君影草の暗殺者   作:ビーザワン

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アンケートの結果は僅差で”ヤンデレ込みの千束とのお話”となりました!まぁ整った顔に真島さんの回想シーンとかの狂気の顔はヤンデレを連想しそうですし私も書くにあたって候補に入れていました。

私個人はあまりヤンデレ書いた経験値が少ないので完成度がどうなるかわかりませんが楽しんでいただけたら幸いです。

PS:時系列は最終回後のお話…前回のお話のオリキャラも少し登場するのでご了承を


■butterflies suck nectar(ヤンデレ)

 

 

--AM0:30・廃工場--

 

 

「お前よく銃だけを狙って撃てるよな」

 

「武器さえ破壊すれば次の選ぶアクションが限られるから楽なんですよね」

 

「確かにお前相手に近接戦はねぇわな」

 

「あとは”ガ〇〇ムSEED”のキャラの不殺の仕方がカッコ良かったから」

 

「お前アニメ観んのか…”BL〇〇K LA〇〇〇N”とかおススメだぜ」

 

「貴方が好きそうな作品ですね。ガンアクションものなら”バ〇〇ハザード”のアニメーション作品はカッコ良くて僕は好きですよ」

 

「相手がゾンビなとこが燃えねぇなぁ…殺るんならやっぱ人間だろ?」

 

「やっぱり貴方とは仲良くなれそうにないです」

 

「奇遇だなっ俺もそう思ったぜ♪」

 

 

誰もが寝静まる深夜の東京…その一か所にある廃工場内にて椅子に縛り付けられ額から微量だが血を流す咲夜と色々と因縁のある男”真島”がいた

 

咲夜にとっては10年前の電波塔事件から始まり最近起きた延空木事件でも戦いDAの存在を世に暴こうとした危険分子でもある

 

そんな男を前に咲夜は身動きができない状態で拘束され、その周りには真島の部下と思われる男たちが銃を手に持ちいつでも撃てる態勢で展開していた

 

だがそんな絶望的な状況にもかかわらず咲夜は冷静であり、そして真島も何を思ったか敵でもある咲夜に世間話を仕掛けてきたのであった

 

 

「真島さん…貴方はまだ千束に拘るんですか?」

 

「あいつだけじゃねぇ…お前にだって負け続けてるんだ。ここで俺が勝ち星をあげなきゃバランスが悪いだろ?」

 

「またそれですか…千束はまだしも僕に関しては今回勝てたじゃないですか?」

 

「アホかお前。俺が気づいてないとでも思ってたのか?連れの仲間たちを逃がすのに集中力使ってこっちへと注意がおざなりになってたじゃねぇか、そんなで勝ってもそれは勝利とは言えねぇんだよ」

 

「……勝ち方への拘りが強いですね」

 

 

そう…咲夜は今回DAからの直接の命令を受け都内に潜伏している真島の確保又は排除を依頼され本部から10名ほどのサード・セカンドのリリベル隊員を引き連れていたのだ

 

だが相手はDAのやり方を知り尽くしている真島。当然リリベルのパターンも把握しており廃工場に突入した時点で障害物による進行阻害と迷路のように入り組んだ通路によって部隊の統率力を奪ってきた

 

なんとかそれを突破しても次に待っていたのは閃光手榴弾(スタングレネード)電子妨害手榴弾(チャフグレネード)の雨…精密機器は機能を無力化され視界を奪ったところで真島たちが現れこちらを撃ってきた

 

咲夜やセカンドのリリベルは対応するも経験不足のサードたちは混乱し5名ほどは敵の銃弾を受け行動不能となった

 

残ったサードたちを守るべく咲夜は同行していたセカンド2名をサードの援護に回し、単身で真島たちを相手に銃を構え非殺傷弾で応戦した

 

だがその間にも応戦していた残りのサード3名も負傷し、それを援護していたセカンド2名も敵の銃撃の嵐を前に劣勢を強いていた

 

