ーーカモシダパレス。
スカルを王冠の上のところに行かせるために、ジョーカー達は囮役をやることに。
ジョーカー「アルセーヌ!」
パンサー「カルメン!」
フィクサー「キューコ!」
モナ「ゾロ!」
ジョーカー達は、カモシダに対して攻撃を畳み掛ける。それに対してカモシダも防御や空気砲で応戦してくる。
カモシダ「こざかしいガキどもだ!」
再びワイングラスのようなものを取り出す。中には先ほど飲み干したものが入っている。それを再び飲もうとしている。
フィクサー「あれは、ワイングラスじゃないわ!あれはトロフィーよ!」
パンサー「トロフィー!?」
ジョーカー「そう言われれば、そうだな」
モナ「カモシダ、トロフィーすらも。ならトロフィーから壊した方が良さそうだな!」
カモシダ「お、おい!これの価値がわからないくせに、触ってくんな!もうやめろよ!教えたからな!」
モナ「やめろって言われると、逆にやりたくなるんだよな」
フィクサー「そうね。人間ってそんなものだから!覚悟しなさい!」
フィクサーは、キューコを呼び出しトロフィーを凍り付かせる。
フィクサー「ジョーカー!!」
ジョーカー「任せろ!」
フィクサーからジョーカーにバトンタッチする。
ジョーカー「アルセーヌ!!」
凍り付いたトロフィーをジョーカーがアルセーヌで粉々に砕く。
カモシダ「あ~あ、全日本で優勝したときの…」
カモシダが体勢を崩す。すかさずジョーカー達は、カモシダを囲む。
カモシダ「こんなことして許されるとでも思っているのか?俺様はな、いいか?俺様はなぁ!カモシダなんだぞ!」
フィクサー「カモシダ?カモシダが何?日本のために、世界のために何かしたの?」
カモシダ「……キサマ…だから俺様はカモシダなんだ!俺様は王なのだっ!!」
フィクサー「人のこと見下してるくせに何が王よ…。裸の王様でしょ?」
パンサー「アハハ、フィクサーそれ受ける。裸の王様、わざわざ盗りに来てるんだから、さっさと渡してくれる!」
カモシダ「黙れ、貴様らなんぞにコレは渡さんぞ!」
モナ「まだそんなこという元気があるのかよ!」
ジョーカー「なら、こちらも本気でいかせてもらう!」
ジョーカー達は、カモシダに総攻撃を与える。
カモシダ「俺様は王だ!俺様が王じゃなかったら、誰が王なんだ?どこまでも俺様にたてついて、こりゃとっておきをやらんとな!奴隷ども!アレ持ってこい!」
奴隷と呼ばれた者達が、何かを大量に持って来た。バレーボールのようなものを取り出してきた。
カモシダ「現役のときブイブイいわせてた俺の必殺スパイクだ!【必】ず【殺】すスパイクだ!どうした、奴隷ども!俺様のボールはまだか!?」
カモシダがそう叫ぶと、三島がボールを持ってきた。
三島?「す、すいません、カモシダ様。ただいまお持ち致しました」
カモシダ「遅いぞ三島!このクズのウスノロが!」
ジョーカー「三島!」
パンサー「な、なんでこんなところに?」
フィクサー「認知世界の三島君…カモシダが認識してる三島君ね」
モナ「フィクサーのいうとおりだ。あれは認識上の存在。本物の三島じゃねえ!」
フィクサー「だから、迷うことないから!」
カモシダ「よーし、三島!俺様にパスだ!クズでもそれぐらいは出来るだろ!」
三島?「で、出来ます!」
三島のトスでカモシダがスパイクを撃ってくる。ボールはフィクサーの方へ向かってくる。
フィクサーは、そのスパイクを受け止める。受け止めた両腕がミシミシと痛い。パンサーがすぐにフィクサーの元に駆けつける。
パンサー「大丈夫、フィクサー!?」
