【凍結】帝国の緋き皇女の軌跡~七の絆と奇蹟~   作:龍造寺

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緋里雪奈編15話です。


15ー15ー5・17ーモデル。

雪奈side

 

ーー1204・5・17・午後・雪奈達の教室

 

午後の授業中に雪奈は、佑介にモデルを件を連絡を入れた。その事をグループチャットで蓮達に連絡する。

 

雪奈【さきほど、喜多川君にモデルのこと連絡したわ。後は連絡がくるだけね】

 

蓮【そうか】

 

竜司【サンキュー、雪奈】

 

杏【ありがとう、雪奈】

 

雪奈【絵のモデルって何をすれば良いのかな?】

 

蓮【ヌードモデル…?】

 

雪奈【ぬ、ヌードモデル…!?】

 

雪奈は、蓮がヌードモデルとか言ったせいで、声を出しそうになったが、ぐっと押さえた。

 

竜司【蓮、ヌードモデルとかありえねぇだろ。もしやってきたら佑介のヤツを殴るかもしれねぇ】

 

杏【あんたが殴ってどうするのよ】

 

竜司【冗談はさておき、肩肘張らなくてもよくね?俺達の目的は斑目のウラを取るためのモデルだしな】

 

雪奈【肩肘を張らずにか…ありがとう、竜司】

 

竜司【まあな】

 

雪奈【喜多川君の話し方だと個人的なモデルって聞いたし、彼から返事きたら、みんなにも報告するね】

 

雪奈は、佑介から連絡が来れば報告することを約束し授業に戻るのであった。

 

 

ーー1204・5・17・夕方・秀尽学園・中庭の休憩スペース

 

雪奈は、蓮、竜司、杏の3人に佑介からモデルの件の連絡があった事を報告した。そして中庭の休憩スペースで話し合うことにした。

 

雪奈「喜多川君から返事がきたわ。今日の放課後、来てほしいって」

 

竜司「そりゃ願ったりだ。最速で予定に入れやがったな、アイツ」

 

雪奈「パレスで見たこと、本当かどうか喜多川君に確認しないとね…みんな静かにあそこに新島先輩がくるわ」

 

モルガナ「雪奈の言うとおりだ。あそこにいる」

 

雪奈とモルガナの視線の先には、新島生徒会長が三島を尋問しているところである。

 

竜司「うわ、今日は三島が捕まってんのか?見つかったら面倒だな、向こうからバラバラに帰ろうぜ」

 

雪奈「そうね、その方が良いわね」

 

蓮「わかった」

 

雪奈達は、新島生徒会長をさけるためにバラバラに学校を出ることにした。

 

雪奈達は、いつもの場所に来て佑介の事を考えていた。佑介は、斑目の本性を知っているのではないか。知った上で斑目を庇っているのか。それは佑介が斑目に弱味を握られていてそうするしかないのかと。いずれは佑介自身に聞いてみないとわからない問題である。それと佑介は、雪奈がモデルの話をしたとき、かなり嬉しそうにしていたと。場が和み始めたら、斑目の話をすることに決めて、斑目邸を再び目指した。

 

 

 

雪奈side

 

ーー1204・5・17・放課後・斑目邸

 

雪奈達は、再び斑目邸に赴く。それは佑介の絵の依頼を受けたからである。ただ受けたのではなく、斑目の事を調べるためである。ただ簡単に佑介が斑目のことをはなしてくれるかはわからないが、佑介の依頼のモデルをしないと始まらない。意を決して雪奈は向かうことにしたのだ。

 

斑目邸に到着すると、佑介に斑目邸の中に通され、佑介の部屋へ通された。ただ佑介は、蓮、竜司、杏が来ていることに不満のようだ。

 

佑介「緋里さんだけだと思ってたんだがな」

 

雪奈「二人きりだと緊張しないかな?」

 

竜司「監視だよ、お前が雪奈に変態な行為をしないためにな」

 

佑介「妙な勘繰りはやめてくれ。彼女に異性としての興味は一切無い」

 

杏「えっ!?」

 

雪奈「それはそれで傷つくな……」

 

佑介「いや、何か問題でも?」

 

佑介は至って普通に言って返してきた。

 

雪奈「別に問題はないかな」

 

雪奈はちょっとカチンときていた。エロチックな気持ちで見れても困るが、全然異性に興味がないと言われるのも複雑な気持ちである。

 

佑介「じゃあ、始めよう」

 

