影の獣in 5歳   作:水道館

13 / 45
ハルの身長を2m5cmにナーフしました。
理由は多分、今回の話を読めばわかると思います。


安価

ハルと【中立都市リラネシア】を目指して歩き続けている。

リラネシアまで1ヶ月の長旅になる。私だけなら全速力を出せば1日で着くけど、それじゃ意味が無い。

 

2人で人目のつかない獣道を歩く。複数人での旅自体は無いわけでは無かったけど、今が一番楽しかった。

 

「ねぇねぇシル。あのおっきなあおいきはなに?」

「青い木?」

 

ハルが指差す方向を見るとそこには青い葉を付けている巨木が鎮座していた。

 

「あぁ、これはオーシャンウッドだね」

「おーしゃんうっど?」

 

私は木に近づき、一枚だけ葉を取り、ハルに近づける。

 

「ハル、ちょっとだけ舐めてごらん?」

「うん!…わっ!しょっぱい!」

 

舌を出して葉を舐めたハルは顔を顰めてそう言った。

 

「この木は他の木と違って塩を作るんだ。普通は海の近くに生えてるものなんだけど…」

「なんでここにあるの?」

「私たちみたいに旅をする人の為に誰かが植えたんだと思うよ。内地…海が近くにない場所って塩分が不足しがちだから」

「えんぶん!きのうおそわった!へっちゃうとだめなの!」

「そうそう」

 

旅に出てから、私はハルに色々な知識を教えていた。ハルはかなり物覚えがよく、まるで乾いたスポンジの

ように教えたことをどんどん吸収していった。

あんまりにもスイスイ覚えるからこっちとしても楽しくなってきている。

 

「何枚かだけ貰って行こうか。保存も効くし。」

「いっぱいはだめなの?」

「他の人も通るかもしれないから。独り占めしたい?」

「ううん、ひとりじめはだめだからちょっとにする」

「そっか。ハルはいい子だね」

「ぼくいいこ?んへへ、そっかぁ」

 

にへらとハルが笑う。

木々に日光が所々遮られて木漏れ日となって辺りを照らす。

私が目を細めたのは、眩しいからじゃなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

401:名無しの転生者

 …【聖人】が聖都を出たぁ!?

 

402:名無しの転生者

 嘘だろ!?あの化け物が!?

 

403:名無しの転生者

 やべぇよやべぇよ…

 

404:名無しの転生者

 すまん何がそんなにやばいん?

 

405:名無しの転生者

 お前知らんのか!?

 

406:名無しの転生者

 はっきり言って英雄の中でもかなりイカれてる奴やで

 

407:麻呂

 まぁ最近は動きがなかったから知らないのも仕方のない…のか?

 

408:名無しの転生者

 【聖人】ハサイ…青髪青眼のエルフ。腰まで伸ばした髪と常に着ているシスター服が特徴。

【聖都ハルドラド】にある教団、【人でなし】のトップ。

 圧倒的な腕力と再生力であらゆる敵をゴリ押しで殺す英雄。

 趣味は人助け。

 

409:名無しの転生者

 なんかそれだけ聞くと教団名だけアレでまともに見える

 

410:名無しの転生者

 でもこいつこの世界で一番人族殺してるぞ

 

411:名無しの転生者

 ふぁっ!?

 

412:名無しの転生者

 まぁ善人は殺してないから…

 

413:名無しの転生者

 基本犯罪者だよな

 

414:名無しの転生者

 軽犯罪も重罪も纏めて死刑だけどな

 

415:名無しの転生者

 死刑(パンチ)

 

416:名無しの転生者

 なんでも死体が残らないらしい。パンチが強過ぎて霧になるとか

 

417:名無しの転生者

 やば過ぎて草

 

418:名無しの転生者

 ファルコンパンチでもそうはならんやろ

 

419:名無しの転生者

 グルメスパイザーじゃん

 

420:名無しの転生者

 人体をクラッシュしてパッパッパ!されても困るんだわ

 

421:名無しの転生者

 話戻すけど聖都出て何しようとしてんの?

 

422:名無しの転生者

 それがわかれば苦労しないでしょ

 

423:名無しの転生者

 フラッと出たと思ったら盗賊団狩りしてたことあったな

 

424:名無しの転生者

 子供でも容赦なく殺すのガンギマリって感じする

 

425:名無しの転生者

 でも人類貢献度も1番高いんよね…

 

426:名無しの転生者

 魔物の侵攻止めまくってるからな

 

427:名無しの転生者

 無双ゲーかなと思うほどの勢いだったな

 

428:名無しの転生者

 あれ魔物達動く的だっただろ

 

429:名無しの転生者

 まぁ英雄なんてチートキャラみたいなもんだし

 

430:名無しの転生者

 今更だな!

