【本編完結】BETA転生   作:鈴木颯手

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……どうやって純夏ちゃんを脳髄絶頂装置にさせよう(言い方


第三十七話「終焉の時」

 そろそろいいだろう。物語の開始まであと10年。ここまで来た以上開始の時までに人間の力を大幅に削いでおくべきだ。幸い、そのための準備は整っている。戦術機も量産が完了している。アイリスディーナ達も戦術機を完璧に習熟し、自分の体以上に扱う事が出来ている。

 世界中にばらまいた種も発芽のタイミングを待っている状態だ。これ以上待っていても状況は進展する事はないだろう。

 

「さぁ! ユーラシア大陸を制圧するぞ!」

 

 俺はそう宣言して全BETA群に侵攻の命令を出した。その結果、このカシュガルハイヴより秘密裏に延ばした坑道を通って突撃級を先頭に一斉にユーラシアの各国に侵攻を開始した。

 まずはインドだ。次に東南アジア。欧州連合。中東を落として石油の供給を難しくする! そして台湾は四方八方から上陸させて包囲殲滅する! これで残った世界の半分の人口が消し飛ぶ計算だ。

 とはいえまだまだこれからだ。中国を早期に落とした事で太平洋を通れるようになったことを活かしてばれないようにといろんなところにBETAを派遣している。さすがにハイヴの建設には至らなかったが建設の準備は出来ている。海底というほぼ安全な場所に本拠地を移すのもありかもしれない。侵攻がひと段落したらバックアップを兼ねて本拠地建設に乗り出そう。

 

 まずはネパールとかブータンが滅びるな。山だが別に問題はない。本体は地中からくるわけだからな。そして地上からも侵攻はさせている。地下を進む奴らの音をかき消す目的も兼ねてな。

 

「アイリスディーナ。お前たちは待機だ」

「使わないのか?」

「切り札は最後まで取っておくものだろう? アメリカで開発されているG弾とかいう核もどきがあるみたいだし下手に出して全滅させられてはたまらないからな」

「なら私たちは結局また訓練の日々というわけか。こうなるとアネットたちがうらやましく感じるな」

 

 アイリスディーナとグレーテル、それにヴァルター、ファム、シルヴィア、カティア、リィズ、テオドールは戦死したという扱いでカシュガルハイヴにとどめている。アルフレートにアネット、イングヒルトの3名は今も第666戦術機中隊を率いて活躍してくれている。

 改造当初はぎくしゃくしていたアネットとアルフレートも今では結婚までしているらしい。戦争中のために避妊はしているがやる事は既に済ましていると言っていたな。そういやリィズも4人目を妊娠中だったか? リィズもだがテオドール君も頑張っているようで何よりだ。従順な人類が増えるのは俺にとっては悪いことではないからな。増えすぎても資源にすればいいだけの話だし。

 

「BETAが戦術機を使えるなんて情報は世界中にとっては劇薬だ。アメリカが変に暴走されてもたまらんからな」

「そのためにロッキー山脈で講和させたのだろう?」

「もう少し早く知っていればやりようはあったんだけどな」

 

 G弾。なんか重力に作用する核みたいなイメージだがこれは理解しきれなかったからこういっているだけでかなりやばい代物だ。放射能をまき散らさない代わりに草木一本二度と生えてこない土地にしてしまう後遺症を持つ爆弾らしく聞いた時はゾッとしたよ。しかもすでに実用化どころか量産も始まっているとか。

 

「幸いなのはG弾の開発に関わっていた研究者の一部が中華帝国内にいたことだ。おかげでG弾の開発も可能となるだろう」

「G弾を迎撃出来るのはG弾のみ。厄介な武器ですね」

 

 そう、G弾はG弾でないと迎撃が出来ないらしい。おかげで迎撃用に作らないといけない羽目になったよ。俺はこういう兵器は好きじゃないんだけどなぁ。アメリカのG弾破壊できればいいんだけど保管場所が一か所じゃないから難しい。失敗したらカシュガルハイヴに集中砲火されそうだし調整はしないと。

 

「! どうやら本格的に始まったようですよ」

「え? 本当? ならみんなで観戦しようか。グレーテル、悪いんだけどみんなを呼んでよ。人類の抵抗を観戦しようじゃないか」

「はいはい。嫌だと言っても呼びに行かせるんでしょ」

 

 グレーテルは改造して以来性格が落ち着いたよな。やはり美人は素直じゃないとな! そして美女に囲まれながら見るのは最高だな!

