箱厨のポケモン小説ボックス   作:箱厨

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せっかくのクリスマスなので恋バナを一つ……
こういう時、ネタバレ注意と勧告するべきでしょうかね?内容が内容なので……


愛の篝火に恋を焼べよ~純情、発火~

最近、巷を騒がせている不良集団、スター団。アカデミーのやんちゃな生徒の集まりで、周りの人々への嫌がらせや強引な勧誘、授業にまともに参加しないなど、アカデミーの風紀を乱しているとされる集団だ。

道路の一部にバリケードを築いて通行を妨げ、長期間の無断欠席、制服の改造、アカデミー備品の無断持ち出し、ライドポケモンの改造及び暴走行為などなど、数々の校則違反を重ねているため、アカデミーから解散命令が出されている……が、彼らは解散命令を無視しているため、退学処分もやむを得ないとまで言われている。

そんな中、スター団を揺るがす事態が発生していた。つい最近になってアカデミーに編入したとある生徒が、「スターダスト大作戦」と称してスター団に宣戦布告をしてきたのだ。そして、手始めとばかりにチーム・セギンが襲撃を受け、ボスのピーニャが敗北しボスの座を降ろされた。宣戦布告から間もなくの出来事なだけに、多くの団員が動揺した。そして、セギンを除く残りのチームのボスたちも、宣戦布告が伊達や遊びではないと理解し行動を開始した。

 

 

スター団、ほのお組。チーム名は「チーム・シェダル」。そこのボスを務める少女「メロコ」は、それはもう荒れに荒れていた。

ピーニャは団の中でも特別面倒見が良い性格で、他の団員のこともよく面倒を見ていた。ボスたちからの信頼も厚い男で、そんな彼が一番に蹴落とされたという事実に怒り心頭であった。団員たちが必死になだめてくれたが、もはやそれどころでは収まらない。

頭を冷やす、という意味合いも兼ねて、メロコはアジトを飛び出し西3番エリアまで来ていた。西3番エリアはメロコが扱うほのおタイプが得意とするくさタイプのポケモンがそこそこにいる。レベルもやや高めではあるが、トロピウスやキノガッサのような強力な個体を避ければ後はタマゲタケやキノココといった、ほのおタイプに打点を持たないくさポケモンばかり。八つ当たりと育成を兼ねて、メロコはコータスを連れて暴れていた。

 

 

「……爆ぜろや」

 

また一体、キノココを撃破した。コータスも着実にレベルアップを重ねており、メロコは小さく息をつく。

スターダスト大作戦……それに伴う宣戦布告とチーム・セギンの壊滅。仲間であるピーニャが敗れたこともそうだが、相手方の作戦名が癪に障る。

 

「(スターダスト大作戦……オレたちのスター大作戦とそっくりじゃねぇか。ウゼェ……)」

 

メロコ達にとっての宝物とも言えるスター大作戦。自分たちの運命を変えたあの作戦とソックリな作戦名を掲げてスター団を壊滅させようとしてくる輩がいる。

 

「(やらせるかよ……オレらの居場所、奪われてたまるか)」

 

もう一体、キノココを撃破する。このキノココは五体が群れでいるところを見つけ、襲撃をかけたのだ。先ほどのキノココで都合四体目。

 

「(……?あと一体、どこいった……?)」

 

「キノーッ!」

 

「っ!?」

 

考え事をしていたからか、五体のうち一体が懐まで迫っていることに気付けなかった。怒り心頭といった様子のキノココは、頭から胞子を吹き出してメロコに吹き掛けた。

 

「しまっ――!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おっ、きのみみーっけ」

 

足元に転がっているきのみを拾い上げ、青年「コマツ」は手の中で弄ぶ。

 

「地元を飛び出してきた甲斐があったな。ガラルに渡ってる叔父さんは元より、アスナもジムリーダー頑張ってるみたいだし。俺は俺で、のんびり趣味に勤しみますかね」

 

「シャーン」

 

「おぉ、お前もそう思うかマイフレンド!」

 

「┐(´ー`)┌」

 

「……なんで呆れてるんですかねぇ?」

 

