皐月(姉)と合流してから4日経過。今日遭遇した深海棲艦は戦艦1、正規空母1、重巡1、軽巡1、駆逐2の割と戦力的には大きい部隊。ただし色付きではない。ただ4日前の艦隊と比べると戦力が雲泥の差で深海棲艦が感づいたのではと思う今日この頃。
「皐月ー?ごめんそっちに軽巡1隻と駆逐2隻行った」
「了解姉ちゃん」
軽巡の砲撃を弾き走って相手の懐に入る。深海棲艦にも仲間意識というものがあるようで撃つのを躊躇いなかなか撃たない。抜刀と共に軽巡を斬り払い軽巡の主砲をもぎ取り駆逐1隻に砲撃を浴びせる。砲撃を食らった駆逐艦は大破し食らってないほうの駆逐艦は逃げた。
「「あっ逃げた」」
二人ともそういうぐらいには驚いていた。そしてボクは取り残された駆逐に近づき深海の霊力を使い内側から爆散させる。原理的には艤装を活性化させる霊力を強制的に注ぎ込みそれに耐えきれずボイラーが爆発を起こす感じである。
「姉ちゃん追撃する?」
「いや燃料の無駄だししない方がいいね」
「分かった。じゃあ帰るか」
帰港後お姉ちゃんと今回の事態の緊急会議をしていた。
「お姉ちゃん…どう思う?」
「どうって?」
「敵の戦力が上がってるの」
「あー…多分姫が来るかもしれない。向こうも鉄底海峡に集中したいだろうしね。短期決戦が望ましいと思うよ。向こうは」
「斬り合うのは余り得意じゃないし来ないでくれたらいいんだけど…でも来るのであれば叩き潰せばいいか」
「そうだね。今回の戦利品は…ル級の艤装があるね…あっそうだ」
「?」
「これを鎮守府周りに並べて砲撃陣地を作ろう。そうすれば動くための装備がなくとも戦えるからね」
ボクたちは会議後すぐにベットに横になった。風呂が壊れてるからどうしようもないけど…横須賀鎮守府に帰ったらまず風呂に入ろう
朝起きたのは日が昇る前。今のうちに戦艦の主砲を取り出して砲撃陣地の予定地に運び込む。使うかもと思って掻っ払っておいた深海製の主砲弾があって助かった。お姉ちゃんは駆逐の主砲を取り出して仰角一杯に置いていっている。これは対空用途に使う。にしても対空用の砲弾とかあったんだなぁ。ひと通り置き終わったあと次は砲弾を運び込む。12時頃半分ほど運び込めたあとそれを発見する。駆逐棲姫が率いる精鋭艦隊。ひとまずお姉ちゃんを呼びに行こう。
「お姉ちゃん…来ちゃったね…」
「うん…まぁ予想通りだけどね…さて往くか」
「了解」
もっと引き付けて…あと少しだな…早くこっちに…来た…!
「各砲門砲撃開始!ってぇー!!」
ズドドド…!!!
戦艦の大口径の火砲の轟音が鳴り響く。そういえば陸では砲兵隊は戦場の神様とか言われてた気がする。まぁ…どうでもいいけど。第二射装填開始。…装填完了。順次射撃開始。
ドン!ドン!ドン!
「皐月ー?敵さん、分散を開始したよ?」
「分かった。散布範囲広げてくね。あとお姉ちゃんも白兵戦の準備してね」
さて…敵艦隊はなかなかに素早い。確かにこれはフラッグシップ以上の強さはある。さてもうそろそろ退避しなければ。お姉ちゃんが引き込むのを待つか。あっやべっ砲撃飛んできた。逃げろー。oh…陣地吹っ飛んだ。
…来たか。皐月は…退避したな。さて…修羅の本気…見せますか。
波間に紛れて敵に突撃する。…なるほど駆逐の姫君に高速戦艦やら重巡やら…高速で統一でもしているのか?まずは…頭数を…減らす…!
「フッ!!」
ヒュン!!ガキイィ!!…バキイィ!!!
防がれてもボクの刀は止まらんぞ。戦艦1隻撃沈。さて引き込むか。砲撃が飛んでくる。それに合わせて後退。そして前進。相手の頭を踏み込み後ろに跳んで下がる。姫は…未だ動かず…か…。なら叩く。姫に向かって突進。それを重巡がその先に待ち構え迎撃しようとする。邪魔だ。沈め。刀を前に突き出す。そして砲身の中を貫き通し砲を潰す。そして抜いた後右足を斬る。
「ハァッ!」
気合一閃。横薙ぎに斬りつける。
ブン!!ガキイィ!!…ガキィン!!
むっ?硬いな。…しまった、時間を掛けすぎた。えっとあと戦闘可能なのは…姫と戦艦1隻と重巡2隻…そのうち重巡1隻は戦闘前の砲撃で中破。雷撃による被害の心配はないか。さてと…砲は全てこちらに指向している。さて、帰れるかな?
ドガァァン!!!
死なんかったか。ということは…
「ごめん。待たせた」
遅かったな…皐月。
ふぅ…間に合ったか。砲撃が終わったからとりあえずル級の盾は捨てておこう。腕がしびれるー。さてと…
「どうお姉ちゃん?」
「どうもこうもこの姫硬いわー…まぁ皐月の馬力ならどうにかなりそうかなぁ」
まじかぁ…さっきの砲撃で生き残りが全滅したのは運が良かったかな。うげっ砲撃してきやがった。
「お姉ちゃん!回避!!」
ドン!ドン!ドン!
「やべっ」
ガギイィ!!
咄嗟に弾かなかったらやばかった。というか体ごと後ろに下がるのやばすぎんだろ。ハッ!?
「お姉ちゃん!!避けて!!!」
ドン!
「ぐえっ」
やばいあの攻撃力ただものじゃねぇ。1発ずつだ。1発ずつだぞ!?ボクは小破で済んだけどお姉ちゃんは…中破…
「皐月…行くよ…合わせて」
「!!!!」
…行くか。お姉ちゃんが突撃する。その刀は当然のように駆逐棲姫の拳を弾く。ボクは背中からあるものを取り出し構える。…よし。
「お姉ちゃん!!!伏せて!!!」
瑞鶴さんから貸してもらった弓。それに刀を番え放つ。屈んだお姉ちゃんの上を通りその牙は奴の目に届く。お姉ちゃんは起き上がりに伴って斬撃を飛ばす。
「ごめん。その艤装…貰い受ける!!!」
よろけた駆逐棲姫の首を斬る。そこにはおんぼろの艤装を背負った少女と剣豪。そして彼女達と戦った誇り高き船の亡骸だけが残った。
実はこの皐月(妹)は別に強くはないんですよ。ただただ速くて身体能力が上がっているだけであって火力は平凡だし剣術は皐月(姉)よりも強くはない。しかも装甲も旧型駆逐艦だから全くない。化け物してるのは皐月(姉)のほうです。斬撃で攻撃を打ち落とすまではわかるけど斬撃飛ばされたら化け物の域に達しています。やばいですよこの駆逐艦。インファイトであれば最強ですもん。