5人兄弟とセカイの関わり方 夢見る少女編 作:エビデンス海老天むす
屋上で桐谷遥と出会ったのは束の間、喧嘩しながら屋上に上がってくる人あらわる。
屋上の給水塔の裏で隠れていると、ケンカをしていたであろう二人が屋上にやってきた。
「あれは…雫と…」
「愛莉ちゃん…」
「ふ、二人とも日野森先輩と桃井先輩と知り合いなんですか?」
「雫とは仕事で何回か会ったことがあるの。」
「私は愛莉ちゃんとは何回か話した事があるくらいかな。出会ったのはアイドルをやめた後だから半年前くらい。それにしてもこの学校、桐谷さんもそうだけど芸能人多すぎない。単位制クラスがあるからかな。」
「そうだね。私もそれが理由でこの学校を選んだので…」
「そ、そうですよね。桐谷さん。」
「みのり、緊張しすぎじゃない?同級生なんだから遥って呼んじゃいなよ。私も遥って呼ぶからさ。いいよね、遥。」
「うん。もちろん。よろしくね、みのり、紫乃実。」
「は、はい。じゃなかった。うん、よろしくね。遥ちゃん」
みのりはとってもうれしそうだった。作戦成功かな。それにしても、なんで愛莉ちゃんと日野森さんが一緒にいるんだろう。一方は現役アイドル、もう一方は元アイドル。この二人の関係って…
「……雫、わたし、昔の後輩から聞いたのよ。アンタがメンバーとうまく行ってないとか、移籍するとか、変な噂が立ってるって事。」
「………」
「本当なの?」
「……それは……」
日野森さんはそれでも答えない。こういった態度をずっととっていたから愛莉ちゃんは怒っているのだろう。物事はハッキリしてほしいタイプだし。
「ハッキリしなさいよ。中途半端な態度が1番良くないのよ!アンタがそんなんだと、ファンだって不安になるじゃない。」
「わかってる、わかってるけど…」
それでも日野森さんは答えない。その態度を取るってことは言ってることは本当なのだろう。でも、言った言葉に責任を持てない、そんな感じなのだろう。ここは話が終わるまで待って、聞かなかったことにしよう。
「長くなりそうだね…仕方ない。こっちから出て行こうか。」
「「え?」」
「!!誰かいるの?」
ちょ、ちょっとバレちゃったじゃない。どうするのよ遥!
遥とみのりはスタスタと出ていく。みのりがちらりとこちらを向いたが、全力で首を振って訴えた。「私はここで待ってると」
みのりはその想いを受け取ったのかスタスタと愛莉ちゃんと日野森さんと元へ向かっていった。
「………」
無言で話を聞いているがなにやらややこしい話になってしまったが、なんとか治まりそうだ。よかった………
「は、はい!わたし、アイドルになる事が夢なんです。」
「何言ってんのアンタぁ!」
私はみのりのTシャツの首根っこを引っ張って給水塔の裏まで引っ張って行った。
「う、うわぁ、紫乃実ちゃん!?話が終わるまで出てこないんじゃないの?」
「あんたねぇ、よくこのメンツの前でそんなこと言えるわね。元アイドルが二人に、現役アイドルだけど悩みを抱えてる人かいるのに「アイドルになりたい」だなんで、地雷を踏み抜くどころか地雷の上でタップダンスして、さらにブレイクダンスまでしてるようなものだよ?え?なんなの?体弾け飛んじゃうよ?……あっ………」
まずい、みのりの爆弾発言に思わず声に出して突っ込んでしまった。隠れてるつもりだったのに……
「紫乃実ちゃんじゃない。まえ、少し話した程度だったけど、覚えているかしら。ところで紫乃実ちゃんははこんなところでなにしてたの?」
「え、えっと……」
どうしよう。「みのりがアイドルになるためにダンス教えてます。」なんて言えるわけない………どうしよう。
「あ、あの、紫乃実ちゃんは私にダンスを教えてくれてるんです。また今度あるオーディションに向けて、教えてもらおうと思ってて……」
「それを1番言ってほしくないのに……」
私はため息をつきながらその後の地獄を想像するのだった。
いかがでしたでしょうか。
余談ですが、紫乃実ちゃんのツッコミは俺が初見でメインストーリーを読んだ感想も含まれてます。
本当にみのりちゃんやべーよ。
でも好き。