良くも悪くもシミュレーション通りの動きに乗っ取り統制された部隊で敵を圧倒し制圧することを得意とするリリベルは個としての戦闘力はリコリスに劣っているところがあった

 

このように動きが引っ搔き乱された状態ではその場での状況判断は鈍くなり、更に司令部との通信も遮断されてはただ銃を持っただけの的となり果ててしまうのである

 

このような状態では真島の確保どころではない。咲夜は作戦の中止を決定し持参していたスモークグレネードを投げ周囲に煙幕を展開させる

 

敵の視覚を封じたところで咲夜はセカンドの2名に撤退命令を出し、負傷していたサードたちを連れ脱出ルートを使い廃工場を出るよう伝える

 

不本意ではあったがファーストである咲夜が現場の指揮官ということもあり、セカンド2名はこの命令を受け入れまだ動けるサードたちに負傷者を連れていくよう指示を出した

 

その間も真島側の銃撃は止まないがセカンド・サードたちが脱出するまで咲夜が現場に残り、遮蔽物を駆使して身を隠しながら敵の銃のみを非殺傷弾で狙い撃った

 

そんな咲夜の奮闘の甲斐もありリリベルの部隊が無事に脱出したと連絡があり、怪我をさせてしまったものの死者を出さずに済んだことに咲夜は安堵した

 

だがそれも束の間…煙幕がなくなったところで真島の部下たちが咲夜を包囲し、リーダーである真島自らが咲夜の前に現れ不気味な笑みを浮かべながら愛銃のリボルバーの銃口を咲夜に向ける

 

”バァンッ”1発の銃弾が咲夜目掛けて放たれるが寸前で咲夜はその銃弾を躱す。しかし完全には躱すことができず額を銃弾がかすったことでそこから血が流れてしまった

 

そこから咲夜の記憶が一度途切れた。おそらく血が流れたために利き目が塞がってしまいその隙をつかれ真島の蹴りを喰らい気絶したためであると思われる

 

 

「お前はあの電波塔リコリスをおびき出す餌に使える…なんてったってお前はあいつの王子様なんだもんなぁ」

 

「悪趣味なやり方…さすがテロリストといった感じかな。けどそのやり方はおススメできない、僕がいまどんな状況にあるかを千束が知ったら…あなた達への慈悲が一切なくなり本気で倒しにかかってきますよ」

 

「俺はそれを望んでんだよ!悪人だろうとなんだろうと奪わずに何かを得ようなんざ虫のいい話ってやつさ、お前が死んで消えてなくなるかもしれない…その恐怖であのリコリスを本気にさせられるんなら俺は喜んでやるぜぇ♪」

 

「……貴方の身を心配して言ったんですけど」

 

「どのみち今のお前にはここで待ってることしかできねぇ。安心しな…餓死させないよう水と食料だけは持ってきてやるからよ」

 

「はぁぁ……忠告はしましたからね(僕は僕でこの後のことを考えないと)」

 

 

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--3日後--

 

 

「今日で3日目かぁ~…思ったよりはおせぇな」

 

「………真島さん。今からでも遅くないので解放させてくれませんか?」

 

「駄目に決まってんだろ」

 

「ですよね……」

 

”バァンッ…バンバンバンッ”

 

「おっようやく来たみたいだぜぇ♪」

 

「…………」

 

”バァンバァンッバババババババーーッ”

 

「へへっ延空木での借り…返させてもらうぜ電波塔のリコリスッ」

 

「…………」

 

”ババババババババババーーッ”

 

「あぁ?あいつの銃声…なんか激しすぎねぇか?」

 

「真島さん…」

 

「んぁ?」

 

「確かに僕と千束は人の命を奪うことはしません。どんなに悪人であってもその人にとっては一つしかない命…その生殺与奪の権を握る権利なんて僕たちにはありません」

 

「お前…急に何を」

 

「でもね…逆に言ってしまえばそれは」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”ドォォンッ”

 

殺さない(・・・・)程度に痛めつける方法ならいくらでも知ってるってことなんですよ」

 

