それはこれから語られる話よりも少し後の物語だ。
この物語は、そんな我が王の身に起きたクリスマスの話だ」
「クリスマスか」
そう言いながら、その日のソウゴは窓の外を見つめながら、黄昏れていた。
既に終業式を終えている事もあって、俺達は既に呼び出しを受けた事もあってか、向かおうとしていた。
「ソウゴは、なんであんなに黄昏れているんだ?」
その様子を見て、疑問に思ったゼノヴィアが言う。
その疑問は確かに最もであり、これまでの脳天気な塊とも言えるソウゴからは、想像しにくいだろう。
「試しに聞いてみるか。
けどなぁ」
そう言いながら、俺は思わず止まってしまう。
この一年で多くの常識が変わってしまったとは言え、ソウゴの非常識さは悪魔となった俺でも未だに未知数だ。
「そう言えば、ソウゴ君と私って話した事がなかったし、ちょっと気になるかも」
「そう言えば」
オカルト研究部のメンバーとは比較的に会う事が多い俺達とは違って、イリナは所属が違う事もあってか、話す機会はなかなかにない。
それと共に行動力の塊とも言えるイリナはそのまますぐにソウゴの元へと向かう。
「それにしても、クリスマス。
そう言えば、この前、ソウゴがこんな事を言っていたな」
「こんな事?」
「『嫌な事が起きそう』だって」
そう、ソウゴの言った一言を俺はそのままゼノヴィア達に伝える。
「クリスマスに嫌な事?
ソウゴさんはクリスマスに何か嫌な思い出でもあったんでしょうか」
「分からない。
それも全て、イリナから聞かないっと、戻ってきた」
そう、俺達が話している間に、イリナが戻ってきた
だが、その表情は俺達が予想していた通り、少し複雑そうな表情をしていた。
「なんて言っていたんだ」
俺はゆっくりと尋ねる。
それに対してイリナは
「なんでも、今年はクリスマスワールドの仕事が来たから、忙しいって」
「・・・クリスマスワールド?」
ここに来て、まさかのクリスマスワールドだとは。
「正確にはクリスマスワールドというよりも、平行世界にある炎神ワルドと呼ばれる世界の一部らしくて、そこにいるサンタからの要請で、他の平行世界へと向かうそうなの」
「・・・」
平行世界と聞いただけでも、少し納得したが、そのワルドというのは一体。
「ワールドを略した感じか?
しかし、炎神ワルドとは一体?」
「仮面ライダーとかなり縁深い存在がいる世界でらしいわ」
「さらに混乱してきた!!」
なぜ、ソウゴの謎を一つ知れば、さらに謎が一つ増えていくんだ!
そう考えていると、窓の外を見ていたソウゴは何やら驚いた様子だった。
「何だ?」
気になった俺達は見てみると、そこには暁ちゃんと月読ちゃんの2人がいた。
あの仲良しの二人組が実体化しているのは珍しいなと思っているが、何やら雰囲気がいつもと違う。
そう疑問に思っていると、ソウゴはすぐに走って行った。
「むっ、あれは、まさか平行世界の?」
「平行世界の装者か。
かなり個性が違うよな」
それと共に既にソウゴはそんな二人を連れて、すぐにいなくなった。