【凍結】帝国の緋き皇女の軌跡~七の絆と奇蹟~   作:龍造寺

2 / 96
第0章2話です。


第0章ー2ー2話ーオリエンテーション

アリサ「あら?貴女達」

 

ラウラ「そなたらか、ここで戦闘をやってたのは?」

 

足音の正体は、アリサ達であった。

 

ユフィ「ええ、巨大蜘蛛に襲われて、戦闘になってしまいましたね」

 

エマ「巨大蜘蛛?巨大蜘蛛と言うのは、アレのことですか?」

 

エマが燃えている巨大蜘蛛の残骸の方を指で指した。ラウラが興味ありの表情で

 

ラウラ「…そなた、八葉の者か?」

 

ユフィ「ラウラさん、八葉をご存知で?」

 

ラウラ「ああ、父上から聞かされていた。いずれ八葉の者と出会うだろうと」

 

ヴィクター S アルゼイド

 

ヴィクターとは、ラウラの父親であり、アルゼイド流を極めた者であり、光の剣匠と呼ばれる人物である。

 

ユフィ「ラウラさんのお父様が!?」

 

ラウラ「ああ。まさか、こんなに早く会えるとは思わなかったが…」

 

ユフィ「わたくしも、女性のアルゼイド流の方と出会えて嬉しいですわ」

 

ユフィとラウラは、お互いに手を出し合って、宜しくと声をかけた。

 

アリサ「なんだか、私達にはわからないわね、エマ?」

 

エマ「そうですね」

 

マキアス「そうだな、僕達にはわからない、剣術家同士の何かなのか…」

 

グォォォォォォ!!!!

 

ユフィ達がいる地下迷宮の床が雄叫びや地響きで揺れる。それもユフィ達が目指す方の方角から聞こえてきた。

 

ラウラ「さっきの雄叫びといいこの地響き…この先にいるのか!?」

 

エマ「そのようですね」

 

ユフィ「もしかすると、他の方々達が戦ってらっしゃるのでは?」

 

アリサ「…おそらく達也達が戦ってるんじゃないかな…」

 

マキアス「僕達も急いだ方がいいんじゃないか?」

 

ユフィ達が話してる最中でも雄叫びと地響きは続いていた。だがユフィは、奥の方を見つめて

 

ユフィ「わたくしも行きましょう。どのみちこの通路しかありませんし……」

 

マキアス「そうだな。君が覚悟を決めてるのに、僕が覚悟を決めないわけにはいかないだろ」

 

アリサとエマは、ユフィとマキアス事を気にしてるようだが、ラウラは気にしてはいない。

 

ラウラ「アルゼイド流の人間として逃げるわけにはいかない」

 

ユフィ「アリサさんもエマさんも準備は、宜しいですか?」

 

アリサ「…わ、私は準備出来てるわ!」

 

エマ「私もです」

 

ユフィ「それではいきましょうか」

 

ユフィがそう言うと先に走り出した。そのあとをマキアス、ラウラ、アリサ、エマの順番に雄叫びと地響きがする中心地へ走り出したのだった。

 

 

雄叫びと地響きに足を取られながらもその元凶まで走る。

 

ユフィは、少しばかり不安もあった。

 

リベールの異変を乗り越えてきたとはいえ、ここにはオリヴァルトやエステル達はいない。

 

自分達でなんとかしないといけないという気持ちがはやり始めていた。

 

そんなユフィに気づいたのかマキアスが

 

マキアス「ユフィ君、どうかしたのか?さっきから険しい表情になってるが?」

 

ユフィ「……え!?わたくし、その表情をしてましたか?」

 

アリサ「してたわよ」

 

マキアス「…正直言えば…僕も不安さ。こんな雄叫びや地響きを聞いていると」

 

アリサ「私だって不安ね」

 

エマ「私も不安です。でも…不思議とみなさんとなら…何だかやれる気がするんです」

 

ラウラ「…ふむ、そうだな。不安や焦りよりも何だか不思議と力が湧いてくるようだな」

 

ユフィも感じていた。うちなる力が湧いてくるのを。ユフィにはわかる。

 

ユフィは、リベールの異変で何度もこの経験をしている。

 

リベールでの苦難を潜り抜いてきたあの力だとわかった。

 

オリヴァルトやケビンからは、ユフィが持つ天性

 

【繋がる力…絆の力】

 

そう名付けられたもの。

 

リベールの異変で、エステル達はユフィの力で何度も危機を救われている。

 

