「これは……! なんという情報だ……!」
「信じられん……。本当の事なのか?」
「直接BETAから読み取った情報だ。確認のために参加していないESP能力者にも確認させた。全て事実だ」
「なんと……」
アラスカに亡命政府を構えたソビエト連邦の首脳部はこの日集められるだけの人数を集めて会議を開催した。その議題はオルタネイティブ3によってもたらされたBETAの情報である。
まず、このオリョクミンスクハイヴ突入はESP能力者が登場する戦術機10機と護衛を務める1個大隊36機が突入したが結果は散々な物だった。護衛を務めた大隊は全滅。ESP能力者も半数が撃墜され残った5機も満身創痍で帰投したのである。
とはいえそれでも一定の戦果を持って帰っては来ていた。まず、ハイヴ内の情報だ。人類はハイヴ内がどうなっているのかを表面上しか知らない。そもそもハイヴに突入した経験と言えばソビエト連邦が奇襲でカシュガルハイヴを攻撃したときだけなのだ。ゆえにハイヴがどうなっているのか? コアと呼べるものは存在するのか等不明な事が多かったがこれである程度は情報が増えていた。
そして、一番の成果だがそれはハイヴの奥にいたコア、頭脳級と名付けられた司令官のようなBETAから読み取った情報であった。
オルタネイティブ3では情報を抜き取るのとは別に人類がイメージできる和平も送っていたがそちらに反応はなく、完全な失敗で終わっている。そして、抜き出した情報だがこれが問題であった。
「アメリカがBETAと取引しており、自国民以外をBETAに差し出そうとして、生き残った人類を統べる存在になろうとしているなど……」
「ですがこれが本当であれば由々しき事態です!」
「そうです! 我らは東西に敵を抱えていたいという事であり、場合によっては背後から攻撃される可能性もあるという事です!」
そう、もしこの情報が本当なのであれば一番危機に陥るのはソビエト連邦なのだ。アメリカが攻撃を始めた場合一番近い位置に存在する自分達が攻撃を諸に受ける。それだけは避けなければならないと危機感が発生していた。
「ですがこれが本当に事実なのですか? もしかしたら我々人類の結束を乱すBETAの策略かもしれませんよ?」
「馬鹿な……。そもそもBETAにそんな知能が存在するのか? だったら何故今頃になって動き出す? 私がBETAならもっと前に行動しているぞ」
BETAの策略とみなすことも可能だが、これまでの動きからありえないと考えるのが主流な動きだった。何しろBETAは局地戦においては裏をかく動きを見せた事があるが普段は大量のBETAによるごり押しである。策略を用いられるのであればもっと前から見せていてもおかしくはない。それが否定する根拠となっていた。
「ですが本当の可能性が高いですよ? それに、本当なら我らも行動を起こさないといけません」
「そのためにももう一度ハイヴに突入させるべきでは?」
「1個大隊が全滅したのだぞ? 生き残りの報告によればハイヴ内は迷路のようになっていてBETAがわんさかいたという。脇道も多く奇襲を受ける事もあって部隊の半分はそれにやられたと」
「そこまで分かっているのだ。対策が出来るではないか。それに生き残ったやつをもう一度投入する事で道案内が出来るでしょう」
「それもそうだな。ではこんかいの情報は我々のみで共有し、確証を得てから発表するという事で……」
ソビエト連邦の上層部はそう結論づけると会議を終わらせた。しかし、そんな事は情報を
-これで人類が一致団結する事は二度と出来ないだろうな。
あ号標的は人類の様子を見てそう満足げに呟くと次の手に打って出た。欧州戦線の完全消滅である。
