みどり色です。
迷彩服を脱ぎ捨て、帰ってまいりました。
身体がバキバキですが、身体に鞭打って♡書き上げました。
意識が朦朧としている()ので、誤字や表現などは後で修正します。
いつもコメントを下さる皆さん、本当にありがとうございます。
活動報告&Twitterでも書きましたが、全て目を通させて頂いております。
現在返信は行っておりませんが、本当に励みになっています。
寧ろ、私のモチベーションを支えて下さっていると言っても過言ではありません。
全力でハグっ
そして高評価をしてくださった方々、愛しております。
え?
キモイ?
なんで喜ばせるの?♡
<惑星コルサント 元老院議会>
その頃、コルサントでは銀河の命運を左右する重大な局面を迎えていた。
惑星ナブーの代議員であるジャー・ジャー・ビンクスは元老院議会で、共和国に差し迫った問題に対処するために、最高議長の非常時大権に関する動議を提出したのだ。
現在の共和国では、外部からの明確な攻撃が無ければ軍の設立が不可能だ。
それは議会が認めない。
非常時大権が認められればこの段階を飛び越えて、最高議長の言葉一つでクローン軍の設立が可能となるのだ。
そしてこの動議は賛成多数で可決される事となった。
この非常時大権によって数年にも及ぶ戦争の幕開けになるとは、この場にいる誰も想像していなかった。
1人の暗黒卿を除いては・・・・・
『—————与えられた大権は、危機消滅の時点で速やかに放棄いたします。 そしてこの大権の行使一号として、銀河共和国に強力な正規軍を創設し、増大する分離主義勢力に対抗します』
「決まりましたな」
そう口にしたのはジェダイ評議会のメイス・ウィンドゥだ。
ヨーダと共に傍聴していた彼だったが、最高議長が軍創設を宣言した段階でこれ以上意識を向ける必要がなくなった。
最優先課題は他にあるのだ。
「うーむ・・・・・」
「私はオビ=ワンら救出の為にジオノーシスへ向かいます」
「ワシはカミーノのクローン・センターへ飛び、共和国の為に作られたという軍を見てくる」
「すぐに必要になるかもしれません」
「そうならない事を・・・祈るばかりじゃのぅ」
しかしこの2人には分かっていた。
このクローン軍が無ければ、分離主義者たちのドロイド軍には歯が立たないという事を・・・・・
そして2人は議会を後にするのだった。
________________________________________
<Hタイプ・ヌビアン・ヨット ハイパースペース>
私はパドメ、R2-D2と共にナブーのラグジュアリー・スペース・ヨットを用いて、惑星ジオノーシスへと向かっている。
足が速い船の為、思ったよりも早く辿り着きそうだ。
「~~~♪」
「間もなくハイパースペースを抜けます」
計器を確認していたR2からの報告で、パドメがそう知らせてくれる。
報せ通りすぐにハイパースペース航路を抜けると、目の前に環を持った赤い星が現れた。
私は操縦桿を操作し、地表へと高度を下げていく。
念の為、かなり高度を下げて低空を飛んでいると地表から水蒸気の柱が立ち上っているのが確認できた。
「あの水蒸気、排気口かしら?」
「という事は内部に通じているかもね」
幸いなことに、その排気口は船が丸々収まるくらい巨大な物だった。
水蒸気の中に入り、地表から少し下に降りていくとデッキのようになっていたので問題なく着陸できた。
「戦争を始める訳にはいきません。 議員の1人として外交的に解決するつもりです」
彼女は準備を整えながら、そう口にする。
勿論、そうできれば一番いいだろう。
だが現実はそう簡単にはいなかないものだ。
「気持ちは分かるけど、元老院議員である君への暗殺未遂に始まり、分離主義勢力と各グループの調停、ジェダイの騎士であるオビ=ワンらへの武力行使、これは明らかな共和国への敵対行為だ。 最悪の事態を想定しておいた方が良い」
『勿論、こちらから仕掛けるような真似はしないよ?』と付け加える。
何もない事に越したことはないけど、そう考えられるほど楽観主義ではないからね。
「貴方の言う通りね。 ですが私は、元老院議員として最後まで外交の力を信じます」
私たちは船を降りて、建物に入る。
扉の先は細い通路になっていて、薄暗い空間の中に複数の気配を感じる。
ここは・・・所謂“巣”だな。
通路を進もうとするパドメの前に手を伸ばして制止する。
よく見ると壁に穴が空いており、中にはインセクトイド(昆虫のような種族)が休眠している。
いや、正確には休眠して“いた”だな。
私たちの気配を感じたジオノージアンは、背中の翼を羽ばたかせ活動を開始する。
これは完全に私たちが悪い。
自分たちの家に土足で押し入られたようなものだ。
だが、謝罪が通じる相手でもない事は彼らを見れば明らかだ。
「パドメ、走るんだ!」
