幻想地憶譚 《とある少年の幻想入り》   作:フォーウルム

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前回のあらすじ
冥界に入った凱とフラン
二人の前に立ちはだかったのはスケアクロウの大群だったが、二人はこれを新しいメモリの力でなんなく突破
しかし、二人の前に新たな敵が現れる
それは大妖精だった
彼女は凱達の話を聞こうとせず《ティターニア》で変身し襲いかかってきた



今回の主要キャラのメモリはこちら
凱 H A E
フラン T E(エンジェル)



第8話 舞い降りる氷の騎士/悪夢の兵器/戦い終われど異変終わらず

 

 

 

『うぐっ!』

『その程度ですか?フランちゃん!』

《ティターニアドーパント》は空中を駆け回りその両手に持つ剣で切り裂こうとしてくる

(速い、それに重い!)

見た目は細身の剣だが振り下ろされるスピードが上乗せされ、かなりの威力になっている

『あはは……うぐっ!』

不意に大妖精が苦しむ

『?! 何?』

『まさか、適性じゃないのか!』

『どういうこと?』

『メモリにはその性質上「適性」が存在する。体に合うメモリなら問題はないが、このままだとあいつ死ぬぞ!』

『そんな?!』

狂ったように剣を振り回す大妖精

このままではメモリに精神が破壊されてしまう

『ぐううぅ、ああああぁぁぁ?!』

大妖精はフランに向かって体当たりしてきた

『くそ、このままじゃ!』

大妖精を止める術は無い

 

かに思われた

 

ガキィン

 

 

大妖精の剣を受け止める、一つの影

それは凱でも、フランでもない

その姿は手足に氷の鎧を纏い、背中には6個の氷塊の羽

『何やってるんだよ!大ちゃん!』

『チ、チルノちゃん?!』

それはチルノだった

使っているのはフロストガイアメモリ

『チルノ!そのまま抑えろ!』

『わかった!』

凱は一度へファイストスを抜き取りエクリプスを差し込む

《エクリプス》

すると体に黒い液体のようなものが付き始める

それはドロドロとしていてまるでスライムのようだった

凱はその黒い物体で大妖精を包む

しばらく経つと、中から大妖精とティターニアメモリが出てきた

『ふう、間に合ったな」

『大ちゃん!」

倒れる大妖精に駆け寄るチルノ

凱もフランも変身を解いている

「……ぅぅ…」

「大ちゃん!」

「あれ?…チルノ…ちゃん?」

「よ、よかった〜」

大妖精の安否を確認し、安堵するチルノ

「ごめんね、チルノちゃん」

「ううん、いいよ」

感動的だが、ここは危険だ

「感動のところ悪いがチルノ、大妖精を連れて戻ってくれ」

「凱たちは?」

「まだやる事がある」

「うん、わかった」

そう言ってチルノは大妖精と共に戻っていった

「さて、進むか」

「うん!」

 

 

 

少年少女移動中…

 

 

 

