幻想地憶譚 《とある少年の幻想入り》   作:フォーウルム

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どもども、フォーウルムです。
予定では前回で終わるつもりでしたが、「雪華と他の面々戦わせたら面白そうじゃね?」という思い付きのもと、地下闘技場を使った特訓編です。
……なんやかんやで長くなってるのは許してください。

それでは、どうぞ!


第81話

 

 

 

ーー実戦訓練ーー

 

 

次の日、雪華と桜は地底の闘技場にやって来ていた。

「桜、ちょっとこれ持ってて。」

そうして渡したのはブレスレット。

「わ、私もやります!」

「これは僕の我儘さ。僕が強くなりたいんだ。だから、待っててね。」

「…はい。」

そして雪華は闘技場へ降り立つ。

闘技場には霊夢や魔理沙、フラン、レミリア、咲夜、パチュリー、護がいた。彼女等は雪華と戦ってみたいということで集まったのだ。

「よろしく、皆。」

晴れ晴れとした笑顔を向ける。

「あんた、これから殺り合おうって相手によくそう言えるわね。」

そう言うのは霊夢だ。

「まあ、瀕死ぐらいまでなら全快させられるしね。死ぬ以外なら大丈夫。」

さらりとえげつないことを言う。

「………あんたと凱の仲が良い理由が解る気がするわ。」

「一緒にしないでくれ。少なくともあいつよりは常識的だろ?」

「…いや、どっちもどっちね。」

霊夢はそう言って視線をずらす。その先に居たのは凱と、彼よりも背の低い金髪の美少女だった。

「凱、そちらは?」

霊夢に困ったような顔を向け、その後に凱へ問う。

「ん?来てたのか雪華。彼女はリーナ・フェルグバルト。魔界を統治する組織のトップの妹君さ。」

「もう少し言い方あったんじゃないかな…初めまして、リーナです!よろしくね雪華君!」

よくよく見れば、その少女は以前魔界に連れて行かれたときに見た覚えがある気がした。

「ああ、あの門のとこに居た方か。霜月 雪華だ。よろしく。」

胸に手を当て、優雅に礼をした。

「おお…礼儀がしっかりしてる。………どっかの誰かさんとは大違いだね。」

「うるせー」

「はは、これでも元は上級の軍人だったからね。皇帝陛下と謁見する機会も多いから、自然と身に付くのさ。」

「そうなんだ。今度飛鳥にも会わせてみよっと。」

「飛鳥?」

「うん。私やお兄ちゃんの秘書なの。きっと気が合うよ。」

「それは楽しみ。でも、そろそろ席に戻ったほうが良いのでは?かなり激しくなるだろうから、危ないよ。」

「…何が?」

「これから、戦いが始まるから。君に何かあれば、兄君も悲しむだろう?」

「……ふふっ」

「……ククッ」

雪華の説明を聞いた二人は堪えられないようで吹き出した。

「……?」

雪華は首を傾げる。何処に笑う要素があっただろうか。

「雪華、こいつはお前の対戦相手だぞ?」

「…は?彼女が?しかし、どう見ても……、いや、メモリがあれば。」

「メモリ?ああ、これ?」

そういって取り出したのは赤黒い『S』のメモリだった。

「そういうことか……。なら、容赦はしないよ。」

それまでの柔らかなものから一転、不敵な笑みを浮かべる。

「こっちこそ。じゃ、またね~!」

そう言ってリーナは歩いて行った。

「さて、どうなることやら。」

「じゃあ、始めるかい?」

雪華の手に雪銀が現れる。

「ああ、始めよう。」

凱はそう言って不敵に笑う。

「始め。」

瞬間、その場にいた全員が変身する。

「さあ、先手は譲ろう。誰から来る?」

雪華は柔らかな、それでいて冷徹な笑みを浮かべた。

 

 

 

ーー訓練開始ーー

 

 

 

