ここ最近、漫画版を読んだり舞台版を視聴したりしてリコリスリコイル熱が再燃していることもあり帰ってまいりました。
前々から話していた長編物は時間の関係上まだ難しいですが、その要素を随所に含んで今後も短編形式で書いていこうと思います…相変わらず不定期にはなりますが
今回のお話は咲夜の過去を零の視点で描きつつ、どういう経緯でリコリコ在籍になったかを書いていこうと思いますのでお楽しみくださいm(__)m
--DA本部・リリベル司令室--
「組織再編の進捗状況はどうなっている?」
「リリベル所属の隊員への再教育プログラムは現在実行中で海外へ展開している部隊は任務を放棄させ日本へ送還中です、帰還後すぐにプログラムへの参加を実行させます」
「その穴埋めは”例の部隊”が引き継ぐ形か?」
「はい…今は
「やむを得ない。深く根付いた教えを忘れさせるには時間が必要だ、虎杖前司令が延空木事件で起こした
「承知しました。指揮系統及び情報官の人選は福山司令の指示ですでに配置を終了しております、リリベル所有のAI”コンバラリア”にはラジアータと同様のプロテクトを施す処理も完了しています…後は上層部への報告と活動再開の許可を待つのみです」
「そこは私が受け持とう。上の老害たちがどう判断するかは目に見えているが、それをねじ伏せ納得させるのが司令である私の役目だ」
「吉報をお待ちしております」
「あぁ…色々とご苦労だったな」
「はっでは私はこれで…」
DA本部にあるリリベル所有の司令室にて現リリベルの司令官である福山 零は進行中のリリベル再編計画の進捗状況を秘書官から聞き、その報告を終えた秘書官は一礼し司令室から去っていった
その後の零はPCの画面を操作しながらマグカップに入った珈琲を口に運び、香りを嗅ぎながらコーヒーを飲み一息ついた
「やはりミカさんの珈琲には遠く及ばないな……思えばあの人が淹れてくれた珈琲を初めて飲んだ”あの日”からもう3年も経ったのか」
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--喫茶リコリコ(3年前)--
「今日は暇よねぇ~~…そういえばミカッ咲夜と千束はどったの?」
「外仕事だ、夕方まで戻ってこないからフロアは任せたぞミズキ」
「たくあの2人は見せつけるかのようにいつも一緒にいやがってぇ~~…あぁぁ~~なんで私には出会いがないのよ!こんな良物件放っておく男共の気が知れないわぁ!」
”ガチャッ…”
「相変わらずだなミズキ…朝から酒を飲むその悪癖を直せば少しはマシになるんじゃないか?」
「あぁっ!?…ってあんたは!?」
「久しぶり…と言ったほうが良いかな?」
「どっどっどっ…どうしてあんたここにいるのよ!?」
「んっ…ミズキ知り合いか?」
「リリベル!こいつはリリベル所属の参謀官よぉ‼」
「っ!?」
その様子を見た零はミカたちに敵意がないことを表すかのように両手を上げた。そんな零の姿を見たミカは警戒しつつ、ミズキに目線で指示を出しそれを受けたミズキはゆっくりと零に近づく
「そのままっそのまま動くんじゃないわよ!」
「わかってるよ…銃は左側のホルスターに入れてある、携帯端末は上着のポケットにあるから回収するなら早くしてくれ」
「言われなくてもそうするわ!」
ミズキは零が護身用で持っていた銃と携帯を取り上げ念入りに身体チェックを行った。その後、完全に丸腰となったことを確認しミカに目線を向け静かに頷く
「……最初に聞かせてくれ。ミズキが言うように君はリリベルの人間で間違いないのだな?」
「はい。私の名は
「司令補佐!?あんたまた出世したの!?」
「まぁな♪」
「司令補佐ということは虎杖の側近か…ここへは何しに来たんだ?”千束を殺す”という任務を未だに遂行していない咲夜を連れ戻しに来たのか?」
「それか”処分”しに来たの!?それだったらあたし達が黙ってないわよ‼」
「落ち着いてくれ。ここに来たのは個人的な理由だ、虎杖司令の命令ではないし任務未遂行の咲夜を始末しに来たわけでもない…そもそも”錦木千束を殺せ”という命令も彼女がDAにとって脅威になった時に発動される命令だ、無害なうちは普段通りに接すれば良いと
「信じていいんだな?」
「私は真実を話しています。この話を聞いた上でどう判断するかはあなた達に任せます」