ジオノージアンが完全に巣から出てくる前に、パドメを全速力で走らせる。
私はフォースの力を用いて襲い掛かって来た複数のジオノージアンを宙に浮かせる。
得体の知れない力によって空中に拘束された仲間を見て、他のジオノージアン達は攻撃を躊躇う。
それでも果敢に襲い掛かってくる者に対しては、フォースを用いて吹き飛ばす。
私はパドメが扉まで辿り着いたのを確認し、フォースを身に纏って彼女の所まで移動する。
ジオノージアンからすると、私が一瞬で消えたように見えたはずだ。
そして扉の奥に進むと眼下に広がるのはドロイド工場だった。
しかし、問題が発生した。
道が途切れており、さらにその足場さえ壁に吸い込まれていく。
私はすぐにパドメを抱きかかえてジャンプした。
ある生産ラインに飛び移ると、空中から武器を装備したジオノージアンが飛来してくる。
私は生産ラインの機械をフォースで引き寄せて、飛来してくるジオノージアンに向けて吹き飛ばす。
機械との衝突によって吹き飛ばされたジオノージアンだったが、その反動で手に持っていた武器から衝撃波が発射された。
恐らく超音波の爆風を発射させる振動装置の一種だろう。
プラズマの膜に包まれたその衝撃波は、離れた場所の機械に着弾すると爆発と共に周囲に大きな被害をもたらしている。
「あれはライトセーバーでは防げないな・・・」
「ヴェ、ヴェリウス?」
「ん?」
「そろそろ降ろしてもらって大丈夫です」
「あ、ごめん!」
パドメに指摘され、私は慌てて地面に降ろす。
ジオノージアンに対してフォースを使っていた為、彼女のことは片腕で抱きかかえていた。
子供を抱っこしている時のように彼女の顎を私の肩に乗せているような状況だ。
冷静に考えると非常に密着度が高く、あまりよろしくない(?)
「・・・そんなに慌てなくても良いのに(ボソッ)」
「た、他意はないんだ! 咄嗟の事だったからつい・・・え?」
「い、いえ、何でもありません。 それに、そこまで全力で否定されると少しショックなのですが?」
「別に君と触れているのが嫌な訳じゃなくて・・・」
いや、そうじゃないだろう?
今はこんな事をしている場合じゃない。
周囲から危険な気配が次々に増えている。
すぐにこの工場を抜けなければ。
「本当に申し訳ないんだけど、向こうに見える通路まで飛びたいんだ。 だから・・・・・」
この場所からは常人では到底たどり着けない場所を示す。
生産ラインからも外れており、明らかに人が通る為の通路だった。
「申し訳なさを感じる必要はありません」
そう言いながら彼女は両手を私の方に差し出す。
その様子は子供が親に抱っこをせがんでいるように見えて可笑しくなる。
可笑しくなるが、笑ってしまえば最後、彼女に何を言われるか分かったものじゃない。
私はジェダイの修行で鍛えた強靭な精神力で、顔に浮かび上がりそうだった笑みを抑え込む。
だが私の微妙な変化を敏感に感じ取った様子のパドメは、ジトっとした目で私を見てくる。
それに気が付かないふりをして、私はパドメを抱き上げる。
この時は本気で彼女がフォース=センシティブなのではと疑った事は、自分の中にしまっておく。
パドメをしっかりと、だが失礼にならない程度に抱きあげ、フォースを身に纏って大きく飛び上がる。
工場の上階にある通路に降り立つと、すぐにパドメを降ろし周囲を警戒する。
別に先程の件があったから早めに降ろしたわけではない、決して。
すると周囲に集まっていた気配がさらに増え、フォースを通して危険が迫っているのを感じる。
1人ならすぐに動けるが、彼女を守りながらになると・・・・・
「パドメ、敵が迫っている」
彼女はそれを聞くと、懐に隠し持っていたELG-3Aブラスター・ピストルを取り出す。
小型で携帯性に優れているブラスターで、政界関係者の中で人気のモデルだ。
「随分と“積極的な”外交だね?」
「ええ、私は積極的な外交も得意なの」
パドメはそういうとブラスターを構える。
その姿は素人の物でなく、しっかりと訓練を積んでいるのが分かる。
若くして女王になった彼女だ。
こういった“積極的な”訓練も行っていたのだろう。
周囲からジオノージアンのものと思われる羽音が聞こえたと思った矢先、一気に私たちに接近してくる。
「君は自分の身だけを守るんだ!」
私はパドメにそう言うと、急速に接近してくるジオノージアンの一団にフォース・スラム(叩きつけ)を繰り出す。
空中にいた彼らは突然、強制的にベクトルを変えられて地面に叩きつけられる。
ある者は生産ラインに巻き込まれ、ある者は強烈な力によって地面に叩きつけられ絶命する。
さらに接近してくるジオノージアン。
私を完全に包囲しており、周囲を旋回しながら襲い掛かるタイミングを見計らっている。
私はレンチング・プル(周囲の物(者)の引き寄せ)を行い、360°全周囲を旋回していたジオノージアンらを自分の傍まで一気に引き寄せる。