フィクサー「だ、大丈夫だから。パンサーも気をつけて!」
パンサー「わかったわ、それとカルメン!」
パンサーがフィクサーの両腕の負傷をカルメンで癒す。
フィクサー「ありがとう、パンサー!」
パンサー「仲間なんだから当たり前でしょ!」
フィクサーとパンサーは、ハイタッチを決めてから、カモシダと再び対峙する。
カモシダ「やはり三島じゃ調子がでないな!役立たずはさっさと消えろ!」
三島?「は、はい、カモシダ様!」
三島?はそう言われ走り去っていく。
カモシダ「次だ、次だボール持ってこい!」
すると、ウサギみたいな格好をした志帆が現れる。
志帆?「カモシダ、ボールをお持ちしました」
パンサー「し、志帆!?」
フィクサー「鈴井さん…カモシダ、次から次へと…」
モナ「パンサー、落ち着け!あれは三島と同じだ!」
パンサー「うん!わかってる、こんなとこに志帆がいるわけないもんね」
フィクサー「本当にどうしようもないクズね!」
カモシダ「なんだと、貴様、もう一度俺様のスパイクを食らいたいんだな!」
フィクサー「…あんたのヘボスパイクなんて痛くも痒くもないわね!」
フィクサーは、パンサーに目線を送り、ジョーカーに合図を送る。それは、パンサーが志帆?に攻撃を仕掛けてもらいジョーカーが志帆?にとどめをさしてもらう。フィクサーは、カモシダにスパイクを跳ね返すという作戦。モナは指示を出しながら、スカルのほうも気にする。
パンサーには、荷が重い作戦だが、これは親友である彼女にやってもらうしかない。ジョーカーは、パンサーがうちもらしたときのためにスタンバイ。
フィクサー「やるよ!」
パンサー「わかったわ」
ジョーカー「ああ!」
モナ「任せたぞ!」
フィクサー、ジョーカー、パンサー、モナは所定の位置につく。
所定の位置についたと同時に、志帆?のトスから、カモシダの殺人スパイクがフィクサーに襲いかかる。
だがフィクサーは、その殺人スパイクをちゃんと受け止め、トスをしたようになる。フィクサーは、走り出してからのジャンピングスパイクをカモシダに食らわせる。勢い余って後方に倒れ込む。倒れ込んだ瞬間に志帆?を巻き添えになってしまった。
それと王冠が宙に回ったところで、スカルが王冠をカモシダの位置から吹き飛ばす。
カモシダ「ああ、俺様の大事な…あ!」
カモシダが起き上がるが、かなり動揺している。
モナ「見ろ!カモシダがかなり動揺している!」
パンサー「これ!いけるんじゃない?」
フィクサー「そうね、ジョーカー、総攻撃よ!」
ジョーカー「わかった!みんな総攻撃だ!」
ジョーカー、フィクサー、スカル、パンサー、モナの総攻撃が見事決まりカモシダは絶叫をあげながら倒れていく。
ーーーカモシダパレス。
絶叫を上げて倒れたはずのカモシダが立ちあがり、元の大きさになって転がっていた王冠を拾い上げる。そして逃げようとする。だがそこからでは到底下に飛び降りることは出来ない。飛び降りれば、間違いなく彼の世行きだろう。それがわかっているから、飛び降りれないのだ。
ジョーカー達は、ある意味追い詰めた。
パンサー「どうしたの、逃げないの?逃げたらいいじゃない?」
フィクサー「そうね、私達がお手伝いしましょうか?カモシダ先生、運動神経抜群でしたよね?」
カモシダ「昔からそうだ、ハイエナ共が、期待という名の押し付けばかり!そいつらの分までやってやってんだ!見返りを求めて何が悪い!」
スカル「言い訳かよ!お前の歪んだ心、俺らが何とかしてやるよ」
カモシダ「ぬうぅ!」