「………」
真っすぐな瞳で淡々と話す零を見るミカ。その言動に嘘偽りはない…少なくともここで事を起こそうとするほど浅はかな人間ではない、そう判断したミカは手に持ちかけていたショットガンから手を放した
そんなミカを見てミズキもしかめっ面のまま零が持っていた銃にセーフティをかけ弾倉を抜き取り、携帯と共に零の手が届かないテーブルの上に置いた
「……信じていただけたようですね」
「取り敢えずはな。気を悪くしないでくれ、ここ数年…千束を始末しようとするリリベルから何度も襲撃を受けている、ましてやそのリリベルの司令補佐がこんな場所に現れたとなれば警戒もする」
「至極当然な対応かと思います。錦木千束の件は皇 咲夜に一任させているのですが虎杖司令はそれが気に入らないのか頻繁に兵を送り込んでいます、まぁあの子の前では今のリリベルでは相手にならないでしょうが」
「おかげで千束の安全のためにセーフハウスを複数作らなきゃならなくなったんだぞ!お前んとこの飼い犬ならちゃんとしつけとけっての!」
「まぁセーフハウスの件は千束に恨みを持つ連中から守るためという意味もあったがな…」
「手間をかけてしまったこともすまないと思っている。必要経費というなら俺の名義で支援しよう」
「マジで!?本当に良いの!?」
「ただしお前の酒代に使わないというのが条件だ!あくまで錦木千束と皇 咲夜のための支援だということを忘れるな」
「っ…んなこと分かってるわよ!」
「そう言いながら酒瓶を持つな、顔だけは良いんだから飲酒のし過ぎは肌にも悪いぞ」
「余計なお世話だっつうの!」
「まっまぁ立ち話もなんだ、カウンターに座りなさい…飲み物は珈琲で構わないか?」
「ありがとうございますミカさん。噂に聞く絶品の珈琲…是非ともいただきたいです!」
以前、リコリスの司令官である楠木からミカが淹れる珈琲は本当に美味いという話を聞いていた零は先ほどまでの落ち着いた雰囲気から一変しテンションが上がった様子でカウンター席に座った
しばらくすると出来上がった珈琲を淹れたティーカップが零の前に置かれ、神妙な面持ちでカップを手に取り珈琲の香りを嗅ぎ、堪能したのちにゆっくりとカップを口に運び飲んだ
「っ!…美味い…香りも味も普段飲んでいるものとは比較にならない!あの真顔な楠木司令が微笑みながら話していた理由がわかった気がする!これは私の人生史においてまごうことなき頂点に君臨する味だ‼」
「よっ喜んでもらえたようで良かったよ」
「昔っからテンションが上がると饒舌になるわよねぇ~…普段とのギャップ差がありすぎて風邪ひくわ」
「素晴らしいですよミカさん!今後もこの店に顔を出したくなりました!なんならリリベル司令補佐という地位を捨ててまででも‼」
「一杯の珈琲でここまで築いたキャリア捨てんなぁ‼」
「っ…今のは失言でした」
「気にってもらえてなによりだ。それで…ここに来た君の
「私も気になってた。護衛もつけずに司令補佐様がどんな理由で辺境の支部にやってきたか…お聞かせ願えるかしら?」
「……そこまで大した理由じゃないよ」
カップを置いた零はミカとミズキ…そして喫茶リコリコの店内を見渡した。わずかな時間だが零はこの場所がとても居心地が良いと思い、それが1人の人間を変えてくれたんだと改めて実感した
自分がいるリリベルという組織ではこんな安らぎは与えられない。日々の任務の中で命を奪い必要とあらば仲間内でさえ銃を向けあう狂った組織…その中で人間性を失っていった子どもも何人も見てきた
皇 咲夜もその犠牲者の1人である。電波塔事件以前からリリベルに身を置き徹底した教育で咲夜の持つ潜在能力を引き出し数多くの任務を成功へと導いてきた
だがその過程で咲夜は”笑う”ということを忘れてしまった。与えられた命令をこなし何の感情も抱かずに命を狩る”
「DAに振り回され続けた末路…それが昔の咲夜だった。けどそんな咲夜を救ってくれたのが錦木千束だった、彼女が手の差し伸べてくれたことで咲夜の心の闇に一筋の光が灯った…そしてその光を大きくしてくれたのがあなた達とこの居場所だ、おかげで咲夜が笑いながら普通の人間としての生き方を送れている……感謝してもしきれませんよ」
「「………」」