「………………っ」

 

「おいおいぃ~…ありゃいくらなんでもヤバすぎるだろぉ」

 

 

爆発音と共に現れた千束は普段なら絶対に持たないLMG(ライトマシンガン)を両手で持ち、能面のような無表情の顔にハイライトが消えた赤い瞳を真島に向けていた

 

一瞬だけ咲夜の方に顔を向けると笑いながら目から涙を流し、最低限の安否が確認できたところでLMGに非殺傷弾の弾帯を装填し銃口を真島に向け放った

 

そこからはあっという間だった…真島の至近距離まで詰め寄った千束は彼の体に容赦なく非殺傷弾を撃ちまくり、止むことのない激痛に耐えきれなかった真島はその場にダウンした

 

 

”バァンバァンッバァンバァンッ”

 

「がはぁっ…ぐぅっ…んなぁぁっ」

 

「……………」

 

「ちょっ…ちょっと待てってっ…落ち着けよっ…お前らしくねぇぞ」

 

”バンバンバンバンッ”

 

「があぁぁぁっ!」

 

「煩い…喋るな」

 

 

だが千束は追い打ちをかけるように真島の腕や足といった部位に愛用のハンドガンで非殺傷弾を撃ち込み、それを受けた真島はまた激痛で苦しんだ

 

その後も何発も…何発も…弾が切れてはリロードして真島の体を必要以上に撃った。いつもの千束なら絶対にやらないことを彼女は感情のない人形のように無表情で続けた

 

喰らい続けている真島はというと最初はいつもの余裕さがあったが収まることのない激痛と電波塔事件の時の千束を彷彿とさせる感情が読めない彼女の顔を見て表情が崩れていった

 

”恐怖”…今の真島の心を支配していた感情はそれだった。そこで真島は薄れゆく意識の中で感じたのだ…”俺は最も恐れていた怪物の尻尾を踏んでその牙を解き放っちまった”と

 

 

「(まずいっ…いくら非殺傷弾でもあれだけの数を至近距離で撃たれ続けたらっ)」

 

「…………」

 

”カチャッ…チャキンッ”

 

「最後のマガジン…まぁ全部撃つからいいけどね」

 

「(駄目だ!それ以上っ…それ以上やってしまったら君は‼)」

 

「千束ぉっ‼」

 

「っ……咲…夜?」

 

「ちぃぃっ‼」

 

 

”カチャッ…パァァァ……”咲夜の叫び声を聞き千束は我に返り咲夜の方に顔を向ける。その一瞬の隙を見て真島は隠し持っていた閃光手榴弾(スタングレネード)を使い千束の視界を奪う

 

廃工場内に光が照らされその間に真島は痛む体を無理やり起こして千束から距離をとり”この手は悪手すぎた…二度とやらねぇから安心しな”と捨て台詞を吐いて走り去っていった

 

 

「っ……あっ…いないっ」

 

「(無事に逃げれたみたいだね…真島さん一つ貸しですよ)」

 

「咲夜っ……咲夜ぁっ‼」

 

”ギュウッ”

 

「っ…千束」

 

「ごめんっ…ごめん咲夜っ…遅くなってっ……ごめんっ」

 

「大丈夫だよ…僕の方こそ千束に心配かけてごめん」

 

「咲夜ぁ…いなくならないでっ…お願いだからっ…私の前からいなくならないで‼」

 

「安心して千束…僕はここにいるから」

 

 

銃をその場に捨て咲夜に抱きつき涙を流す千束。まだ鎖で縛られてるため抱き返すことができない咲夜は泣きじゃくる千束を安心させるために声をかけ続けた

 

そうしてる間にたきなが現場に到着し、用意してきた工具を使い鎖を壊し拘束状態から解放させ千束とたきなの肩を借りて痛む体を引きずりながら咲夜は歩き廃工場を後にした

 

外には大型バンで待機していたミカとミズキがおり、3人は車に乗り込み咲夜は後部座席でたきなから簡易治療をうけ…千束はそのあいだ咲夜の左手をずっと握っていた

 

