【凍結】帝国の緋き皇女の軌跡~七の絆と奇蹟~   作:龍造寺

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アルフィン編9話です。


9ー9ー5・22(12:30~)ーゴールド・マウンテン共和国支部。

アルフィンside

 

ーー1204・5・22・昼・12:30・リバーサイド・ゴールド・マウンテン社共和国支部

 

日本と共和国が国交樹立して、日本の企業は共和国内に進出していく。それは日本内の騒乱を得て10師族100家体制になってからも変わらない。

 

ゴールド・マウンテン社は、3代目社長時代に進出してきて、カルバード内でもシェアを拡大中。だがシェア拡大と共に良くない噂も聞こえてくるようになった。

 

そして先月の帝国支部の事件は、カルバード共和国内でも大きく報道されている。帝国支部のマジの機密情報は、帝国軍情報局が回収した。教会もエルフィン・スナイパー、四葉家、七草家も機密とした。もちろん日本政府も。

 

報道されているのは、マスコミ関係の憶測や推測でされているとされている。

 

 

問題のゴールド・マウンテン社は、先の問題等は帝国支部の独断先行でやったことで、本社は一切関係なしとしたが、株主、マスコミ関係や野党や獅童達がゴールド・マウンテン社に対して責任追及をやり始めた。

 

ゴールド・マウンテン社経営陣は、社長以下全員辞任。

 

新社長は、臨時株主総会で山波 大輔が選出された。

 

ゴールド・マウンテン社は、多額の賠償金を支払い再スタートを切った。

 

だが……。新社長山波 大輔は……。

 

ーー

 

リバーサイドの賑やかな位置より奥の方に共和国支部を構えるゴールド・マウンテン社。従業員は結構な数がいるようだ。

 

 

アルフィンとヴァンは、ゴールド・マウンテン社の共和国支部がある近くにスポーツカーを停めて、共和国支部の方へ近づく。支部の建物の前には見張りが2人立っている。

 

ヴァン「入り口に2人の見張りがいやがるな」

 

アルフィン「一般企業があのような警備員を配置するでしょうか?」

 

ヴァン「……一般企業があんな警備員を配置するとは思えねぇ…。とてもじゃないが、一般の警備員にも見えないがな…」

 

アルフィン「ですわね。わたくしの目にも警備員には見えません。むしろ猟兵が雇われて警備をしてるしか思えませんわ」

 

ヴァン「まあ、そんなところか。普通の企業が一昔前のやり方をするわけないだろうな。普通に企業内に警備局があり、中で待機しているはずだからな」

 

アルフィン「正面突破ってわけにもいかないですし、裏口か非常階段を使うのが先決でしょうね」

 

ヴァン「そうだな、正面突破なんかしたら共和国支部に警戒されて調べることができにくなるだけになるからな」

 

アルフィン「リスクを避け最適、最短で行ければ良いのですから」

 

ヴァン「確かにな…」

 

アルフィンは自身の眼で、建物の内部構造や人間の配置などを能力で見ている。

 

大賢者【告、共和国支部の裏側の建物の入り口には、警備員は配置されていませんね】

 

アルフィン【「そうみたいね。罠って可能はあるかしら?」】

 

大賢者【解、調べています。………裏側には“普通の警備員”が配置されてます。本来なら会社内の警備担当の者のようですが】

 

アルフィン【「おそらく、“新社長”の指示でそのような配置になったんでしょうね…」】

 

大賢者【了、それでマスターは、どうされるおつもりですか?】

 

アルフィン【「それはですね……」】

 

アルフィンはヴァンにあることを耳打ちで提案する。

 

ヴァン「アルフィン、それは俺は賛成しかねるぞ!」

 

アルフィン「大丈夫ですわ、何とかなりますよ」

 

ヴァン「………うーん、わかった。だか俺が危険だと判断したら行くからな」

 

アルフィン「はい、わかりましたわ」

 

アルフィンはそう言うと、共和国支部の裏側の入り口へ近づいていく。ヴァンは、いつでも行ける準備を整える。

 

そしてアルフィン来訪を裏側の入り口を警備している警備員がそれに気づく。

 

警備員1「そこの娘、止まれ。ここがどこかわかって来ているのか?」

 

アルフィン「いいえ、わかりませんわ。ちょっと道に迷ってしまって、ここはどこですの?」

 

警備員2「迷子か…。それにしても…」

 

警備員2は、アルフィンを下から上を舐めるように見ている。

 

大賢者【告、警備員の1人は、マスターを身だ定めをやっているようです】

 

