【凍結】帝国の緋き皇女の軌跡~七の絆と奇蹟~   作:龍造寺

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ユフィ編第2章3話です。


第2章ー白亜の旧都編ー28ー3話ー5・22(13:25~)ーⅦ組女子の手作りクッキー。

ユフィside

 

ーー1204・5・22・昼過ぎ・13:25ー女子ー調理学・栄養学ー

 

5限目の授業は男女別の授業になり、但しⅠ組と合同授業である。男子は端末室で導力端末学の授業で、Ⅶ組女子は家庭科室にて【調理学・栄養学】授である。ただⅠ組の貴族生徒達がヒソヒソ話をしている。

 

貴族生徒1「ラウラ様にアンジェリナ様…どうしてあんなクラスに行ってしまわれてたのかしら?せっかくご一緒できると楽しみにしてましたのに」

 

貴族生徒2「でもあの眼鏡の子、入学試験で首席ですって?」

 

貴族生徒3「ええ、辺境出身の平民と聞いていますけどね」

 

貴族生徒4「しかしあの銀髪の子は見ていて和みますわぇ」

 

貴族生徒1「うふふ、ちょっと撫でさせてもらえないかしら?」

 

フェリス「ー皆さん、そのくらいにしておきなさい。わたくしたちは誇り高きⅠ組。料理如きとはいえ、あのような寄せ集めクラスに負けるわけにはいきませんわよ?」

 

貴族生徒2「そ、そうですわね。…ですが、いつも料理人任せなのでなかなか勝手がーー」

 

Ⅰ組女子が作業している反対側にⅦ組女子が作業している。ただⅠ組女子のヒソヒソはなしにアリサが

 

アリサ「まったくヒソヒソ感じが悪いわね」

 

ラウラ「まあ、我らのことが気になって仕方がないないのだろう」

 

アリサとラウラがⅠ組の生徒達の陰口?に対してアリサが文句を言っている。アンジェリナはユフィに話しかける。

 

アンジェリナ「ユフィは、そのお料理とか…されたことありますか?」

 

ユフィ「わたくしですか?まあわたくしは人並みに出来るほどでしょうか…」

 

バルフレイム宮にいるときは、お付きの者達がやってしまうから、やる機会がなかったユフィ。だけど兄オリヴァルトとの冒険の時は、料理をしていたこともある。ユン老師との修業してるときも自炊をしてたから、料理はできる方にユフィは数えられても良いだろう。

 

アンジェリナ「…私も実家の方の調理場で何度か料理長にお願いをして、作らせてもらいましたの。ですが…料理長や他の料理人の方々が、陰ながらアドバイスやお手伝いをなされようとー」

 

ユフィ「うふふ、アンジェリナさん、料理長や料理人の方々に大切にされてるんですね」

 

アンジェリナ「ええ…姉はもちろん…料理長や料理人の方々…執事やメイド方々は私にとって大切な方々ばかりです。ただ……父を除けば…」

 

アンジェリナは、父親のこと大嫌いだ。アンジェリナを政略結婚の道具してしか見ていない。過去に達也にある言葉を言われていた。それからアンジェリナ自身は自分を必死に磨くことを決意した。そう達也を振り向かせる為に。

 

カトリーナ「さあⅦ組男子諸君に美味しいクッキーを作って届けましょう。Ⅰ組女子なんかに負けるつもりはないですから!!」

 

フィー「ラジャー、カトリーナ!」

 

エマ「アハハ…気合い入ってますね…。カトリーナさんもフィーちゃんも」

 

カトリーナ「あんなこと言われて…あたしはイラってきたからね。売られたケンカは買うしかないからね」

 

カトリーナは、完全にスイッチが入ってしまっている。それは、ラウラ、アンジェリナに、彼女達が向けてないにしても、それはⅦ組女子全員に言って事と同じ気持ちである。

 