「だったら、最初は私が行くんだぜ!」

真っ先に来たのは魔理沙だった。使用しているのは《スターダスト》のメモリだ。

雪華は構えもしない。自然体のままだ。

「せやぁ!!」

かなりの加速をつけた魔理沙の蹴りが雪華を直撃する。

「…軽い蹴りだな。」

片手で受け止め、そのままぶん投げる。

「うわわ!?」

予想外の事で魔理沙は慌てる。

「私もやるわ!」

すかさず霊夢がその手に持ったダブルライフルで雪華を狙撃する。《セイクリッド》の力が込められており、弾丸には眩い光が点っている。

「この程度。」

雪銀で弾く。あえて魔理沙とは反対の方向へ弾いた。

「余裕って訳ね!」

霊夢はそのまま銃を乱射する。

だがそれは全て弾かれる。

しかも見当違いの方向へ。それが1発2発ならまぐれで済むだろう。しかし弾いた弾丸が綺麗に避けるようにして壁へ当たっているのだ。明らかに手加減されている。

「明らかな手加減とは、安く見られたものだ!」

「舐めないでよね!」

そこへ連携をかけるのはレミリアとフランだ。

レミリアは《オーディン》を、フランは《エンジェル》を使っている。

「征け、『フェンリル』、『ルシファー』。」

彼の使い魔が顕現する。

北欧神話にてオーディンを咬み殺したフェンリル、天使の反転した姿であるルシファー。どちらもそれぞれに覿面だと思われるもの。

「穿て!」「邪魔しないで!」

しかし、あっさりと打ち破られる。

「お、流石。じゃあ。」

その瞬間、2人は壁へ叩きつけられた。見ると、足を振り抜いた雪華。蹴りだけでここまで飛ばされたのだ。

「わわっ?!」

「やるな!」

フランとレミリアはそれぞれ受け身をとる。

二人を吹っ飛ばした雪華は再び構えをとろうとした。

が、急な殺気を感じすぐさま対応する。

「危な!」

呑気な声音と共に踵を振り上げ、己に迫った凶刃を破壊した。

「いい反応速度ね。」

今度は上空から大量の魔法が降り注ぐ。

「『アンチマジックシェル』展開。」

数多の魔法は、彼に届くことなく消滅した。そして、霧散した魔力は彼の資源(リソース)となる。

「便利な能力ね。」

呆れたように呟いたのはパチュリーだ。《グリモワール》を使った彼女の周りには数冊の魔導書が展開されている。

「熾天使を舐めるんじゃないぞ。」

その声が聞こえると同時に地面へ叩き落とされた。雪華が雪銀を振り抜いたのだ。

「厄介ね。」

パチュリーはそのまま魔法を展開させる。

「……ウォームアップはここら辺で良いかな。」

地面へ降り立った。彼から発される魔力が膨れ上がる。

「ここからが本番だ。かかってこい。」

「なら、遠慮なく。」

後ろから咲夜が斬撃を飛ばす。

「言ったろ?舐めるなって。」

後ろから聞こえた。

「…!速い!」

一瞬のあと、咲夜の体が消え、雪華から距離をとる。

「まあ、フェアじゃないから、僕の能力を教えてあげるよ。

1つ目、武器を使い熟す程度の能力。これはまあ読んで字の如く。

2つ目、武器を生み出す程度の能力。これも単純。

3つ目。──能力を模倣する程度の能力。

有り体に言えば、能力のコピーだ。そして、僕は僕の世界の君達に接触している。この意味が分かるよね?」

「だから何だと?」

咲夜は刃を振るう。

「貴方が会ったのは別世界の私達であり、この世界の私達ではありません。」

「つまるところ、僕は護以外の全員の能力を使える。それでも来るかい?」