ユフィ「みなさん、行きましょう!この先、何があってもみなさんとならやれそうです!」

 

マキアス「そうだな。君の言葉は不思議と不安な自分を奮い立たせてくれる」

 

アリサ「私はいつでもoKよ」

 

ラウラ「私もだ」

 

エマ「ええ、行きましょう!」

 

ユフィ達は、再び駆け出した。地響きと雄叫びの元凶がいる場所へと。

 

 

 

剣のぶつかる音、銃の弾の破裂音や導力魔法を使用している様々な音が聞こえる。ユフィ達が向かっている先で別のみんなが戦ってるのは間違いない。

 

ユフィ達が広々とした空間に出た時は、達也達が、石の塊のガーゴイルと戦っていた。

 

マキアス、アリサ、エマは、ユフィとラウラの攻撃をしやすくするために援護射撃をやる。アリサは導力弓、マキアスは、導力銃、エマは魔導杖を使い援護射撃をやる。しかしマキアスの導力銃、アリサの導力弓は硬い皮膚によって弾かれる。

 

マキアス「なっ!!」

 

アリサ「なんて硬さなの!」

 

リィン「ああ、俺や達也の太刀も簡単に弾かれた!」

 

ラウラが勢いよく大剣を石の塊のガーゴイルに振り下ろした。ダメージは与えたようだが、すぐに再生する。

 

マキアス「な、なんだと!」

 

達也「何度斬り付けても導力魔法で砕いてもすぐに再生する!」

 

ユーシス「しぶとさだけは、一人前だな…」

 

斬っても、叩きつけも、魔法で砕いても、復活する石の塊のガーゴイル。するとリィンと達也が前後に分かれながら走り出して

 

達也・リィン「紅葉斬り!」

 

前後から切り裂かれた石の塊のガーゴイルはよろめきながらもなんとか持ち直す。

 

リィン「やっぱりダメか?」

 

達也「いや…ダメではなさそうだな…。あと一押し二押し…あればいけるか!」

 

達也はずっと石の塊のガーゴイルの復活具合を見ていた。最初に攻撃して再生した速度よりも遅くなってるのを気づいた。そしてもう1人気づいているものがいた。

 

それはユフィである。ユフィもマキアスやアリサ、エマやラウラの攻撃、先程の達也とリィンの攻撃から再生スピードを割り出していた。

 

ユフィ「みなさん、これからガーゴイルに総攻撃を仕掛けます!エマさん、エリオットさんは、導力魔法でガーゴイルに攻撃を!」

 

エマ「わかりました」

 

エリオット「うん、やってみる」

 

ユフィ「フィーさんは、ガーゴイルを貴女の動きで振り回してください!」

 

フィー「ん、わかった」

 

ユフィ「マキアスさん、アリサさんは、遠距離からの牽制をお願いします!」

 

マキアス「ユフィ君!任せたまえ!」

 

アリサ「わかったわ」

 

ユフィ「ユーシスさんとラウラさんは、側面からの攻撃をお願いします!」

 

ラウラ「承知!」

 

ユーシス「わかった!」

 

ユフィ「達也さん、リィンさん、貴方達は八葉の使い手でしょ?」

 

達也「まあな」

 

リィン「ユフィ、君も太刀…それじゃあ」

 

ユフィ「そうですわ。2人には、紅葉斬りをガーゴイルに!」

 

達也「わかった!」

 

リィン「わかったけど、君は君で」

 

ユフィ「まあ、見ててください!」

 

ユフィの指示通りにみんなは所定の位置に移動してからの総攻撃が始まった。凄まじい音が鳴り響く中、達也とリィンは、駆け出していく。ユフィはそっと太刀を鞘に直し一点を見つめる。

 

ユフィと達也とリィンのARCUSが光だしていた。

 

そしてその光は、すべてのメンバーのARCUSが光で結ばれていく。

 

達也とリィンの紅葉斬りが石の塊のガーゴイルをよろめかせる。そしてそこにユフィの攻撃が炸裂する。

 

ユフィ「紅葉斬り!!」

 

ユフィの紅葉斬りで、石の塊のガーゴイルの首が空中に舞う。ユフィはラウラに

 

ユフィ「ラウラさん!最後はお任せします!」

 

ラウラ「任せろ!」

 

ラウラは、床を思い切り蹴り飛ばして高くジャンプして、空中に舞う石の塊のガーゴイルの首を大剣で振り下ろした。

 

