【凍結】帝国の緋き皇女の軌跡~七の絆と奇蹟~   作:龍造寺

89 / 96
アルフィン編5話です。


5ー5ー5・21(22:30~)ー騒動。

アルフィンside

 

ーー1204・5・21・夜・22:30・クレイユ村・宿酒場《リモージュ》の沸かし温泉にて。温泉に浸かりながらアルフィンは月を眺めていた。

 

アルフィン「いい温泉ですね。月も眺められて最高ですわ」

 

大賢者「解、月夜にお酒を見ながら一服がたまらないとか?」

 

アルフィン「ふふっ、それってわたくしの…光井和也だったあの世界の風習みたいなものよね。お酒をのみながら月夜を見たいですが、何せまだ年齢が達してないので飲めませんね」

 

大賢者「解、帝国もあの日本と同じく20歳からでしたね」

 

アルフィン「そうですわね、あと少なくとも4年は待ってないといけませんわ」

 

大賢者「解、気長に待てって感じですかね」

 

アルフィン「そうね、それしかないわね」

 

酒場の方では、ガヤガヤと騒いでいる観光客のいるようだ。その声が温泉の方まで聞こえてくる。

 

アルフィン「酒場の方は盛り上がってますわね。わたくしは、温泉を味わってますが……」

 

大賢者「解、マスター、どうかしましたか?」

 

アルフィン「……ううん、一瞬誰かに見られた感じがしただけ…」

 

アルフィンは周りをキョロキョロと見渡す。しかしどこにも人影などは見えない。

 

大賢者「告、一応スキャンをかけてみますか?」

 

アルフィン「お願い、大賢者、やって頂戴」

 

大賢者「了」

 

大賢者は、辺り一面にスキャンをかけてみる。だが人影は写らず。

 

大賢者「解、何もヒットしませんでした。マスターの勘違いとかではないでしょうか?」

 

アルフィン「わたくしの勘違い…何もスキャンできなかったわけですし、勘違いだったのでしょうね…」

 

アルフィンはそう思うことで、ゆっくりと温泉を楽しむことにする。

 

 

一方そんなアルフィンを覗いているヤツがいた。昼間もアルフィンのことをイヤらしく見ていたカインズである。彼がいるのは、宿酒場《リモージュ》の宿の部屋である。仲間に2人は、酒場の方で盛り上がっている。カインズは覗きながら興奮していくことがわかる。

 

カインズ「ほぅ…胸は中々。綺麗な乳首で理想な胸の出かさだな。下の方も綺麗なモノだな…ちょっと味見でもしてやるか」

 

カインズは、見えない何かでアルフィンの乳首に触れる。彼女はビクッとなり喘ぎ声をあげてしまう。

 

アルフィン「あ、アン…何?何かわたくしの乳首に触れました?」

 

大賢者「告、何者かの能力を感じ取る事ができましたが、マスターにイヤらしい視線と欲望を向けています!」

 

アルフィン「…一体誰が……!?」

 

アルフィンは、乳房の周りを舐めまわすような感じで触らわれているのがわかる。それだけではない、下半身の方にもそういう感触があるのだ。それも彼女の大切な場所を。

 

アルフィン「アン、あっ、そんなとこ舐めたらダメですわ…!!」

 

快楽に向かわんとするアルフィンを大賢者はある行動に出る。

 

大賢者「、告、マスターが正常な判断ができないため、私がなんとかして見せます」

 

大賢者は、とある魔法を発動させる。アルフィンに掛かっている魔法の解除をさせるために。

 

大賢者「告、やはりクレイユ村の中にいる誰がってことでしたね。魔法を二度と使えないようにしてあげましょう!」

 

大賢者がそう言った後、クレイユ村の宿酒場《リモージュ》の宿の一部屋が中で爆発したのだった。頬を赤めたアルフィンが

 

アルフィン「……はぁ、はぁー、大賢者、やれたの?」

 

大賢者「解、ええ、魔法の発動者に対して制裁を加えました。おそらく部屋で小爆発して気絶してるかもしれませんね」

 

アルフィン「あ、ありがとう、大賢者」

 

大賢者「解、マスターのためですから。それにしてもイヤらしい声で喘いでいましたね?感じてたんですか?」

 

アルフィン「……!!!か、感じてなんかいませんわ!」

 

