アンテナ(だけ)でダンジョンに行くのは、流石に間違っている。 作:クロジャ/時々シロジャ
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扉の先はなにもない、暗闇でも、明るい場所でもない。一言で片付けていいのならば、訳わからん、それに尽きる。
そんな感想を抱いていると、脳内に声が響く。あの神もどきとは少し違う、明らかな機械音。AIとか、それに近い。
当たり、か?
ーーーようこそ、アルファ様。早速、説明させていただきます
いや、速い速い速い。少し待ってくれ、そう声を上げようとするも、出せない。似た感覚、またあれか、こちらからは喋らせてくれないやつか。でもっても、あれ、ということは、これもあの神もどき絡みということだ。
ーーーこの場所の説明から参りますが...この世界はアルファ様専用の、特訓場、とでも思って下さい
なるほど、
ーーー⬜︎⬜︎⬜︎様より、『この世界で生きる為にはもっと強くなれ。だが、強くなるための環境がなく、困り果てているだろう。それ、やる』、とのことです
一回でいいから、あいつを鋭利な物で八つ裂きに引き裂いていいかな、いいよね。なんで、こんな上から目線なの、あいつ。そもそもの原因、全部が全部、お前じゃねぇか。
ーーー次に使い方の説明です。アルファ様の記憶にある、『電波人間のRPG』を元に、この世界は作成されております。なので、大抵のことは、感覚的に分かってしまうと思われます
......なるほど、なんとなく読めてきたぞ。
ダンまちの世界で強くなろうとすると、どうしても
だからこそ、この世界以外で強くなればいい。そう、電波人間達の世界にいる、モンスターなら出来るのだ。それを今日証明した、アンテナの力さえ用いれば、(常に命懸けでまったく余裕はないけれど)勝てるのだ。
ーーーおそらくですが、わたしの方から色々と述べさせていただくよりも、ご自身の手で触られた方が分かりやすいかと思われます。わたしは分からない部分が出てきた所で、要所要所伝えた方がよろしいかと
それは、確かに。ここでいきなり、大量の情報をばーっと与えられても、全部は覚えられない。遊んだことのあるゲームが元になっているなら、ひとまず触った方が早いだろう。
だが、それについての返事を.....どうやったらいい?
喋れない状態は続いている。どこにいるかも分からないから、首返事も出来ない。あれ、これ、ひょっとして疑問系じゃなくて、ただの決定事項なのでは。
ーーーそれでは、説明は以上となります。短い時間でしたが、ご静聴いただきありがとうございました。アルファ様の益々のご成長を心よりお祈り申し上げます
それ、会社の断り文句.....というか、あぁ、なるほど。
この世界を作った、ともなれば、あの神もどきの仕業であり、その世界を説明しているこいつ。
このいい加減具合、一方的、若干滲み出る嫌味。
あいつ、あの神もどき。自分自身をモデルにこの説明係も作っていやがったな.....と。
急激に訪れる光を前にして、そんなことを考えるのだった。
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「...............ん、ふわぁ.....んー。.....どこだここ」
覚醒。目を開け、周辺を見渡し、そっと一息。先と違って声を出せる、ただあいつはいなくなっていた。
呼んだら出てくるっぽいから、また後でいいや。多分、会話じゃなくて、一方的になるから、めんどくさい。
ここ、島か。小さな島、大股4、5歩が縦横の限界。どこまでも遠く、遠く、海が広がっている。
ひょっとして、初期島。RPGはRPGでも、FREEモチーフか、ここ。カネコさんはいないが、たぶんそうだ。なんなら、船もない。島ってか、孤島。
あー、でも変更点もある。掲示板みたいなのと、あと赤色に金の装飾が施されている宝箱....これ、見た目からして完全にアレだわ。
「開けるのが正解なのか、コレ.......?もはや、ここまでくると、全てが罠に見えてくるぞ」
だからといって悩む気はそれ以上、毛頭なく。強くなるための手段かもしれないならば、罠だろうと突っ込む。こちとら、時間がないもんで。
即決即断、宝箱を開ける。中身を見てみると、いくつかのアイテムらしきもの、それを視認すると同時に脳内から陽気な音が流れた。
ぱんぱかぱーんと、なんとも力が抜ける音。
不意に表示させていないにも関わらず、ステータス画面が現れる。項目の一つにある、自分のアンテナ欄に新しいのが追加されていた。それも一属性ではなく、複数属性。
もう一度、宝箱に入っているアイテムに目をやる。ゲームで見たものもあれば、ないものもある。そして、この新しいアンテナの追加。察するに【いちごおばけ】を倒した報酬なのだろう。
助かる、と言いたいところだが、不安もある。それは【いちごおばけ】を倒した
【いちごおばけ】を倒した時にも思ったことだが、あいつに与えられたアンテナの数と種類。あれは、最低限なのだろう。強くもなく、弱すぎてもなく、頑張れば。死ぬ気で頑張れば倒せる強さ。
複数属性はゲームで使っていた時は、演出がかっこいいな、名前がかっこいいな、くらいにしか思っていなかった。だが、それが現実になると考えると、まぁ、やばいだろう。言ってること、ただの災害だし。
それがいま手に入った。苦笑い、背筋に冷や汗が流れる、難易度調整ミスってんじゃないのかアレ。いやただの考察だから、確定ではないけど。
現実逃避に掲示板へ向かう。アイテムもあるのだが、何があるのか、いまは確認したくない。後回しにしかならないが、精神的に今はちょっと。あー、あー、見えない聞こえなーい。
「なんじゃこりゃ」
掲示板までの距離は、宝箱から大股一歩未満。少し前のめりに体を傾けるだけで見えてしまう。目線を逸らすだけで見えた掲示板には、複数の紙が貼り付けられていた。
内容を見ると、撃破目標と書かれた紙がほとんどで埋め尽くされており、そこにはゲームに出てからモンスターの名前とイラストが。
明らかにステージ後半でしか見ないような奴もいれば、前半にチラッと出てきた奴もいる。強さもまばら、難易度もバラバラ、勝手に取っていけ、みたいになっている。
........で、これはなんだ。いや、取ったところでなにすればいいんだ。
無駄にこんなところにある、訳もありそう....なんだが、ここまできてそれはないと信じたい。宝箱の件もある、掲示板がなにも意味もなくポツーンと立っているわけではない、と思いたい。
これに書かれていることから考えるに、好きなのを取って、なにかをすれば、どこかに連れて行かれるのだろう。場所名まで書かれているし。.....た、ぶん。いや、おそらく。いや、もしかしたら。
ほんとに説明不足過ぎる。呼んで本当に来ても、まともな説明がくるとは思えないし。
宝箱にはまだ見ていない複数のアイテム、目の前には手段が不明の掲示板、おそらく別次元か別世界に存在しているこの島。
情報量の多さに、少しため息をついた。
アンケートだよ。
多くてごめんね、
誰と戦わせる?
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アルファア
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ザルド
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その他
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え、どっちも逝くの?死ぬぞ?作者が