ユフィ「わかりましたわ、カトリーナ。私もやりましょう。みんなでギャフンと言わせてあげしょうね」

 

カトリーナ「そうねユフィ。Ⅰ組女子なんかに負けてるもんですか!」

 

ラウラとアンジェリナもその意気込みに

 

ラウラ「勝負と言うことならやるしかあるまい」

 

アンジェリナ「これも鍛練だと思いやらせて頂きますわ」

 

これでⅠ組対Ⅶ組の構図になり、アリサとエマも参加することになり完全に、Ⅰ組女子対Ⅶ組女子になった。

 

しかしⅠ組も女子もそうだが、Ⅶ組女子も苦戦中である。料理の得意なユフィやカトリーナとエマとまあまあできるアンジェリナと、料理の苦手なラウラ達を手伝ってやってる分、失敗続きでしたがなんとか時間内でできたということになった。

 

HRに達也達Ⅶ組男子は、ユフィ達Ⅶ組女子が作ったクッキーを、食べる事になるとは彼ら(ハチマンは知っている)まだ知らない。

 

達也side

 

 

ーー1204・5・22・昼過ぎ・13:30・5限目ー導力端末室

 

達也達Ⅶ組男子は、Ⅰ組男子と共に導力端末室で、導力端末を学んでいた。そして達也とリィンエリオットとガイウス話していた。

 

リィン「なんとかサマにはなっているかな」

 

ガイウス「ああ最初はどういうものかまるで見当もつかなかったが」

 

達也「まあこういうのは、慣れだと思うがな」

 

マキアスやユーシスは優秀だとして、達也は、ユミルに来ていた、RF社の技術者の方から、教わったことが始まりであり、それからは、達也がRF社に出向いていたのだ。

 

達也「俺の場合は、昔の知り合いに教わったことが、あるからなんとか出来たんだ」

 

リィン「だよな、達也は。昔からなんでもこなすし。うらやましいくらいだ」

 

エリオット「そうなの?リィンだって、それにしては手慣れる感じがするけど。でもユーシスは、興味がなくても、軽々とこなしちゃう感じだよね。そういうところが、マキアスには面白くないないんだろうけど?」

 

達也「……だろうな」

 

リィン「イケメンでアレだと文句の言いようもないだろうからな」

 

ユフィ達B班の特別実習中は、ユフィ班とリィン班に分かれて、邪険になることは、なかったし、そんなことをしている暇もなかったからである。

 

しかしユーシスとマキアス…どうしたら仲良くできるんだろうかと悩むリィンであった。

 

エリオット「はぁ…どうしたもんだろうね」

 

エリオットも、リィンと同じこと考えていたようだ。だが突然、エリオットやガイウス、リィン、ハチマン、マキアス、ユーシスのⅦ組のクラスメイト以外の生徒─Ⅰ組の男子生徒に話しかけられた。

 

???「達也・シュバルツァー、リィン・シュバルツァーか?」

 

達也「パトリック・T・ハイアームズ…」

 

リィン「?─うん?確かパトリックだったか?」

 

パトリック「ああ、その通りだが、1つ補足しておいてあげよう。僕のフルネームは、【パトリック T ハイアームズ】─そう言えば流石に分かってもらえるかな?」

 

エリオット「えええっ!!」

 

エリオットは、驚いているが帝国に住んでる者なら知らないわけがない【四大名門】の1つであるハイアームズ侯爵家である。パトリックは、確か今のハイアームズ侯の三男だと聞いた。

 

ハイアームズ侯の二男─【フレデリック T ハイアームズは、ユフィ達B班がパルムの件で間接的に関わっているのである。貴族の大物の1人だが、貴族派には属さず、革新派に属することなく、あくまでも第3勢力であることは間違いないようだ。ガイウスが

 

ガイウス「有名な家柄なのか?」

 

エリオット「ゆ、有名も有名!ハイアームズ侯爵家と言えば【四大名門】の一つだよ。まあユーシスやアンジェリナの実家よりは、格でちょっと落ちるんだげど」

 