アルフィン【「わたくしをですか…。それはわたくしの手中に嵌まってるってことでしょうか」】

 

大賢者【解、そのようですね。マスターに対しての欲望が垣間見れますね】

 

アルフィン【「欲望ですか…」】

 

アルフィンはそう大賢者に言うと、その場にしゃがみこむ。わざと足を広げて緋のショーツが見えるように。警備員2は、食い入るようにアルフィンの緋のショーツを見ている。警備員1もチラチラと見ているようだ。

 

警備員2「道に迷ったのなら、我々が案内してやっても良いぞ?」

 

警備員1「案内って我々がやらなくても良いのでは?」

 

警備員2「良いんだよ!あの女と楽しみやろうぜ!」

 

警備員1「お楽しみって…。ふざけないで下さい!我々は警備員ですよ!」

 

警備員2「はぁ~何正義感ぶってんだ、お前…」

 

警備員1「な、なっ、別に正義ぶってるわけじゃ…」

 

警備員2「こういう女にはな、こういう風にするんだよ!」

 

警備員2は、そう言ってアルフィンを押し倒す。ヴァンは、その時点で飛び出そうとしたが、彼女の目はまだそこにいてくださいの目であった。

 

警備員2「お前が悪いんだぞ、そんなエロチックな身体をしているお前が悪いんだ」

 

アルフィン「……こ、こんなことして、何をされるんですの?」

 

警備員2「何をするって、わかるだろう、男女がする事なんて1つしかないだろう」

 

警備員2は、そう言ってアルフィンの匂いを嗅ぎ始めた。彼女も恥ずかしくなりながらもとぼけたフリをする。

 

アルフィン「こんな、わたくしで興奮されるなんて、よほど女性に飢えてるんでしょうか?」

 

警備員2「見せつけてるんだからお前もそのつもりなんだろ!」

 

警備員2は、押し倒したアルフィンの胸を触ろうとするが、彼女の指が警備員2の後頭部を押す。すると意識を失うように警備員2は倒れた。アルフィンの方へ倒れたので、彼女はそれを押し退ける。それを見た警備員1は逃げ出したが、ヴァンによって気絶させられた。

 

アルフィン「ヴァンさん、ありがとうございますわ」

 

ヴァン「ありがとうございます、じゃない!あのままなんかあったらどうするつもりだったんだ!」

 

アルフィン「ヴァンさん……」

 

ヴァン「ったく…お前さんには、心配は入らないだろうが、ちょっと言い過ぎだ…。でも心配したのは本当だ」

 

アルフィン「……ふふっ、ヴァンさんは優しいんですね。だからレンちゃんを傷つきながらも守りとおされたんですものね」

 

アルフィンは、小悪魔的な笑みを浮かべながらヴァンにそう言った。ヴァン自身もアルフィンの事は妹のようにしか見てないのだ。

 

ヴァン「茶化すな…。あの時は今のようにも強くもなかったからな。色々と必死だったわけだ」

 

アルフィン「ふふっあの時のヴァンさんもカッコ良かったですわ」

 

ヴァン「だから茶化すなって。あとはこいつらをどうするかだな。反応が無ければ、何かあったと思われるな」

 

アルフィン「ご安心を…」

 

アルフィンは気絶した警備員の2人の頭に手を乗せる。そして何かを呟く。

 

アルフィン「……。………………。我の命に従え…服従の証(マインドコントロール)いつもとおりに警備をしてなさい。そして先ほどは“何もなかった”、“誰も来なかった”、いいわね?」

 

警備員の2人は、アルフィンの命じたままにうなずくと何事もなかったかのように警備に着いた。

 

ヴァン「前も思ってたのだが、アルフィン、お前さんのその能力は…」

 

アルフィン「わたくしの“生まれ持った能力”ってやつですわ」

 

ヴァン「生まれ持った能力…ねぇ…。まあ、深くは考えるのはしないが」

 

アルフィン「ヴァンさん、女には色んな顔がありますし、隠してるものもありますから」

 

ヴァン「別に踏み込まねぇーよ。とにかくその裏口から中に入るんだろ?」

 

アルフィン「ええ、そこしかありませんしね」

 

アルフィンとヴァンは、裏口からゴールド・マウンテン共和国支部内に潜入することになった。

 

 

アルフィンside

 

ーー1204・5・22・昼・13:20・ゴールド・マウンテン共和国支部内。

 