突然の引力にバランスを崩し、大きな隙を晒したジオノージアンらに対してフォース・プッシュを繰り出す。
突然引き寄せられたと思ったら、次の瞬間には反対に吹き飛ばされて戦闘力を失う。
この一瞬の戦闘で、近づいてきていたジオノージアンの殆どを戦闘不能にしたはずだ。
この一連の戦闘を仮にジェダイが見ていたとしたら、その正攻法とはとても言えない戦いに違和感を覚えるかもしれない。
それと同時に、その強力なフォースに驚きを隠せないだろう。
彼は類まれなる才能と、その飽くなき探求心によって20代半ばと言う若さで、並みのジェダイを一切寄せ付けない実力を持っていた。
「さあ、先を急ごう」
________________________________________
<惑星ジオノーシス ペトラナキ・アリーナ>
観客の熱気に支配された円形の闘技場には、支柱に縛られた2人のジェダイがいた。
両腕を鎖で拘束され、観客たちの前に晒されている。
「随分と情熱的な歓迎だな。 中々無いぞ、こんな群衆に注目されるなんて」
「そうですね、マスター」
「おいどうしたアナキン? せっかくの機会なのに楽しまないなんて損だぞ?」
「観客が僕らの処刑を心待ちにしている訳でないなら、少しは気分も変わりますがね」
オビ=ワンがジョークを飛ばしていると、アリーナに動きがあった。
貴賓席からジオノーシスの大公であるポグル・ザ・レッサーが “ショー”の開催を宣言したのだ。
するとアリーナの奥の扉が開き、見るからに狂暴そうな生き物が現れる。
その生物は屈強な体躯をした四足歩行のクリーチャーだ。
頭部と両頬にそれぞれ長い角が生えており、あれで突き刺されたら無事では済まないだろう。
「お、アナキン! 牛の化け物はお前をご所望の様だぞ?」
「くそっ、どうして僕の方に来るんだ」
そんな軽口を叩いているともう一つの扉が遅れて開き、出て来たクリーチャーはオビ=ワンの方へと向かってくる。
その生物は爬虫類と殻類を混ぜ合わせて様な見た目をしている緑色のクリーチャーだ。
3メートルはあるだろう体高と、6本の長く鋭い脚を持っている。
その特徴的な鳴き声を発しながら、少しずつオビ=ワンの方に近づいてくる。
「はっ! マスター、これで寂しくありませんね?」
「冗談じゃない、あの鋭い鉤爪を見たか?」
________________________________________
「彼らを助けなければ!」
「待つんだパドメ、このまま2人でアリーナに飛び込んでいくのは自殺行為だよ」
「ですが手遅れになってしまいます!」
私たちは敵の襲撃を退けて、ジェダイの処刑が行われるという場所に辿り着いていた。
今まさに2匹のクリーチャーがオビ=ワンとアナキンに迫っている。
「ヴェリウス、このままでは2人が!」
「待ってパドメ、このまま出て行ってもどうにもならない」
「ですが!」
「大丈夫、心配はいらないよ」
全く慌てる様子のない私を見て、彼女もひとまず落ち着きを取り戻し、不安そうにアリーナへと視線を向けた。
そして今まさに、オビ=ワンとアナキンに向かって獰猛なクリーチャーの魔の手が襲い掛かろうとしていた。
声に出ない悲鳴をあげ、口を手で覆うパドメだったが彼女の心配をよそにリークの猛烈な突進攻撃も、アクレイの凶悪な鉤爪もそれぞれの死刑囚の息の根を止めることはなかった。
オビ=ワンはアクレイの鋭い鉤爪を利用して両手を拘束している鎖を破壊し、アナキンはリークの背に飛び乗り、その突進力を利用して同じように両手を拘束している鎖を引きちぎることに成功した。
「ははっ、上手いな2人とも」
「笑い事ではありません。 それよりもどうやって2人を助け出すのです?」
「それに関しても大丈夫、もうすぐ"始まる"から」
私はこの広いアリーナに、たくさんの強いフォースを感じ取っている。
恐らくジェダイ・オーダーの救出チームが分散しながら潜んでいるのだろう。
彼らが動きを見せれば、乱戦になって2人を助け出すことができるはずだ。
予定通りに死刑が行われなかったが為に騒ぎ出した貴賓席に目を向ける。
そこには通商連合の総督であるヌート・ガンレイやジオノーシスの大公、銀色のアーマーを身に付けた人物が確認できる。
あのアーマーの人物が、オビ=ワンからの報告にあったジャンゴ・フェットと呼ばれる賞金稼ぎだろう。
その隣にはまだ小さな男の子もいる。
ジャンゴ・フェットに近しい人物なのだろうか、彼の側で信頼を寄せているのが分かる。
そして私はある人物を捉えて目が離せなくなる。
"マスター"、10年の月日が経ったが見間違うはずがない。
彼をこの目で見た瞬間から、10年前のパダワンに戻ったような錯覚を覚える。
どうして何も言わずに去ってしまったのですか?