アルフィンは、そう言ってそっぽを向く。だが大賢者の言ったことは間違えではない。アルフィン自身も気持ち良くなっていたのは事実である。

 

そんなとき、クレイユ村の広場方面から何か爆発音が聞こえてきた。

 

アルフィン「な、何か爆発しませんでした?」

 

大賢者「告、クレイユ村の広場あたりで何かが爆発した模様、クレイユ村の駐屯所から警官と遊撃士も向かってる模様」

 

アルフィン「わ、わたくし達もいきますわよ!」

 

大賢者「了」

 

アルフィンは、急いで温泉から上がって、クレイユ村の広場まで急いで行くことにした。

 

 

アルフィンside

 

ーー1204・5・21・夜・23:00・クレイユ村の広場。

 

アルフィンは、温泉から戻って宿酒場《リモージュ》を出ると、広場辺りが燃えている。クレイユ村の住人は各自自分の家にいたため、被害や怪我人はいないが、観光客の中には怪我人が出ていた。すでに陣頭指揮をとっている明彦と話す。

 

アルフィン「明彦さん、一体何があったんですか?」

 

明彦「アルフィンか、いやこちらもわからない。突然クレイユ村の広場から爆発がしたと報告受けて来てみたが、この有様だ…」

 

クレイユ村の広場の真ん中に大きな穴が空いていた。おそらく対戦車ロケット砲が撃ち込まれた感じである。

 

アルフィン「誰がこんなことを……」

 

明彦「例の3人組の連中は、まだ宿なのか?」

 

アルフィン「わかりませんわ…」

 

明彦「とにかく、今はこの状況の打開だ」

 

アルフィン「わかりましたわ。わたくしは、もう一度宿の部屋を1部屋ずつ探してきますわ」

 

明彦「頼む!」

 

アルフィンは、すぐに宿酒場《リモージュ》の中に戻る。そこには、避難してきた人達で溢れていた。彼女は、第3の眼を使って部屋の方を見ると、彼らが泊まっていた部屋には、泊まった形跡が無かったのだ。

 

アルフィン「どういうこと?あの3人は、確かにこの宿に泊まっていたはず……。なのにどうして……」

 

アルフィンがその事で悩んでいると、大賢者があることに気づく。

 

大賢者「告、マスター、宿になにかしらの魔法がかけられている感じがします」

 

アルフィン「何かしらの魔法……。彼らを認識出来ないようになるような魔法…」

 

大賢者「…解、例えば光井家の光の屈折魔法がありますが、生命エネルギーまで消すことはできませんね」

 

アルフィン「そうね。命の炎を消すなんてできないわ。だとしたら、それすらも消せる魔法があるってことかしら?」

 

アルフィンと大賢者は、古代遺物(アーティファクト)の可能性、もしくは自分達のような転生者みたいなものの可能性、あるいは13工房あたりから流れた技術を使いこなしている可能性、色んな可能性を考えていたが

 

アルフィン「今は考えることよりも、行動ですわ」

 

大賢者「了」

 

アルフィンはすぐに部屋の隅々を調べていたら、1枚の写真が置かれていた。

 

アルフィン「これは、わたくしの導力写真…どうしてこんなとこに?」

 

大賢者「解、この導力写真は、隠し撮りのようですね。それもクレイユ村で撮られたもののようですが…」

 

ただその導力写真は、どこかがおかしい。誰が見てもおかしいのは気づくだろう。

 

何故ならアルフィンの身体の一部に舐め回したような跡が残っている。彼女はすぐに思い出す。温泉に入っていた時におぞましいあの出来事が頭を過る。そして鳥肌がたってくる。

 

大賢者「解、あの時のアレですか」

 

アルフィン「そうあの時ね……。これっておそらく性魔術ね…」

 

大賢者「解、性魔術…かのアレイスター・クロウリーが使用していたとされる魔術…」

 

アルフィンは他に何かないか調べる。するとベッドの隣で1人の男が倒れている、それも真っ裸で。

 

大賢者「告、これはもしかすると先ほどの魔術が命中したわけですね」

 

アルフィン「…!わたくしを凌辱しようした輩ですわね……」

 

アルフィンの身体の周りにワナワナと見えざる空気が見える。彼女がかなり怒っている。

 

アルフィン「さて、この輩はどのようにしてあげましょうか……」

 

