クーデターが起きた。
その出来事を聞いたのは、生徒選挙の準備を行ってきた時に聞いた。
どうやら、司祭枢機卿という組織でも上位にいる人達が、何やらクーデターを起こしたという話を聞いた。
ゼノヴィアにとっては、これから大変な時期なのに、その出来事に対して、俺はやや不満を持つが、それと共になんとなくアザゼル先生に話を聞く事にした。
「それで、俺は何をすれば良いの?」
「おっ、その話し方は、お前は色々と察しているようだな」
俺が声をかけると共に、アザゼル先生は何やら悪い笑みを浮かべる。
「別に、ただ少し前に知り合いだと思う人に会ってね。
そこから嫌な予感がしただけ」
あのタイミングで現れた以上は、何か起きる。
そう核心した俺はそのままアザゼル先生に問いかけると。
「まぁ、お前が考えている事はだいたい合っているぞ。
今回のクーデターは、俺達側にも少し目的があるから、それを行う為だ。
だけど、少し問題が起きてな」
「問題?」
その事に俺は首を傾げる。
「どうも、これまで見た事のない聖剣使いが現れたらしい」
「聖剣って、確かゼノヴィア達が持っている奴みたいな?」
「あぁ、だが、それを聖剣というにはあまりにも禍々しく、魔剣というにはあまりにも聖なる力が備わっている」
「つまりは聖魔剣という事?」
「まぁ、そうかもしれない。
けど、その使い手もまた、怪物だ。
というよりも、はっきり言えば、アナザーライダーの可能性がある」
「アナザーライダー」
既にアザゼル先生もアナザーライダーの存在は知っている。
それが、まさか教会の裏切り者の中に潜んでいるとは思わなかった。
「それで、俺はその裏切り者のアナザーライダーをなんとかすれば良いという訳か」
「あぁ、頼めるか?」
「分かったよ」
俺は素直に返事をする。
正直言って、俺にとってもアナザーライダーの事件を放っておく訳にはいかない。
何よりも、せっかくゼノヴィアが大きな夢への一歩に進もうとしている。
そんな時期に、余計な事をする連中がいるならば、どうにかしないといけない。
それに……
「ところで、アザゼル先生。
一つ聞きたい事があるんだけどさ」
「なんだ? 今ならなんでも答えられるぞ」
俺の言葉にアザゼル先生は答える。
「この前の、あれって、なんとかできる?」
「一応はなんとかできるぞ。
それに、あれを守るのはお前以上に適任はいないからな」
アザゼル先生は笑いながら答える。
それに対して俺は苦笑しながらも礼を言う。
「ありがとうございます」
「いやいや、こちらこそ感謝したいくらいだよ。
とりあえずは今度の一件は頼むぞ」
そうアザゼル先生が言うと、そのまま立ち去って行った。
そして俺は次の戦いに備える事にした。