【凍結】帝国の緋き皇女の軌跡~七の絆と奇蹟~   作:龍造寺

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緋里雪奈編1話です。


緋里雪奈(結社)編【怪盗団】
1ー1ー4・26ー決意。


 

ーー1204・4・26ー夕方ー東京ー秀尽学園校舎屋上。

 

春の夕暮れに染まった屋上に4人の男女と一匹の猫がいた。

 

まずは、そのグループの中で、一番リーダーと思われるメガネをかけたくせっ毛の黒髪の男の子である。屋上部分の壁に寄りかかっている。男の子の名前は雨宮蓮という。

 

2人目は、そのグループの参謀的なポジション的な黒髪メガネの女の子。髪は腰まで伸びていて、太陽を背にして立っているため太陽光とマッチして幻想的に見える。女の子の名前は、緋里雪奈という。

 

3人目は、屋上の椅子に座っている金髪パツキン…周りから見れば、不良のように見える男の子。しかし根は仲間思いの優しいヤツでもある、坂本竜司である。

 

4人目は、屋上に無造作に置いてある机に座っている金髪碧眼の女の子。日本とリベールとのハーフ。見た目のせいで、人付き合いは苦手である。唯一の友達の鈴井志帆を守れなかった事を悔いている、高巻杏である。

 

後は猫の紹介である。猫の名前はモルガナ。雪奈の飼い猫と言うか、使い魔でもある。正確には、雪奈の母親の使い魔であったが、母親の死により雪奈がモルガナを継承したのだ。

 

雪奈の母親は魔女であり、帝国のとある魔女達の一族である。そのため雪奈も魔女の血をひいている。母親の名前は、アヤノ・ミルスティン。日本名は、白河綾乃。雪奈の本当の名前は、アヤナ・ミルスティン、日本名は、白河綾奈である。

 

幸せに暮らしていた親子。だが母親、綾乃は、何者かに殺されてしまった。

 

綾乃が生前に言っていたことがある。

 

母親「綾奈、貴女はエレボニア帝国のエリンの里に帰りなさい。その里の長である婆様に会って、綾乃の娘って言えば通じるから…。ここは…この国は私達魔女にとって危険になったの…だから…」

 

そんな話を聞かせられた直後に、綾乃、綾奈親子の住む住居を襲撃される。燃え盛る炎が包む家の中で

 

綾奈「お母さんは?お母さんはどうするの?」

 

綾乃「大丈夫、貴女1人を逃がすくらいの魔力は残ってるわ…。だから…!」

 

綾奈「…いや、お母さんと離れたくない!」

 

綾乃「綾奈、こんな母親から生まれて来なければ、こんな不幸にならなくてすんだのに、ごめんね、綾奈」

 

綾奈「…ううん、私はお母さんの娘として生まれてきて良かった!決して生活は楽じゃなかったけど、お母さんと2人で暮らせて幸せだった!不幸なんて思ってないから!」

 

火はどんどん2人の住み処を燃やしていく。綾乃は、最期の力を振り絞り、綾奈を安全な場所へ転移させるために詠唱を始める。

 

綾奈「お、お母さん!?お母さん!!」

 

綾奈の身体の周りには、転移術が発動される。綾奈は綾乃に対して叫ぶ。綾乃は涙を堪えながら、綾奈を見送る。娘が幸せになることを願って。

 

 

綾奈は、その後盟主に拾われ母親が死に自身も死んだことが、日本の警察から発表されたと聞いた。それも

 

“事故死”と片付けられた。

 

綾奈は思った。あのとき、黒服の男達が自分達の家を取り囲んで、火を放ったのにと。警察は嘘を言っていると。

 

しかし盟主に、日本の警察に言っても無駄だと告げられる。

 

あの国、日本の政治体制や十師族支配する中では、綾奈の意見などひねり潰される。それどころか今度こそ綾奈も殺されると。盟主は、結社に入ることを薦めてきた。結社に入れば、力を与えると。綾奈に断る選択は無い。うちなる炎が燃え上がる。それは情熱の炎ではない。

 

彼女の中に復讐の炎に火がつき燃え上がる。元々の力、炎の力が、盟主から力を分け与えてもらって、凍える吹雪の力を手に入れた。

 

盟主は、綾奈に母親の仇を取らせてあげることを約束し執行者となる。執行者No.22、断罪の魔女となる。

 

クロチルダとは気があった。綾奈の母親である、アヤノ・ミルスティンの妹分でもあった。だから姉と慕っていたアヤノの娘だとすぐに気づいた。

 

綾奈という名前を捨て、新しい自分になるためにクロチルダから名前をつけてもらう。

 

クロチルダは、大切な名前だから、捨てない方が良いと言ったが、綾奈本人の意思は固った。

 

だから、エリンとアヤナ、そして能力の氷を合わせた名前、緋里雪奈と名付けた。クロチルダは、密かに帝国名、ユキナ・ミルスティンと名付けた。

 

回想から現実に戻ってくる。竜司か何かをしゃべっていた。

 

竜司「パレス攻略も済んだことだし、予告状を出すだけだな」

 

杏「いよいよだね」

 

モルガナ「予告状を出したら、一発勝負だ、お前達いけるか?」

 

蓮「ああ、いつでもOKだ」

 

雪奈「私もいつでも行けるわ。鴨志田には、天罰を食らわせてやらないと」

 

杏「そうだね!雪奈!志帆にしたことに対しての報いを受けてもらわないと」

 

竜司「女子が覚悟を決めたんだ!俺も覚悟を決めたぜ!」

 

モルガナ「決行日は明日、27日の放課後だ!オタカラを盗み出すのは、一発勝負だからな。失敗は許されない」

 

雪奈「わかってるわ!私達はやるしかないのだから!ねえ、蓮?」

 

蓮「ああ!」

 

蓮や雪奈、杏、竜司は、鴨志田のオタカラを盗み出して改心させることを改めて決意したのだった。

 

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