時は遡り
トールズ士官学院にとある人物が入学してきた。その人物とは、ラマール州の片田舎からやって来た女子生徒である。
カトリーナ・クラリス。
正式には、ラマール州北部にある山沿いにある片田舎のアマール村の出身である。そのアマール村で、父親と兄・クロードによって大事に育てられて元気に育つ。
その兄は、アマール村の日曜学校でとてもいい成績を残したため、帝都の学校に推薦されたのだ。推薦したのは、アマール村の日曜学校を担当してくれている礼拝堂の講師だったのだ。
だが兄、クロードが選んだ道は、帝都の学校では無かった。
帝都近郊にある士官学院、トールズ士官学院だったのだ。クロードは、講師の推薦の申し出は嬉しかったのだ。だがアマール村の現状を見ると、帝都で3年間も学校生活は送れないと。
林業と農作物を売って生活費を立てているアマール村。カイエン公は、ラマール州の庶民に対して税金を上げることを行った。
アマール村は、林業や農作物をラマール州に献上しているから、税金の上がり幅は少なかったが、いつまでももつものでも無かった。
そして2年が経ち、クロードが帝都の帝都庁勤めに。それも帝都庁トップであるカール・レーグニッツに認められたのだった。
アマール村では、村一番の出世頭として、クラリス家は、称えれるようになった。
そしてそれから3年が経ち
クロードの妹であるカトリーナがトールズ士官学院を受けて合格したのだ。
今のアマール村で一番できる女の子だろう。3年前に彼女の兄が帝都庁に勤めるようになって、この集落の生活も幾分は豊かになったが、ここは【貴族派】のリーダーの地のカイエン公爵の足元であるため【革新派】もやすやすとは出来ないものである。そんな彼女も兄に憧れてトールズ士官学院へと入学するのであった。
カトリーナは、大変浮かれているのである。何故ならこの村にいるのも今日までである。入学式は明後日だが、ここはトールズ士官学院から随分と離れたところにある山奥の村だから、明日バタバタして行くより、明日の内にトリスタについていれば、後はバタバタしなくてもいいと父親に言われたからである。かつて兄のクロードもそうやって行ったようだ。
カトリーナは、正直思うとこの村から出たことがほとんどない。
だから出られただけでもうれしいのだが、兄が通ったトールズ士官学院にも行けるのが彼女は嬉しいのだろう。
ぼさっとしているカトリーナに父親のリッキーは
リッキー「ほらカトリーナ!なにぼ~っとしてるんだ?」
カトリーナ「え!?」
父親のリッキーが怒っていることの理由がわかっていないカトリーナ。それを見て父親はため息をはき
リッキー「明日の朝には出発しなきゃならないだろうが!ゆっくりとしている時間はないぞ」
カトリーナ「そうだった。急がなきゃ」
カトリーナは、のんびりし過ぎたと慌てて急いで準備をし始めた。
リッキー「全くお前は誰に似たんだろうな?」
リッキーにそう言われ、彼女は誰に似てるかと、村のおじさんやおばさんは容姿はお父さん似って言われている。性格はお母さん似って言われてるようだ。
カトリーナ「あたしは両親似だよ。お父さんとお母さんの良いところを受け継いだの」
リッキー「……ふっ!全くお前…言うようになったな」
カトリーナ「あたしも何時までも子供じゃないわよ。あたしだって、お兄ちゃんと同じように」
カトリーナは、トールズ士官学院に入学してもっと成長して帰ってくる。だから安心してと天国のお母さんに礼をいれる。それと彼女自身、父親のリッキー、兄であるクロードを守ってくれと願った。
カトリーナは、その後(出発する準備を終えた)村の親友のサリーナやロザーヌに明日出発の挨拶をやってしばらく3人で色々の話をやった。ロザーヌが士官学院のカッコイい男子を紹介しなさいとか、サリーナも同じこと言ってる。
