【凍結】帝国の緋き皇女の軌跡~七の絆と奇蹟~   作:龍造寺

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ミサキ・カミジョウ編5話です。


5ー5ー5・16(14:30~)ー調査。

ミサキside

 

ーー1204・5・16・14:30・駒鳴喫茶店

 

警視庁→駒鳴喫茶店

 

ミサキ、左京、徹の3人は、警視庁の近くの喫茶店にやってきた。

 

ミサキ「ここは、喫茶店ですね」

 

左京「ええ、ここならば安心して話せますからね」

 

ミサキ「安心してって、警視庁内では安心出来ないって意味にとれますけどぉ?」

 

左京「無論です。我々警察のトップは、貴女、帝国政府の使者を迷惑がっているようですからね」

 

ミサキ「えっ!?」

 

徹「驚きますよね。上層部は帝国政府の使者を軽々しくしてますから」

 

ミサキ「………」

 

左京「本来なら、特務課に送られるはずだったようですしね。大神官房長官や小野寺官房長の指示が、我妻副官房長官によってねじ曲げたとしか考えられませんね」

 

ミサキ「……十師族、七草家や四葉家の許可はもらっています。その我妻って人は何を考えて…」

 

左京「我妻副官房長官、元々は桐条首相の片腕だった人物です。しかし約半年前から獅童正義に付き始めたのではと噂があるのも事実なんですが……」

 

ここで、飲み物の注文をする。ミサキと左京は紅茶、徹はブラックコーヒーを頼み、店員が持ってきたものを一口飲む。

 

ミサキ「……杉下さん、亀山さん、貴方方は特命係だと名乗ったではないですか?」

 

左京と徹は、顔を見合わせながら苦笑いをしながら答える。

 

左京「特命係というのは、名ばかりなんですよ」

 

徹「警視庁で特命係は、人材の墓場と言われてまして、捜査権も逮捕権もありませんからね」

 

ミサキ「…なるほど。人材の墓場…。私から見れば…宝をどぶに捨てる行為にしか見えませんね。杉下さんの能力、亀山さんの暑き刑事魂のようなものが見えますよ」

 

左京「お褒めに頂き恐縮です」

 

徹「暑き刑事魂…そんなこと初めて言われた」

 

ミサキ「そうだ、杉下さん、亀山さん、私達、協力しませんか?」

 

左京「協力とは…どのようなことでしょう?」

 

ミサキ「私は本来なら鴨志田問題とゴールデン・マウンテンの帝国支部幹部達を乗せた護送挺の墜落原因などの追加調査のために来たのです。私が知る得る情報を杉下さん達の渡します。そのかわり…」

 

左京「その代わり、鴨志田卓元教諭の情報を教えてくれ、と言うわけですね」

 

徹「え?左京さん、今の会話でわかったんですか?」

 

徹は、ミサキと左京の会話についていけてなかった。彼は続けて話続ける。

 

左京「亀山君、ゴールデン・マウンテン帝国支部の幹部を乗せた護送挺の墜落の事は、日本内外にも発表されてますからね。ただ鴨志田卓元教諭のニュースは、日本内外では、罪状の発表され方が違うのですよ。そうですよね、ミサキさん?」

 

ミサキ「ええ、違うわね。日本国内では、彼が教鞭を取ってた秀尽学園内で、体罰、セクハラ等をやっていたことを、とある日に全校集会で自ら暴露したんでしたっけ?」

 

左京「ええ、間違いはないですね」

 

ミサキ「でも日本国外だと、鴨志田は秀尽学園で、体罰、セクハラ等以外に生徒を外国に売買、武器の不正輸出等まで関わってるとされているわね」

 

徹「何だって…それって一体…」

 

左京「誰かが、彼だけに責任を押し付けようとしてるんでしょうかね」

 

ミサキ「そう見るのが妥当でしょうね」

 

徹「それって誰なんですか?」

 

左京「それはまだわかりませんが、ミサキさんの情報で噂の領域から確実にいることがわかりましたよ」

 

徹「そうなんですか?」

 

左京「とにかく、まずは彼に会いに行きますよ!」

 

ミサキ「彼というのはまさか…?」

 

左京「そのまさかですよ」

 

左京は、レジで会計を済ませる。徹とミサキの分のミラまで支払っている。駒鳴喫茶店から警視庁へ戻る途中に

 