 

431:名無しの転生者

 目的がわからん以上なんも手が出せないんだけど

 

432:名無しの転生者

 麻呂なんかないの?

 

433:麻呂

 【聖人】が聖都から出るのは基本的に敵を倒す為じゃが…

 

434:名無しの転生者

 敵がいるの?

 

435:名無しの転生者

 でも最近魔物の侵攻も落ち着いてない?

 

436:名無しの転生者

 ほとんど無いよな

 

437:名無しの転生者

 じゃあどっかの悪人か

 

438:名無しの転生者

 気の毒に

 

439:名無しの転生者

 自業自得なら仕方ない

 

440:名無しの転生者

 それよか今イッチは安全と言えば安全じゃん?

 

441:名無しの転生者

 【銀狼】がセコムしてるからな

 

442:名無しの転生者

 凄い安心感だ

 

443:名無しの転生者

 文字通り世界を敵に回しても守ってくれるぞ

 

444:名無しの転生者

 と言うことはさ イッチは余裕があると言うことだよな?

 

445:名無しの転生者

 逃避行が余裕に入るのか?

 

446:名無しの転生者

 少なくとも水精の樹海よかは余裕あるでしょ

 

447:安価提案マン

 つまりだ。

 

 

安価の時間だ

 

448:名無しの転生者

 …

 

449:名無しの転生者

 えぇ…

 

450:特定ニキ

 正気か?

 

451:名無しの転生者

 ((☛(◜◔。◔◝)☚))ここ大丈夫ですか~~~???

 

452:安価提案マン

 何でそこまで言われるんだよ!

 

453:名無しの転生者

 いやだって…

 

454:名無しの転生者

 5歳だぞ?

 

455:名無しの転生者

 記憶無いんだぞ?

 

456:名無しの転生者

 人外に転生しちまってるんだぞ?

 

457:名無しの転生者

 チートも別に無いんだぞ?

 

458:名無しの転生者

 神に無理やり転生させられてるんだぞ?

 

459:名無しの転生者

 そんなイッチに安価やらせる?

 

460:名無しの転生者

 転生者のくせにこいつには人の心がない

 

461:麻呂

 ゲスめ

 

462:名無しの転生者

 直球で草

 

463:名無しの転生者

 申し訳ないと言う気持ちが少しでもあるなら今すぐ腹切った方いいぞ

 

464:名無しの転生者

 オー!ジャパニーズハラキリ!

 

465:安価提案マン

 待て!待ってくれ!言葉が足りなかった!話を聞いてくれ!

 

466:名無しの転生者

 言い訳タイム始まるよ!

 

467:名無しの転生者

 さぁ話を言え。どんな話も聞くだけ聞いてやろう…

 

468:名無しの転生者

 やる気の無い神龍やめろ

 

469:安価提案マン

 いや現状確かに【銀狼】のおかげで襲われても大丈夫にはなった訳だ

 

470:名無しの転生者

 はい

 

471:名無しの転生者

 まぁそうね

 

472:安価提案マン

 だがここでイッチのスペックを振り返ってみると、まず5歳だから戦うなんてこと出来るわけないだろ?

 

473:名無しの転生者

 5歳児にお前は体強いんだから戦えなんて口が裂けても言えんわ

 

474:名無しの転生者

 もし言われてたら言ってるやつしばくわ

 

475:安価提案マン

 そして影移動もやり方がわからないから出来ない。今のイッチはシャドービースト本来の耐久と攻撃魔法耐性しかない訳だ

 

476:名無しの転生者

 そうだね

 

477:名無しの転生者

 まぁそれだけでも多分俺らより強いけどな

 

478:名無しの転生者

 貧弱一般人の俺らには絶対負けないからな

 

479:安価提案マン

 つまり余裕のあるここらでイッチを強化しておいていざという時に対処出来るようにするってことよ

 

480:名無しの転生者

 うーん、一理ある

 

481:名無しの転生者

 まぁせめて影移動さえ覚えればだいぶマシになりそう

 

482:名無しの転生者

 なるほどなぁ 

 

483:麻呂

 …いやそれ別に安価である必要無いじゃろ

 

484:名無しの転生者

 …そうじゃん

 

485:名無しの転生者

 安価じゃなくて普通にイッチに言えばいいじゃん

 

486:名無しの転生者

 何で安価なんだよ

 

487:安価提案マン

 という訳で早速イッチに安価してもらおう!

 

488:名無しの転生者

 おい待てやっぱこいつただ安価したいだけだ!

 

489:名無しの転生者

 ざけんなクソが!

 

490:名無しの転生者

 管理者!はよこいつアク禁にしろ!

 

491:名無しの転生者

 永久でいいぞ!

 

492:ハル

 あんかってなに?

 

493:名無しの転生者

 最悪だぁぁぁ!

 

494:名無しの転生者

 何でこういう時に見ちゃうんだよ!