私が貴方の期待を裏切ってしまったのでしょうか?
それとも私が"選ばれし者"でなかったから?
だから私は捨てられたのですか?
一瞬で様々な想いが湧き上がる。
自然と心拍数が上がり、心臓が送り出す血液の量が増える。
先程まで耳を塞ぎたくなる程だったジオノージアンの歓声が小さくなった。
そして、小さい穴を通して見ているように感じるほど視界が狭くなる。
その狭い視界で唯一捉えていた"彼"が、ゆっくりとこちらを向く。
流れる時間が遅くなり、そして止まった。
この世界にいるのは彼と私の2人だけだ。
数秒だったのか、数分だったのか、その時間は唐突に終わる。
「ヴェリウス!!!」
悲鳴にも似た声で自分の声を呼ばれた私は、一気に現実へと引き戻される。
止まっていた時間が流れ始め、やかましい程の音と視界から入ってくる情報、フォースを通して様々なものが私に流れ込んできた。
そして貴賓席から名を呼ぶ声の方へと視線を移すと、賞金稼ぎに拘束されたパドメの姿が目に入る。
「パドメ!!!」
「遅かったな、ジェダイ」
そう賞金稼ぎが口にすると、背面に装備されているジェットパックを起動して空中へと舞い上がる。
私が集中力を欠いていたせいで、貴賓席から接近してきた賞金稼ぎに気付かなかったのだ。
私は左腕を賞金稼ぎの方へと突き出し、フォースを用いようとして思い止まった。
もしあの高さからパドメが落下してしまったら、無事では済まないだろう。
仮に助かったとしても、そこはジオノージアンの群衆の中だ。
見ている事しか出来ない間に、パドメを連れた賞金稼ぎは貴賓席へと辿り着く。
だがその瞬間、再び事態が動き出す。
パドメを連れ去ったジャンゴ・フェットに向かって、紫色の光剣が起動されたのだ。
それが合図だったかのように、各地に潜んでいたジェダイ達がそれぞれライトセーバーを起動する。
突然の襲撃にジオノージアンは混乱するが、すぐに対応できた者はジェダイに襲いかかる。
そして闘技場の奥からは、次々にバトル・ドロイドの部隊が隊列を組んで現れる。
多くのジェダイはオビ=ワンとアナキンを助ける為に、自らバトル・ドロイドの大群が闊歩する闘技場へと足を踏み入れていく。
2人はもう大丈夫だろう、それよりも今はパドメだ。
私が集中力を欠いたせいで、彼女を守ることができなかった。
"敵"の存在に気がついたジオノージアンらが、空と地上から襲いかかる。
私はフォースを集中させ、それを一気に解放する。
________________________________________
ヴェリウスを中心に半径10メートル以内にいたジオノージアン達は、フォースの衝撃波を受けて吹き飛ばされる。
そして観客席にも次々にバトル・ドロイドが展開され、彼に向かって一気にブラスターを発射するが、ヴェリウスが手を突き出してフォースによる一種のフィールドを形成する。
そのフィールドに入った光弾は何とその場に留まったのだ。
しかしバトル・ドロイド達は光弾を止められてもなお、次々にブラスターを発砲する。
空中に留まる光弾が増える中、フォース・フィールドが一瞬不安定になったかと思うと、ヴェリウスは胸の前に突き出していた腕を一気に振り払う。
するとどうだろう。
空中に留まっていた光弾は、発砲した本人へと帰って行った。
自らが撃ち出した光弾を受け、次々にバトル・ドロイド達が機能を停止していく。
その中でも、跳ね返った光弾を身体に受けても動き続ける個体がいた。
「頑丈だね」