この村には若い男子、カッコイい男子はもういない。去年までいたガロンは村から出てラマール州の領邦軍(ラマール州の徴兵により)に入隊した。
その前は彼女の兄だった。兄・【クロード・クラリス】は帝都庁に勤めている。今は帝都庁でレーグニッツ帝都庁知事に功績を称えられて、レーグニッツ帝都庁知事の片腕となっているみたいだから村の一番の出世頭って言われてる。彼女も父親のリッキーも鼻が高いというのは、あまり言うと自慢話になりかねないからここくらいで、止めておこう。
そしていよいよの出発の朝がやってきた。彼女の中では、ワクワク感80%で不安が20%の割合でワクワク感が勝っている。不安感があるのは、彼女ような田舎娘が、上手くやっていけるかと思った。
入学式は明日だから今日の内に出発するのは、彼女以外にもいるかもしれないが
とにかく昨日のうちに挨拶を済ませたし…名残はおしいけれど、みんな…サリーナとロザーヌ…落ち着いたら手紙を書くことを決めた。
そしてカトリーナは街道を歩いて、まずはラマール州の鉄道…ラマール本線が通ってる身寄りの駅を目指し、そこから帝都まで行って、帝都でクロイツェン本線に乗り換えてトリスタで降りる。今日中にトリスタに着く。
これがカトリーナが立てた計画、上手く行ってくれると信じて。緑の制服に身を包み、彼女は村のみんなに挨拶をして、父親のリッキーやサリーナとロザーヌに分かれの挨拶をしてから、彼女はみんなに背を向けて出発する。
カトリーナ「みんな行ってきます」
村のみんな「行ってらっしゃい!カトリーナ!」
カトリーナはみんなの声援を背にアマール村を出ていく。
まずは旧ラマール街道を南東に行きラクウェルの駅から列車でトリスタを目指すことに。
時は戻り今はトールズ士官学院での初めての自由行動日である。
カトリーナ・クラリスのクラスは、1ー4組である。クラスでの友達もでき他のクラスの友達も出来た。
1ーⅦ組のユフィ・レンハイムという女子生徒。
クラリスが学生食堂の席を探していたら、ユフィから席を譲ってもらってから、友達になったのだ。
話していると不思議な子だと感じたカトリーナだったが、そこが彼女の魅力だなと思ったのだ。
そして、仲良くなって何日目にサリーナやロジーヌにもやっていたアレをユフィにもやったのだ。
そう彼女の18番は、スカートめくりである。
周りに誰もいないのを確認して、ユフィのスカートをめくった。
カトリーナの目には、ユフィの白いシルクのパンツが映った。彼女は予想外だと思ってしまった。てっきり赤とか黒とかだと思ったからだ。そんな戯れ事をしながら日常を暮らしていた。
そして自由行動日は、部活動で生を流すことに。
園芸部に入ることは、入学前から気に入ったからである。カトリーナは、土いじりが大好きであり、何かと暇さえあれば、土いじりをしていた。部長のエーデルに頼み、園芸部の土地に、農作物を作ってみることにしたのだ。
カトリーナのメモ帳には、野菜の作り方や土や水の配分なんかも独学で学んだことを書いている。
それを見たエーデル部長は、驚いていた。カトリーナは、必ず大物になるのではないかと思った。
エーデルが思った事は、ヴァンダイク学院長やオリヴァルト理事長も感じとっていた。カトリーナは、スハルト、アンジェリナのように急激にARCUS適性能力を伸ばしている。次回のARCUS適性検査で、飛び抜けていれば、カトリーナのⅦ組編入決定される。
これは、スハルト、アンジェリナの時の緊急理事会で、スハルト、アンジェリナ以外で後1人飛び抜ける生徒が出てきた場合は、本人の了承を得れば、Ⅶ組編入が決定される。
4月の時点では、カトリーナ・クラリス、Ⅶ組編入候補として記録される。