ハイスクールG✕S   作:ボルメテウスさん

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復讐は

調のおかげで、俺は天界での戦場を一気に走り抜け、目的の人物の前に立つ事ができた。

 

その人物は、既に仇となる人物を探しているのか、その手には禍々しいオーラを放っている天叢雲剣だと分かり、同時にそれが俺が探していた目的の人物である八重垣さんというのはすぐに分かった。

 

「君は」

 

「初めまして、俺は先記ソウゴ。

 

あなたと話す為にここに来た」

 

「私と?」

 

俺の言葉に疑問に思ったのか、首を傾げる。

 

「君は私の復讐の邪魔をするのか」

 

「まぁ、そうなるね。

 

俺としてはあんまり接点のない人だけど、守らないといけないと思うから」

 

「なるほど、では、倒さないといけないか」

 

そう、そのまま天叢雲剣を構える。

 

「けど、同時にあなたの話を聞きたくて、来た」

 

「何?」

 

それと共に、首を傾げる。

 

「あなたが復讐を望む。

 

復讐で、本当に晴らせるかどうかは分からない。

 

けどさ、あなたの復讐の相手は、本当にそうなのか?」

 

「黙れ、当事者ではない、君に何が分かる!!」

 

「分からないよ。

 

当事者ではなく、昔の話でしかないから。

 

だけど、このままじゃ駄目だという事は分かる」

 

このまま、この人が復讐を続けても、それは何も解決しない。

 

当事者ではない俺が、それを言う資格はない。

 

だから、あえて、それをやる理由は。

 

「あなたが、本当に復讐すべき相手は誰なんだ?

 

本当に、その人が復讐すべき相手なのか」

 

「なぜ、そこまで君は私に話すんだ」

 

そう、睨み付けるように八重垣さんは言う。

 

「確かに俺とあなたは接点なんてない。

 

けどな、誰かを愛している気持ちに、俺は痛い程に分かる。

 

本当に失ってしまったのではないかと思う悲しい気持ちは俺には分かる!」

 

過去の戦いで、響達が死にそうになった事がある。

 

実際に死んだかもしれない時があった。

 

その時、本当に死んでいたら、間違いなく俺は八重垣さんと似た行動をする。

 

だからこそ

 

「俺はあんたに間違った復讐をして欲しくない。

 

あなたの愛した人に恥じた生き方をして欲しくない!」

 

俺はそう、八重垣さんに問いかける。

 

「あぁ、分かっているよ、だがな!

 

もぅ、俺自身、止められないんだよ!!」

 

そう、頭を掻きむしるように言う。

 

「君の言うように間違っているのは分かる。

 

こんな事、彼女が望む訳ではないと分かっている!」

 

そう言いながら、その手に持つ天叢雲剣を振り回す。

 

「だけどな、その度に彼女の最後が頭から離れない!

 

憎しみが止められないんだ!!」

 

しかしそう八重垣さんの咆哮が木霊する。

 

やはり、八重垣さんの心の中には、彼女への想いが残っているようだ。

 

そして、それが心の中で渦巻き、彼を狂わせようとしている。

 

ならばこそ、ここで止めなければ。

 

「悪いけど、通してもらうぞ」

 

「行かせる訳がないだろ」

 

そう言って、八重垣さんはこちらへと向かってくる。

 

それに合わせる様に、こちらも構えを取る。

 

「本当に戦わないといけない相手に、目を向ける為だ。

調、悪いけど」

 

「分かっているよ」

 

同時に俺はその手にギアペンダント、そしてもう一つの手にはとある経緯で手に入れた物を構える。

 

「それは」

 

「プロメテウスの火。

名前だけだったら、聞いた事があるだろ」

 

その言葉と共に、俺はそのまま、ギャラルホルン・ドライバーが反応する。

 

『DualUP!PROMETHEUSFIRE!』

 

その音声が鳴り響きながら、俺の身体に大きな変化が起きる。

 

その身体には白い装甲を身に纏う。

 

それと共に身体の各部の細かい所は様々な色の炎が灯る。

 

その姿はまさしく科学者である仮面ライダービルドの最強の姿、ジーニアスフォームを模した姿だった。

 

同時に調もまた姿が変わり、彼女が乗っているボールはまるで3輪自動車を思わせる形態へと変形した。

 

「さぁ、実験を始めようか」

 

そう、俺達はゆっくりと構える。

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