佑介は筆を取り、絵を書き始めた。絵を書き始めた佑介は、書くことに没頭しており、雪奈の話し声は届かない。竜司が佑介を呼ぶが彼には届いていない。

 

雪奈「ダメね、これ」

 

モルガナ「予定と違うぞ!油断させといて、とっとと事情言わすはずだろ?」

 

竜司「こうなんなるなんて分かるかよ。終わるまで待つしかねぇな。マジ面倒くせえ」

 

モルガナ「ワガハイ、別の部屋の外に出てみようかな」

 

蓮「それは構わないが、見つかるなよ」

 

モルガナ「ふっ、誰に言っている。ヒマすぎるからな。あちょっと偵察でもしてこよう」

 

そう言うとモルガナは、部屋から出て偵察に出る。斑目邸の隅から隅まで見ていたら、妙なふすまがあるところまでやって来た。

 

モルガナ「妙に派手なフスマだな…。それにアレは鍵か?フスマにゴツい鍵…何が入っているんだ?」

 

モルガナはちょっと調べることにした。一方の雪奈達は。

 

 

竜司「終わった?」

 

佑介「ダメだ」

 

竜司「は?」

 

雪奈「私じゃやっぱりダメだったかな?」

 

佑介「いや、違うんだ。ただ…今日はちょっと調子が出ない。悪いが日を改めさせてくれ」

 

竜司「ふざけんな!何時間待たされたと思ってんだよっ!」

 

竜司が立ち上がると、蓮と杏も立ち上がる。そして最後に雪奈も立ち

 

雪奈「ごめんなさいね、今日はお話があるのよ」

 

竜司「お前んとこの先生の噂だよ」

 

佑介「またそれか…」

 

雪奈「私が個展で見たあの絵、本当は喜多川君が描いたんじゃないの?」

 

佑介「それは…」

 

佑介はみんなから視線を外す。何かやはりあるなと4人は思った。

 

雪奈「やはり、そうなんだね」

 

竜司「お前の先生、マジヤベエんだけど。弟子達をただの【物】だと思ってやがる。だから盗作だろうが、虐待だろうが、そんなのお構い無しってワケだ。言っとくが俺達には、隠し事は通用しねえからな?」

 

佑介「ははっ、何を言ってるんだが」

 

雪奈「逆らえなかったんでしょ?でも私達なら力に…」

 

佑介「やめてくれ。お前達の言うとおり、俺達は、先生の【作品】だ」

 

雪奈「…!!」

 

佑介「勘違いしないでくれよ?自分から着想を譲ったんだ。これは盗作とは言わない。先生は今、スランプなだけだ」

 

竜司「どういうことだ?」

 

佑介はそう言いながらも何かに耐えながら話している。それがわかっているから雪奈達は

 

雪奈「喜多川君」

 

竜司「出てけばいいだろ!?」

 

杏「ちょっと竜司…」

 

竜司「弟子にもみんな逃げられて、それでお前1人って事じゃねーのかよ!?」

 

佑介は竜司から言われた事に頭に来たようで

 

佑介「弟子が師匠を…助けて何が悪い!?被害者などどこにもいない!身勝手な正義を押し付けるな!」

 

蓮「身勝手な正義…か。喜多川は、被害者はいないと言うんだな?なら他の弟子達は何故居なくなったんだ?」

 

佑介「俺は、弟子として先生を支えている。それが何がいけない?二度と来るな。次は迷惑行為で訴えてやる」

 

竜司「待てよ!まだ話は済んでねえんだよ!」

 

佑介「じゃあ、仕方がないな」

 

佑介はスマホを取り出して警察に通報しようとしている。

 

杏「まさか!」

 

佑介「今日はモデルをお願いしたんだ。そもそも他の3人は呼んだ覚えはない!」

 

竜司「んだとコラ!」

 

雪奈「竜司、やめなさい。警察に通報されるつもり?」

 

佑介「通報はやめておく。ただし条件がある」

 

雪奈「条件?」

 

佑介「緋里さんにモデルを続けて欲しい」

 

雪奈「でもさっき違うって言ってたよね?」

 

佑介「あれは、俺が無意識に君に遠慮してしまっていたから…けどけどもう心配しなくていい。君が全てを曝け出してくれるなら…俺も全身全霊をかけて、最高の裸婦画に仕上げてみせる!」

 

佑介は雪奈にとんでもないことを言い出した。裸婦画と聞いて、竜司と杏は驚き、蓮はメガネをカチッとする。当然雪奈自身もかなり驚いている。

 

雪奈「裸婦!!!」

 