「なるほど。ですが……その程度なら問題ありません!」

咲夜は巨大な大剣を振るう。

「無駄だよ。」

彼が手を翳すと、大剣が音もなく止まる。彼は一切触れていない。

「……流石ですね。」

「その場所数ミリだけ時間を止めたんだ。時間が止まった空間は最強の壁になる。」

まあ僕なら楽勝で破れるけどね、と付け足す。

「そうですか…では、こういうのはどうです?」

咲夜は大剣を消滅させ、銀色の長槍を生成する。

「へえ。武器を生み出せるのか。」

「せやっ!」

咲夜はその槍を雪華に投擲する。

「同じことだ。」

またしても同じ場所で停止した。

「本当に面倒ですね。」

咲夜は溜息を吐いた。

「それにだ。能力を模倣すると、連鎖的にとあるものが使えるようになるんだ。」

「……それは?」

「見せてあげるよ。」

そう言った雪華の手に虹色の光が集まり始める。真っ先に気がついたのは魔理沙だ。

「あ……あれは?!」

「知ってるの?魔理沙。」

「あれはヤバイ!避けろ咲夜!」

「─『恋符 マスタースパーク』。」

極光がビームとなって発射された。

「……なるほど、能力が模倣できればスペルもコピー出来るということですか。」

咲夜は直撃したにも関わらず、平然としている。

「スペルカード……懐かしいですね。」

「無事なのか。マスパのバ火力ならイけるかと思ったのに。…まあ、一部だけどね。能力を使うものなら、大抵はね。」

一瞬引き攣った笑みを浮かべたものの、冷静に答える。

「さすがに生身ではありませんがね。」

砂煙が晴れると、そこに立っていた咲夜は体に白い鎧を纏っていた。

「メモリを変えたのか。……何だか年季が入ってるような?」

「『ファッソル』です。私が持つエクストラメモリの1つですよ。」

「化石か。琥珀は僕も好きだよ。」

ふと柔らかい笑みを浮かべる。

「綺麗ですもんね、あれ。」

咲夜はその手に持った巨大すぎる剣を構える。

「エクストラ……。なら、僕も少しだけ本気を出そうかな。」

雪華の背後に、1対の光翼が現れた。

「……!」

咲夜が息を飲む。

「さあ、この時点で『大天使』相当だ。」

その言葉と同時に魔力が膨れあがり、物理的な圧を感じるまでになった。

「…面白くなってきましたね。」

咲夜は大剣を構える。

「だろ?」

雪華の手に、光が集まる。

「……参ります。」

咲夜は雪華に向かって剣を構え、突進する。

しかし、彼はそれを天へ向け放った。

「『セイクリッドレイン』。」

数々の暴威(ヒカリ)が、闘技場全てを灼き尽くしていく。

「やってくれますね……!」

咲夜はファッソルの羽を変形させ、盾のようにして防ぐ。

「……やっぱり『大天使』じゃダメか。20%も出てない。」

雪華は独白した。

「これで、20%ですか…恐ろしいですね。」

「本来は対軍魔法だからね。あとでフルパワーの映像見せてあげるよ。」

「貴方といい、凱といい、本当に恐ろしいですよ。」

咲夜は苦笑いをする。

「こんな力でもない限り、帝国を守ることなど出来なかったのさ。ま、『熾天使』へ至ったのは僕だけだけど。」

それに応えるように肩を竦めた。

「天使………なら、私は退きましょう。」

咲夜は体を反らせる。

「後はどうぞ。護さん。」

瞬間、雪華の周辺に斬激の跡が刻まれる。

「…楽しい勝負が出来そうだ。」

雪華は雪銀を腰に構えた。

 

 

 

ーー本番はここからーー

 

 

 