 

495:名無しの転生者

 イッチ!お前は知らなくていい!

 

496:安価提案マン

 安価とはスレを建てた者の義務!スレ民の提案を必ず実行しなければ行けないのだ!

 

497:名無しの転生者

 嘘教えんな

 

498:名無しの転生者

 さっさとこいつ殺そうぜ!日が暮れちまうよ!

 

499:名無しの転生者

 屋上行こうぜ!

 

500:ハル

 どうやるの?

 

501:名無しの転生者

 やめろめろめろイタチめろ!

 

502:名無しの転生者

 やらんでいい!やらんでいい!

 

503:名無しの転生者

 管理者ー!早く来てくれー!

 

504:安価提案マン

 安価は>>を打った後にレスの数字を入力すると出来るぞ!

 

505:名無しの転生者

 ダメだ管理者がこねぇ!

 

506:名無しの転生者

 ああ神よ!眠っておられるのですか!

 

507:ハル

 あんか >>520

 

508:名無しの転生者

うわぁぁぁぁ!

 

509:名無しの転生者

 待て落ち着け!別にやらなくていいから!

 

510:名無しの転生者

 5歳にこの情報量は処理しきれんだろ!それよか安価をまともなのにするんだ!

 

511:名無しの転生者

 それしかねぇ!

 

512:麻呂

 貴様後で覚えておれよ!

 

513:名無しの転生者

 夜ご飯を残さず食べる

 

514:名無しの転生者

 呼吸する

 

515:名無しの転生者

 寝る前に手を洗う

 

516:安価提案マン

 影移動覚えようぜ!

 

517:麻呂

 今日はもう掲示板を見ない!これじゃ!

 

518:名無しの転生者

 体洗おうぜ!

 

519:名無しの転生者

 昼寝しようぜ!そろそろ午後だ!

 

520:ハルシル過激派

 【銀狼】シルとキスをする

 

521:名無しの転生者

 …

 

522:名無しの転生者

 え…?

 

523:安価提案マン

 なん…だと…?

 

524:名無しの転生者

 お、お前さっきクソみてぇなオタクレスしてた…

 

525:名無しの転生者

 尊いとか言ってた奴…?

 

526:ハル

 きすってちゅーのこと?ちがった?

 

527:ハルシル過激派

 合ってます

 

528:ハル

 シルとちゅーすればいいんだね わかった

 

529:名無しの転生者

 待って        まって

 

530:名無しの転生者

 よくないよ…よくないよ…

 

531:名無しの転生者

 わからなくていい!いいから!!!

 

532:ハル

 じゃあしてくるね

 

533:名無しの転生者

 ああ…

 

534:名無しの転生者

 終わった…

 

535:名無しの転生者

 最悪だ…

 

536:名無しの転生者

 真に受けちゃった…

 

537:名無しの転生者

 …どうする?

 

538:名無しの転生者

 いやぁ…どうするもなにも

 

539:名無しの転生者

 取り敢えず、さ

 

540:名無しの転生者

 そうだな

 

541:麻呂

 安価提案マンとハルシル過激派シメるぞよ 全員、転移魔法で移動せよ

 

542:名無しの転生者

 ちょうどこの前の国の対応の際住んでるとこ教えてくれたもんなぁ?

 

543:名無しの転生者

 助かるわー      二度とふざけたことできなくしてやる

 

544:名無しの転生者

 朝陽は拝めないと思え

 

545:名無しの転生者

 アムロ、いっきまーす

 

546:安価提案マン

 え、待って俺はイッチに影移動覚えて欲しk

 

547:ハルシル過激派

 LIVEみせt

 

548:管理者

 す、すいません遅れました!

 

549:管理者

 …あれ?皆さん?

 

550:管理者

 …なるほど、ログを見るにお仕置きで忙しいんですね

 

551 : 管理者

 …チョットダケ…

 

552 : システム

 LIVEを開始します。対象は>>1 全方位モード

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝から歩き続けて太陽が真上に近くなってきた。獣道を歩いていたにしては進んだ方だろう。

 

「ずっと歩いてたし少し休憩しよっか」

「……」

「ハル?」

 

ハルに話しかけるが反応が無い。どこか調子が悪いのだろうか。

少し前は元気そうだったけど…。

 

「ハル、大丈夫?気分悪い?」

「ううん、へいき」

「そう?無理しちゃダメだよ?」

 

そう言うと少し迷っているような素振りをした後、こちらを真っ直ぐ見てきた。

 

「あのね、シル。おねがいがあるんだ」

「お願い?いいよ、言ってごらん?」

 

昼食のリクエストだろうか。それくらいだったらいくらでも聞こう。

─この時はそう思っていた。だが────。

 

 

「ぼくね、シルとちゅーしたい」

 

 

 

ハルは突然そう言って来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え?」

 




違うんです。信じてください。(なにが)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。