ーーーパルム郊外…メルカパ第漆号機周辺。
メルカパ第漆号機に日本から拉致されていた日本の高校生達25人を乗せていた。桜子とクラレットは、心配しそうに工場の方、日本人移民街の方を見ていた。
桜子「…ステイル…」
クラレット「心配ですよね」
桜子「心配だけど…今は信じるしかない。あたし達はステイルから頼まれたあの子達を守らないといけない!」
クラレット「そうですね」
桜子とクラレットがそう言って後に日本人移民街の方から車両が複数、上空から以前ユフィ達が戦った魔物も襲来してきた。
桜子「な、何なの!」
クラレット「大きな蝶々?」
桜子「それだけではないわ、猟兵達がやってくる!」
桜子とクラレットが戦闘体勢に入る。猟兵達は無言で桜子達を撃ってくる。桜子はメルカパのクルーに連絡を入れる。
桜子「アクアエル、ムラマサ!出入口を閉めて、結界を入って!!」
アクアエル「わかりました!」
アクアエルは、ムラマサ以下クルーに通達した。メルカパ第漆号機は、出入口を閉めて、結界を張った。
桜子「結界も張ったし…後はこいつらを片付けるだけ!」
クラレット「そうですね。結界があるとはいえ長くは持たないですよ」
桜子「わかってる。だから早く片付けるだけよ!!」
桜子は銃撃をしてくる猟兵達に向かって走る。
桜子「終わりよ!」
桜子が振り下ろした木刀は、猟兵の身体を切り裂いた。切り裂かれた猟兵は、まっ二つになって倒れていった。銃撃を続ける猟兵達には、手を広げて、氷の刃を飛ばす。猟兵達の銃ごと氷の刃が猟兵達の身体を貫く。
一方のクラレットは、格闘術と己の身体を硬化させて猟兵達が乗り捨てた車両を巨大な蝶々へ向けて投げつける。
投げつけた車両がそのまま蝶々に当たり爆発する。巨大ナメクジも同じようにして爆発を起こして倒していく。
しかし倒しても倒しても次から次へ、魔物や猟兵達が現れる。
桜子「何なの!倒しても倒しても、猟兵達の数が減らないわ!」
クラレット「同じく、巨大な魔物達もわんさか増えてます!」
桜子「日本人移民街にそんなにいたっけ?」
クラレット「いないと思います。おそらく自警団も来てる可能性もあります!」
桜子「自警団、日本人移民街を守る治安組織か」
桜子は、木刀を空に向けて
桜子「降り注げ!氷の槍よ!【アイススピア!】」
桜子がそう言うと、空から氷の槍が猟兵達に降り注ぐ。降り注いだ氷の槍は、猟兵達の身体を貫いていて、そのまま突き刺さって絶命している。
クラレット「流石は桜子さん。なら私も!」
クラレットは目をつむり、右手に神経を集中させる。右手に気が溜まっていく。そして
クラレット「【気功衝撃波!!】」
クラレットの放った気功による衝撃波が巨大な魔物群を粉砕していく。
しかし再び猟兵達が現れ、巨大な魔物群も現れる。
桜子「どうなってるのよ!どんだけ猟兵達を雇ってるのよ!」
クラレット「このまま消耗戦になったら私達が不利ですよ!」
桜子「工場の方のステイルは大丈夫なのかしら?」
クラレット「もしかしたら、ステイル卿の方もこんな感じに襲われてるかも」
桜子「そうだったとしても、ステイルとあの静江という女性を信じるしかないでしょ!」
クラレット「愚問でしたね。また猟兵達と大型魔物がやってきます!」
桜子「本当にきりがない。どうすれば…」
桜子がいろんな策を考える。能力を暴走させて倒す方法もある。でもそれは己の命と引き換えの能力。そんなことをすれば、悲しむのはステイルだ。ステイルは、一度心が壊れるほどの傷を負った。桜子はそれを一番知っている。だからステイルに再び傷をえぐるようなことはしない。
だが今はどんどん状況は悪化していくばかりだ。桜子はクラレットも同じような事を考えてると思った。クラレットも桜子も見て、何をしようとしてるのか手に取るように分かるのだ。だからこそ