幼馴染と叔父にジムリーダーを持つコマツもまた、二人と同じほのおタイプのポケモンを主に扱う。例外として趣味の料理のアシスタントとしてミロカロスとタルップルがいるが、この二体は戦闘要員ではないため実戦経験は皆無だったりする。

そして、彼の隣でフラフラと浮きながら腕の炎を動かし、まるで肩をすくめるような動作を取るのは彼の相棒ポケモンである。コマツの手料理に胃袋を掴まれて以来、幼い彼と苦楽を共にしてきた相棒は、他人には面倒見がいいのに自分事となるとどこか抜けているコマツの面倒を見る良きパートナーである。

 

「――!―――!!」

 

「……ん?」

 

拾ったきのみをどう調理しようか、と考えているコマツの耳に、ポケモンの声が聞こえてきた。それも、なにやら切羽詰っているような焦り声だ。

 

「なんだ……?行くぜ、相棒」

 

「シャン」

 

相棒を伴って声のする方へ歩いていくと、一体のコータスがいた。西3番エリアには生息していないコータスの存在に首を傾げるも、その足元で倒れている少女の姿が目に留まり、すぐさま駆けていった。

 

「おいっ!大丈夫か!?」

 

「……う、ぁ……」

 

酷く息の荒い少女を助け起こし、症状を確認する。

 

「(高熱……体の痺れなんかもありそうだ。ポケモンにやられたのか?)」

 

「キノコーッ!」

 

と、少女の容態を見ていたコマツに、キノココが飛びかかってきた。おそらくは元凶、とアタリをつけたコマツはキノココを一瞥すると

 

「相棒」

 

「シャン」

 

「オーバーヒート」

 

「デラアアアアッ!!」

 

冷めた声色で灼熱の技を指示し、相棒ポケモンは一撃でキノココを葬り去った。ぶっちゃけオーバーキルである。

 

「……さて、と。コータス、安心しな。君のご主人は俺が助けてやるからな!」

 

「コー……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

頭がぼんやりする中、メロコはゆっくりと目を開いた。直前に何があったのか、うまく回らない頭で必死に思考し思い出す。

 

「おっ、気がついたか?」

 

「……?」

 

「あぁ、そのままでいいぜ。ゆっくりしてな、今元気になるカレーを作ってやるからな」

 

自身に声をかけてきたのは、見ず知らずの青年だ。年上であるのは分かるのだが、なぜ自分に対してこんなことをしているのかがわからない。

そうこうしているうちに、青年がカレーを携えてメロコの傍に来た。

 

「ほい。健康促進カレーだ。あぁ、無理に動くなよ?キノココの胞子が効いてるはずだ」

 

「……ん、で?」

 

上手く舌が回らない。青年の言うとおり、まだキノココから浴びせられた胞子の症状が残っているのかもしれない。

青年はメロコの上体を起こしてから、カレーをスプーンで一掬いするとフゥーフゥーと息を吹きかけてメロコに突き出した。

 

「はい、あーん」

 

「……!?」

 

「……?どうした、もしかしてカレーが苦手か?だいぶ甘口にしてるから、初心者でもいけると思うが……」

 

「(ちっげーよバカッ!そうじゃねぇよっ!!)」

 

メロコは激しく動揺した。確かにピクニックといえばサンドウィッチが主流のパルデアで、出先でカレーライスを作る人はそういない。そうではなく、メロコが動揺しているのは見ず知らずの年上の異性に「あーん」で食べさせられそうになっている現状に対してだ。……当人である青年は、メロコの心情になどまったく気づいていないようだったが。

 

「ほら、しっかり食べて元気になれよ。君の相棒だって心配してるぞ」

 

「……!!」

 

言われてからようやく気がついた。視線を感じてそちらを見れば、コータスが不安げな様子でメロコを見つめている。

 

「(……手持ちのポケモンに、心配はさせられねぇな……)」

 

メロコはすっかり観念した様子で口を開けた。そこへゆっくりと、しかし決して多すぎないちょうど良い量のカレーが流れ込んでくる。ゆっくりと咀嚼し、しっかりと飲み込む。

 