 

「咲夜‼怪我は大丈夫か!?」

 

「大丈夫ですミカさん。体はそれなりに丈夫な方なので…」

 

「いやいや額から血流してる奴が言っても説得力ねぇわ‼」

 

「血は止まってますよ。あの人…止血はちゃんとしてくれたので」

 

「もう喋らないで咲夜っ…お願いだからっ…」

 

「千束…」

 

”ピピッピピッ…”

 

「こちら井ノ上たきなです……はいっ皇 咲夜の救助には成功しました。ですが真島の確保まではやり遂げられませんでした」

 

『………』

 

「えっ…あっ…わかりました少々お待ちください。咲夜…リリベルの司令代理が貴方と話がしたいと」

 

「いま咲夜は怪我して弱ってるんだよ‼そんなの後回しにしてって言って‼」

 

「千束…僕は大丈夫だから」

 

「咲夜…」

 

「たきな…インカムを貸してくれないかな?僕が付けてたの真島さんに壊されたから」

 

「はっはい!」

 

”カチャッ”

 

「皇 咲夜です…福山司令代理ですか?」

 

『あぁ…無事でいてくれてよかった。救助に時間がかかってすまなかったな…相手が真島である以上下手に部隊を突入させるのは危険だったんだ」

 

「千束が助けてくれたので平気です。それより…あの日僕と一緒にいたリリベルの隊員たちは?」

 

『傷を負っていたがみな命に別状はない…お前が守ってくれたおかげだ』

 

「そうですか…」

 

『改めて今回の作戦は上層部の判断ミスだったことを謝罪したい。制圧力でならリコリスを上回るリリベルの部隊…そして奴のことを理解している皇が部隊を指揮すれば捕獲できると上は考えたようだが…』

 

「真島さんを舐め過ぎとしかいいようがありません。あの人はDAのやり方を知り尽くしている…今回の一軒を経てリリベルの弱点も露見されてしまいました、彼を確保したいと思うならもう少し慎重に事を運んだ方がいいと思います」

 

『私も同意見だ…だが上層部はDAの存在を世に暴こうとした真島を早急に捕獲したいと考えている。何せ少年少女を兵力として運用しているんだ…こんなことが知られれば世論は黙っていない』

 

「上が何を考えようと現場で動くのはリリベルとリコリスの隊員たちです。彼らの命をもっと大事に扱ってください…それが約束できないのなら僕が直々(・・)にDAを潰してもいいんですよ?」

 

『お前が牙を剥くと錦木ももれなくついてきそうだ。それだけは起こさせないよう尽力しよう、今回の任務の結果と真島については楠木司令を交えて話し合う予定だ…お前は体の傷を癒すことだけを考えてくれ』

 

「…お言葉に甘えさせていただきます」

 

『あぁそれともう1つ…ミズキに酒はほどほどにと伝えておいてくれ』

 

「えっ…あぁ~…はい」

 

”ピィッ”

 

「ごめん…さすがに疲れた……少し眠るね」

 

”ギュウッ”

 

「咲夜…っ」

 

「千束…そのまま支えてあげてください」

 

「うん…」

 

「それじゃ帰るとしよう…ミズキ頼む」

 

「アイアイサ~ってね」

 

 

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--PM10:00・セーフハウス1号(咲夜side)--

 

 

色んなことから解放され疲れが一気に襲ってきた僕は眠りについた。そして目が覚めると千束と一緒に住んでいるセーフハウス前に到着していた

 

ミカさんから”しばらくは休め”と言われミズキさんからは”お大事にね”と言われた。たきなからは”後日お見舞いに行きます”と伝えられ僕は微笑みながら皆にありがとうと伝えた

 

その後…僕は千束の肩を借りながらセーフハウスの中へと入り、若干感じた喉を渇きを潤すために冷蔵庫にあったミネラルウォーターを手に取りコップに注ぎ一気飲みした

 