クラレット「桜子さん、貴女はステイル卿の事をお願いしますね」
桜子「クラレット、まさか貴女!」
クラレット「私の能力を暴走させて…何とかして見せます!」
桜子「クラレット、やめなさい!」
クラレット「…」
クラレットは己の身体を極限まで硬化させようとした時、上空に3つの光線が通り過ぎていき、近くで大爆発を起こした。
桜子「……!?えっ!?」
クラレット「い、今のは…?猟兵達や大型魔物が消えた…?」
桜子とクラレットはキョロキョロとしている。当たり前だろう、猟兵達と大型魔物が突然消えたのだ。そして足音が聞こえる。桜子とクラレットは足音のする方を見ている。
だんだんと姿が見えてくる。黒髪で、目がちょっと死んだような感じで緑の服装である。それは桜子もクラレットも知っている。副長の正騎士であるハチマン・ヒキガヤである。ハチマンは、副長トマスに頼まれて、パルムの方へやって来た。ステイルと通信していたのも実はセントアークからしていたのだ。だからこんなに早くこれたのだ。
???「お前ら、簡単に自爆とか言うなよ。ステイルが悲しむだろう」
桜子「……!?ハチマン!」
クラレット「ハチマンさんどうして?」
ハチマン「まあ色々な。お前達が戦ってたのは、幻…幻術だな」
クラレット「さっきの3つの光線って!」
ハチマン「ああ、この辺りに変な幻術を作り出す兵器があったからぶち抜いただけだ」
桜子「あんたの十八番でる雷撃…それもさっきのは、超電磁砲(レールガン)」
クラレット「…戦車や軍用挺とかも一撃で撃破できるという…」
ハチマン「ふっ、これでも魔女狩りの王のステイルが上だ」
桜子「あんたも雷神ハチマンって二つ名があるでしょうに。ステイルはあんたが強いって言ってたわ」
ハチマン「よせ、あいつが強い。…やはり、本物達が現れたな…」
ハチマンが言ったとおりに、猟兵達と大型魔物が現れる。先程とは違い生気を感じるようだ。
猟兵1「くそっ!まさか幻術が見破られるとは」
猟兵2「見破られたのなら、直接手を下すしかあるまい!」
ヤクザ1「主…支部長の命だ、やるしかないぞ!」
ヤクザ2「わかってます!」
ヤクザ3「若、やってやりましょう!こいつらの首を手土産に日本に帰りましょう!」
桜子「本当が出てきたのなら、こっちも相手になってやるわ」
桜子は、能力を解放した。彼女の木刀が氷に包まれていく。木刀が氷刀に変わる。
クラレットも能力解放し、身体全体が硬化させる。
ハチマンも能力解放をする。すると周りがバチバチとし始める。右手に雷の刃が作り出される。
ハチマン「俺は大変機嫌が悪い。手加減なんかするつもりはない」
桜子、クラレット、ハチマンと猟兵達と大型魔物達の戦闘がきって下ろされた。
ーーーーパルム郊外ー中型挺アリストテレス周辺
やはりパルムに襲撃してきた連中や、桜子達を襲撃してきた連中と同じ連中が、カズヤ・アレイスターやマユミ・アレイスターにも襲撃してきた。
カズヤは、緋色の銃と銀色のCADを両方を持ち、猟兵達や巨大な魔物達に向けて撃っている。マユミも同じように緋色の銃と銀色の銃を持ち、猟兵達と大型の魔物に向けて撃っている。カズヤとマユミが撃った弾丸は、猟兵達、巨大な魔物の急所を撃ち抜いているから、そのまま絶命している。
猟兵だけではなく、日本人移民街の自警団まで来ている。自警団は、ラインフォルト社製の戦車や日本のFLT社の戦車まで持ち出している。
カズヤ「マユミ、嫌だろうけど、君は大型の魔物を頼む!」
マユミ「大きな蝶々やともかく大きなナメクジはちょっと…」
カズヤ「後でご褒美をプレゼントするから頼む!」
マユミ「プレゼント!別にそんなつもりで言ったわけじゃないけど…」
カズヤ「マユミに日頃の感謝を込めてさ」
マユミ「カズヤさん…」
カズヤとマユミのイチャイチャぶりを見た猟兵達やヤクザ達はキレ気味でカズヤに向けて銃撃を開始する。