彼は見慣れたB-1バトル・ドロイドとは明らかに異なった見た目をした、灰色で大柄なボディーをした個体に狙いをつける。
再び腕を突き出したヴェリウスは、新型のバトル・ドロイドに対してフォースを使って圧縮する。
まるで巨大な腕で握り潰されるようにして、新型バトル・ドロイドは機能を停止した。
この後もバトル・ドロイドをスクラップにしていくヴェリウスだったが、ある時戦闘が中断される。
貴賓席で戦いを見守っていたドゥークー伯爵が、バトル・ドロイドに戦闘の一時中断を命じたのだ。
『マスター・ウィンドゥ、君らは勇敢だった! ジェダイの歴史に残る戦いを見せてくれた! だがそれも終わりだ・・・降伏すれば、命だけは助けよう』
闘技場の方へと目を向けると、200人ほどいたはずのジェダイが今では20人も生き残っていなかった。
闘技場の中心部に固まり、全方位をバトル・ドロイドに包囲されている。
あれではどう考えても助からない。
私は抵抗する訳にもいかず、バトル・ドロイドに拘束される。
『我々は交渉の為の人質になるつもりは無い!』
『そうか…残念だが友よ』
ドゥークーがそう口にすると、再び武器を構えるバトル・ドロイド達。
そうしているうちに、貴賓席までバトル・ドロイド達に連行される。
「大きくなったな、ヴェリウス」
「マスター・・・」
________________________________________
彼は以前と何も変わらない様子で、私に声を掛ける。
まるで10年もの空白が無かったかのように。
「ヴェリウス、再び私に力を貸してはくれまいか?」
彼はそういうと、私の肩に手を置く。
かつては見上げる存在だったマスターの顔を、今では見下ろす形になっている。
その現実が、経過した時の大きさを感じさせる。
「マスター、貴方は—————」
私の言葉が言い終わることは無かった。
闘技場の上空から、見覚えのないガンシップが次々に降下してくる。
そのガンシップはバトル・ドロイドに向かって放火を集中し、闘技場で孤立しているジェダイらを囲む形で救出するようだ。
私はそのまま基地内へと連行される。
パドメはどこだ?
あの賞金稼ぎがいないという事は、奴が連れ去ったのか?
「ジェダイが大群を率いてきおった!」
そう話すのは通商連合のヌート・ガンレイだ。
「信じられぬ。 あれだけの大軍を一体どうやって・・・」
司令部の中心には大型のホロ・プロジェクターが設置されており、現在行われている戦闘が立体的に映し出されていた。
共和国が優勢なのは誰が見ても明らかだった。
ヌート・ガンレイがバトル・ドロイドの全軍投入を提案するも、ドゥークーはそれを却下した。
「いや、相手が多過ぎる。 それに通信も妨害されているようだ」
それを聞いた同じくニモーディアンのルーン・ハーコは、ガンレイへ撤退を具申する。
「手遅れになる前に、母船団と共に撤退しましょう」
ガンレイは頷くと、副官のハーコ共に足早に司令部から去っていくのだった。
するとドゥークーは、ジオノーシスの大公であるポグル・ザ・レッサーから何かの設計図を受け取った。
ポグル・ザ・レッサーは、私がこの場にいる事で設計図の引き渡しを躊躇っていた。
しかしドゥークーが『彼は問題ない』と言うと、怪訝そうな視線を向けるも素直に引き渡しのだ。
非常に重要な物のようだ。
それなのに、私に見られても問題ないような振る舞いの方が気になる。
「これは私たちの未来だ、かつてのパダワンよ」
そう言うと、彼は懐に設計図をしまう。
未来?
一体どういう事なんだ?