「(あったけぇ……)」

 

誰かの手料理など、実に久しぶりだった。アジトにこもって一年半、雑ではあるが自炊を続けてきた身として、目の前のカレーはとても美味しく感じられた。それは味だけでなく、心をも満たしてくれる温もりがあったからだ。

 

「……うん、ちゃんと食べられるみたいだな。けど、胞子を吸ってからかなり時間が経ってたからな、もうしばらく俺が食べさせてあげるよ」

 

「!?!?!?!?」

 

「……いや、なんでそんな顔すんの?まだ手足の先とか痺れが残ってるだろ?薬やきのみであっという間に回復できるポケモンと違って人間の体は繊細なんだから、時間をかけなきゃダメだぞ。

……まぁ、ポケモンも絶対丈夫ってわけじゃないけど」

 

はい、あーん。なんて言いながらスプーンを差し出す青年。メロコは必死に羞恥心を押し殺しながら、カレーを食べ続けた。

 

 

翌日には、すっかり舌が回るようになった。そこで改めて自己紹介をし、青年の名がコマツ、ということを知ったメロコ。コマツはメロコと同じほのおタイプを好むトレーナーであり、どのポケモンもパルデアに生息していない他地方のポケモンばかり。おまけに「バトルは好きじゃない」と言いつつも、どのポケモンも滅法強く育て上げられている。

コマツに助けられてから、四日目。指先はまだ覚束無いが、手足が動くようになった。そこでメロコはポケモンたちと鍛錬に励むコマツに向かって疑問を投げかけた。

 

「バトルが好きでもねぇくせに、どいつもこいつも強そうじゃねえか。なんでそんなに強くなろうとするんだ?」

 

「いやぁ、あはは……身近な人間にジムリーダーみたいな著名人がいるとね、周囲も無意識にそういうのを俺にも求めてくるんだよね」

 

「……面倒くさくねぇのかよ」

 

「んにゃ、別に。幼馴染も叔父さんも二人ともいい人だからなぁ、俺までバトルつよつよトレーナーじゃなくてもいい、って言ってくれたんだが……」

 

「……"だが"?」

 

「二人の意思とか、周りの期待とかどうでもよくて、単純に俺自身が強くありたかったんだ。

ひょっとしたら、周りの人は俺がジムリーダーになるのを期待してたのかもな……でも、そんなの関係ないね。俺が俺の人生をありのままに生きる……それを止める権利なんて、誰にもないのさ。止められるとすればそれは、俺が間違った時だろうな」

 

「……!!」

 

自分らしく、ありのままに。何モノにも縛られず、自由に生きようとする意思。

眩しかった。今のメロコはアカデミーのこと、スター団のこと、カチコミのこと……いろんなことが雁字搦めになり、イライラする日々を送っていた。アカデミー退学の可能性、チーム・シェダルを守らなければならないプレッシャー、喧嘩を売ってきたバトルが上手い編入生……ストレスから苛立ちを野生ポケモンにぶつけるように自主練に臨み、注意散漫になった結果キノココの接近を許し胞子を浴びせられた。

 

「(……ちくしょう)」

 

「それにしても、スター団かぁ……青春してるなぁ」

 

「ハッ、なんだよ青春って……別に、そんなんじゃねぇよ」

 

「違うのか?その割にはスター団の事を話すメロコ、すごく楽しそうだったよ」

 

「バッ……!だ、誰が楽しそうってんだ!?」

 

「痛い痛い!そのブーツで蹴らないで!」

 

楽しそう、と指摘されて思わず蹴りを入れてしまったが、実際メロコが思い返すスター団での思い出は楽しいことばかりだった。

アカデミーで居場所を無くした生徒たちが、自分たちの身を守れるように。マジボスと仲間のボスたちと結成したスター団は、確かに大事な居場所だ。

 

「はぁ、やれやれ……。パルデアのいろんなところを見て回ってきたけど、スター団のことはあまりいい話を聞かなくてね……でも、構成員はみんな学生だって言うし、"こりゃなにかあるな"とは思っていたんだ」