ミサキ「杉下さん、支払ってもらってすいません」

 

左京「構いませんよ。情報提供の報酬とまではいきませんが、鴨志田に会える口実を作れたのは間違いないですからね」

 

徹「鴨志田に会うんですか?うちの一課の連中が連日取り調べてるんじゃ…」

 

左京「お邪魔するだけですよ、亀山君」

 

左京は、駒鳴喫茶店から警視庁へ戻り始める。徹はミサキに

 

徹「左京さんは、いつもあんな感じなんだ。驚いたよね?」

 

ミサキ「別に驚は無いですよ。変人系は帝国やクロスベルなんかで慣れてますし」

 

徹「へぇーそうなんだ…」

 

ミサキと徹はそんなことを喋りながら警視庁へ向かうのだった。

 

 

ミサキside

 

ーー1204・5・16・14: 55・警視庁第3取調室。

 

警視庁内のとある場所にある取調室。複数の取調室があり、その中の1つで鴨志田の取り調べが行われている。

 

取り調べを行っているのは、警視庁捜査一課の伊丹班である。その班の班長は伊丹憲二巡査部長。容姿は、相棒の伊丹憲一巡査部長の感じである。

 

伊丹「今日もしゃべってもらうぞ」

 

鴨志田「も、もう全て話したはずです」

 

芹澤「まだしゃべってないことがあるでしょう?」

 

伊丹の後輩である芹澤慶三巡査部長。容姿は、相棒の芹澤慶二巡査部長のようである。

 

鴨志田「え?しゃべってないこと?そんなわけあるわけがないでしょう!私はちゃんと全て話しましたよ!」

 

鴨志田が自供したのは、あくまでも秀尽学園内の話、セクハラ、パワハラ、鈴井志帆に対してのレイプ行為なとである。伊丹達がはかせようとしているのは、秀尽学園の生徒を人身売買してるとか、武器を不正に輸出してるとかである。

 

芹澤「話していないから、こうやって話を何度もしているんでしょうが」

 

伊丹「お前をもっと取り調べろと上層部は言ってきている。根比べなら付き合ってやってもいい。時間はたっぷりとあるしな」

 

鴨志田「貴方達、警察はこの私に何を言わせようとしてるの!秀尽のことしかわからない」

 

すると取調室のドアがコンコンとノックがされ、とある人物達が入ってくる。

 

伊丹「杉下警部、勝手に入って来ないで下さい。我々は取り調べの最中ですから」

 

左京「伊丹刑事、今日は我々と…」

 

左京に紹介される前にミサキが前へ出て懐から帝国軍情報局の手帳を出して

 

ミサキ「エレボニア帝国軍情報局、特務少尉のミサキ・カミジョウと申します。帝国政府と日本政府の捜査協力の協約に基づき、鴨志田卓氏の事情聴取を求めます」

 

伊丹「帝国軍情報局だと!?」

 

芹澤「帝国軍情報局の人間って初めて見た」

 

左京「ミサキさんと我々特命係は、捜査協力をすることにしました」

 

伊丹「何を勝手なことを……」

 

徹「伊丹、別に勝手ではないんだよ。上層部が特命係に回してきたんだよ!」

 

伊丹「ったく、上層部は何を考えてるんだよ……。わかりました、カミジョウ特務少尉、我々も協力します。特命係だけに任せられませんから」

 

ミサキ「ふふっ、ありがとうございます、伊丹捜査官」

 

伊丹は取り調べている机の椅子から立ちあがり、そしてミサキが座り取り調べの再開となった。

 

ミサキ「はじめまして、私は、帝国軍情報局のミサキ・カミジョウというものです」

 

鴨志田「……?何故、日本の警察の取り調べで帝国軍情報局の人間が取り調べに?」

 

ミサキ「帝国政府と日本政府との間に捜査協力という形になりました。貴方の件は、帝国まで関係しているのですよ」

 

ミサキは、自分の鞄から帝国で集めた証拠を鴨志田に突きつけた。資料や導力写真である。

 

ミサキ「これらに覚えはあるかしら?」

 

鴨志田「な、なんなんですか?これは一体…」

 

ミサキ「貴方が日本で高校生を人身売買や武器を不正に輸出しているという証拠ね」

 

