世界最強の陸上選手は、世界で一番速い人間ではない 作:ブラックマッハ
今日が最後の合宿、つまり最終日である。
なんと最後て事は、擬似レースをする様で楽しみだ。それも最後のレースは豪華すぎだろう。登場するのは4人のウマ娘で豪華なメンバーである事は確実である。
場所は公園で貸切で練習をさせてもらった。その公園の管理人がたまたま俺のファンで俺の走りを見せたら良いそうだ。最初のレースは俺が一人で寂しく走った。
管理人は俺が加速する度に「いっけー」と言って一瞬寂しさを忘れる感じだった。
対戦相手は、オグリキャップやシンボリルドルフとトウカイテイオウ、最後にマルゼンスキーの四人で対決する事になった。誰もが知るウマ娘である。
絶対クレーンゲームのぬいぐるみが置いてあるはずだ。
話を戻し対戦する距離は2400メートルでの対決である。
頼んでいないのに管理人が必死になって測ってくれて飛行機で帰る心配が無くなった。
再び話を戻し日本ダービーやジャパンカップと同じ距離である。そして今、目指している凱旋門賞と同じ距離でもある。これはオグリキャップを強くするための経験値を爆発させるものである。
「簡単には負けないぞ。僕は無敵のテイオウ様だ」
「ありがとうな、オグリキャップのために。えっと、今無敵て言ったけど負けた事あるよね」
「デビュー戦からやり直すレースの予選に出るんだ。1番人気で負けないぞ」
やり直すレースとは、もう一度デビューからやり直すレースだ。それは4年に一度あり、4レースありそれを優勝しないといけない。同着なら同着の人と入る事が出来る。
「なら圧勝だな、負ける要素がないからな」
なんかこのセリフが後で後悔する事になる未来が見えた。でも何故そう思ったのか理解が出来ない。
「そうなのだ。僕は無敗のウマ娘になるんだから」
やり直しをした世界で菊花賞を勝てるだろうか?正直二冠も譲りたくない。俺は何でトレーナーになったのだろうか?夢がもし的外れだったらどうする?
俺はそれでも、トレーナーを続けると言える。
「だが今日は譲らない。シンボリルドルフを倒せよ、まぁオグリキャップには勝てないけどな」
言えた。褒めただけではなく自分の気持ちを伝えた。
「任せてよ。ついでにお兄さんの夢を壊すから覚悟しといてね」
「俺が2週間育てたウマ娘だぞ。負けない」
「へぇお兄さんも同じ舞台まで来れたんだね」
どう言う事か分からないが考えろ。答えは何だろうか。
「さっきまで」
「言わないでくれ。考えるから待ってほしい」
「そんなんじゃ、僕には勝てないよ!!」
今のでわかった。
「気合いだな。G1に勝てないと思っているからだろう」
「そうだよ。全然G3の時と違って本気出していなかったんだよ。G1だけ、信頼されてないからだね」
なんかそう言われるとムカつくが本当である。俺のウマ娘は、G3のレベルだとしか信じていなかった。だから負けて当然だと考えてしまった。
だからなのかもしれない。今は一人も俺のそばにいないのである。
「だから僕には勝てないのさ」
「勝つよ絶対に。だからシンボリルドルフに勝てよ」
「なんか分からなくなった。お兄さんは、会長に勝ってほしい。だけどオグリには負けてほしいであっている」
「そうだけど」
「やっぱり僕が勝っておしまいだよ」
もう言う事はない。オグリキャップが勝って凱旋門賞に行くんだからよ。
「早く行きな、レースまで二分だぞ」
そしてトウカイテイオウをゲートまで連れて行った。大人しく入ったので俺は走ってゴールの位置に向かう。隣には管理人がいる。
わざわざ管理人がゲートまで作った事は驚いたがな。なんと管理人は俺が馬だった時の騎手である。俺のために色々頑張ってくれた人で感謝している。
「そしてゲートが収まりスタートしました」
「先頭はマルゼンスキー逃げて来たけど行けるか。海斗さんどうでしょうか?」
「いい感じに進んでいますね。絶好調ですよ」
「オグリキャップその後ろにいる。そして更に、2馬身後ろ、横に並んでいる二人。外はトウカイテイオウ、内はシンボリルドルフ」
何故か管理人が実況している。そして俺が解説役になる。
管理人は敬語ではなく、俺が敬語だ。俺の会話は緊張してか無視されている。
「完全にマークしていてルドルフが外に出すのは難しいですね」
「マルゼンスキー、快調に逃げている。ここで第一コーナーですがリードは変わらず5馬身くらい。オグリキャップのオーラが輝いている」
流石前世騎手だけあっていい目だな。記憶はないみたいだけど。
「はいオグリキャップのオーラは凄いですよ。ですが、こんなものではありません。そしてテイオウもルドルフも次元が違います」
まさか全員オーラが輝く程凄いだなんて予想はしなかった。
「テイオウ少しマークを弱め前に加速した。ルドルフも前に加速する。先頭の、マルゼンスキー、リードが離せていない。作戦通りなのか?それともオグリキャップの作戦なのか?」
マルゼンスキーとオグリキャップの差は5馬身をキープしている。
「テイオウとルドルフはこのペース厳しいのか、差が縮まらない。1000メートル通過58秒、マルゼンスキーが通過した。」
「オグリキャップはこの状況で脚を唯一溜めています」
「え、今のままで余裕があると、凄すぎないか?」
「いえ当然ですよ。それくらいしないと凱旋門賞勝てませんから」
海外のウマ娘と戦うにはそれくらい余裕がないといけない。全ステータスのバランス性を要求されるレースだと思う。
「さぁ最後のコーナーをカーブする。ここでオグリキャップ前にアガッテキタ。ここで来た、外から来た、オグリキャップが来た、オグリが来たリードがなくなる」
「マルゼンスキーキツくなりましたよ。ここで何か進化があるといいのですが。最後の直線600メートルを通過」
そう覚醒する何かがあるといいのだけど。
「大外からシンボリルドルフが来ている。だが届くかどうか難しい」
「テイオウも来ていますが、これはルドルフとの対決だけで限界ですね。」
「となると残るのは、この二頭だ。最後に勝つのはどっちだ。オグリキャップ400メートルで今並んだ。抜かして引き離す。マルゼンスキー差し替えせるか、だがしかし現実は難しそうだ。完全に離れた。3馬身、4馬身、5馬身も離した。もっと差を広げる。残り200メートルまだだまだ差を広げる。ここでゆっくり落ち着いた。そのままゆっくり落ち着いてゴールイン。勝ったのはオグリキャップ」
「やっぱり強かったですね。オーラが別格でしたからね」
「そして2着争いはなんとトウカイテイオウが来た。マルゼンスキーを相手にせずなんとか抜かしてゴールイン。」
「えいつ、テイオウが来ました?」
「4馬身くらいオグリキャップが引き離した時ですね」
ヤバイな、あそこからきたのか。もしオグリキャップと同じタイミングだったら負けていたかもしれない。
トウカイテイオウはやっぱり強いか。