幻想地憶譚 《とある少年の幻想入り》   作:フォーウルム

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どうも、フォーウルムです

今回ついに魔界へ!
そしてこの章の最後の敵との戦いです


第57話 いざ、魔界へ/サクリファイス

 

 

 

「全く、面倒この上ないな」

ヘルメットをかぶった男が溜め息を吐く

「凱君だけには任せてられないね。俺も行くかー」

彼はゲートを開く

()()()()()と約束したしね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーいざ、魔界へーー

 

 

 

 

 

 

魔界に行く当日

 

「どうだ、ぐっすり眠れたか?」

凱は2人に問う

「ああ、ぐっすりな」

「私も大丈夫です!」

「………ふーん」

凱は何か言いたそうに二人を見ている

「どうかしたか?」

「いや、なんでもない」

凱はそう言いながらメモリを取り出す

『V』のイニシャルが描かれているそれをベルトの補助スロットに差し込む

「じゃあ、行くか?」

彼らは準備万端のようだ。

「そうだな」

凱が指をならすと、辺りが一変し黒っぽい無重力の世界になる

「ここは?」

「ヴォイドの虚空世界だ。下手したら一生漂うことになるぜ」

凱はこの上ない笑顔で言い放つ

「まあ、半人半妖の二人なら行けるだろ」

「は?桜は純粋な人間だぞ?」

「え?いや、え?あんなに戦えるのに?フェティッシュの炎間近で受けてて無傷だったのに?」

「あー、それは…」

「単純に、服のおかげですね」

「便利だな。まあいいか」

そう言って凱だけはまるで重力があるかのように空中を歩き出す

「ほら、こっちだ」

「わっとと!」

「桜、掴まって」

彼は飛行能力を有しているらしく、何ともせずに飛ぶ。

「あ、待て。飛ぶのは少し危険だ」

そう言いながら凱は足場を作り出し二人を下ろす

「ああ、わかった。よっと」

「とと…」

「何で危ないかは今度教えてやる。えーと、たしか」

凱はそう言いながら辺りを見回す

「お、あったあった」

凱は宙に浮く石板を手に取る

「それは何ですか?」

「これか?これは」

そう言いながら凱はそれを砕く

「座標の道標さ」

瞬間辺りが再び変わり、今度は赤い土の地面の広い荒野になる

そして彼らからかなり離れたところに巨大な門があった

 

 

 

 

 

ーーサクリファイスーー

 

 

 

 

 

 

「着いたぞ」

「な、何これ…」

「すごいな。僕も初めて見る」

「ここが魔界だ。んで、あれが地獄門ってやつ」

そう言って凱は門を指さす

「俺らの目標はあそこにいる」

凱はそう言いながら歩き出した

「なるほどな。あれ、使った方がいいか?」

「いや、今使うな」

「分かった。『雪銀』」名を喚ぶと、手の内に白銀の剣が出現する。

「持つのはいいが抜刀はするなよ?っと、少し待ってろ」

凱は近くにいた二人の男女に向かって走りよる

片方は高身長の白と黒のツートンカラーの髪の男性

もう一人は金髪で可憐な美少女だが、背中にはおぞましい見た目の魔剣を背負っている

「へぇ…、あいつら、強いな。いつか手合わせ願いたいけど、そうも言ってられないね」

しばらくして凱が戻ってきた

「待たせたな」

彼の顔は困惑の表情を浮かべている

(この門越しでも分かるほどの、大きな闘気…、一筋縄じゃいかないな)