・・・いや、それよりも今は優先することがある。
「パドメはどこですか?」
「あの娘が気になるのか? 安心しろ、まだ生かしてある。 それよりもまだ答えを聞いていなかったな?」
彼は私に仲間になれと言った。
かつてのように力を貸して欲しいと。
「マスター、どうしてあの時、私の前から姿を消したのですか? どうして何も言ってくださらなかったのですか!」
自然と語気が強まってしまう。
しかし、彼は何も答えなかった。
「・・・捨てたのですか? "選ばれし者"でない私を」
まるで親に縋る子供のように。
『そうではない。 理由があったのだ・・・これも評議会の秘密の任務なのだ』
そう言って欲しかった。
「あぁ…アナキン・スカイウォーカー、"真の選ばれし者"か。 確かに類稀なフォースを感じた。 あの青年が予言にあるフォースにバランスをもたらす者なのかもしれぬな」
心の奥がズキっと痛む。
自分が選ばれし者かどうかなど、どうでも良いと思っていた。
しかし彼の口から、それも直接言われると私の心は意識とは違った反応を示した。
「確かに彼は選ばれし者なのかもしれません。 ですが"それ"が私の全てではない! 私の代わりに、彼が役割を果たすと言うなら、それも全てフォースの意識なのでしょう」
「ヴェリウス、それはお前の本心では無いな。 私には分かる」
「な、何を・・・」
私の本心では無い?
そんな筈はない。
私は"彼"の事を本当の弟のように想い、彼が私の意思を継いでくれるなら、それが銀河の為なら喜んで協力するつもりだった。
なのに、どうして・・・
初めて聖堂で彼を見た時から感じている、心の奥深くで感じるこの違和感は一体何なんだ。
本当は、本当の私は・・・・・
「あぁ、感じる、感じるぞ・・・強い暗黒面の力を感じるわ・・・ヴェリウス、知りたがっておったな。 何故、私がお前の前から去ったのか」
その言葉を聞いて、私の鼓動が早くなる。
ずっと知りたかったことだ。
10年もの間、真実を知りたかった。
それを知るまでは、私は本当の意味では前に進めない。
だがこうして彼の口から真実が語られようとしているのに、私は耳を塞ぎたくて仕方がなかった。
聞きたくない。
"真実"を知りたくない。
そして彼は、私を拘束していたバトル・ドロイドに合図を送り、私から取り上げたライトセーバーを受け取った。
そのライトセーバーを手に取り、何かを確認するかのように観察する。
そして、徐にゆっくりと口を開く。
「お前の前から去ったのは—————」
「・・・ろ」
「お前が—————」
「や・・・ろ」
「"選ばれし者"でなかったからだ。 選ばれし者になれなかったお前には、何の存在価値もないのだ。 私にとっても、銀河にとっても」
「やめろぉぉ!!」
________________________________________
ヴェリウスは、彼の手に握られた自らのライトセーバーをフォースで引き寄せて起動する。
低く鳴り響く起動音と共に、青色の光剣が美しいヒルトから立ち上る。
その斬撃を、ドゥークーは湾曲した特徴的な形のライトセーバーで受け止める。
青と赤という対照的なプラズマが発生させる光と音は、それだけで周囲を支配しているような錯覚を覚えさせる。
「私にとって"それ"に意味はない! 私の意思は"彼"が引き継ぐ!!」
「では何故怒る? 何故苦しむ? 私には分かるぞ・・・お前は心の底では嫉妬心を滾らせておるわ!」
「違う!!」
「何が違う? その手に握られた剣がその証拠。 こんなにも強い憎しみを秘めていたとは驚きだぞ、ヴェリウス」
ドゥークーは非常に満足そうな様子で、ヴェリウスの身体から湧き上がる力をその身に感じていた。
その様子を見たヴェリウスは鍔迫り合いの状況から、力強く押しのけライトセーバーを振るう。
ヴェリウスは彼の満足そうな表情が堪らなく憎かった。
心に巣食う怒りと憎しみの種が、芽吹き成長していくのを感じる。
力強い一振りにドゥークーのライトセーバーが弾かれるが、後ろに下がることで斬撃のエネルギーを受け流す。
しかしヴェリウスは攻撃の手を緩めない。
力強く前進し、彼に反撃の隙を与えなかった。
そして司令部内で作業を行なっていた何人かのジオノージアンは、不幸な事にヴェリウスの強烈な斬撃の犠牲者になっていく。
ドゥークーはジオノージアンに被害が向くように、敢えて攻撃の軌道をずらし、誘導している節があった。
それに気が付いているのか、気が付いていないのか、ヴェリウスは構わず剣を振るう。
戦意の無い者を不慈悲にも切り倒しながら、もはや憎しみの感情しか湧いてこないかつての師に向かって。
「強くなったなヴェリウス、もはや私の力など優に超えておるわ」
「・・・・・」
ヴェリウスは、彼の言葉の返答としてさらに激しい斬撃で応える。
もはや言葉など、自分にとって何の意味も持たないと言うように。
「しかし、それ"だけ"では私には勝てん」
そう言うと、彼は周囲の物をフォースで引き寄せ、ヴェリウス目掛けて吹き飛ばす。
なんて事はない。
自分に向かってくる物体も、同じくフォースを用いて弾き返す。
それにより周囲の機械やジオノージアンがさらに犠牲となっていく。
________________________________________
私は後退していくドゥークーを追って、今では基地のハンガーまで来ていた。
「ジェ、ジェダイだ! 早く船に!」
慌てながら船に乗るのは、先ほどまで司令部にいたヌート・ガンレイらだ。
私が彼らに視線を向けると、情けない悲鳴を上げている。
アイツらの事なんてどうでも良い。
今は"彼"の事しか考えられなかった。
置き土産としてニモーディアンらが残していったバトル・ドロイド達が、私に銃口を向けている。
B-1や、新型の灰色のバトル・ドロイド、強力なシールド持ちのデストロイヤーも確認できる。
少しずつ陣形を組み、私とドゥークーを囲むように包囲を完了しつつあった。
「剣を置けヴェリウス、手遅れになるぞ?」
「私の力を見くびるな」
この程度の状況、私が対応出来ないと思っているのか?