 

 

 

 

 

 

 1991年3月11日。この日、人類はBETAという存在がどういった物であるかを思い知る事になる。BETAが一斉に侵攻を開始したのだ。

 最初に気付いたのは欧州連合だ。一時期は戦闘していたこともあっていまだに警戒を続けていた彼らだがそこに大量の突撃級が現れ防衛線へと殺到したのだ。突然の事に混乱するも対応を始めたが突如として()()()()()し、防衛線のいくつかに穴が発生した。BETAはそこから西ドイツやイタリアに侵攻し、蹂躙を開始した。特にイタリアはアドリア海から上陸したBETA群によって半島の広範囲に戦線が発生。ローマ陥落の危機に陥っている。だが、欧州連合とは孤立気味だったギリシャとトルコでは自力で抗う力などない。ギリシャは本土を失い、トルコは黒海沿岸部をほぼ喪失するに至った。

 一方で悲惨なのはインドと東南アジアだ。彼らはBETA侵攻からこれまで一切侵攻も戦闘もしていない。そしてインドに至っては国境にはヒマラヤ山脈がそびえたっている。危機的意識が大幅にかけていたのだ。結果、インド政府が異変に気付いたのは国境が破られ、デリー周辺にまで近づかれた時だった。

 ネパールやブータンはまともな抵抗も出来ずに蹂躙され、逃げ遅れた住民は殺されるか繁殖用に捕縛されていく。加えて、インドはこれまでBETAと戦闘をしたことがなかったためにまともな戦術機を保有していなかった。ただでさえ通常兵器が通用しにくいBETA相手に戦術機がほぼない状態で防衛する事となり、侵攻から僅か一週間でデリーは陥落した。インド政府は辛うじて政府機能を保たまま南部のバンガロールに避難する事は出来たが大勢のデリー市民は逃げる事が出来ずにBETAの糧にされていった。

 とはいえこれはまだ被害が少ない方である。今回のBETAの動きは奇襲且つ()()()()()()。それゆえに安全だと思われていた箇所程被害は大きい。今回、BETAは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 まず、台湾が四方八方から上陸してきたBETAによって包囲殲滅され、中華統一戦線は全滅という形で崩壊した。東南アジアではまずインドシナ半島南部にBETAが上陸。先に侵攻していた北部群と挟み撃ちの様相を見せ、マレー半島ではBETAが上陸。シンガポールを目指して南下を開始した。

 ニューギニア島でも北東部にBETA群500が上陸。数が少なかったがそれ以上に少ない守備隊ではどうすことも出来ずに敗走を重ねている。ハワイでは諸島のすべてが万を超えるBETA群に蹂躙された。オーストラリアとニュージーランドは政府機能が存在する箇所に2000のBETA群が上陸。逃げ出すことも出来ずに両政府は崩壊するに至り、しばらくの間両国は混乱状態に陥る事となった。他にもフィリピン北部、ボルネオ島北部にもBETA群が上陸。戦線は一気に何倍にも膨れ上がる事となった。

 中東においてはアフガニスタン政府があっけなく崩壊。イランもテヘランを失う等奇襲侵攻は人類の虚を完全についた形で成功するに至った。

 

 いまだアフリカ大陸や南米は無事であるが太平洋を渡ってオーストラリアやニュージーランドに上陸したことを考えると安心できる状態ではなかった。人類は一丸となってBETAと戦う事を余儀なくされたがここまであ号標的が仕込んだ種が発芽した。それは人間級と呼ばれるBETA達が結束させないように動き出したのだ。

 もともと結束など皆無に等しい中でのこの暗躍は効果を発揮し、人類は一致団結することも出来ず、それぞれが個別に応戦するという最悪の状況でBETAとの戦争に挑んでいく事になる。

 そして、止めの一撃と言わんばかりにBETAは次の手に打って出た。

 

 1991年4月11日、侵攻からちょうど一月のこの日。BETAは北極海を通り、10万という大群でカナダに上陸した。

 





【挿絵表示】

1991年地図

次話は2022/12/01 23:18投稿予定です。

唐突だけど他作品をBETAで蹂躙したくなった。何処が良いと思う?なお、BETAはこの作品のやつらとする。

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