カモシダは、外の方を見ている。だが恐怖で足がすくんでいる。
パンサー「怖い?今、あんたは志帆と同じ景色を見てるんだよ。きっと志帆も怖かった。でも、飛び降りるしかなかった。あんたはどうするの?飛び降りる?それとも、ここで死んでみる?」
パンサーのペルソナ、カルメンが炎を出して、カモシダに対して言っている。
フィクサー「パンサー、ただ死ぬだけなら物足りないわ。死んでも苦しみ続ける煉獄地獄へ叩き落としてあげようかしら?」
フィクサーもペルソナ、キューコを出現させ、凍える炎と煉獄の炎を出している。その表情は魔女そのものだ。
モナ「ひと思いにトドメ刺しちまうか?まあ任すぜ」
カモシダ「やめてくれぇ!!頼む!やめてくれ!!」
パンサー「みんな、アンタにそう言ったんじゃないの!?けど、アンタは平気で奪ってったんだっ!!」
パンサーは、炎の塊をカモシダに対して放つ。だが炎の塊は壁にぶち当たる。パンサーは、最初から当てる気はなかったのだ。フィクサーもぐうっと怒りを静めるのに必死である。今の状態で放てば、カモシダなんか簡単に殺せるのだから。
カモシダ「わ、わかった…俺の負けだ」
カモシダは自分の王冠をジョーカーに投げた。それをジョーカーは受けとる。
カモシダ「トドメをさせよ…。そうすれば、【現実の俺】にもトドメをさせる。勝ったお前らには、その資格がある」
パンサー「…!」
パンサーがカルメンの炎を再びカモシダに放とうとするが、フィクサーに止められる。
フィクサー「待って、杏!貴女が手を汚す必要はないわ…」
パンサー「雪奈…」
フィクサーは、カモシダに詰め寄る。
フィクサー「死ぬ前に答えなさい。貴方、私のお母さんを殺したヤツを知らない?とあるヤツから貴方が知ってるって聞いたけど…どうなの!?」
カモシダ「……お前の母親を殺した?何の事を…まさかお前…あの女の…そうか…なるほど…母親の仇を取りに…だが俺はお前の母親を殺してはいない……」
フィクサー「じゃあ…誰が私の…お母さんを殺したの?」
カモシダ「知らない、俺は知らない…!」
フィクサー「本当にでしょうね?」
カモシダ「……本当だとも…今さら嘘を言ってどうする…」
モナ「フィクサー!カモシダは何も知らないようだ。で、どうするんだ?」
フィクサーは、カモシダの目を見て、嘘は言ってないことがわかり
フィクサー「アンタに死なれたり、廃人になられたら、今までの罪が立証出来なくなるから。だから殺さない…自分でどうするか考えなさい」
カモシダ「俺は…負けた…負けたら終わりだ…これからどうすれば…いいんだ?」
ジョーカー「フィクサーに言われただろ、“自分で考えろ”と」
カモシダ「わかった、俺は現実の俺の中に戻ろう。そして必ず…」
そう言うと、カモシダは光に包まれたように消えていった。するとカモシダパレスが音を立てるように崩れ始めた。
モナ「オイオイ、長話している暇はないぜ。ここはすぐに崩壊する!」
スカル「ど、どうするんだよ!」
パンサー「どうするの?」
ジョーカー「どうする、フィクサー、モナ!」
フィクサー「モナ、転移術を使うわ!手伝って!」
モナ「わかった!フィクサー!ジョーカー、スカル、パンサー、ワガハイやフィクサーから離れるなよ!」
フィクサーとモナは、転移術を発動しカモシダパレスから脱出した。
ーー1204・4・27・ ・秀尽学園の周りの裏道。
フィクサーとモナの転移術で、カモシダパレスから現実世界に戻って来た。
杏「な、何とか戻って来れたね」
竜司「そうだな…」