「俺がここに来た理由は…今後も咲夜が笑って過ごせられるよう彼の支えになってほしいとお願いしたかったんです。俺では…今のリリベルではそれができない、情けない話ですが今はあなた達に頼る以外の方法が見つからない、けどいつか必ずっ俺の手でDAという組織を変えてみせます!そして皇 咲夜と錦木千束へできうる限りの力になります!それがっ…あの子たちの人生を滅茶苦茶にした私の責任でもあるから」
「……優しい男だ。正直に言うと組織の上に立つ人間には適してないかもしれないな」
「自分でもそう思います」
「けぇ~どっあんたは私と違って逃げずに内側から変えようと努力してここまで来た…その根性は素直にすげぇと思うわ、私じゃ絶対にできないことだから」
「……そうか」
「零…君の願いはしっかりと受け取ったよ。心配せずとも…あの子たちが望む限り私たちは2人を支え導いていくよ」
「生意気なとこはあるけど乗り掛かった舟ってやつさ、最後まで責任もって見届けるつもりだから」
「っ……ありがとう」
”ガチャッ”
「千束と咲夜が帰ってきましたぁぁ~~~っ‼」
「ミカさんミズキさんただいま戻り…まし…た!?」
「おぉっと、長居しすぎましたね…お勘定をお願いします」
「今日は私の奢りだ。時間があればまたお店に来てくれ」
「ほらっ銃と携帯返すわよ」
「色々とありがとうございます…ではこれで失礼します」
ミズキから銃と携帯を受け取った零は2人に一礼し咲夜と千束が立っている場所まで歩き進めた、千束は咲夜からある程度のことを聞いており零を知っていたため咲夜を庇うように前に出る
「リリベルの偉い人がここになに用ですか?咲夜に何かしようっていうなら容赦しませんよ」
「随分と嫌われているな…まぁ仕方のないことか。ちょっとしたお願いをミカさんとミズキにお願いしにきただけさ、それも終わったことだしこれからお暇するところさ」
「………っ」
「ふっ福山さん…」
「皇 咲夜…引き続きお前に与えられた任務を遂行してくれ。虎杖司令のことなら気にするな、俺がうまいこと言って誤魔化しておく」
「えっ?」
「ふっ…じゃあまたな」
”ガチャッ…”
「えっ…えっ…どういうこと!?」
「ミッミカさんミズキさん!福山さんと何の話をしていたんですか!?」
「秘密だ」
「秘密よ」
「「えぇぇぇ~~~っ‼」」
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「あの後も色々とあったが…あの2人への借金の返済はまだまだかかりそうだ」
”ピピッ”
「……私だ」
『司令っ例の部隊の構成員の一部が日本に向かうという情報が入りました!』
「そうか…正確な人数の把握を急げ。DA全体の警戒レベルを一段階あげるっリコリス側へもこの情報を伝えるんだ、連中を相手にするなら万全の態勢で挑まなくてはならんからな」
『リコリコへは如何なさいますか?』
「……今はいい。必要とあらば私か楠木司令が伝える」
『了解しました』
”ピッ”
「DA直轄のもう1つの組織…本当に厄介な組織を作ってくれたものだ」
≪to be continued≫
ということでお久しぶりの話で昔話メインの回でした。キャラの書き方忘れてるかと思ってましたが以外に覚えているものですね
以前から考えいる長編ベースの話で使おうと思っている設定をここではIFな形で使ってオリジナル要素を強めていこうかと思います、気に入っていただけられるように頑張りますのでよろしくお願いします!
あと今回もアンケート実施します。久しぶりですが今後のお話で何を読みたいかまた皆様のお力をお借りしたいです、不定期更新は引き続きになるかと思いますがご協力お願いします。
今後読んでみたいお話は…
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千束のヤンデレ話Part2
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リコリコメンバーとのお話
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3部作話の続編
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その他(コメント可)