あらすじ
オオサキは能力、雨原は<終末のラブソング>、それぞれがパワーアップした状態でダウンヒルを駆け抜ける。
一進一退の攻防戦を繰り広げ、バトルは最後の5連ヘアピンへ入る。
激しい攻防戦の末、最終コーナーで雨原を追い抜く。
ついに赤城最速の走り屋となった。
雨原とのバトルから1日が経過した5月31日の日曜日の朝7時。
「ここは……」
目が覚めると、おれはいつの間にか自分の部屋にいた。
おれの服装はパジャマ姿ではなく、私服姿のままだった。
誰か運ばれたかもしれない。
部屋に智姉さんが入ってくる。
「オオサキ……!」
そのまま、おれの身体を抱き締めた。
「目覚めたのか?」
「はい……」
「目が覚めなくて心配したぞ」
「心配させて申し訳ございません……」
「ったく、人を心配させておいて……お前が寝ている間に熊久保らは帰っていったぞ……」
その事は申し訳ないと考えた。
クマさんたちがいる間に起きれば良かったな……。
「さてと……今日、お前の勝利記念に雨原とバーベキュー大会を開くことになった。その具材の買い出しに行かないか?」
「行きます!」
「買い出しにはミゼットIIで行くぞ」
それに向かったのは朝御飯を食べ終えた後の事だった。
バーベキュー大会が始まったのは13時。
場所は大沼のキャンプ場で行われた。
参加者はDUSTWAYのメンバー全員とおれの関係者、ギャラリーしていた人たちだ。
「さーて、昨日のバトルで新たな赤城最速が誕生した。それを祝して乾杯しようか」
「かんぱーい!」
ちなみにジョッキにはビールではなく、オレンジジュースが入っている。
車で来た人が多いのもあるが、DUSTWAYはお酒禁止のチームだからだ。
それを飲みながら、ヒマワリがおれに話しかけてくる。
「なぁ赤城最速になったら、負けるんじゃねーぞ」
「負けるなって?」
「ガラ姉に勝ったお前が負けたら、彼女も負けたことになるんだぞ。絶対にここの走り屋にも、よその走り屋にもぜっーてぇに負けるんじゃねーぞ!」
「はいはい、分かったって」
「サギさんは赤城最速になったがら、智さん以外には負けねーべ! 葛西ヒマワリ!」
「横槍入れんな、このバカ熊ァー! お前のせいで飯が不味くなるかもしれねーじゃねーか!」
「なんだとー!」
やれやれクマさんとヒマワリの喧嘩がまた始まった。
「よそで戦う大崎翔子……興味あるな……」
サクラがそれに対して一言を言う。
楽しいバーベキューはあっという間に過ぎていき、午後3時にはなく片付けに入った。
それが終わると、皆は家へ帰ったのだった。
そして翌朝……。
智姉さんと練習走行を行う。
「さてと、今日も走るぞ。赤城最速になっても勝って兜の御を締めてもらわないとな」
「今後は赤城だけでなく、妙義や榛名で戦うかもしれませんからね……」
それぞれのクルマに乗り込み、赤城道路を走り出す。
おれ、大崎翔子の赤城での物語はこれまでだ。
ただし、戦いは続いていく。
精神覚醒走女のオオサキ 完