 

「…………」

 

コマツは実に聞き上手だった。だからなのか、メロコも知らず知らずのうちに口が滑って止まらなくなり、スター団の全貌を洗いざらい話してしまったのだ。

……決して美味しいカレーに胃袋を掴まれたから、だとは思いたくないメロコであった。

 

「そしたら、助けた可愛い女の子がスター団のボスの一人だって言うじゃないか。人の縁ってほんとに不思議……って、いたぁっ!?」

 

「テメーは!いちいち一言余計なんだよっ!!」

 

「いやいや、今のどこに余計な一言があったの!?」

 

「そっ!それは……か、かわ……」

 

「"かわ"……かわらわり?」

 

「お望みとあらば今すぐテメーの脳天に食らわせてやろうか?」

 

「最近の若い子ってコワイッ!」

 

くわばらくわばら、なんて言いながらカントーキュウコンの尻尾に身を隠すコマツ。一方で、メロコも急速に熱を持った顔を冷ますようにパタパタと手で仰いでいる。

 

「(くそっ、なんだってこんな奴に……)」

 

メロコはその容姿の良さから女生徒に嫉妬され、いじめを受けていた。そのため、容姿に関してどうこう言われるのは、メロコの地雷を踏み抜くも同然の行為。しかし……。

 

「(……いやじゃ、なかった。むしろ……って、なんなんだよ!クソッ!)」

 

コマツのソレは、おべっかや社交辞令でもない本心からの言葉……それが分かってしまったからこそ、メロコは自身の心境を理解できず困惑していた。

 

「あっ、そうだメロコ」

 

「……なんだよ」

 

「だいぶ快復したな、おめでとう。この調子なら、あと二、三日すれば元気いっぱいになれるぞ」

 

「……あっそ」

 

「そうだ、今日はサンドウィッチにしようか!パルデア名物のサンドウィッチ、楽しみだったんだよなぁ!とりあえず食パンを用意して……」

 

「バーカ、なんで食パンなんか使うんだよ。パルデアじゃあバゲットを使うんだ」

 

「え、そうなの?」

 

食パンを手に持ち、きょとんとするコマツ。メロコは思わずため息をついた。地方をめぐって創作料理を作っているというが、本当なのか怪しくなってきたところだ。

 

「……ったく、しゃーねーな。オレが作ってやる、材料を出せよ」

 

「オッケーだ!」

 

喜々として材料を用意するコマツを横目に、メロコは念のために用意していたサンドウィッチセットからバゲットを取り出した。

その顔には小さいものの、しっかりと笑みが浮かんでいた。

 

 

メロコがコマツに助けられて一週間。メロコはすっかり快復しきった。指先まで違和感はなくなり、全力で体を動かしても問題はない。

 

「おはよう、メロコ。すっかり元気だな」

 

「……お、おう」

 

「うんうん、元気になってよかったよ。それで、この後はアジトに帰るのか?」

 

「……っ」

 

コマツから何気なく振られた話に、メロコは思わず固まってしまった。

アジトに帰る……それは当然だろう。なに気にこの一週間、他チームのボスはおろか、部下であるしたっぱたちにも連絡を取るのをすっかり忘れていた。……それくらいに、コマツとの一週間が充実していたのだ。

アジトには帰らなければならない。それなのに、メロコは二の足を踏んでしまっていた。

 

「(アジトには帰らなきゃならねぇ。……けど、アジトに帰れば、二度とコイツとは……)」

 

「……?」

 

「(さっきスマホロトム見たら、着信がスゲエことになってたな。ピーニャ、ビワ姉、シュウメイ……オルティガまで。したっぱ連中にも心配をかけちまった。これ以上はまたせられねぇ……)」

 

「……メロコ?メロコ?」

 

「(でも、なんでだ……?アジトに帰らなきゃならねぇって、頭じゃわかってるのに……コイツと離れるのも、なんか嫌だって思う自分がいる……なんなんだよ……)」

 

「メロコ!」

 

「……っ!な、なんだよ……」

 