東ドイツ陥落後、欧州戦線は目に見えて劣勢となっていた。何しろ欧州連合がBETAとの戦争をやめてしまったのだから。東ドイツの残党もシベリアに向かってしまったために欧州戦線は人手も物資も不足し始めていた。加えて、東ドイツに殺到していた30万もの軍勢が南下を開始。チェコスロバキア国境に殺到した。当初こそスデーテン山地を利用して防衛を行っていたがスロバキア方面からBETAがなだれ込むと山脈防衛も行えなくなり、1985年にはオーストリア以外がBETAの手に落ちる事となった。
一方で南方戦線と呼ばれていたルーマニアでは川を用いた防衛線を引いて粘っていたがブカレスト攻防戦で主力が全滅して以降は大した防衛も出来ずにずるずると戦線を後退させていった。
そして、1986年の年末にはユーゴスラビアのダルマチア地方を除き東欧諸国は国土を失う結果となった。東欧諸国の国民は脱出を図ったものの、船舶すら足りないために船での脱出は難しく、ギリシャ方面に逃げる事はBETAとの偶発的戦闘を避けたギリシャ政府によって亡命を拒否され大半の国民が国境線でBETAに食い殺されることとなる。その様子をギリシャ方面の国境から見ていた兵士たちはトラウマを負って大半が除隊する事となる。
-やはり逃げ場をなくして一網打尽にするのが効率が良いな
それを見てあ号標的はまるで
これは大人と子供で採取できる量に違いがあるのか、赤子ではどれだけの量を確保できるのか、一番採取できる人間とはどういうものなのかを知るための実験も兼ねていた。捕らえられた人間たちは当初こそ無理やり子作りなど出来るわけがなく効率は悪かったが麻薬や媚薬と言った成分があるものをガス状に撒くことで子作りが進む事になる。妊娠した母体は四肢を拘束され必要な栄養を与えられつつ臨月まで過ごす事になる。そして出産すると母体と子のケアを行い、再び母体をヤリ部屋と化した繁殖部屋に放り込むのを繰り返していく。
子供はすぐに殺して採取をしたり、成長させることで得られる量を計測するために生かされるかのどちらかの運命をたどる。こういった子供がまともな教育を受けられるわけがなく、大半は言葉さえ喋れないただ生きているだけの存在となる。そういったものたちはBETAという存在を恐れる事はないが食われて死ぬという事にさえ無頓着となるがあ号標的としてはそちらの方が都合がいいと彼らはぞんざいに扱われていく事になる。
-これを機に他のハイヴも整備するか
この実験が始動すると他のハイヴにも役割を与えていくために整備が開始された。
現在、地球に存在するハイヴはカシュガルハイヴ、トゥーランハイヴ、ウラリスクハイヴ、エキバストゥズハイヴ、モスクワハイヴ、ブラエゴスチェンスクハイヴ、ミンスクハイヴ、オリョクミンスクハイヴ、ブタペストハイヴの9つであり、カシュガルハイヴを総合として設定しつつ、あ号標的が作り出した、改造した人間の居住区域や動植物の管理区域が整備された。
ミンスクハイヴとブタペストハイヴ、エキバストゥズハイヴは繁殖場としての機能を追求し、BETAの生成はほとんど行われる事はないハイヴとなっていき、ウラリスクハイヴ、ブラエゴスチェンスクハイヴ、モスクワハイヴ、トゥーランハイヴはBETAの生成、改造に特化した生産工場へと整備された。残るオリョクミンスクハイヴは建設の経緯もあって引き続き人類をおびき寄せる罠として機能する事になる。人類が気軽に突入できない程奥地となった場合にはBETAの生産工場へとシフトする方向で準備が進められている。
-む、こうなるともっとハイヴを増やしてもいいかもしれないな。管理は面倒になるがそこはオートモードにして任せればいいだけの話だしな。
あ号標的のその思い付きはすぐに実行された。1987年、この年にスルグートハイヴ、
だが、そんなことはあ号標的は理解していると言わんばかりに人類の動きを鈍らせて、止める策を発動するのだった。
唐突だけど他作品をBETAで蹂躙したくなった。何処が良いと思う?なお、BETAはこの作品のやつらとする。
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