エリオットの話しにパトリックが睨みつけてきた。

 

エリオット「あわわっ……いえ、何でもありません!」

 

そんなエリオットの姿を見てスハルトは自分の席をたって

 

スハルト「あまりかっかすんな、パトリック。みっともないぜ」

 

パトリック「フン!平民や外国人には用はない。─シュバルツァー、喜びたまえ。僕の紹介で学生会館の3階に招待してあげようじゃないか」

 

学生会館の3階、貴族生徒専用のサロンがある…。達也やリィンが貴族であることを告白したため、仮にも貴族だからと勧誘しに来たと言うことになる…。

 

パトリック「たかが男爵とはいえ貴族は貴族。【Ⅶ組】などという烏合の衆のクラスに所属してしまっている君達だが、ハイアームズ家の人間たるこの僕が口を利いてやったら、サロンの使用許可が下りるだろう。フフ、感謝したまえよ?」

 

達也は鬱陶しと思っており、リィンは、どうやって断るか悩んでいる。

 

達也「勝手に決めないでほしいものだな」

 

リィン「そうだぞ」

 

達也とリィンがそう言った横から、パトリックとは違う声の生徒が、中に入ってきた。

 

ユーシス「やれやれ…こんな場所で勧誘とは」

 

エリオット「あー」

 

達也「ユーシス…」

 

リィン「ユーシス」

 

スハルト「ユーシス」

 

パトリック「ユーシス・アルバレア!」

 

パトリックは、ユーシスを睨めつけているが、対してユーシスは涼しげな顔をしながら、呆れた表情で

 

ユーシス「ハイアームズ家の三男殿は派閥ゴッコがお好きらしい。そういう話しは、まず最初に俺に声をかけるのが筋じゃないのか?」

 

パトリック「くっ!……君は好きでサロンに来ないだけだろう!?あれほど2年の先輩たちから、熱心に誘ってるのにも関わらず!」

 

ユーシス「そういうことには興味がないからな」

 

パトリックは、これ以上議論にならないとわかり

 

パトリック「──もういい!シュバルツァー!とにかく覚えておきたまえ。誰につくのか、君達の将来にとってプラスになるのかを」

 

それだけ言うと、パトリックは自分の席に戻っていった。

 

エリオット「はぁぁ…~」

 

ガイウス「随分賑やかな男だったな」

 

スハルト「まあ、賑やかなのは確かだが。達也、リィン、お前達、ヤツの誘いを乗るのか?」

 

リィン「俺は別にそんなものには興味もないけど、どう断ろうかと迷っていたから…ユーシス、正直助かった」

 

達也「俺は断るつもりだったが、助かった」

 

ユーシス「フン…別にお前達を助けたわけじゃない。ーただ先月の実習では手間をかけたみたいだからな。それだけだ」

 

それだけ言うと、ユーシスも自分の席に帰って行った。ユーシスは、ああいう言い方をしているが、改めてお礼が言いたかったのだろうとリィンは思った。ただ先程から、マキアスに睨まれるのが心に悪いとも思った。

 

達也は、パトリックが何かを焦ってるようにも見えた。それが何なのかは、まだわからなかった。

 

ユフィside

 

ーー1204・5・22・夕方・15:30・Ⅶ組教室

 

ユフィ達は、悪戦苦闘の末に、クッキーを作り上げたのである。何とかユフィやエマ、カトリーナのカバーで何とかなった。

 

ユフィ達が作ったクッキーは、放課後に達也達に食べてもらうことになっている。そしてその時が来たのである。カトリーナが最初の掛け声を上げる。

 

 

カトリーナ「男子諸君!あたし達が5限目の授業で、クッキーを作ったので是非食べて下さいね!」

 

スハルト「クッキーか。なら戴こうか」

 

スハルトが最初にユフィのクッキーを食べた。

 

