【本編完結】BETA転生   作:鈴木颯手

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BETA側の戦術機をどんな感じにしようかと悩んだ末に
・EVA量産機(出したら高スペックとトラウマのせいで確実にあかん奴)
・3式機龍(ゴジラシリーズに出てきたメカゴジラ。ゴジラ相手じゃないならオーバー火力すぎる武装しか積んでない。ちなみに全高60と戦術機の倍以上のでかさ)
が最終的に思いついた……。ちなみに現状では3式機龍をモデルにする方向でいます(←!?


第九話「陥落」

 1977年、ついに中国は限界を迎えた。沿岸部は国連軍や日本帝国軍、アメリカ軍をはじめとする多国籍軍が防衛を行っていたが今やその主力を担っているのは日本帝国とアメリカのみとなっている。

 アメリカが開発したF-4ファントムをはじめ、2年前から配備されるようになった中国の戦術機殲撃(ジャンジ)8型が押し寄せるBETA相手に果敢に応戦しているがそれでも数の不足からすべての戦線に配備できているわけではなかった。ちなみに、日本帝国はアメリカから戦術機供与が遅れに遅れたためにいまだに実戦投入できる段階には至っておらず、戦術機を持たない大陸派遣軍は他の軍勢より大きな損害を出しており米国への不信感を植え付ける原因となっていた。

 まず、日本帝国が担当していた南部、上海付近の軍勢の全滅によって上海が陥落。次に中国軍が担当した北部戦線が瓦解。北京を含む満州の西半分を奪われる事態となった。そして、11月には最後まで粘ってた中央戦線、南京がアメリカ軍の無断撤退により国連軍全滅という形で陥落した。

 いまだ朝鮮半島や満州の北東部が残ってるとはいえ中国という国は滅亡したに等しく、中国共産党は台湾に亡命。中華統一戦線の結成を宣言するに至った。中国という大陸が陥落したことにより、日本帝国には危機感を持つ者が増え始めていた。元々、手を出さなければBETAは攻撃してこないという説が広まったころには大陸への派兵を行っており、見逃してくれるとは思えない・そもそも手を出さなければ攻撃してこないなどという根拠がないなどの理由から中国という国が倒れないように支援を惜しむことはなかった。だが、防衛に参加する国の激減に伴い日本帝国の負担が上がったことで大陸派兵に懐疑的な意見を持つ者が増え始めていた。

 そして、唯一全滅や壊滅せずに軍隊として撤退を行ったアメリカへの不信感が高くなっていた。元々F-4ショックと呼ばれる戦術機供与の遅れなどであった不信感が今回の一軒でさらに高まったのだ。国と軍からしてみれば軍勢が逃げられたことはいいことだ。そもそも撤退すら満足にできなかったのがアメリカ以外の国なのだ。文句を言うのはお門違いと言える。しかし、国民からすればそんな事は関係ない。

 

-アメリカ軍は同じ戦線にいた国連軍を囮にして自分だけさっさと逃げた

-アメリカはBETAと通じていて自国の軍隊だけ襲われないように手が回されていた

-アメリカは日本帝国や中国を売り渡したのだ!

 

 最初、中国人の難民たちの間で話されていたこの噂話は気付けば日本帝国の国民にも信じる者が出てくるほど大きな声となっていた。過激な者の中には「アメリカは既にBETAに乗っ取られている! あいつらこそ人類の真の敵だ!」と叫び、打倒米国を掲げて人々を扇動する者まで出始めていた。

 ただでさえ大陸派遣軍の全滅という損害を受けた日本帝国はこれらの対応に追われることとなり、軍の復興が遅々として進まなくなっていた。ただでさえ戦術機配備の遅れで国防に不安がある中でそれ以外の厄介ごとの対応をしないといけないのは大きな負担となっていた。

 

「なぁ、ズーはどう思う? アメリカがBETAとつながっているって噂」

「んー、ばかばかしいと思うよ」

 

 このころには様々な言語を覚え、通訳としての仕事の幅を増やしていたズー事人間級識別名盛 宇沢(シャン ズーヅァ)はお世話になった杉原と今日本を騒がせる説について話をしていた。ズーのもとには難民となった中国人が雇用を求めて詰めかけてきており、何人かを事務員として雇ったズーは通訳で培った人脈などを活かして彼らに色々な職を与えていた。とは言ってその大半が肉体労働である事に変わりはない。それと並行して日本語教室も開いており、簡単な会話が出来る程度に難民に日本語を教えていた。また、それとは別に日本人向けの中国語教室も開いて両者の仲を少しでも取り持てるようにと奮闘していた。その結果として日本帝国内でも難民でありながら努力を続ける彼を評価する者が多く出始めており、本来の通訳の仕事も彼に頼む企業が増え始めていた。