雪奈は、スマホを取り出し、周りの気配を探ったが、さっきまであったカモシダパレスの気配が消えている。それだけではない。イセカイナビ(結社が作ったナビゲーター)からカモシダパレスが消えている。
雪奈「みんな、スマホのナビを見て!」
蓮達は、雪奈に言われてスマホを取り出してナビを見る。そしてナビにカモシダパレスが無くなっているのに気づく。
イセカイナビ「目的地が消去されました」
杏「本当だ、行けなくなってる」
モルガナ「カモシダのオタカラは?」
蓮「オタカラならここにある」
蓮は制服のポケットから、オタカラを取り出す。どうやらメダル…金メダルのようだ。
竜司「な、なんだそりゃ」
雪奈「メダル、金メダルでしょうね」
杏「金メダル…あの王冠は?」
竜司「どうなってるんだ?」
モルガナ「カモシダにとっての欲望の源が、それだったってことだ」
雪奈「鴨志田にとっては、この金メダルがパレスで見た王冠と一緒ってことかしらね」
竜司「これ…世界大会のときのだろ。あの変態野郎、過去の栄光にしがみついてただけってことか…」
杏「でも、これで鴨志田の心…変わったかも、なんだよね?」
モルガナ「おそらくな」
竜司「こっちは退学かかってんだぞ!」
雪奈「私やモルガナにとっても初めてなのよ…。はい変わりましたって軽々しくは言えない」
モルガナ「だが、カモシダの人格に相当な影響を与えたのは間違いない。パレス丸ごと消えて無くなったからな」
竜司「あーモヤモヤしやがるぜ!今すぐ確かめらんねえの?」
蓮「竜司、ここは様子を見るしかない。焦りは禁物だ」
杏「鴨志田の出方を待つしかないね」
モルガナがシケタ面をするなと言う。せっかく成功したのだから、もっと喜べと言った。ただ、竜司は実感が無いからと言った。それに対してモルガナは、大丈夫だと言う。
雪奈「あ、確かにあのカモシダ、現実の自分に戻るって言ったわね」
モルガナ「カモシダスグル…。あんなヤツは人間じゃねえ!けど、あの時だけは、少しだけ人間らしかったな…」
蓮「そんな気はしたな」
雪奈と杏は、簡単には鴨志田を許すことは出来ない。だが鴨志田1人を責め倒すわけにはいかない。鴨志田をあんな風にしでかした連中も同じなのだから。
モルガナ「お前達のおかげで救われた連中が必ずいるはずだ」
雪奈「蓮、竜司、杏…とにかく待ちましょう」
杏「雪奈」
竜司「とにかく、待つか」
蓮「それしかなさそうだ」
竜司「…鴨志田の野郎がどうなるのか。マジで退学になの、とか」
蓮「待つしかないな」
杏「そうだね、今日は帰ろ」
蓮と雪奈達は、途中まで一緒に帰ることに。
だがそんな会話を聞いていた者がいた。蓮達のいる場所から少し離れた物陰から、会話を聞いていた。
赤っ毛でポニーテールにしている秀尽学園の女子生徒である。制服の上着のポケットからスマホを取り出している。
??「なるほど、雨宮先輩達の言うとおりね。イセカイナビから“カモシダパレス”が消えてる」
何故彼女が“イセカイナビ”や“カモシダパレス”を知っているのかは、偶然イセカイナビが発動しカモシダパレスに迷いこんだことがあるのだ。何故彼女のスマホにイセカイナビがあるのかはわからない。
彼女の名前は、芳澤すみれ。高校1年生で、今年から秀尽学園に入学している。原作では、芳澤かすみとして、入学してくるが、ここではすみれとして自覚している。もちろん新体操はやってるが、特待生ではない。ちゃんと己の力で入学している。
芳澤かすみは、不慮の事故で亡くなっている。
そして芳澤すみれは、3番目世界の光井和也の生まれ変わりなのだ。