石の塊のガーゴイルの首は真っ二つに割れながら消えていく。首が斬られて消滅と同時にガーゴイルの身体も徐々に消えていき、最後には何も残らなかった。

 

 

 

倒した瞬間、エマとエリオットがその場に座り込んだ。達也とリィンは互いにハイタッチを交わしていて、リィンと達也がユフィのところに来た。そしてハイタッチを交わしたのだった。

 

達也とリィンとユフィはハイタッチ交わした。

 

ユフィ「達也さんとリィンさん、見事に息ピッタリでしたね」

 

リィン「まあ、双子だからね」

 

達也「双子でここまで合わせられたら凄いだろうさ。大方は、ARCUSの新機能に助けられたのさ。そうなのだろう、サラ教官?」

 

達也がそう言ったため、みんなが階段の方を向く。そこにはあの女の教官が立っていた。名前はサラ・バレスタインである。

 

サラ「ありゃ達也にはバレてたか。まあそうね、ARCUSの真価ってワケね」

 

階段の上にいたサラ教官が、ユフィ達の所へ降りてくる。

 

サラ「いや~やっぱり友情とチームワークの勝利よね。うんうんお姉さん感動しちゃったわ」

 

サラ教官は全て見てたようなことを言った。達也やフィーは、こんなタイミングで来るなんてと言った。他のみんなもそれには同意であった。

 

そしてサラ教官がオリエンテーリングについて話すようだ。

 

サラ「…これにて入学式の特別オリエンテーリングは全て終了何だけど……何よ君達、もっと喜んでもいいんじゃない」

 

 

マキアスは、サラ教官に喜べないと怒り、アリサは疑問と不信感しか湧いてこないと、言っている横で達也がため息をはいている。でもユフィは、この疲れさえも気持ち良いものに思えるのは何故?と思っていた。やはりリベールの旅のことを思い出したからのか?今のユフィにはわからなかった。

 

今サラ教官が、1人1人の疑問や疑念に答えている。【Ⅶ組】がなんの目的に作られ、なぜ身分や出身が関係なく集められたのか、なぜユフィ達がなぜ選ばれたのかを。

 

サラ「一番判りやすい理由はその《ARCUS》にあるわ」

 

エマ「この戦術オーブメントに?」

 

サラ「エプスタイン財団とラインフォルト社と日本のFLT社が共開発した最新鋭の戦術オーブメント。様々な魔法(アーツ)が使えたり、通信機能を持ってたりと多彩な機能を秘めてるけど……その真価は【戦術リンク】なのよ」

 

エマ「さっき、みんながそれぞれつながっていたような感覚……」

 

サラ教官は続けて、戦場に置ける実用性をを話した。ARCUSが戦場に置ける革命だといい、理想的でもあった。しかし現時点ではARCUSに個人差があり、新入生の中でユフィ達11人は、とにかく高い数値を示した。そして身分や出身も関係なく選ばれた理由でもある。

 

つまり能力第一を取ったってことだろう。

 

 

ラウラ「なるほど」

 

マキアス「な、なんて偶然だ……」

 

ラウラとマキアスが声に出して言う。

 

サラ「さて─約束通りに文句の方を受け付けてあげる」

 

サラ教官は約束の文句の受付をやってるみたいだがどうなることやら…

 

サラ「──トールズ士官学院はこのARCUSの適合者として君たち11名を見出した。でもやる気の無い者や気の進まない者に参加させるほど予算的な余裕があるわけじゃないわ。それと、本来所属するはずだったクラスよりもハードなカリキュラムになるはずよ。それを覚悟してもらった上で【Ⅶ組】に参加するかどうか─改めて聞かせてもらいましょうか?」

 

 

 

ちなみに辞退者は、本来所属クラスに戻れるようだ。だがユフィや達也、リィンは答えはもう決まってる。それは誰かに言われたからではない。ユフィは、自分自身の見聞を広げるためだけではなく、帝国を帝国の今の現状を自分の目で確かめたいからである。

 

達也とリィンは自分達の出生や両親を探すために。心で決めてきたのだから。…自分達には退路はないのだから。達也達がいざ行こうと思ったらユフィが先に

 

ユフィ「ユフィ・レンハイム、是非、参加させてもらいますわ」

 

サラ「やっぱり一番乗りは貴女ね。まぁ予想通りだけど」

 

ユフィ「無理を言って入学させてもらえたのですから。だからわたくしを高められるところならどこでも構いませんわ」

 