ゴールド・マウンテン共和国支部内に裏口から潜入したアルフィンとヴァン。内部は普通の会社内と変わらないようになっている。だが一本道である。先には警備室があるだけのようである。

 

大賢者【告、この先は警備室しか無いようです】

 

アルフィン【「警備室しかないと言うことなの?」】

 

大賢者【解、この先は警備室しかありませんが、警備室の中から支部の内側へ行けるみたいですね】

 

アルフィン【「なるほど、そう言うことね」】

 

 

ヴァン「アルフィン、どうするんだ?この先は警備室しかないようだぞ?」

 

アルフィン「ええ、そうですわ。でも警備室の中から内側に行けるみたいですわ」

 

ヴァン「警備室の中からか。お前さんの眼には、それが見えたんだな」

 

アルフィン「まあ、そうですわね」

 

アルフィンは大賢者が教えてくれただけだが、そんなことは言えないので、自身の眼でも警備室を見てみる。すると警備室の全容が見える。警備室にいる人数は35名。その35名は、会社内の全体フロアが監視カメラから映し出されるディスプレイを見ている。そして警備室から内側に出る扉も確認できた。

 

アルフィン「さて…ヴァンさん、どうしましょうか?」

 

ヴァン「どうするかって……正面突破は厳しいだろうな。応援を呼ばれる可能性が高いだろうからな」

 

アルフィン「ええ、間違いなくそうなるでしょうから」

 

大賢者【告、警備室の隣には、トイレがあります。そのトイレのダクトから内側に続いてるようです】

 

アルフィン【「ダクトですか。気付かれないためには、それしか無いでしょうね」】

 

 

アルフィン「ヴァンさん、トイレのダクトから内側に入りましょう」

 

ヴァン「トイレのダクト…。まあ、それしか無いだろうな。ってかアルフィン、お前さんは大丈夫なのか?」

 

アルフィン「別に大丈夫ですわ」

 

アルフィンは、そう言うとトイレの方へ向かう。トイレはどうやら共同トイレのようである。トイレにやって来たアルフィンは、通気構のダクトを発見する。

 

アルフィン「通気構、発見しましたわ」

 

大賢者【告、マスター、その格好で昇るのでしょうか?】

 

アルフィン【「そのつもりですけど、大賢者何か問題でも?」】

 

大賢者【解、マスターは、ヴァン氏に自らのショーツを見せつけるおつもりで?】

 

アルフィン【「そんなわけないでしょう!」】

 

大賢者【解、違うんですね】

 

アルフィン【「ち・が・い・ま・す」】

 

アルフィンは、大賢者にそう言って、笑顔でヴァンに

 

アルフィン「ヴァンさん、お先にどうぞ」

 

ヴァン「お、おう…さっきまでは、我先に行こうとしていたが?」

 

アルフィン「わたくし、このような格好ですので、ちょっとはしたないようなので」

 

ヴァン「はしたない格好ね……。まあいい…俺が先に行く」

 

アルフィン「ヴァンさん、すいませんわ」

 

ヴァンは、先に通気構のダクトへ侵入する。その後にアルフィンがダクトへ入る。入る前に

 

アルフィン「わたくし達がダクトに入ってる間に誰かが来ても大丈夫なようにしてないとね」

 

大賢者【告、幻影のトイレを見せるつもりなんですね】

 

アルフィン【「そういうことですわ」】

 

大賢者【了、さっそく魔術を発動させます】

 

大賢者は、トイレに認識の違いの魔術を発動させた。入ってきた人間は、アルフィンやヴァンを認識を出来なくしたのだった。

 

アルフィン「さてと、わたくしもダクトに入りましょうか」

 

アルフィンは通気構のダクトの中に入っていった。

 

 

アルフィンside

 

ーー1204・5・22・昼過ぎ・13:30・ゴールド・マウンテン共和国支部内 支部長室。

 

現ゴールド・マウンテン共和国支部支部長である、谷垣弥太郎。彼はゴールド・マウンテン本社の財務局長まで勤めた男である。本社から支部へ行くのは、左遷されたと思われるが、共和国支部へ出向は立派な出世ルートなのである。共和国政府、共和国経済界、共和国軍、共和国警察などにパイプを作ることが、できるためだ。

 

ちなみに帝国支部は、出世街道から外れかけた社員達がいく支部なのだ。活躍できたのなら、本社へ戻れることになるようだが。

 

しかし帝国支部は、先の問題で支部は閉鎖され、幹部達は帝国から日本に護送中に護送挺が東ゼムリアに墜落し全員死亡という結果に終わった。

 