「……あまり乗り気じゃないんだがな。」

そう言いながらやってきたのは護だ。彼はどことなく気だるそうだ。

「なら降参するかい?」

雪華は警戒しながら冗談を言う。

「降参?そっちの方が面倒だ。」

「なら、もう少し、本気を出そうか。……桜華、抜刀!!」

雪銀から桜華を引き抜く。

その瞬間に満ちるは桜色の極光。

「以前も見たが、やはり美しいな。」

護は目を細める。

「そりゃそうだ。

これは、木花咲耶姫より生まれし神剣だしな。」

「木花……よくわからんな。」

「日ノ本の神だよ。

それはそれは綺麗でね。」

雪華は妻を見て微笑んだ。

「まあ、兎に角凄い剣なのさ。」

苦笑して肩を竦めた。

「まあ、凄そうなのは認めよう。」

「それにとある力を備えているのだけど……、それはお楽しみかな。」

「そうかい、そろそろかかってきたらどうだ?」

「そうさせてもらおう。」

先程までとは比較にならない速度で護へと接近する。

このままでは彼の首へ吸い込まれる。無抵抗な護へ不審を抱くなというのが無理な話だろう。

「……!」

護はすんでのところで桜華を防ぐ。

その手には納刀したままの刀があった。

「冥界の気配……!?」

すぐさま飛び退いた。

「どうした?そんな妖魔でも見たような顔をして。」

「……何だよその刀。なぜ冥界の霊力を纏っている。」

険しい顔をして呟く。

「さて、何の事やら…。」

護は笑いを堪えながら言う。

「別に、なにも変わらないだろう?お前のそれと似たようなもんなんだからな。」

「……もしや、ヤマ!?」

ふと思い至った冥界の神。

「いや誰?!」

護は思わず聞き返す。

「折角だ、教えてやろう。これは閻魔刀。凱の持ってるドラグニス…もといリベリオンと同系統の武器だ。」

「……成程。」

「だがまあ、お前の予想も間違ってはいない。」

「へぇ?」

雪華は警戒を崩さない。

「何でも、オリジナルのこれは現世と魔界を繋ぐ鍵だったらしいしな。」

護は閻魔刀を腰に吊るし直す。その瞬間、雪華は嫌な気配を感じた。

「っ!?」

雪華が身を低くした瞬間、頭上を形無き刃が通り抜ける。

「お、避けたか。初見でこれに気付いたのはお前が二人目だ。」

「……次元干渉によるものか。」

「まあな、『次元斬』ってやつだ。」

護は笑みを浮かべる。

「この技は遠距離で油断している奴の寝首を一撃で落とせる、いわば一撃必殺ってやつだな。」

「…えげつないことをする。」

しかし、桜華でもって全く同じ技を返した。

「…!ははっ!」

護はそれを回避する。

「噂には聞いていたが、バケモンだな。」

「……そうだな。」

雪華は苦い顔をした

「……さあ、行くぜ。」

護が再び構える。

「来い!」

光翼がもう一対出現した。

 

 

 

ーー(あいつ)の周りには化物が多いーー

 

 

「最っ高だな!」

護と雪華はかなりの時間斬り合っている。もっとも、護は未だに抜刀してはいない。

「そう思うなら、まずは刀を抜けよ!」

斬撃を繰り出しながら護へ向けて言い放つ。

「ん?なに言ってんだ?」

護は首を傾げる。

「なぜ、鞘のままで戦う。」

「…あー、そう言うこと。」

護は納得した。

「手加減をされていると見ていいのか?」

「まさか。」

「ではどういうことだ?」

「こういうことだ!」

護は再び雪華へ次元斬を放つ。

「二度目はない!」

しかし、雪華はそれを圧倒的な魔力量による力押しで無理矢理ねじ伏せることで無力化した。

「ほら、抜いてるだろ?」

護の手には抜刀された閻魔刀があった。

「…次元斬が抜刀トリガーなのか?」

「次元斬は、超高速で行われる抜刀術さ。」

護は再び納刀する。

「抜刀術だったのか。」

雪華の熾天使としての力の弱点。

見た武術をコピーできるが、それは無意識に行われるもの故に、完全に理解はできないというものであった。

「見よう見まねでやっても理解できないだろう?」

「無意識下でやるからな。似てるのは見た目(ガワ)だけさ。」

「だろうな。さて、お前に聞こう。」

「何だ?」

「戦いに置いて、一番大切なことはなんだ?」

「そうだな……、技術だろうか。どんなに強い武器や才能を持っていても、それを活かすことのできる技術がなければ、それらは無駄になる。ある程度の兵数や身体能力の差も、技量によっては渡り合える。」