長考してしまい、心配したコマツに声をかけられてしまった。咄嗟に思考を振り切りコマツに向き直ったメロコの眼前に、タマゴが突き出された。

 

「……は?」

 

「快気祝い、受け取ってくれ」

 

「いや、オマエ……これ、ポケモンのタマゴじゃ……」

 

「あー……俺の相棒のタマゴだよ。せっかく縁ができたんだから、俺とメロコの関係もこのまま終わりってのも、味気ないなって思ってよ。だから、俺とメロコで同じポケモン使ってりゃ、ちょっとは繋がりがあっていいんじゃないかなってさ」

 

「~~~~ッ!!」

 

ちょっとクサかったか、なんて苦笑いを浮かべるコマツ。対してメロコは俯いており表情が伺えない。

 

「(ふっざけんな、なんなんだコイツ!なんでこういうことがサラっとできるんだよ!?人の気持ちも知らないで、このっ……このっ……!!)」

 

実際は耳まで真っ赤になるほど赤面しており、そんな顔を見られまいと俯いているだけであった。

 

「あれ、メロコ?」

 

「……せぇ」

 

「え、なんて?」

 

「うるっせぇっつってんだよ!タマゴは貰ってやるから、は、は、早く行っちまえ!」

 

「メ、メロコ?なんで顔が赤く……まさか、まだ胞子の毒が抜けきっていないんじゃ……」

 

「あー!あーっ!!いいからテメーはとっととどっか行けぇ!!」

 

「イ、イエスマム!」

 

タマゴを引ったくりながらコマツを蹴飛ばすという無駄に器用なことをしつつ、メロコは高速でコマツから距離をとった。コマツもコマツで、メロコの気迫に気圧されたのか慌てて走り出した。

 

「あっ!そいつさ!最終進化にはやみのいしが必要だから!あと、しろいハーブを持たせてオーバーヒートを使わせるといいよ!」

 

「わかった!もうわかったから!!」

 

「じゃあなー!メロコー!また会おうぜー!!」

 

手を振りながら走り去るコマツを見送り、メロコはアジトに戻るべく踵を返す。

 

「……ありがとう、コマツ」

 

 

 

 

その後、メロコはアジトへ無事に帰還した。帰ってきて早々にしたっぱたちから心配され、他チームのボスたちへ生存報告をした直後、噂の編入生がカチコミをかけてきた。

団員たちは蹴散らされ、自身もスターモービルに乗り込み戦うも、相棒のコータスは倒されスターモービルも破壊された。

万事休す……スターモービルから降りたメロコは、腰にぶら下がる愛用のクイックボールとは別のボールに目がついた。アジトに帰還するまでの道中の間に孵化し、さらに育て上げて進化させ、コマツに言われたとおりやみのいしを使って最終進化させた。コマツに指示されたとおりの技と持ち物を用意し、万全の状態だ。

 

――君の助けになれるように。

 

受け取ったタマゴには、そのように走り書きされたメモ用紙が貼り付けられていた。

 

「……しょうがねぇな。使いたくはなかったんだが……」

 

「……?」

 

「テメーが思いのほか強かった、オレの見込みが甘かった……だから、コイツに頼らざるを得ねぇ。そんな状況を招いた、オレの失態だ」

 

「!」

 

侵入者も、どうやらメロコがまだポケモンを残していることを察したらしい。相棒のウェルカモに警戒を促している。

 

「覚悟しな。……最初に言っとくと、コイツの中に"加減"の文字は存在しねぇ」

 

メロコはその手にダークボールを持ち、天高く放り投げた。そこから出てきたのは、コマツのエースポケモンと同じポケモン。

 

「気をつけな……コイツの火力は、骨の一片も残さねぇ!」

 

「シャーン!」

 

「シャンデラァ!オーバーヒートォッ!!」

 

「デラアアアアァッ!!」

 

 

 

 




この話は二話構成で行きます
余談ですが、本来サンドウィッチはサンド「イッチ」の表記が正しいです。なぜかSV本編ではサンド「ウィッチ」表記なんですよね。
……そういえば、某TCGで融合したらドえらい美女になるモンスターがいたような……。
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