して次は3日分の汚れを落とそうとお風呂に入るべく洗面所に向かうとした時”ギュウッ”千束が真正面から僕に抱きついてきた

 

 

「千束?」

 

「……咲夜が捕まったって聞いた時…自分がおかしくなった。咲夜がいなくなるかもしれない…私の前から消えちゃうかもしれない…そんなことばかり頭の中に過って冷静になれなかった」

 

「………」

 

「あの場所で咲夜と真島が目に入った時…咲夜が生きてて良かったと思ったと同時に真島のことが憎くて仕方がなかった。こいつは許しちゃいけない…私の(・・)咲夜を傷つけた分は苦しませないといけないって…」

 

 

そう言う千束の言葉を聞きあの時のことを思い返した。真島さんを見ている時の冷え切った目に情の欠片も感じさせない圧倒的な暴力…正直に言って見ていた僕も気が気じゃなかった

 

あのまま続けていたら真島さんは死にはしなくとももう二度と立ち上がることができない傷を負っていたに違いない…そう考え僕は千束に声をかけたのだ

 

どれだけ僕が傷つけられようと…自分の尊厳を踏みにじられようとも構わない。けど千束にはっ…千束には命を奪うような行為をしてほしくなかったから

 

けどどれも全ては結果論でしかない。元をたどれば僕が真島を確保させできていれば千束にこんな辛い思いをさせずに済んだのだ……

 

 

「もうっ…絶対に離さないからっ」

 

「ちっ千束?」

 

「何処にもいかせない!誰にも奪わせない!咲夜はっ…昨夜はこれからもずっと私と一緒にいるんだから!」

 

「おっ落ち着いて千束!冷静になって‼」

 

「あっ…そっかぁ…私の(・・)だっていうがパッと見でわからないからみんな咲夜を連れて行こうとするんだよね!?なら私のモノだっていう印をつけなきゃっ」

 

 

”ガブッ”そう言い千束は僕の首に唇をつけ歯をたて嚙み始めた。甘噛みなんて優しいレベルのものじゃない…まるで歯形が残るようにわざと強く噛んでいるようにも感じられた

 

当然そんなに強く噛まれたら血が滲み出てきてしまい、それを見て千束はまた妖艶な笑みを浮かべながら血を舐めまた嚙み始めた…まるで花の蜜を啜る蝶のように

 

 

「ちっ千束っ…痛いよっ…」

 

「私だけの咲夜…私だけが咲夜を自由にできるんだぁ…だから誰にも手は出させないっ」

 

「千束っ‼」

 

「っ……」

 

「痛っ…やり過ぎだよ千束…」

 

「あぁぁっ……私っ…咲夜をっ…傷つけたっ……ごめんっ…ごめんなさいっ…ごめんなさいっ…ごめんなさいっ」

 

”ギュウッ”

 

「あぅっ」

 

「千束…僕は黙って君の前からいなくなったりなんて絶対にしない。この傷が君を心配させた代償だって言うなら…僕はそれだって受け入れる、何が起きたって…僕にとって一番大切なのは千束っ君なんだから‼」

 

「咲夜…咲夜ぁぁっ‼」

 

 

自責の念にかられ謝罪を繰り返す千束を僕は力強く抱きしめた。彼女をここまで追い詰めたのは僕なんだ、彼女の行動を責めることなんてできるわけがない…まぁちょっと痛かったけど

 

胸の中で僕を求めるように泣き叫ぶ千束。いつも笑顔でどのような状況になろうと調子の良いノリを崩さないあの千束が泣いている

 

千束のことを知る人間なら誰もしもが”優秀で強い子”と答えることだろうけどそれは違う。本当の千束は誰よりも繊細で誰よりも弱い…いや正確には”弱くなった”と言うべきだろう

 

幼少期から先天性心疾患を患いそれをアラン機関が用意した人工心臓により千束は元気で健康な体を手に入れることができた…だがそれも完全ではなく彼女は成人までしか生きられないと宣告を受けた