 

「そもそもアメリカがBETAと手を組んでいたのならもっといい方法があったはずだ。アメリカ軍だって最終的に撤退に成功したとはいえ損害を受けていないわけじゃないんだ。普通に運よく撤退できただけでしょ」

「だよな~。それをみんなにも理解してほしいんだけど……」

「祖国を失ったわけだからね。他人に当たりたいんだよ」

「結果として俺たちが損をしているのは納得できないけどな」

 

 アメリカに行った難民はそもそもここまで大きな騒ぎとなっていないし他の国々はそもそもそういった騒ぎにさえなっていない。完全に日本帝国内の難民たちが大騒ぎをしているだけだったのだ。日本帝国は完全なるとばっちりを受けたといえた。

 

「そういえば今度中小企業にくっついて欧州に行くんだってな」

「うん。なんでもEUが対BETA戦を行う方向で決定したらしくてね。一部の製品のライセンスをお願いしに行くらしいよ」

 

 そもそも、欧州は複雑な状況にある。理由としては東西に分断されたドイツだ。第二次世界大戦後ドイツはアメリカ率いる連合国軍が西ドイツを、ソ連が東ドイツを建国したことで冷戦の象徴ともいえる国家となっていた。そして、ソビエト連邦領にBETAが侵攻したことでワルシャワ条約機構加盟国は強制的に派兵を余儀なくされた。そして、それは当然東ドイツも含まれるが東ドイツまでBETAが押し寄せてきた場合、BETAは西ドイツに攻め入る事はないのか? そんな疑問が浮上したのだ。

 BETAがどのようにして国境線を理解しているのかは不明だが東西に分断されたドイツをそれぞれ国家として認識できるのか? もしかしたら民族というくくりで見ているのではないか? そんな疑問が飛び出していた。更にはBETAが西に向けて進んでいることから欧州の国々はBETAがここまでくることに恐怖を感じたのだ。

 結果、EU加盟国はソ連に協力する形で派兵を決定した。たとえ自分たちの国土にBETAが押し寄せてこようとも。そして、そうならないようにするためにソ連に盾になってもらうために。

 

「まぁ、BETAからは遠いとはいえ気をつけろよ」

「もちろんさ。生き残るために中国から逃げてきたんだからね。うまく仕事を終えてすぐに帰ってくるさ」

 

 杉原の激励を笑顔で受け取ったズーは一週間後に欧州へと向かった。そんな彼を見送ろうと杉原は直前まで見送り、彼にエールを送り続けた。

 

 

 

 

 そんな日常の風景が起きている中で、世界は1978年を迎えた。年が明けるとともにBETAは満州と朝鮮半島に侵攻を開始。半島の制圧とソ連をシベリアから侵攻し始めた。第二次世界大戦で南北に分断された朝鮮半島にまともな国力があるわけもなく、国民はほぼ蹂躙されてBETAに食い殺されていった。

 日本帝国は連合艦隊を派遣して朝鮮半島に進出したBETAの殲滅を行う光州作戦を実施。脱出を拒み、BETAに蹂躙される現地住民ごとBETAを吹き飛ばす非道な作戦となったがそのおかげでBETAの殲滅が出来、朝鮮半島の防衛には成功したことで抗議をする者はほとんど現れなかった。

 しかし、1979年に再びBETAが朝鮮半島に進出。ほぼ無人の大地となったこの半島を制圧した。台風の影響で進出時に艦隊を出すことが出来ず、派遣したときには朝鮮半島から九州に向けてBETAが入水し始めた後だった。そして、1979年8月。本来より19年早くBETAは日本への上陸を果たした。

 





【挿絵表示】

1977年地図


【挿絵表示】

1979年地図

本来は次話に持ってくるはずだったけどさっさとシュヴァルツェスマーケンに行きたかったことと書く内容が思いつかなかったことでこうなってしまった……

まりもちゃんは

  • マミる(原作準拠)
  • マミらない(トラウマ回避)
  • 武の精神をぶっ壊せ(更なるグロ描写)
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