伊丹も芹澤もビックリしている。秀尽学園の問題しか扱っていなかったのだから。ミサキは鴨志田を見ながら取り調べている。

 

ミサキ「果たして貴方は、そんなことしていたのかしら?」

 

鴨志田は、ミサキを見ながらこう言った。

 

鴨志田「この私が人身売買?武器を不正に輸出…?私はそんなことやっていない」

 

ミサキ「本当に?」

 

鴨志田「私にそのような権限はない。他の誰かだろ。この私を嵌めようとしている…。これは本当だ!信じてくれ!」

 

鴨志田はミサキに懇願してきた。彼女が鴨志田の目を見る限り、嘘を言ってるようには見えない。

 

芹澤「鴨志田、今度は泣き落しか?」

 

左京「貴方は、秀尽学園の事件は認めるが、人身売買、武器の不正に輸出したことは認めないと?」

 

鴨志田「やっていないことは認められるか!」

 

左京「ミサキさん、彼は嘘は言っていないようですね」

 

ミサキ「ええ、私も杉下さんの見立てとおりですね」

 

伊丹「それでは、人身売買や武器の不正に輸出した犯人は別にいると言うことですか?」

 

ミサキ「そういうことになりますね、伊丹捜査官」

 

伊丹「人身売買と武器の不正に輸出に関しては振り出しか!」

 

イライラが募る伊丹。怒りを表面に出す芹澤。それもそうだろう、鴨志田が全てを担っていたと判断し動いていたのだから。

 

ミサキ「伊丹捜査官、芹澤捜査官、私が調べあげた情報を教えます。日本の警察上層部にも報告していないものですが」

 

伊丹と芹澤は驚く。もちろん亀山徹もだが。

 

左京「ミサキさんしか知り得ていない情報、興味がありますね」

 

伊丹「上層部にも言っていない情報…そんなものを俺達に教えるつもりだ?」

 

ミサキ「伊丹捜査官、芹澤捜査官、貴方方は信用に足る人物だと私が判断しました」

 

左京「なるほど」

 

ミサキ「日本の警察上層部は信用出来かねますが、特命係のお二人や捜査一課の伊丹班なら信用できると。私は判断しました」

 

徹「日本の警察上層部が信用できない理由とは?」

 

ミサキ「貴方達を前にしてこんなこと言うのはあれですが、彼の件もですが、金城潤矢の件もちゃんと捜査しているようには見えないのですよ」

 

ミサキは鴨志田や左京、徹、伊丹、芹澤を見据えながらそう言った。

 

伊丹「確かに捜査3課は金城の件で動いてはいるが、動きが鈍いのは確かのようだな」

 

芹澤「確かに、金城潤矢の人相すらわかってませんからね」

 

ミサキ「金城は、政治家や日本経済界に深く食い込んでいるわ。だから警察上層部も金城にミラをもらってるんじゃないかと思ってるわ」

 

左京「ミサキさんの考えは、ハズレではないでしょうね…ちょっと前にとある企業に捜査2課が家宅捜査に入ったようですが、なんといなくなっていたようです。家宅捜査は秘密に決まったことなのに、とある企業に情報が漏れていた」

 

ミサキ「それはもう…」

 

もう言わずもがなということになる。警察上層部は、もう金城の手に落ちていると言っても過言ではない。

 

ミサキ「……警察内部でする内容ではありませんねぇ」

 

ミサキは、取り調べの可視化による導力カメラの向こうで観ているであろう人物に言っている。見ているであろう日本の警察上層部に対して。

 

ミサキ「彼から聞けるのは、これだけでしょうね。後は検察に任せて裁判ってとこでしょうが……」

 

ミサキは警察上層部がこんな感じだと、検察上層部も似たような感じではないかと考えた。

 

徹「鴨志田を送検するってことですか?」

 

ミサキ「普通なら送検でしょうけどぉ…検察もあまり信用が出来ないのよねぇ」

 

左京「確かにミサキさんの仰られたとおりですね…」

 

ミサキ「伊丹捜査官、芹澤捜査官、鴨志田のことは任せましたよ。杉下さん、亀山さん…行きましょう」

 

そう言うとミサキは、取り調べ室から出ていく。左京と徹も彼女を追って出るのであった。

 

 