己を高められる場所という言葉に反応する達也とリィン。どうやら2人も本当の両親や出生のことを探す以外にもあるのが、己を高められる場所だったのだ。達也とリィンは同じく前へ出て

 

 

達也「達也・シュバルツァー─自分は特科クラスⅦ組に参加致する」

 

リィン「リィン・シュバルツァー、同じく特科Ⅶ組に参加します」

 

サラ「なるほどなるほど……。男子はあんた達が一番か。まあ予想はついたけど」

 

サラ教官が何かを言ってるが、ユフィにはうまく聞き取れなかった。達也、リィンの宣言後は、みんなが参加表明をされていき…

 

アリサ「──私も参加します」

 

サラ「あら意外ね、てっきり貴女は反発して辞退するかと思ったんだけど?」

 

アリサ「─確かにテスト段階のARCUSが使われてるのは個人的には気になりますけど……この程度で腹を立てていたらキリがありませんから。それに達也が参加してるのに、私が参加しないわけにはいかないから」

 

アリサは、達也がARCUSの開発に関わっていたことに驚いたし、まあそれだけではないのだが。アリサは達也の顔をじっと見ている。

 

達也「なんだ、アリサ?」

 

アリサ「なんでもない」

 

アリサはすぐに他の方を向いた。なんだかんだで、エリオット、ガイウス、ラウラ、エマと参加表明をやっていった。

 

フィーが参加表明が終わったところで、マキアスとユーシスが再びケンカを始める。

 

 

 

ユーシスはマキアスを尻目に…前に出てきて

 

ユーシス「ユーシス・アルバレア《Ⅶ組》への参加を宣言する」

 

マキアスとユーシスはまたもめ始め…散々言い合った後に

 

マキアス「マキアス・レーグニッツ!特科クラス【Ⅶ組】に参加する!古ぼけた特権にしがみつく、時代に取り残された【貴族風情】にどっちが上か思いしらせてやる!」

 

ユーシス「面白い!」

 

マキアス・ユーシスが参加した時点で、全員の参加表明となり、笑顔でサラ教官が

 

 

サラ「これで11名─全員参加ってことね!──それではこの場をもって特科クラス《Ⅶ組》の発足を宣言する。この1年ビシバシしごいてあげるから楽しみにしてなさい──!」

 

ここにトールズ士官学院特科クラスⅦ組が発足した。後々に帝国史に名を刻むことになる。いや帝国史だけではなく、ゼムリア史の中に名前を刻まれることになっていく。

 

 

 

ユフィ達が知らない所で入り口付近に3人が会話をしていた。1人はミサキである。ミサキは、ロイドと会ってすぐに列車でトリスタまで駆け付けてきた。自身も発足に携わったⅦ組を見るために。

 

ヴァンダイク「やれやれまさかここまで異色の顔ぶれが集まるとはのう。()()()()も含めて。これは色々大変かもしれんな」

 

オリビエ「確かに。──でもこれも女神の巡り合わせというものでしょう」

 

ヴァンダイク「ほう─?」

 

オリビエ「ひょっとしたら、彼らこそが“光”となるかもしれません。動乱の足音が聞こえる帝国において対立を乗り越えられる唯一の光に─」

 

ミサキ「私も、オリビエさんの言ってることに賛成ですね。オリビエさんの妹君、ユフィさんですか。あの子からは何か特別な何かを感じるんですよ。あの子がⅦ組を、そして国家…エレボニアを…そしてクロスベルを……正しい何かに導いてくれるんじゃないかと思えるんです。かつて私を導いてくれたあの人みたいに…」

 

オリビエ「君もクロスベルでは、そう言われてるんじゃないのかい?」

 

ミサキ「私は、鉄血の子供達の一員になってしまいました。もう半分は汚れしまいましたから。そう言われてるのは……ロイドです」

 

オリビエ「ミサキ君、君は汚れてはいないよ。君の心は綺麗なものだって、エステル君やヨシュア君が言っていたからね。綺麗な心だからこそ、君は僕のⅦ組構想に協力してくれたのだろう?」

 

ミサキ「………私ができるのはこれくらいですから…。クロスベルでは、特務支援課という部署が希望の光になりつつあります。帝国でも希望の光をってオリビエさんの考えに共感したんです」

 

オリビエ「こちらこそ、ミサキ君。これからもよろしく頼むよ」

 

ミサキ「はい」

 

第0章ートールズ士官学院編終了。

 

第1章ー初めての特別実習編~闇は動き出す編~

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。