように大復活させちゃったわけだけど、彼の持つ強力な守護防壁、結界の類いは健在でねぇ。いやはや、ユーグリットくんのレプリカ神滅具も手伝って領土ひとつ覆っちゃいましたよ!神滅具の力ってスゲーっ!』

 

リゼヴィムの横にユーグリットが現れる。その手には聖杯が握られていた。

 

「…………ッッ」」

 

兵藤の横にいたギャスパーが双眸を危険なほど輝かせて奥歯を噛んでいた。

 

吸血鬼達から救出後も未だにヴァレリーさんが精神的に不安定な理由。

 

それが欠けた聖杯があると聞いていたが、まさかこんな所で使われているとはな。

 

『そして、その町にいる諸君!そこも結界で包囲したあげくに名だたる魔法使いの皆の魔法力も封じてしまいました。封じたのは、邪龍の中の邪龍!千の魔法を操るアジ・ダハーカさん!こちらの方法もお見事!もちろん、レプリカのブーステッド・ギアで強化済みです!』

 

リゼヴィムの背後に、もう一体の巨大な三つ首のドラゴンが現れる。あれがクロウ・クルワッハと同格と称されるドラゴン。できれば相手にしたくないな。

 

リゼヴィムは嬉々として続ける。

 

『なお、外界から完全に時間ごと隔絶されているから、外にいる者たちには、気づかれないよん』

 

リゼヴィムはそう言うと耳障りな笑いをあげ、肩をすくめた。

 

『なーんで、こんなことをしたかって?理由は、簡単♪そこに集まる魔法使いの皆が俺に協力してくるないなら、まとめて吹っ飛ばしちゃおうってね!あと、アグレアスの技術もちょいと盗ませてもらえると助かります!僕のパパたちが作り出したものだもーん。俺が相続してもいいものだと思わない?ねぇ、思わない?』

 

リゼヴィムは俺達に指を突きつけてきた。

 

『うひゃひゃひゃひゃ、そこに俺たちの打倒を企てて結成したっていうD×Dの皆がいるんだろう?何、事前情報ぐらいは得てるぜ。おもしろいから、勝負といこうぜ?量産型邪龍の大群と、伝説の邪龍さまがそちらと、あの空中都市に向かう。蹂躙するためだ。それを止めてみろよ。ねぇ、止めてみてくれって』

 

リゼヴィムはそう言うと指を鳴らす。その瞬間に町を囲うように紫色の巨大な火柱が天高く立ち上がり始めた。

 

「……紫の炎、紫炎祭主による磔台か、また聖遺物が相手なのか、まったくよ。見た感じだと、ぐるっと町を囲うように展開してる」

 

俺がそう言うと、リゼヴィムが楽しそうに手を振っていた。

 

『てなわけで、踏ん張ってくれよ!三時間後、行動開始だっ!うひゃひゃひゃひゃっひゃひゃひゃひゃ!』

 

映像はそこで終わる。

 

「なるほどな、大方理解できた。

ならば、行うべき事は理解できた」

 

同時にサンジェルマンさん達も頷く。

 

「猶予は3時間という事になる。

ならば、それまでにアジ・ダハーカを倒す」

 

「アジ・ダハーカを!

そんな、無茶な」

 

「だが、それができれば確かに脱出する事はできる」

 

「えっそれって、どういう事なんですか?」

 

サンジェルマンさんの言葉に疑問に思い、兵藤は首を傾げる。

 

「奴らは魔法使い陣営を警戒して、私達には術をかけなかった。

それがなぜかは理由は分からないが、アジ・ダハーカの防衛がなければ、脱出する為の方法はある」

 

「脱出って、どうやって」

 

「テレポートジェムの応用よ。

この場にあるのを使い、大型の魔法陣を生成し、一気に転移する」

 

「その時の妨害をさせない為という訳か」

 

「あぁ」

 

その言葉に僅かに希望は持てた様子だった。

 

だが、問題はそのアジ・ダハーカがどこにいるのか。

 

「できるのか、そんな事?」

 

「できるよ。

だって、ここにいる全員が力を合わせればね」

 

確かに敵も強大かもしれない。

 

だが、それを確かに対抗する事ができる仲間達がここにいる。

 

俺はそれを自信を持って言う。

 

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