事件性を疑った帝国政府と日本政府は、東ゼムリア海をくまなく捜索している。捜索結果は、まだ発表されていない。

 

共和国支部長である谷垣弥太郎は、日本から取り寄せた机にて斑目一流斎の絵の導力写真を見ている。

 

谷垣「日本の本社から斑目の絵を共和国内で売りさばけと言われているが、生憎裁判所に訴えられてるんだ。裁判所の目をかいくぐって売れと言うのか?」

 

???「谷垣支部長、本社の意向はそのようですわ」

 

谷垣「エレナ、簡単に言ってくれる…。共和国政府やCIDの監査が入っているんだぞ!ったく本社の恃みだからといって、斑目の絵なんか販売するんじゃなかったぜ」

 

エレナ・マルスハート。谷垣の秘書。谷垣が本社の財務局局長時代からの秘書である。茶髪ロングのナイスバディの持ち主。OLスーツに身を包んでいる。

 

 

エレナ「斑目一流斎、弟子への虐待、弟子の絵を盗作…彼の弟子だったカルバード人が、裁判所へ訴えをおこした」

 

谷垣「そうだ。だからこそ共和国政府やCIDには、睨まれるわけにはいかないんだ」

 

エレナ「…………」

 

谷垣「エレナ、私は本社のやり方に嫌気がさしたのだよ。数年前に財務局長になった時に本社の闇を知ったのだ……」

 

エレナ「本社時代からもそのことを聞かされましたが、本当にあのような事を…」

 

谷垣「ああ、帝国支部の不祥事で本社の経営陣は、みんな退陣した。だが新しく社長になったヤツは、獅童正義の息のかかった人物だ」

 

エレナ「ダイスケ・ヤマナミという人物ですよね」

 

谷垣「ああ、ヤツは獅童正義の秘書をしていた人物だよ。3年前に議員秘書を辞めたと噂があったが、社長になるために経営学でも学んでいたのか…」

 

エレナ「そのヤマナミ社長から、無茶苦茶な要求を?」

 

谷垣「まあな。おかしいとわかっていながらそれを受け入れた俺も悪党だな」

 

エレナ「タニガキ、ヤタロウ支部長は悪くありませんよ。アラミスに通われている娘さんのために……」

 

谷垣「娘…妻とは分かれたとはいえ、制理は私の娘だ。その娘のためだと言ってやってはいけないことに手を染めた。娘のためといえ犯罪は犯罪だ」

 

谷垣弥太郎には、1人の娘がいる。名前は吹寄制理。カルバード名は、制理・吹寄である。今は母親の苗字を名乗っている。容姿はもちろん原作とあるの吹寄制理そのものである。高校1年生でアラミスに通っている。母親は、制理を学校に通わせるために、パートの仕事をやっており、もちろん谷垣が養育費を払っているのだが、それだけでは暮らしてはいけないのだ。

 

谷垣「2人と別れたのは、自分のせいだがな。家庭を顧みず、仕事ばかりしていたから。あの頃はそれが正しいと思ってた……」

 

谷垣は、窓の外を見ながらエレナにそう言った。別れて1人になって初めて気がついた、自分の愚かさ、過ちを。しかし気がついたのが遅すぎたのだ。全て失ってしまった後で気がついたとしても遅い。

 

もし気がつくのが早かったら家族は壊れなかったかもしれない。

 

だから今は、 娘である制理を見守ることだけにしている。会うことも禁止されてるわけではない。

 

だが娘には会わないという自らの枷にして、仕事を頑張っているのだ。それに今となっては、益々娘と会えない。犯罪に手を染めてしまったのだから。

 

エレナ「……それでもタニガキ支部長は、お気づきになったのですから。それだけでも前進したと私は思いますよ」

 

谷垣「エレナ、私は前進しているのだろうか?」

 

エレナ「ええ、私はそう思います」

 

谷垣は、エレナにそう言われ、少しは肩の荷が降りた。そして覚悟を決め

 

谷垣「私は、これから共和国政府とCIDに全面的に協力する。これ以上、ゴールド・マウンテン社の悪事に加担するつもりはない」

 

エレナ「ええ、私も協力致します。共和国支部の中にも反発を持った方々がいらっしゃいます。その方々を味方につけましょう!」

 

谷垣「エレナ、これからよろしく頼む」

 

エレナ「ええ、私は支部長の秘書で片腕ですから」

 

こうして、谷垣弥太郎支部長とエレナの反逆が始まったのだった。

 

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