【本編完結】BETA転生   作:鈴木颯手

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いよいよ外伝開始です。最初はいろんな世界を蹂躙するために必要なゲートの能力を手に入れるためにGATEの世界にいきます。蹂躙する世界はアンケート+86の世界にしてますが他の作品(ただし作者が知っているもののみ)でもしてほしいという人は気軽に言ってください


外伝1【GATE BETA かの地にて斯く蹂躙せり】
第一話「GATE」


 2002年の夏を迎えることなく人類は滅んだ。そしてそこからはBETAによる地表の採掘がはじまった。G元素というBETAを構成する物質に変換され無数のBETAを生み出す材料となっていく。

 その結果、2015年を迎えた地球は大気がなくなり、海は完全に蒸発した死の星と化した。全ての生命は息絶えスーパーフラットとなった地球の上をBETAが闊歩する地獄のような場所となっていた。

 しかし、それはあくまで地表部の話である。BETAによって確保された人類は二つのルートに分かれて生存を許された。

 一つは繫殖場と呼ばれる場所で子供を産む家畜となるルートである。誕生した赤子はG元素の予備という扱いで大人になるまで育てられるが知識は不要とただ生かされた状態で成長を遂げる事になりまともな思考すら持たず生きる人形となっている。そして、この繁殖場では子供を産めない女性や種がない男性は即座にG元素に変えられる。ただ子供を作るために生かされている彼らはそれが出来なければ不要と判断されるからである。

 二つ目は脳を改造される事で人類を裏切り偽りの平和を享受できるルートである。こちらは人類への思いが強ければ強い程その感情が消えていくせいで大半のものが人類を路肩の石粒程度の認識しか感じ取れないようになっている。

 地球にはこれらの人類を収容する繁殖場と大都市がハイヴの下にいくつも存在している。その中でもオリジナルハイヴと呼ばれるカシュガルハイヴは尤も巨大な都市であり、人口も100万を超えている。また、アイリスディーナ・ベルンハルトや篁唯依、伊隅みちると言ったBETAが作り上げた戦術機を駆る衛士のすべてが集まっている最重要都市となっていた。

 

「いやー。あれから10年以上経ったがここもにぎやかになったなー」

 

 あ号標的は人で溢れかえる都市を見て自然とそう呟いていた。彼は都市の一角に設けられた小高い丘の公園のベンチに座っていた。最近では暇な時間が増えてきたためかこうして都市を眺める時間が増えてきていた。

 人間を滅亡させる経緯が生きる理由となっていた節があり、あ号標的は一種の燃え尽き症候群に陥っている状態となっていた。彼の熱意が復活する事があるとすれば再び人類を滅ぼすような大きな出来事でもない限りありえないだろう。

 

「ここにいましたか」

「アイリスディーナか。どうかしたか?」

「開発に関する報告書に目を通してください。昨日から見ていないでしょう?」

「んー。その辺に置いておいてくれ」

 

 アイリスディーナの呆れを含んだ声に対してやる気のない声で返事をする。アイリスディーナから見えるあ号標的は長年の仕事を生きがいとしていた老後を迎えた老人のようにすら見えてきた。それだけ今のあ号標的の燃えつき具合は酷かった。

 

「……少しはやる気を見せてはいかがですか? 貴方の専用機は試験運転をする段階で止まり、“プロジェクト・機龍”に至っては設計図の段階で止まっています。これらは貴方が号令を出すだけですぐにでも完成する状態にあるのですよ?」

「でもそれを完成させてしまえばさらにやる事はなくなるよ? 俺としてもいつまでもここまで暇な状態でいるのは辛いしさ……」

 

 そう、あ号標的は開発中の二つの機体を完成させてしまえば本格的にやる事がなくなる。そうなれば今以上に暇を持て余す事は確実であり、ただ生きているだけの人形へとなり下がるだろう。

 

「……」

「せめて何か面白い事でもあればいいんだけどさ。こうも自己完結しているとそんなことも……ん?」

 

 ふと、()()()()に気付いた。本来ならこの空間はBETAの反応で溢れている。人間級が都市の人口の大半をなしているからであるがアイリスディーナや伊隅達もBETAとして認識できるようにしてある。でないと知能を持たない普通のBETAはアイリスディーナ達を襲いかねないからだ。そしてそれに加えてアイリスディーナなどの指揮をする者には上位者としての権限を渡している。これでBETAを自由に動かすことが出来るようになっているのだ。

 

「? どうしかしたか?」

「……いや、なに。久しぶりに面白い者が見れそうだ。いや、()()()()()。アイリスディーナ、急いで戦術機に乗って今から言う場所に向かってくれ。それで全てが理解できるよ」