佑介「理想のモデルで裸婦画を掛けるなんて!もちろんお前達は入れないし、今日の事も忘れてもらう。そろそろ先生に新作を提出しないと、いろいろ不都合がある」

 

雪奈「裸婦ラフらふ…」

 

杏「喜多川君、雪奈にヌードをさせる気!そんなことさせるわけにいかないでしょーが!」

 

佑介「それが条件だからだ」

 

雪奈「ヌードが条件って……」

 

竜司「それってマズくねえ!?」

 

佑介「個展の会期中なら、昼は先生も不在だし、ここを思う存分好きに使えるな…少し画材を足しておこう」

 

雪奈「ちょっと勝手に話を進めないで!」

 

佑介「もちろん待とう。君に合わせて、いつでも予定を空ける。個展が終わる頃までには来てくれ」

 

雪奈「ちょっと喜多川君!話を聞きなさいって!」

 

佑介「そろそろ、先生がお戻りになる。今日はここまでだ。緋里さん、連絡を待っている」

 

雪奈「まだ話は終わってないから!」

 

佑介は、そう言うと自分の机の椅子に座り何も話さなくなった。

 

竜司「おいどうするよ、蓮?」

 

蓮「向こうが雪奈のヌードをちらつかせてくるとは、計算外だったな」

 

竜司「ああ、全くだ、向こうが1枚上手だったぜ」

 

杏「どうすんのよ!これ」

 

雪奈「私はヌード…」

 

蓮と竜司は、帰る支度をしてから帰り始め、放心状態の雪奈を連れて帰ろうとした時、偵察中のモルガナが戻って来た。佑介に猫が何故家の中に?と思われたが、さっさと斑目邸から出ることにしたのだった。

 

 

 

雪奈side

 

ーー1204・5・17・放課後・ ・斑目邸の近くにて。

 

雪奈「私、…ヌード、ヌードになるの…」

 

杏「頭、おかしいよ、絶対!このままじゃ、雪奈がヌードだよ!?」

 

モルガナ「おのれ、佑介!よくも雪奈を!」

 

竜司「ヤツのあの言い方じゃ、【セミ】じゃなく【フル】だな…」

 

モルガナ「フル、フルヌード!!雪奈の!」

 

雪奈「フルヌードとか、私やらない!やりたくないわよ!」

 

竜司「つか、個展が終わる前に斑目を改心させれば、OKってことじゃね?」

 

杏「でも喜多川君は、斑目を恩人だと思ってる。改心させる必要、あるのかな?」

 

モルガナ「じゃあ、雪奈はフルに?」

 

雪奈「なりません!」

 

竜司「斑目だって鴨志田と変わんねえ。野郎は親のいない佑介を利用してやがんだぜ?他の弟子達と同じヒデェ目に遭わされてんの見過ごせってのか?」

 

雪奈「私は…見過ごせない。ただ鴨志田の時、私も杏も耐えてきた。だから喜多川君のあの言葉もわからなくはないわね」

 

佑介の言った【それでいい】という言葉。被害者がよく言う台詞でもある。抵抗して酷い目に合うぐらいなら今の間までいいというやつである。

 

竜司「とにかく、ゼッテー狙うべきだろ。斑目は待ってた【大物】だしよ。佑介の目も覚まさしてやろうぜ。俺らと同じになっちまう前にな」

 

雪奈「そうね」

 

杏「うん、そうだよね」

 

蓮「やろう」

 

モルガナ「まずは、斑目のことを調べないとな」

 

竜司「表沙汰になっていないこととか、まだまだあるかも知んねえし」

 

モルガナ「個展で忙しくなれば、パレスの中を調べやすくなっているかもな」

 

雪奈「……あと私のモデルのことも!新作を提出しないと不都合がとか喜多川君言ってたし。近々斑目の【作品】ってことでなんか発表とかあるのかも…」

 

竜司「じゃあ、雪奈の裸…世間に大公開ってこと!?」

 

雪奈「……!!!」

 

雪奈が顔が真っ赤になっていく。

 

モルガナ「これはなにがなんでも個展が終わる前に斑目を何とかしないとな!」

 

竜司「さっそく、明日の放課後から動こうぜ。屋上はまた会長さんに見つかると面倒だし、集合は…そうだな渋谷の通路みてーな、あそこでいいか。斑目ん家からも近けえし」

 

モルガナ「アジトを転々と変える…か。ワガハイ嫌いじゃないぜ」

 

怪盗団ウロボロスのアジトは、学校の屋上から渋谷の帝急連絡通路に変わったのだった。

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