とあるオタク女の受難(終末のワルキューレ編)。   作:SUN'S

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第14話(ブリュンヒルデ)

《その強さは未知数!?未来からの匿名希望参戦者!!》

 

《恐ろしき地獄より来るのは神か悪魔か!?いや、日本最強の閻魔大王だあぁああぁぁぁ!!!!》

 

「これは神罰なり、甘んじて受け入れよ」

 

まさか日本勢力を使ってくるとは予想外だ。いえ、こちらも匿名希望の参加者を加えている。お互い手の内は知られていない。

 

むしろ好都合と言える状況だ。

 

「えい」

 

「ぐっはあぁぁぁぁぁぁ!!!!?」

 

ん?

 

んん?

 

んんんんんん?

 

たぶん、おそらく会場中の時間が止まった。私達は閻魔大王の圧倒的な勝利を想像していた。しかし、それは間違っていた。彼女が軽くパンチしたら閻魔大王が爆発四散し、彼女だけが闘技場にいる。

 

「それじゃ、私帰るね」

 

トコトコと何事もなかったように帰っていく彼女を見送りつつ、ゼウスや他の神々と視線を合わせる。きっと私達の考えていることは同じだ。

 

「「これにてラグナロク終了」」

 

私達は、この最終決戦を経て理解する。

 

過去の偉人や英雄を斡旋しておけば五分五分の試合を出来ていたこと。さらに人間としてのリミッターのぶっ壊れたものを出してはいけないこと。そして、なにより人間はやろうと思えば神々さえワンパンできるほど強くなれるということをだ。

 

もう二度と彼女は呼ばない。そんなことを思いながら閉会式を行っている神々へ人類の消滅取り消しのサインを書かせる。よし、これで今後の人類は平和に過ごしていけるだろう。

 

 

ようやく一段落ついた会議後、私は出番のなかった人たちにお礼と謝罪をしながら帰ってきた。かなり疲れる会議だったせいで、付き添うと言ってくれたゲルは完全に気絶している。

 

その途中で出会った叶さんにゲロ甘にされたり、面倒なことに巻き込んだお仕置きと称してナハティガルに関節を極められ、拝郷に次は子供を出したいと言われ、治崎にソッと憐れみの視線を贈られたり。

 

「あぁーーっ、もう喧しいですね!?」

 

わちゃわちゃとしている彼女達へ文句を言ったらピタリと黙り込んで私を見てきた。い、いや、そんな見つめないでもらえます?

 

「ブリュンヒルデさん、私達はさっきの言葉ですっっっっごく傷付きました」

 

「そういうわけなので、私達にそれください」

 

「私も知ってるぞ、それは神酒だろ?」

 

じりじりと詰め寄ってくる彼女達へ担いでいたゲルを放り投げる。あとで必ず回収してあげるから私の身代わりとして、貪り食われるのです。

 

私の名前を呼びながら徘徊する人類最強の生物たち、これヘタしたら私も食べられるのでは?と考えながら最初は叶さんがいいと願う。

 

あの母性にずっと溺れていたい。

 

「あ、みーつっけた」

 

「ど、どうも…さよなら!」

 

ああ、私の思っていたのと違うじゃない。

 

 




このお話で終わりです。

読んでくれてありがとうございます。
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