「ここが、白玉楼」

目の前にあるのは古風の屋敷だった

もっとも、今はクリフォトの根で荒れ放題だが

中に入ると、最初に目に入ったのは

血まみれの少女だった

「! 妖夢!」

「ひどい怪我だ、直せるか?」

「やってみる」

そう言うとフランはエンジェルメモリを使って変身し、治療の光を放って妖夢を治療し始めた

しばらくすると

「ぐ、うぅ.…」

「お、気づいたか」

「…あ、あなたは?」

「初めまして、俺は五十嵐凱だ」

「魂魄、妖夢です。…っ! あれからどれくらい経ちましたか?!」

「さあな、だがどうした?」

「早く、行かないと!幽々子様が!」

「だから、一体何が…」

『お兄様!こっち!』

フランの声がしたので、そちらに移動する

「フランさん?その姿は?」

『話は後、それよりあれ!』

フランが指し示す先には巨大な桜の木が

その幹には繭があり、中にはピンクの髪の女性が入っている

「幽々子様!」

駆け寄ろうとする妖夢

しかし、それを遮るように地中から何かが滲み出てくる

『何よ!あいつ!』

「まだ、残っていたんですか…」

「もう何が来ても驚かねえよ」

滲み出してきたもの、それは白い殻に覆われた海牛のような見た目をしていた

それはDMCの作中に出てきた悪魔の兵器、ナイトメアだった

「妖夢はそのまま隠れてろ」

「しかし!」

「あれを相手にするのは骨が折れる、それにメモリが使えないなら邪魔になる」

「!」

『お兄様!そんな言い方は…』

「倒せたとしても、俺らがボロボロだったら幽々子とかいうやつ運ぶのも大変だからな。怪我しないように隠れてろ」

「…わかりました」

これは凱のせめてもの配慮だった

「さて、終わらせようか」

『うん、勝つよ!』

 

 

ナイトメアは正攻法では倒せない

原作ではギミックを使わなければ倒すことがほぼ不可能なボスであったために、攻略は困難かに思えた

だが、しばらく戦ってみて原作とほぼ変わりなく戦えることが判明した

(確か、動きを止めればコアが露出するんだったよな)

『フラン!エクリプスで動きを止める!コアを狙ってくれ!』

『コアね?わかった!』

凱はエクリプスを使用してナイトメアの動きを止める

すると案の定コアが出現した

『あれね!逃さない!』

フランのエンジェルガイアナイトの顔の宝石が赤く輝く

赤い宝石、司るは燃え盛るような情熱

その色に負けないくらいの赤い炎がフランの剣を包み込む

『いっけええぇぇぇ!!!』

コアに向かって剣を突き刺しそのまま貫く

コアは粉々に砕け散り、ナイトメアの残骸は粒子となって消えていき、メモリだけが残った

ナイトメアの消滅と共に繭も消え、幽々子が解放される

「よっと、ほら助けたぞ」

「幽々子様!」

妖夢が走り寄ってくる

「よかった、無事なんですね」

「まあな、さて。一旦現世に戻るぞ」

「はい!」「うん!」

こうして幻想郷を覆っていたクリフォトの根は取り除かれたのであった

 

 

 

 

 

 

「…以上が白玉楼での戦闘内容だ」

「はい!了解です!」

数日後、凱はとある人物に報告をしていた

場所は紅魔館のバルコニー

相手は

「にしても、お前が《Olympus》とはな」

「私もびっくりです。まさか最後の1人が()()()だなんて

こいつの名前は射山 五月雨(いやま さみだれ)。元の世界の幼馴染で俺の後輩にあたる

スポーツ女子で大会に出れば表彰台に必ず立つくらいのスポーツ女子だった

住んでいるところも近かったのだが、数年前に射山が引っ越して以来連絡は取っていなかったが、まさかこんな形で再会するとは

「でもいいのか?こんなとこでゆっくりしてて」

「はい!私、今度からここの担当になったので!」

「担当って…幻想郷のか?」

「はい!本当は2人で一箇所なんですが…そのぉ…」

「俺がいるから1人、ってか?」

「…はい」

「まあ、頼られる分には文句はねえよ」

「! ありがとうございます!先輩!」

 

そんなこんなで、幻想郷はひとまずの平和を手に入れた

 

 

はずだった

 

 

戦いは終わったが、異変は終わらない

 

彼らの戦いはまだ、始まったばかりである

 

 

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 




ここまで読んでいただきありがとうございます
今回はチルノの『フロストガイアナイト』、敵の魔物『ナイトメア』、オリキャラの『射山五月雨』が登場いたしました。
案外白玉楼編は早かったですね、紅魔館編が長かっただけなような気がしますが
次回からは人里や地底が舞台になります
活動報告に新しい募集があるので見ていただけると幸いです

それと、エンジェルやヴァルキリー、三章のメモリの案をくださった「メモリに憑かれた男」ことメモ男さんありがとうございました!
次回は少し早めに投稿できるかと思います

それではまた次回お会いしましょう!

凱にDMC4のダンテをイメージした新ドライバーを

  • 使っていいよ
  • まだ使わないで
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