 

そのため千束は残された時間を後悔のないよう自分がやりたいことをモットーに生きてきた。それが彼女が刹那主義者と言われるようになった由縁でもあり普通の人より達観したモノの見方ができたのである

 

だが延空木事件後にミカさんが入手した改良型の人工心臓により千束は余命を延ばすことができた。僕も含め誰もが喜んだ…これでまた千束との想い出を作ることができるのだから

 

でも良いことばかりではなかった。ここを境に千束が僕へ依存する傾向が強くなっていき、今日ほどまでとはいかずとも怪我をしたりすると過剰に心配しずっと傍にいる頻度が増えた

 

少し前だと僕が任務でしばらくリコリコに現れずセーフハウスへと帰らな日が1週間続いた時のこと…後で分かったことだがこの間の千束は元気がなく頻繁に泣きたきなたちがそれを宥め落ち着かせるということが起きた

 

情緒も不安定になっていき心配したたきなが様子を見にセーフハウスに行ったときは暗い部屋の中で僕の名をうわ言の様にずっと呟いていたそうだ

 

そう…千束は僕に依存する過程で僕がいなくなることを異様に恐れいなくなった時のことを必要以上に考えてしまうようになってしまった

 

以前の千束なら”なるようにしかならないっしょ”と言いそうだがそれは限られた時間だと自分でも知っていたため必要以上に他者の時間を奪うのことに気が引けていたからだ

 

だが寿命が延びたことで千束は無意識のうちの”未来”のことに目を向けるようになり、その中で初めて”失う”ことへの恐怖が芽生えていき…その綻びが今の千束を作り出したともいえる

 

 

「(僕も…心のどこかで千束とはいつかお別れをしなくちゃいけないと思っていた。でもその時間が伸びたことを喜ばない者が千束を知る人間にいるはずがない)」

 

 

例えかつての千束がいなくなったとしても…今を生きる千束がこうして僕の胸の中にいる。弱くなろうと構わない…傷つけられようと構わない…僕は彼女と共に未来を歩めるのならそれで良い!

 

きっとこの先も何か起きるたびに千束は僕に縋り付き泣いてくる…そして今日の様に怪我を負わされる時だってある…でも僕はそうなったとしても彼女の傍を離れないっ。何故かって?僕も千束のことを……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

心から愛しているからさ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「咲夜…首の傷痛い?」

 

「ちょっとね…ヤンチャな蝶に蜜を啜られ過ぎたよ」

 

「うぅぅっ~……本当にごめんっ…私やり過ぎちゃったよね?」

 

「まぁ僕も千束に心配かけすぎたからね…これでお相子ってところじゃないかな?」

 

「あぁ~…あはははっ…なんかありがとうございましゅ」

 

「どういたしまして♪」

 

「……ねぇ咲夜」

 

「なに千束?」

 

「そのぉ~……このあとしませんか?」

 

「僕…まだ体ボロボロなんですけど?」

 

「だからぁ…私が色々と癒してあげよっかなぁ~と////」

 

「……1回だけだよ?」

 

 

その夜…僕と千束は互いに愛し合った。翌日にたきなとクルミがお見舞いに来た時に僕の首の傷やらベッドの散らかり方などから顔を真っ赤にするのはまた別の話でありましたとさ

 

 




ということで千束のヤンデレでした…ヤンデレになってましたか?書いててこれくらいで良いのかが凄く不安でしたですはい。

ところどころ独自の千束のその後の解釈が入ってしまいましたが千束の心が弱くなる理由付けは必要かなと考えこういう話としました…楽しんで読んでいただけたら嬉しい限りです、

次回作の案もアンケートにて実施しようかと思います、皆さまのご協力を心よりお待ちしておりますので今後も応援のほどをよろしくお願いします。

次はどのようなお話が見たいですか?

  • 千束とたきなの取り合い話
  • ハーレムなお話
  • オリ主の過去のお話
  • 同居生活の裏側のお話
  • 映画鑑賞のお話
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