大賢者「解、マスター、かなり怒っていますね」

 

アルファン「ええ…わたくしの大事な…」

 

アルファンは、真っ裸で気絶している男の身体を踏みつける。

 

大賢者「解、マスター…大胆な」

 

アルファン「わたくしの!わたくしの大事な場所を好き勝手に!!」

 

大賢者「解、まあ確かにこの男がしたことについては、許せませんが、今は残りの2人を確保することが先決なのでは?」

 

アルファン「……確かに…。残りの2人はどこに行ったのかしら?」

 

大賢者「告、再びスキャン開始です」

 

大賢者は、再び周りにスキャンをかけ始めた。するとヒットしたみたいで

 

大賢者「解、マスター、2人の行方を確認できました!」

 

アルファン「大賢者!それはどこなの?」

 

大賢者「解、クレイユ村の西側、ノルド高原に通じる道を帝国方面に逃走中…」

 

アルファン「それは、まずいわね。万が一帝国に逃げ込んだりすれば、かなりの問題になってしまうわ!」

 

大賢者「解、そうならないためにも、帝国に抜ける前でケリをつけるしかないですね」

 

アルファン「なら…銭は急げですわ」

 

アルファンは、帝国に抜ける手前まで、座標移動(ムーブポイント)で戻って、2人組を待ちぼうけで待つことに。

 

 

 

 

アルファンside

 

ーー1204・5・21・ ・23:25・ノルド高原に続く街道。

 

夜のノルド高原に続く街道にて、アルファンは1人待っている。残りの2人がこちらに来るのを待っている状態である。宿酒場の宿の部屋で気絶していた男は、明彦に引き渡すことになっている。

 

もちろん、この場所に来て明彦に伝えたのだが。

 

大賢者「告、もうすぐ、あの2人がやって来ます」

 

アルフィン「わかってるわ。帝国側に逃げよって考えは通用しないことを教えてあげないといけませんわ」

 

アルフィンと大賢者が、そう言った直後走りながらやってくる2人組がいた。

 

アルフィン「ここから先には行かしませんわ!」

 

ヤーマン「お、お前はクレイユ村にいた観光客か!」

 

タロス「お前、観光客に化けたCIDの刺客か?」

 

アルフィン「わたくしは別に刺客でも無いですが、あのクレイユ村に騒ぎを起こす事を良しとしない者ですけど」

 

ヤーマン「だったら何だって言うんだ?」

 

タロス「遊撃士か?」

 

アルフィン「それも違いますが、まあ同じような理念は持ってますけどね」

 

アルフィンはそう言うと、構える。

 

ヤーマン「俺達とやると言うのか?」

 

タロス「やっちまってもいいってことだよな」

 

ヤーマンとタロスは、己の得物を取り出す。ヤーマンは、普通の剣でタロスは導力銃である。

 

タロス「お前には、ここで死んでもらうがな!」

 

タロスは、導力銃をアルフィンに向けて射撃してくる。だが彼女もすぐに真横に避けて射撃から逃れる。

 

ヤーマン「導力銃を避けても俺の剣もあるぞ!」

 

ヤーマンは、アルフィンに対して剣を振り下ろす。しかし

 

アルフィン「脇が甘いですわよ!」

 

アルフィンは、ヤーマンの脇を蹴り飛ばす。

 

ヤーマン「がはっ!!」

 

吹き飛ばされたヤーマンは、街道の壁に叩き付けれる。タロスはすぐさまに導力銃でアルフィンを撃ってくる。

 

タロス「これでも喰らいな!」

 

アルフィン「ふう…甘いですわよ…」

 

アルフィンは気合いで導力銃の弾丸を吹き飛ばす。

 

タロス「何だと!なら導力魔法で!」

 

アルフィン「甘いですわよ。導力魔法を使うのでしたら、先程の殿方が気絶する前に使った方が良かったのではないでしょうか?」

 

タロス「うるさい!小娘が!」

 

アルフィン「……はぁ~、小娘ですか…重力波!(グラビティプレス)」

 

タロスは、導力魔法を発動する前に、アルフィンの重力波(グラビティプレス)により、地面にめり込んでしまう。重力波の影響で周りの岩壁や岩などがバキバキ、メキメキと崩れてしまったのだった。

 

大賢者「告、気絶していたヤーマンが、剣撃を仕掛けてきます!」

 