カズヤ「無駄な事を…」
カズヤは、緋色の銃を空に投げると、銀色のCADを起動する。起動した銀色のCADは、猟兵達の銃、車両、戦車を一瞬にして分解された。分解、これは友である司波達也の能力である。彼の目は、第3の眼(神々の眼)という不思議な目であり、相手が使った魔法、魔術、能力、技なども自分のモノにできるのだ。ただ危険探知、未来予測だけではないのだ。
カズヤは分解したところに、
カズヤ「フレイムブレス」
カズヤの片手からドラゴンの吐いた炎の如く分解された車両、戦車はあっという間に溶けてなくなった。フレイムブレスが終わったと同時に空に投げていた緋色の銃がカズヤの手に収まる。
カズヤ「ライジンクショット!」
雷が弾丸の弾になったように、高速に発射される。猟兵達やヤクザ達を次々とぶち抜いていく。
雷の弾丸が身体を貫通しても死んではいない。ただ雷でショックを与えて気絶させてるだけ。初めからカズヤ達は殺すつもりはない。こいつらを生け捕りにするようにとある人物に依頼されたのだ。
それは帝国宰相ギリアス・オズボーンと四葉家当主四葉深夜の2人である。
オズボーンや深夜に何か考えがあるのは、カズヤはわかっている。自分達は、遊撃士がやらない裏の仕事もやる。請け負った依頼は、必ずこなすがモットーである。それがカズヤとマユミが決意してやり出したことだから。
マユミも大型魔物を自分の十八番の魔弾の射手で片付けている。
カズヤ「マユミ、大丈夫か!」
マユミ「大丈夫よ!」
カズヤ達に猟兵達と大型魔物が倒された後、すぐに再び現れる。
カズヤ「しつこい連中だな」
マユミ「ええ、しつこいわね」
マユミは、緋色の銃を猟兵達へ向ける。すると無数のドライアイスの塊が弾丸となって、猟兵達、巨大な魔物が貫かれていく。カズヤは、連中が乗ってきた車両を徹底的に分解していく。
そして幻術を生み出している兵器に向かって
カズヤ「そんなものが俺達に通用するとでも思ってるのか!!」
カズヤは、緋色の銃と銀色のCADを兵器のある方に向ける。
カズヤ「サン・フォール!!」
幻術を生み出す兵器とそこにいる猟兵達やヤクザ達に対して、夕陽が突然として牙を向く。夕陽の光が燦々と兵器と猟兵やヤクザ達の頭上から降り注ぐ。
兵器はみるみる内に夕陽の光線を浴びて溶けていく。それは人間とて例外ではない。猟兵達もヤクザ達も悲鳴をあげながら溶けていく。
カズヤ「生け捕りにするのは…1人でいいだろう。なあ、マユミ?」
マユミ「ええ、カズヤさんに任せますわ」
カズヤとマユミがそう言ってるのは、訳がある。兵器群と一緒に死んだと思われた猟兵の1人が、2人の側で倒れているのだ。カズヤが、サン・フォールで溶けそうになった時に1人の猟兵だけ、座標移動(ムーブポイント)で回収したのだ。
カズヤ「まずは、こいつが抵抗できないようにしないとな」
カズヤは指をパチンとならすと、炎のヒモみたいなものが、猟兵を縛る。
カズヤ「いっちょあがりと」
マユミ「お疲れ様、カズヤさん」
カズヤ「ありがとう。だが、マユミまだ終わってない」
マユミ「ええ、わかってるわ」
カズヤとマユミは、煙が上がるパルムの方を見ている。
カズヤ「やはりこいつらの本当の狙いは、パルム…」
マユミ「パルムでは深夏さんが!」
カズヤ「わかってる」
カズヤは、アリストテレスのクルーの1人を呼び出して説明をする。
クルーガー「わかりました。社長も副社長もお気をつけて。この猟兵は、責任を持って管理致しますので」
カズヤ「ああ!」
マユミ「クルーガーさん、私達の留守中、アリストテレスをお願いします」
クルーガー「社長と副社長の留守中、アリストテレスは自分が命をかけてお守りします!」
カズヤ「ヤバくなったら、逃げろ!いいな!」
クルーガー「はい!」
カズヤとマユミは、そう言うとパルムの町の方へ走り出した。