 

 そう命令を出すあ号標的の表情は10年以上見る事のなかった心の底からの笑みと楽しみという感情で溢れていた。何しろこのBETAだらけの空間に()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

 ()()が現れた時、付近の人間級は呆然と眺めていた。都市を十字に分断するように走る道路の中心部、つまり都市の中央に突如としてローマ建築風の門が出現したからだ。摩天楼がそびえたち、現代建築しかないこの空間においてそれはあまりにも浮いていたし突如として現れたそれはまるで魔法のようにすら思えた。

 

「これは一体……」

 

 そうつぶやいた壮年の男性の上を、影が通り過ぎた。上空を見れば文字通りの竜騎兵(ドラグーン)が空を飛んでいた。それも一騎だけではなく何騎も。

 

「なっ!?」

 

 そして、次いで現れたのは無数の矢。それらは呆然と眺める人間級に次々と突き刺さり赤い血だまりを起こしていく。

 

「っ! 回避! この場を離れろ!」

 

 男がそう叫ぶのと門より異形の怪物や騎兵が飛び出してきたのは同時だった。門の付近にいた人間級は次々と切り殺され、潰され、死んでいく。慌てて逃げ出し始めるがそもそも人間級は一般的な人間と大差はない。ゆえに騎兵という足の速いそれらから逃げ切るのは不可能であり次々と犠牲になっていく。

 

「急ぎあの方に報告をしろ! それと戦術機か戦術機級の出動要請!」

 

 人間級が住まうこの都市が形成されているホールにBETAは入ってこれない。そもそも彼らが闊歩すれば都市は瞬く間に荒廃してしまうために入り口まで来れても入る事は出来ない。たとえ闘士級であろうともそれは厳命されていた。ゆえにこの場合は戦術機等を用いるしかない。人間級を用いた軍隊など必要なかったら存在しないのだから。

 

「蛮族どもよ! よく聞くがよい! 我が帝国は第一皇子ゾルザル・エル・カエサルの名においてこの地の征服と領有を宣言する!」

 

 敵の指揮官らしき者がそう声を張り上げて一方的な征服宣言を出した。彼の隣には人間級の死体の山が築かれ、その頂上に敵、帝国の国旗が高々と掲げられていた。

 

「さぁ! 帝国の将兵たちよ! 我ら帝国の力を蛮族どもに教えてやるのだ!」

 

 指揮官が愉悦交じりの声でそう叫んだ時だった。頭上を飛んでいたドラグーンが突如としてはじけ飛ぶ。それも一騎ではなく何騎にもわたって。

 

「なっ!? 何が……!?」

 

 突然の事で困惑する指揮官は上空を見上げてそれに気づいた。全てを飲み込んでしまいそうな黒い巨人が空を飛んでいた。手にはクロスボウのような物が握られ、それらがありえない連射速度でドラグーンを肉片へと変えていた。

 

「やつらは一体……!」

 

 指揮官は空飛ぶ巨人の出現で固まる。そしてその時に発した言葉が彼の最後の言葉となった。ドラグーンを全騎撃墜した巨人、戦術機級は目標を地上の兵に変えて一斉に突撃砲を放つ。36㎜という人類がBETAを駆逐するための武器が今まさに人類に向けられ、次々と肉片へと変えていった。

 そして戦術機級はこの一機だけはなく、10機以上が姿を現して人間級を殺し続ける兵や怪物を肉片へと変えていく。

 侵略者たちは慌てて門の方へと逃げていくが既に門周辺は最初に確保されている。彼らは挟み撃ちにされる形で僅かな生存者を残して全滅した。

 

「ふ、ふふ。あはははははははっ!!! なんだよ。まだまだ面白そうな事があるじゃないか。是非とも俺をもっと楽しませてくれよ!」

 

 あ号標的は完全に鎮圧されたとはいえ戦闘の後が残る都市の中央部を見ながらこれから起こるであろう楽しい出来事に胸を躍らせるのだった。

 




紅白ヤバいよ。ウタ出てきて最高だったよ。もっと見たかったよ。後で録画したやつ見るわ(ちなみにこの作品がワンピースにいく事はないです。ああいう個人の強さが物を言う世界はやりづらいので)

次話は2023/01/01 23:21投稿予定です。

あ号君の名前に関して

  • 名前なんていらねぇ!
  • 呼びづらいからさっさとつけろや!
  • てめぇに任せられねぇ!変わりにつけてやる
  • あ号君が本名でしょ?何言ってるの?
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