ミサキside 警視庁→秀尽学園

 

ーー1204・5・16・15:20・秀尽学園へ。

 

警視庁を飛び出した、ミサキ、左京、徹の3人は、秀尽学園へと向かう。どこに向かうかと言うと鴨志田の元の勤め先である秀尽学園。彼はこの学園で独裁者の如く権力を振りかざしていたのだ。

 

だが、その独裁者鴨志田も謎の怪盗団によって終わりを迎えた。警察の事情聴取の資料の片隅に書かれてあった事をミサキは見つけていた。

 

《怪盗団ウロボロス》

 

鴨志田に送りつけた予告状が、秀尽学園の掲示板に張られていたと証言などあり、怪盗団が彼になんなかの接触があったのではないか。だが彼と怪盗団が接触している物的証拠は何もない。

 

身喰らう蛇(ウロボロス)国際指名手配組織。危険度SSS認定。

 

身喰らう蛇と繋がりがあるのかも不明。

 

改心とはなんのことか。鴨志田本人からも聞き出すことも出来ていない。

 

これが警察内部で秘匿とされているものである。それらを左京と徹にミサキは話したのだ。

 

左京「怪盗団…ウロボロス…。ウロボロスと聞くと身喰らう蛇の事を考えますが、果たして怪盗団ウロボロスは偶然なんでしょうかね…」

 

徹の運転する導力車で秀尽学園までいくつもりである。助手席には左京、後ろにはミサキが乗っている。もちろんこれから秀尽学園へ行くことは学校の校長に連絡してある。

 

ミサキ「たまたまなのか、偶然なのか、必然なのかはわかりませんけどねぇ」

 

徹「もしその身喰らう蛇の同じ連中だとして、秀尽学園の生徒を救う理由なんて無いと思うんですよね。あの連中がボランティアでやるとは思えませんし」

 

左京「確かに…」

 

ミサキ「あの連中は、自分達の目的のためならば、冷徹と任務を遂行しますよ。私は何度も執行者と戦いましたから」

 

左京「執行者…身喰らう蛇の実行部隊ですよね」

 

ミサキ「そうですね。執行者には自由が認められてますし…色んなのがいますしね」

 

ミサキも身喰らう蛇の執行者とは何度もやりあっているため、ボランティアでは人助けとかしないことはわかっている。

 

徹「執行者っていろんなヤツがいるんですか?」

 

ミサキ「いますよ、色んなのがね。まあ抜けた執行者もいますし」

 

徹「そうなんですね」

 

そんな会話をしながら秀尽学園を目指している3人であった。

 

 

3人は、秀尽学園の正門をくぐり抜け校舎前までやってきた。

 

ミサキ「ここが秀尽学園か(以前帝国に連れ去られた女子学生の新島真さん、お助けチャンネルの芳澤すみれさんも秀尽学園の生徒だったわね…。会えるかはわからないけどぉ)」

 

左京「まずは、鴨志田に対して予告状が張られていた掲示板がある場所に行きましょうか」

 

徹「そうっすね」

 

ミサキ、左京、徹は、予告状が張り付けられていたという掲示板のところへ行く。

 

 

ーー同時刻、秀尽学園の校長室では、校長がとある場所へと通信をしていた。

 

校長「警視庁から、秀尽学園にまた捜査が入るようですが、どういうことでしょうか?」

 

??「警視庁からだと……なるほどエレボニアからの人間が来ていたな」

 

校長「エレボニア帝国から?何故です?何故エレボニアから捜査されなければならないのです?明らかに内政干渉ではありませんか?」

 

??「日本政府と帝国政府の捜査協力、お前は自分のとこの生徒がゴールド・マウンテン帝国支部に誘拐されたことを知らないはずないよな?」

 

校長「覚えてますよ、秀尽の生徒が何人か誘拐されてました」

 

??「それを盾に帝国政府が横槍を入れてきたようだな」

 

校長「横槍ですか。??様、私めはどのように対応すれば?」

 

??「普通とおりにしておけば良いだろう。決しておかしなことは言うなよ」

 

校長「わかりました、??様」

 

校長がそう言うと、通信が切れた。校長は

 

校長「普通とおりにやるのが一番難しいだが…」

 

そう言うとミサキ達の応対をするため、校長室を出るのであった。

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