「面倒癖え」

凱は言う

「奴の半径200メートルに鉄壁の結界が張られてる。破るのは不可能に近い」

「任せてくれよ。こっちには神剣がある。闇を断ち、全てを斬る、最強の剣さ」

「阿呆」

凱は溜め息を吐く

「既に護の《ドラゴン》や幽香の《カラミティ》でやったが破れていない。それにリーナのスパーダで破れなかったから無理だ」

「へぇ…、そいつは、ますます試したくなってきた」

「すみません…」

「別に構わんが、死ぬぞ」

結界の正面まで歩く

「ほら、こうやって手で触れると……」

しかし、手は結界を貫通した

「あ?」

「ん?」

彼も透過した。

「どうやら、攻撃を遮断するためのものらしいな…」

彼は呟いた。

「いや、違うな」

凱は呟く

「あれ、違ったのか。じゃあ何なんだ?」

「おそらく…」

そう言って凱は桜に手招きをする

「何でしょう?」

「結界を越えられるか試してみろ」

「え?は、はい…、あ、あれ?入れないです」

「女性を通さない結界?…まあ、霊夢やら魔理沙は女性だから、自然か」

「それも違うな」

凱は桜に歩み寄る

「もしそうなら、護達が越えられないのはおかしいだろう?」

「…導かれてるってことか」

「………お前、察しが悪いって言われないか?」

凱は溜め息を吐く

「いや?あんまり」

その後ろで桜が頷いている。

「はぁ……思い出してみろ。今回の相手の名前を」

「サクリファイス…、『生贄』として選ばれたってことか?」

「おそらくな。力が強いやつを取り込もうって算段なんだろ」

凱はさらに言葉を紡ぐ

「今なら彼女は結界外にいるから安全だ。連れていこうとすれば、危険にさらすかもしれない。どうする?」

「桜。待っててくれ」

それを聞くや否や、そう言い放った。

「な、何故ですか!?」

「当然だ。僕は君に傷ついて欲しくない」

「…確かに、私は雪華様は勿論、凱さんや姫乃ちゃんにも敵いません。だけど、これでも少しくらいは…!」

「それで身代わりになって1度死んだのを忘れたのか?」

「ぐっ…」

「なら、待っていることだ。僕達が、終わらせてくる」

桜の目には、涙が溜まっていた。雪華は、敢えてそれを無視する。

「行くぞ、凱」

「……あー、言い忘れていたが」

「何だよ?」

怪訝そうに聞く。

「安全なのは『サクリファイス』の攻撃から守れるってだけな」

「桜が遭遇した魔製生物が来る可能性もあるってことか…」

雪華は考え込む。

「そういうこと。彼女を守りながら戦うか、置いて行って襲われるリスクをとるか、聞かなくてもお前ならわかるはずだ」

「…くそ。桜、前言撤回だ」

桜が顔をあげる。

「良かったな、桜ちゃん」

「はい!ありがとうございます!」

「…ただし、前衛に出るのはダメだ。それこそ本当に死ぬことになる。」

「…わかりました」

「なら良い」

「それで、結界はどうする?」

結界を越えられなければ彼女を連れてはいけない

「桜、変身してみてくれ」

「え?」

「ほら、この前ドライバー渡したろ?」

「は、はい!変身!」

《リコリス》

そして、リコリスガイアナイトへと変身した。

「これでどうだ?」

「あっ、通れます!」

「うっし。じゃあ行くか」

「ああ、行こう!」

数分後、地獄門にたどり着いた三人

そこにいたのは

あまりにもおぞましい見た目の怪物だった

怪物の見た目は羊や豚、牛が混ぜ合わさったかのような見た目で、体のあちこちには人の顔がいくつもついた柱が突き刺さっている

「な、なにこれ…」

「おぞましいな」

「ボスキャラだったらヴォイドの方がよかったな」

凱は首をならしながら剣を持つ

その時だった

 

「……ほしぃ………」

「欲しい…?」

雪華は、雪銀を構えながら聞き取った。

「…足りない……欲しい……」

凱達の目の前に黒い泥のようなものが飛び散る

「なんだこれ…?」

飛び退いて躱しながら、考える。

もしやこれは、今まで生贄となった者達の、怨嗟の声なのではないか。

「………寄越せ、寄越せぇぇ!!!」

サクリファイス・マジェステルダムから咆哮が迸り、泥がまるで触手のように襲いかかる

「くそっ!来るぞ、二人とも!」

凱は2人に警告を発する

「なら!」

スノーメモリを起動すると、泥が一瞬で凍りつく。だが、長くはもたないようだ。

「小癪なぁ!」

泥は氷を飲み込みさらに増大する

「くそっ、変身!」

《スノー》

雪華がスノーガイアナイトにが顕現する。彼の周りの全てが、永久凍土のごとく何重にも凍りつく。

「……まさか、いや、下がれ2人とも!」

凱が叫ぶ

「これはブラフだ!やつがやってたのは様子見。さらに広範囲から呑まれるぞ!」

「ちっ!」

「にしても、厄介すぎる」

「同意だ!なんなんだ、これ!」

「あー、クッソ!」

凱はリベリオンで凪払う

「このっ!」

雪華も、自身と桜に及ぶ泥を片っ端から凍らせていく。

しかし、一塊の泥が桜に直撃する

そして、彼女の頭に声が響く

『ははは、あはははは!』

「な、なに、これ……!!」

頭を抱えても、声は止まない。

その声は、幼さが残るものの、確かに凱の声であった

「これ、凱、さん…?」

「どうした、桜ちゃん?」

「今、凱さんの、声が」

「何故だ…?」

「……俺の、声?」

凱はサクリファイスに向き合う

「…贄、欲………悲しみ」

しばらく考えていると凱の周りを泥が囲う

「危ない!」

桜華を振るい、泥を払う。

だが、払った泥は即座に凱にまとわりつく。

凱はそれを払おうとわしない

「凱!」

「そうか。そういうことか」

凱は笑みを浮かべる

そしてその場から紅い光が迸る

「な…!?」

「きゃっ…!?」

思わず目を覆う。

「くく、あはははは!」

凱はリベリオンを振るう

それだけで周辺の泥は消し飛び、地面に亀裂が走る

「な、なんだ…!?」

「凱さん、どうしたんですか!?」

「こいつの性質がわかった」

凱はスタイルを切り替え、二人のところに飛ぶ

「こいつは人間が『糧』にしたものや『犠牲』にしたものをあの泥として顕現させている。そして、こいつは今のままじゃ倒せない」

「何?」

「じゃあ、どうすれば…!」

「まあ、まずは」

そう言って凱は二人を掴んで遠くへ投げる

「な!?」

「な、何するんですか!?」

「邪魔なんだよ」

凱はメモリをベルトに挿し込み殺気を放つ

「お前らはそこで見てろよ」

《ルシフェル》

「It's Show Time!」

 

 

ここからは俺の時間だ

 

 

 

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 




ここまで読んでいただきありがとうございました!

次回でついに決着です!


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凱、姫乃、護、三首、音川の五人の紹介は……

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