今回は凱のちょっとした回想的なやつ、凱の苦労と妖夢の登場
エクストラランクについてと新メモリの登場です!
凱のメモリはこちら
ヘファイストス ルシフェル リベリオン
エクリプス プロミネンス トラップ
目を開けた俺の前に二つの影が見える
片方は幼い子供の影
もう片方は人間だった肉塊の影
「……おとう…さん…?」
幼い少年はただ立ち尽くしてその塊を見下ろしている
一度も忘れたことが無い光景を前に、俺は目を閉じる
目を開けると今度は火事の現場だった
轟々と燃える建物を、先ほどよりも成長した少年が眺めている
「どこ…?お姉ちゃん……どこ?」
姉を探す少年の声が聞こえる
体の隅々から汗をかくのを感じながら、再び目を閉じる
目を開ける、流石に目覚めただろうか
否、目の前に映し出されるのはまたしても二つの影
膝をつき、崩れ落ちる少年と
体が変な方向に折れ曲がった女性
「……はは、あはは!ははははははは!」
少年は狂ったように笑う
そうだ、この時からだ
俺が性格を無理やり明るく保とうとし始めたのは
ーー蘇る
「……クソッタレ」
開口一番がこれなのは少々いただけないが、仕方がない
時刻は午前4時。全身汗だくで気持ちが悪い
「シャワーでも浴びるか」
俺が使っている地下室にはシャワールームが存在する
そこまで広くはないが、汗を流すのは十分だった
汗を流し終え、髪を拭きながら着替える
あの悪夢を見たのは久しぶりだった
最近はめっきり見なくなっていたので以前よりも耐性がなくなっている
「ナイトメアがいないからか?」
彼のペットとなっているマジェストのナイトメア
今は地霊殿のさとりのところにいる
なんでも、
まあいいかと思い貸したことを後悔している
「そんなことよりも…」
凱は2枚の紙を見る
1枚は護が、2枚目は届いた紙
内容は両方とも同じであった
「エクストラを寄越せったってな」
断れば実力行使という話だが、どうしたものか
その時
コンコン
「ん?」
部屋の扉を叩く音が聞こえる
こんな朝早くから誰だろうか?
「起きてますか?凱さん」
「起きてるぞ、入ってくれ」
入ってきたのはピンクの髪に黒の服を着た、見慣れた人物だった
「おはよう小悪魔。珍しいな」
「おはようございます。ここで会うのは珍しいかもですね」
普段から小悪魔とはそれなりに交流はあるが、基本図書室でだ
「朝早くにすいません」
「気にすんなよ。で?どうしたんだ」
使い魔であるからか、元から教養があるからか、早朝の訪問を謝罪される
「このメモリなのですが」
小悪魔の手には一本の黒いメモリが
「どこにあったんだ?」
「いつもパチュリー様が座ってらっしゃる机の上に。私のじゃ無いですし、パチュリー様のでもないみたいなんです」
おまけに使えないし、と付け加えられる
「おそらくエクストラランクのメモリだな」
「私じゃ扱えないので」
「おう」
そう言って小悪魔が渡してきたので受け取る
が、プロミネンスのような現象は発生しなかった
「とりあえず、外で探すか」
適合しそうな人物を求めて、俺は外に出た
ーー灯台もと暗しーー
いない
三日間探しまわってもう四日目の午後だ
1日目は魔界のギルバ達の元へ向かったが、誰一人として適合はしなかった
日暮れまで探したのにいなかった
ギルバに勧められてその日はフォルトゥナ城に泊めてもらった
2日目は地霊殿に行った
その日も結局適合者に会えず、疲れ果てた
さとりにせっかくなら泊まっていってと言われたので好意に甘えて泊まらせてもらった
なぜかその日は古明地姉妹にせがまれて三人で添い寝をした
ついでにナイトメアも連れ帰った
3日目は一度紅魔館に帰って、ナイトメアを置いて、永遠亭に行った
歩いて行った上に竹林で迷ってしまったのでついたのは夕方だった
永琳先生に疲労困憊でぶっ倒れかねないから泊まって行きなさいと言われて断れず泊まらせてもらった
……やけに永琳の弟子の鈴仙という子が話しかけてきてついつい夜更かししてしまった
どうやらその時に「ドライバーとメモリが欲しい」というお願いを承諾したらしく、仕事を増やしてしまった
そして4日目
向かった先は白玉楼
事情を説明し、妖夢と幽々子に試してもらったがダメ
午後になったから移動しようと思ったら妖夢が「私も手伝います!」と言ってくれたので、手伝ってもらうことになった
そして今に至る
「見つかりませんね」
「どうなってやがる」
妖夢とベンチに座りながら考えを巡らす
「すまねえな、巻き込んじまって」
「いえ、私は大丈夫です!これのお礼もしたかったので」
そう言う彼女の手には一本のメモリが
「それでよかったのか?」
「はい!私にぴったりだと思いませんか?」
彼女はメモリを顔に近づけて笑顔をこちらに向ける
銀の本体に白のディスプレイのメモリ《エッジ》と元から白髪の彼女は、とてもお似合いだった
「ああ、似合ってる」
「そ、そうですか!///」
急に赤面する妖夢
そこへ
「明るいうちから惚気話か?凱?」
声の主の方を見ればそこに立っていたのは護だった
その隣には椛がいる
「……」
「おい、大丈夫か?」
「…ああ、まあな」
「何があったんですか?」
「えーとですね」
妖夢説明中
「なるほどな」「なるほどです」
妖夢が2人に何があったかを説明してくれていた
「そもそもで『エクストラランク』の分け方ってどんな感じなんですか?」
椛の問いに俺が答える
「…『天体・概念・伝承・災害』の記憶
『封印されてるか否か』
『ドライバーを通しても1人しか使えない』
以上の3つの条件を満たせばいい」
「へー。その封印ってどうすれば解除できるんですか?」
「そりゃあ、こうやって触れれば…」
そう言って護が俺の持っているメモリに触れた時だった
辺りが切り立った崖に変わる
「?!」「なんですかこれ?!」
急な変化に驚く妖夢と椛
「あー、どうなってるんだ?」
若干状況が飲み込めない護
「お前が鍵だっただけだろ」
俺は比較的平常心だった
なんてふうにしていると
目の前に巨大な龍が現れる
「「でっか!」」「でけえな」「竜…いや龍か」
目の前の龍が顔を護に近づける
その顔に護が触れると
周りの景色は元に戻った
「戻ってきた、んですかね?」
「そう見たいです…」
椛と妖夢は相変わらず驚いている
「…みろよこれ」
そんな中、護が俺たちにメモリを見せる
そのメモリは…
金の本体に、赤のイニシャルで『D』が描かれたメモリ《ドラゴン》であった
続く
ここまで読んでいただきありがとうございました
今回登場したドラゴンはルオンさんのアイディアになります
次回は、護が凱にとある疑問を投げかけます
おそらく次回も戦闘はありません。楽しみにしてくださってる方がいたらすいません
それでは、また次回お会いしましょう!
凱、姫乃、護、三首、音川の五人の紹介は……
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簡単にまとめてほしい
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詳しく別々でほしい
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いらない