「なるほど、良い着眼点だ。………まあ今回はそこじゃあないが。」

「では、正解は?」

雪華はおもむろに桜華を構える。

「『周りをよく見る事』だ。」

その瞬間、雪華の視界がぶれ、気が付いたときには闘技場の壁に叩き込まれていた。

「っとと……。」

瓦礫の中から何事もなかったかのように出てくる。しかし、何故ここまで飛ばされたのか。

「話が長いよ、二人とも!」

雪華がさっきまで立っていた場所には金髪の少女、先程雪華と会話をしたリーナが立っていた。その手には無骨な長剣が握られている。

「それはすまん。つい楽しんじまったんだ。」

「おっと、リーナ嬢。申し訳ない。」

雪華は苦笑した。

「へー、流石。今のあんまり効いてない感じ?」

「この程度でへばってちゃ、熾天使失格ですので。」

不敵に笑う。

「そっかそっか………じゃあ、本気でやるね?」

リーナはメモリを取り出した。

「そうでなくては面白くない。その言葉、そのままお返ししましょう。」

雪華が取り出したのは、金色に蒼の装飾が入ったメモリ。

「へぇ?見たこと無いメモリね。」

リーナの瞳に、暗く、赤い焔が宿る。

「さあ、行きましょうか。」

対する雪華には、碧く冷たい光が灯った。

《アーサー》

「変身!」

しかし、変身して現れたのはスノーガイアナイト。

「あれ?なんか違くない?」

リーナが首を傾げる。

「それはどうでしょう?」

天へと手を掲げる。

「???」

リーナは解らずさらに首を捻る。

その数秒後、彼女は目を見開いた。

雪華の手目掛け、光が落ちてきたのだ。

「それは……剣?」

「惜しい、これは、鞘だ。」

彼の手に落ちた光は、丸い形を取った。そしてその瞬間、彼の身体が同じ光に包まれる。

「……なるほど、あいつが渡したのか。」

その光景を護は離れて見ていた。

あのメモリは、凱が密かに造っていた筈のメモリだ。以前、雪華が来たあと、様々な文献を漁り、阿求にお願いして記録を調べ造った『伝説上の人物』のメモリ。

空想の方をチョイスしていたのは、恐らく雪華のためだろう。

彼を包んでいた光が彼の装備となって装着される。

腕に、足に、胸に、白亜の鎧。

そして、最後に蒼いマントが背へと装着された。

「…綺麗ね、本当に……飛鳥のチェスもあれぐらい綺麗だと良いのに。」

「あはは、チェスはモノクロだからこそ良いんですよ。」

雪華、もといアーサーガイアナイトは、鞘……、否、盾から剣を引き抜いた。

「…もったいないなぁ、ここでそれを壊すのって!」

リーナがメモリを起動させる。

《スパーダ》

メモリはリーナ………ではなく剣の方に吸い込まれる。

「へえ、剣に。」

構える。恐らくあれは相当に強い業物だ。

リーナの持っていた剣がビキビキと音を立てて変化する。

それは、雪華が以前見た禍々しい半月のような形の大剣だった。

「あれは……。なるほど。相手にとって不足はない。ゆくぞ!」

魔力を噴射してブースターとし、リーナへと突っ込む。

「えいっ!」

可愛らしい声と共にリーナが刃を振るった。

それだけなのに刃が通ったところに暴風と破壊の衝撃が広がる。

「ちっ。」

再び魔力を使って上へ。

「逃がさないよ!」

リーナは高く跳躍する。

変身していない筈なのに、すでに雪華の上を取っている。

「効かないよ!」

リーナはそれをもろともせずに再び剣を振り、暴風ごと雪華を叩き斬る。

「この程度!」

それを盾で受け切る。

…筈だったのだが、斬激は盾をもろともせずに雪華にダメージを与える。

「っとと!」

急いで受け身を取り、地面へ。

「へー、あの姿勢から受け身ってとれるのね。」

リーナは地上に降り立つ。

「仕方ない。」

雪華は、金色のメモリを取り出した。

「お?また新しいメモリ?」

「まあ、そんなとこ。」

《エクスカリバー》

「今ここに、聖剣の十三拘束を解放する。」

メモリを剣の柄の先端に差し込む。瞬間、光り輝く莫大な魔力が剣から噴出した。

「良いね良いね!盛り上がってきた!」

リーナが、その手に持つ剣を構える。その様はまるで凱のスティンガーの構えのようだった。

《エクスカリバー マキシマムドライブ》

「『束ねるは星の息吹。輝ける命の奔流。』」

剣を大上段に構える。

「アハッ!良いじゃん!!」

リーナの剣が音を立てて変形し、槍のようになる。

「受けるがいい。エクス……!!」

雪華の魔力が光へと変換、それが黄金の輝きを放つ剣となった。

「穿て、スパーダ!!」

リーナの剣に赤い光が込められ、彼女の動きに合わせて雪華目掛けて打ち出される。

「カリバーーー!!!」

雪華は剣を振り下ろし、極太のビームのようにして発射する。

放たれた二人の攻撃がぶつかり、あたりを衝撃波が埋め尽くした。

 

 

 

 

 

続く

 

 

 

凱、姫乃、護、三首、音川の五人の紹介は……

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