アルフィン「わかってますわ!」

 

ヤーマン「斬撃…魔神剣!!」

 

ヤーマンの放った衝撃波は、アルフィンの真横を通り過ぎる。通り過ぎて街道の岩壁に衝突し、岩壁に穴を開ける。

 

ヤーマン「先程の魔神剣を避けるとはな」

 

アルフィン「おとなしく気絶してた方が良かったんじゃないでしょうか」

 

ヤーマン「……そうも言ってられないんだよ。俺達もお仕事でやってるわけだからね」

 

アルフィン「お仕事ですか…。クレイユ村を火に包むのがお仕事なんですか?」

 

ヤーマン「…知っていたか。そうだな…クレイユ村を戦火で焼けという依頼が来たのは事実だ」

 

アルフィン「そのような依頼を…。一体誰が…」

 

一定の距離でヤーマンとアルフィンは対峙している。

 

ヤーマン「そんなことを話す必要があるのか?」

 

アルフィン「まあ…そうですよね…。話される方がおかしいですよね…」

 

アルフィンは、ヤーマンに対して距離を摘める。そして右足を突き出す。

 

ヤーマン「泰斗流の戦い方…なるほど」

 

ヤーマンは左足を突き出してアルフィンの右足を弾く。

 

アルフィン「貴方も、どこかの格闘術を?」

 

ヤーマン「俺のは我流でな、偉そうに名乗れるものではないのだよ!」

 

ヤーマンは、左足からの右足の叩き落としをアルフィンに仕掛けてくる。それをアルフィンを真後ろに避けて回避する。

 

アルフィン「確かに我流みたいですわね」

 

ヤーマン「そうだ。格闘術と剣術をも合わせもつ流派にしたつもりだからよ!」

 

アルフィン「なるほどそう言うことでしたの。ならばわたくしも泰斗流と八葉を合わせもつ秘技でご相手させてもらいますわ!」

 

ヤーマン「泰斗流と八葉一刀流をか?是非とも見せてもらいたいものだな!」

 

ヤーマンがそう言った直後に身体の一部に異変を感じる。異変を感じた場所を見ると、そこから血液がドボトボと出ているのだ。

 

ヤーマン「……!いつの間に!いったい何をしやがった!」

 

アルフィン「幻影瞬殺斬り……貴方はわたくしの的中の中ですわ」

 

ヤーマン「な、何だと!」

 

アルフィン「残念ですけど、貴方はわたくしの影響化に置かれていますわ。そして遅れてやってくるのは、一撃の衝撃波が貴方の身体を駆け抜けていきますわね」

 

ヤーマンは、遅れてやってきた衝撃波により吹き飛ばされ、街道の地面と壁面に叩き付けられ、それでも立ち上がろうとする。

 

ヤーマン「ま、まだだ、まだやられるわけには、いかないんだ!」

 

アルフィン「…はぁ~そこまでの根性は褒めて差し上げたいですけど、クレイユ村を焼こうとする人達には容赦はしませんわ」

 

アルフィンの右目が緋く光る。するとヤーマンの身体が発火したように燃え広がり、アルフィンは右手を空へ伸ばす。

 

アルフィン「…フレイムスター」

 

空の星星から光の光線が燃えているヤーマンを包む。そしてその光線はヤーマンごと爆発する。

 

アルフィン「威力は抑えましたので、死なないですよ。まあ戦場にはずっと出られないでしょうけど」

 

クレーターの中心にヤーマンが気絶していてピクリともしない。

 

アルフィンは、ヤーマンを倒しホッと胸を撫で下ろした。そんな時共和国軍基地の方からサイレンが鳴り響く。

 

アルフィン「ヤーマンを倒したのに次はなんですの?」

 

大賢者「解、共和国軍の基地の警報のサイレンが鳴ってますね」

 

アルフィン「共和国軍基地で何かあったのかしら?」

 

大賢者「解、共和国軍基地で何かあったと見るべきでしょう」

 

アルフィン「とにかく行ってみるしかないわね」

 

大賢者「解、警戒しながら行く事を進めますね」

 

アルフィン「わかりましたわ」

 

アルフィンは、共和国軍基地の方へ急いで向かう。向かう前に、ヤーマンとタロスを厳重に縛って明彦に連絡をしてから共和国軍基地へ向かう。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。