随分と過小評価されたものだ。
「いや、お前のことではない」
そう言いながら、不気味な笑みを浮かべるドゥークー。
何か企んでいるようだが取るに足らない。
一体何ができると言うのだろうか。
「ヴェリウス!!」
唐突に聞こえた叫び声は、よく知った声で私の名前を呼ぶものだった。
連れ去られたパドメが、ジャンゴ・フェットにブラスターを突きつけられながらドロイド部隊の中から現れる。
「ジャンゴ、良いタイミングだ」
『後は頼んだぞ』と言葉を残したドゥークーはスピーダー・バイクに乗り、護衛を引き連れてハンガーを飛び出して行った。
「ドゥークー!!」
________________________________________
「動くな、ジェダイ」
ジャンゴ・フェットがパドメにブラスターを突き付けて、下手な事はするなと警告する。
「邪魔をするな、賞金稼ぎ」
しかしヴェリウスは、鋭い瞳でジャンゴ・フェットを睨みつける。
それを受けたジャンゴは素直に驚いた。
その眼光はとてもジェダイが放つものでは無かったからだ。
『ドゥークーが奴に拘る理由が少し分かった』と彼は心の中で思うのだった。
そして人質として捕らえられているパドメは、変わり果てた想い人を見てショックを隠せなかった。
あの美しく、柔らかい優しい瞳を向けてくれる青年はどこに行ってしまったと言うのだろうか?
見た目は自分の知っているヴェリウスだが、その纏っている雰囲気は到底同一人物だとは思えなかった。
彼と離れてから少しの時間に、一体何があったと言うのだろうか?
「退(しりぞ)くなら見逃してやる・・・去れ」
ヴェリウスが一歩足を踏み出すと、ジャンゴは無意識に一歩足を引いてしまう。
ヘルメットの下では額に汗が滲み、こめかみから汗の滴が頬を伝う。
長年の戦闘経験から、目の前にいるジェダイは"ヤバい"と感じる。
その時、ハンガーに数機の共和国ガンシップが突然現れ、クローンが一気に流れ込んできた。
ヴェリウスを包囲していたバトル・ドロイドは、突如出現したクローン・トルーパーに対して攻撃を開始した。
ジャンゴ・フェットは明らかに形勢が不利だと悟るとパドメを解放し、ジェットパックを起動して一気に離脱して行った。
ヴェリウスはライトセーバーで周辺にいるバトル・ドロイドに対して斬撃を加える。
クローン・トルーパーがデストロイヤーに苦戦しているのを確認すると、フォースを使ってデストロイヤーを浮遊させると壁に向かって一気に叩き付けて機能を停止させる。
程なくして、周囲のバトル・ドロイドは全滅した。
________________________________________
「マスター・ジェダイ、お怪我はありませんか?」
あるクローンが私に声を掛けてくる。
「問題ない、それよりもアミダラ議員の安全を確保してくれ」
「イエッサー、司令部までお送りします」
私は頷くと、ドゥークーを追う為にガンシップを飛ばすように命令を下す。
「既にマスター・ケノービが、ドゥークーを追跡しているとの報告がありました」
オビ=ワンが?