スハルト「……中々旨いんじゃね~か。ほら達也達も食べてみろよ」

 

リィン「ああ、もらうよ」

 

エリオット「なら僕も食べてみようかな」

 

ガイウス「オレも食べるとしよう」

 

達也の前には、アリサとアンジェリナがいる。スハルトに最初に食べさせたユフィは、マキアスに食べてもらうことする。カトリーナは、ユーシスに食べさせてるようだし、フィーもエマもスハルト達に食べさせていた。ラウラは、ハチマンにクッキーを食べてもらうことにする。

 

アリサ「達也…良かったら食べてみて」

 

達也「わかった」

 

達也は、アリサにクッキーを差し出される。形は色々突っ込みたいところはあるだろうが、アリサが一生懸命作った証のクッキーである。

 

達也「ありがとう、アリサ」

 

達也は、アリサの作ったクッキーを口の中に入れた。達也は、すぐに水を要求しそうになったが、アリサにずっと見つめているから、そんなことは言えない。

 

アリサ「どう…おいしくなかった?」

 

達也「…いいや。不味くはないな」

 

アリサ「…我慢しなくてもいいわよ。正直に言ってくれても。私は怒らないから」

 

達也「アリサのクッキーは、まだまだな感じはあるが、必ず上手くなると思う。アリサは頑張りさんだからな」

 

アリサ「なっ…何言ってるのよ、達也は…。と、とにかくアンジェリナのも食べてみなさい」

 

アンジェリナ「あの…どうぞ」

 

アンジェリナからクッキーの入った袋を差し出される、達也。アンジェリナのクッキーを袋から取り出して食べてみる。アリサの時とは、違い表情が明るい。それはそうだろう。それは達也好み(フルーツ味)に味付けをされている。アンジェリナは、達也との出会い時のことを覚えているらしく、その時に達也の好物を知った。

 

達也「アンジェリナ…ありがとう。旨かったというより俺好みの味で大変良かったよ」

 

アンジェリナ「達也さん…ありがとうございましたわ」

 

アリサ「じぃ~~~~」

 

嬉しそうにしているアンジェリナと、何故だかアリサにめっちゃ睨まれいる。達也は、アリサが怒っているのは、アンジェリナのクッキーで喜んだから怒ってんるんだろうなと。ここがモテる男の辛いところだろう。

 

アリサ「もう、達也にはあげない。あげないんだから」

 

達也「俺はアンジェリナも褒めたが、アリサのクッキーも褒めたじゃないか?」

 

アリサ「ふ~んだ」

 

スハルト「達也…お前…女心をわかっちゃいないだろ?」

 

達也「…?心が何だ?スハルト?」

 

スハルト「はぁ~お前なぁ~達也…」

 

そんな話をしながら男子達は、クッキーを食べている。

 

ハチマンは、約束とおりにラウラのクッキーを食べている。

 

ラウラ「ハチマン、どうだクッキーの味は?」

 

ハチマン「………」

 

ラウラ「ハチマン…不味かったか?」

 

ハチマンは、ラウラの問いには答えずにラウラの作ったクッキーを食べている。ラウラはそれを黙って、ハチマンが食べ終えるのを待つ。

 

ラウラ「どうだったんだ?」

 

ハチマン「いや…驚いたんだ。俺の大好きだったマッカンの味が、クッキーからしたからさ」

 

ラウラ「ああ、以前ハチマンから聞いていたからな。それで学生食堂のラムゼイに頼んで特別に日本から仕入れてもらったのだ」

 

ハチマン「そうだったのか、ありがとうな」

 

ラウラ「うむ…こちらこそ、ありがとう」

 

Ⅶ組の中で、カップルの卵が出来つつあった。

 

達也とアリサはもちろん、ユフィとマキアス。スハルトとフィー、ラウラとハチマン。

 

まだ卵であって成立したわけではない。これからは、本人次第であろう。

 

こうしてクッキータイムは終わりを迎える。

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