とあるオタク女の受難(終末のワルキューレ編)。   作:SUN'S

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第3話

■月↑日

 

私達の先鋒の勝利を喜びつつ、次の試合へ向けてアップを始める彼女達に苦笑いを浮かべる。わりと戦闘狂の気質でもあるのか。

 

それとも神様と戦えるのが楽しみなのか?なんて考えているとブリュンヒルデとゲルに私が呼ばれた。後ろで「いいなぁー」とか「ずるーい」なんて声も聞こえるが無視だ。

 

ブリュンヒルデに対戦相手を聞いて納得しながら私が戦うのかと溜め息がこぼれる。だいたい、私は強いか強くないかで言えば強いのだろうが、些か神様と戦うのは初体験である。

 

どのように戦うのか。

 

かなり興味はある。

 

ん?ああ、そうだな。私の子供フォームからして弱そうに見えるだろうが、こういう風に動きを制限するのはトレーニングの一環だよ。

 

おい、私の相手はシヴァじゃないのか?

 

そうブリュンヒルデに問うために見上げると爪を噛んでいた。あまり噛むのはダメだと思うのだが、そっとしておいてやろう。

 

■月←日

 

まさかゼウスとは予想外だ。

 

ん?まあ、勝機は五分五分だな。少なくとも今のゼウスに負ける要素はない。もっともあれがゼウスの全力というのが付くがセーブしてるんだろう。

 

全く損な役回りだ。私は一介の女学生なんだがな?とゼウスに問えば「ホッホッホッ、よう言うのぉ……儂の肌にヒシヒシと殺気が当たっとるぞ?」と言葉を返される。

 

そんなの当たり前だ。

 

今まさに最強がいるのだぞ?私が戦ってきた者達よりも強く巨大な神様が、どうやって臆するというのだ。ああ、本当に楽しみで仕方がない。

 

あとで先鋒のヒーローには勝つ。ゼウスよ、悪いがウォーミングアップに付き合ってもらうぞ。ふふっ、そう怒った顔をするな。

 

あんな間近で強さを見せられたんだ。

 

自分も戦いたいと思うのは当たり前だろう?そうゼウスに伝えると動きを止め、にやりと笑いながら「それもまた道理じゃな」と頷いた。

 

■月↓日

 

ゼウスの亜音速のジャブを避ける。あまりの速さに驚きを隠せそうにない。いや、神様なんだから音速を越えるのは当たり前だったか。

 

しかし、私の方が強い。ジャブに合わせて光輝唸掌を放ち、ゼウスを吹き飛ばす。私の技も存外神殺しに匹敵するようだ。

 

それにグローブという武器も悪くない。これなら拳が壊れる心配もない。そして、なにより汗だくのじいさんに直接触らなくていい。

 

私の言葉に吹き出す観衆、とくにブリュンヒルデが爆笑している声が聞こえる。不敬だとか無礼なとか騒いでいるやつもいるが、私は大好きな男以外に触りたくないだけだ。

 

それにゼウスと言えば浮気者じゃないか。もしかしたら目があっただけで、女性を妊娠させる必殺技を持っているかもしれない。

 

こうやって警戒するのは当たり前だ。

 

 

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