と言う事はアナキンも一緒だろう。
今の彼らでは、2人でもドゥークーに勝つ事は難しいかもしれない。
それに、奴は私が・・・
「私も現場に向かう」
「イエッサー、お送りします」
「ヴェリウス!」
________________________________________
ヴェリウスがクローンを引き連れ、ガンシップに搭乗しようとすると後ろから声を掛けられる。
むしろ悲鳴にも似た呼び声に、ヴェリウスは振り向き、"彼女"の瞳を見る。
「ヴェリウス、行ってはなりません!」
パドメは縋るような想いで彼を引き止める。
行かせてはいけない、行かせてしまっては全てが変わってしまう、そんな気がしてならなかった。
「貴方を、私は貴方を失いたくない」
「・・・私は任務を果たすだけだ」
ヴェリウスは彼女の言っている意味が理解できなかった。
"彼女の想い"が分からなかった。
「違う! 貴方は—————」
パドメはその続きが言えなかった。
彼女にジェダイの本質など分かる筈はないが、ヴェリウスがしようとしている事を成させてはいけないと本能的に感じていた。
それを成せば、彼が彼で無くなってしまう。
後戻りできない道へと進んでしまうと。
「—————トルーパー、船を出せ」
「イエッサー」
ヴェリウスは彼女から視線を外し、無慈悲にもクローン・トルーパーへと命令を下す。
パドメはその背中をただ見つめる事しか出来なかった。
かつてナブーの湖水地方で見ていた背中とは何もかもが違っていた。
朝日に照らされ、幻想的で優しい雰囲気を感じさせていたあの立ち姿はもう何処にも存在しなかった。
________________________________________
ヴェリウスはクローン・トルーパーが運用するガンシップに搭乗し、ドゥークーの後を追っていた。
「前方500メートル、情報ではあの格納庫に逃げ込んだようです」
ガンシップはすぐに到着し、ヴェリウスはトルーパーを中に残して船外へ出る。
しかし、ヴェリウスは一足遅かった。
ドゥークーが乗り込んだスター・ヨットが発進してしまったのだ。
彼はかつての師が乗るヨットに腕を伸ばし、フォースを使ってその動きを停止させる。
しかし、何度も激しい戦闘を繰り返していたヴェリウスにあまり余力は残されていなかった。
彼を突き動かし、パワーを与えているのはドゥークーへの激しい怒りだけだった。
しかしそこに、ヴェリウスにとって誤算となる出来事が起こる。
パドメがガンシップ乗って、この格納庫に辿り着いたのだ。
彼女はヴェリウスの下へ駆け寄る。
「ヴェリウス、お願いやめて!!」
パドメの悲痛な叫びが、その場に響き渡る。
彼女は自分が彼を止めないといけない、自分にしか止められないと考えていた。
万全な状態なら、彼がヨットを地面に引き摺り下ろす事など簡単だった筈だ。
しかし、今のヴェリウスは疲弊した身体からパワーを絞り出し、ドゥークーのヨットを何とか引き止めている状態だった。
パドメに対処する余裕は皆無に等しかった。
「どうして私の邪魔をする・・・奴を・・・私が奴を!」
「貴方を愛しているからです。 心の底から貴方を—————」
パドメはそう言うと、ヴェリウスの首に腕を絡ませて唇を重ねる。
湖水地方の離れ小島でしたように、幸せだったあのひと時を思い出させるように、ゆっくりと・・・・・
唇を離したパドメの目の前には、彼女が愛してやまない人物が戻っていた。
そしてヴェリウスはその場に崩れ落ちる。
彼にパワーを与えていた激しい怒りは、既に形を失っていたのだ。
「もう良いのです、ヴェリウス」
そう言ってパドメは自らも座り込み、愛しい男性を抱き止める。
「パドメ、どうして来たんだ?」
「貴方が言ったのですよ? この星に来る前に『私の側から離れるな』と・・・そして私も、ずっと側にいると約束しました」
2人は共に涙を流していた。
想い人との再会からか、通じ合った想いからなのか、確信できる理由は分からなかったが2人は涙を流していた。
そして再び、唇を重ねるのだった。
ナブーの湖水地方でしたように。
長くは続かないこの時間を、ひと時も忘れる事がないように・・・・・
はい、お疲れ様でした。
ヴェリウス君、大変でしたが何とか正気に戻りましたね。
正直、この展開もかなり悩みました。
パドメとの関係修復もなく、溢れる暗黒面パワー状態でEP2完にする感じのパターンなど他にも複数の路線を考えていました。
こっちの方で良かったですかね・・・?
ま、まあ既に投稿しちゃってるからどうにもならない()
最後駆け足になってしまってかたじけない。
それではまた近いうちに・・・