師匠と戦い、なんとか同行を認めさせる事ができた。
俺と、そして合流したヴァーリと共に、師匠が乗る車に乗りながら、とある場所へと向かっていた。
「お前は、この世界がどういう状況か、知っているか」
そう師匠が俺に対して、質問してくる。
「平行世界の俺が8人が戦っているとしか」
「あぁ、そうだ。
しかし、既にその内、2人は死んでいる」
「なんだって」
その言葉に、俺達は驚きを隠せなかった。
確かに、あの時、俺は1人の俺を殺した。
だが、既に1人が死んでいたとは。
「そいつは、俺と一緒にこの世界にいる真実のソウゴを倒す為に戦った。
だが、結果的には相打ちという形になった」
「相打ち」
「あぁ、おかげで俺自身の命はあと僅かだ」
「そんな」
その言葉に、俺は少なくともショックを受ける。
だが、同時に疑問に思うのは、あの時に出会った師匠は、一体誰になるのか。
「まぁ、未来を悲観的になる可能性は無くなったのは、1つの朗報だ。
だが、俺はこれから真実のソウゴを倒す為に、お前以外のソウゴを倒すつもりだ」
「それって、殺すという意味ですか」
「まぁ、そうなるな」
響のその一言に、師匠は軽々と答える。
ここまで冷たい師匠は初めて見る事もあって、俺達は戸惑いを隠せない。
「なるほど、確かに強者という訳か。
ぜひとも、手合わせをしたい所だが、そういう訳にはいかないようだな」
「あぁ、そうだ」
その言葉と共に、車の窓の外を見る。
そこには、先程、俺が戦った仮面ライダージオウがいた。
それも2人。
片方のジオウは、どうやらモンスターから生徒を守るように戦っているが、もう片方はそのジオウを倒す為に戦っている。
そこには容赦の欠片もなく、攻められている。
「あれって」
「常磐ソウゴが一杯だな。
どうするんだ、先記ソウゴ」
「そんなの、決まっています。
止める!!」
『Zeios igalima raizen tron/Various shul shagana tron』
同時に俺は車から飛び出ると同時に、切歌と調の2人と共に向かう。
「デデース!
これは、一体、どういう状況なんデスか!」
「似た顔が2人」
「とにかく、戦いを止めよう!」
2人は、その戦っている様子の2人に驚きを隠せなかった。
それでも、すぐに戦いを止める為に動く。
『タイムブレーク!』『キングギリギリスラッシュ!』
2つの音が聞こえると共に、その攻撃がジオウ同士に激突する。
その瞬間。
ライダーキックを放とうとしたジオウには調がヨーヨーで無理矢理軌道を変え、切歌はその手に持つ鎌でジカンギレードの攻撃を受け流す。
「どういう状況か分からないけど、ストップ」
「争いは駄目デスよ!」
「えっ、知らない女の子?」
「なんや、邪魔をするんかい?」
そう、2人のジオウはそのまま、2人を見る。
「とにかく、戦っても何にもならないデスよ!」
「まぁ、それはそうなんだけどなぁ」
切歌が相手をしている俺の方は、戦いに対してあまり積極的ではない様子だ。
それに関しては、問題ないようだけど。
「邪魔するという事は、倒しても構わないという事だな」『ライダータイム!仮面ライダージオウ!アーマータイム!ガブリッ!キバ!』
「っ」
その音声が鳴り響くと同時に、もう片方のジオウはその身体をまるで吸血鬼を思わせるアーマーを身に纏い、調を蹴り上げる。
「お前、何をしているんだっ」
「邪魔をするからや。
それ以外に理由はあるか?」
その言葉と共に、次に襲い掛かったのは、戦いを止めた俺の方だった。
先程よりも軽快な動きで、こちらに攻撃を仕掛けてくる。
「ちょっ、何をやっているの!」
「しゃあないやろ、弱い奴はやられるんだから!」
そうしながら、キバアーマーを身に纏ったジオウの攻撃を止める為に、もう1人のジオウもまた、その手にライドウォッチを取り出す。
『アーマータイム!アドベント!龍騎!』
その音声と共に、龍騎アーマーを身に付けたジオウが、調の前に立ち、そのまま受け止める。
キバアーマーよりも防御力が上という事もあってか、多少怯んだ程度で、大きなダメージは受けていない様子。
それでも、スピードではキバアーマーを身に纏っているジオウの方が優勢なのか、攻めていく。
「お前、何をやっているんだよ!!」
その様子を見て、さすがに止めなきゃいけない。
それは同じなのか、調と切歌もまた、攻撃を攻めてくる。
「おいおい、あんまり綺麗なお嬢さんには怪我させたくないんだけどなぁ」
「先に仕掛けたのはそっち」
「それに、大人しくさせて貰うデスよ!」
それと共に、2人は交互に攻撃を行っていく。
互いの隙を見せないように行う連係攻撃。
しかし、キバアーマーを身に纏った事によって、その俊敏性はかなり上の様子だった。
「少し、大人しくしておいてよ」
『フィニッシュタイム!龍騎!スレスレシューティング!』
「なっ」
それと共に、龍騎アーマーを身に纏っている俺がその手に持ったジカンギレードの銃口を構え、引き金を引く。
同時に現れた火球は、そのままキバアーマーを身に纏った俺に当たり、そのまま倒れる。
「うぅ」
「これで、大人しくって」
そう、龍騎アーマーのジオウが近づいた時、攻撃された事で変身が解除された別の俺の身体が消える。
それに対して、龍騎アーマーを身に纏っている俺は驚いている。
「どういう事?
確かに気絶させる程度しか、撃っていないはずなのに」
「この時空、やっぱり変だ」
その言葉から考えても、ある程度、手加減して戦った。
だとしたら。
「常磐ソウゴ同士の戦いに、一体何の意味が」
ある程度のダメージで死んでしまう。
その意味は一体。