影の獣in 5歳   作:水道館

5 / 45
半分

790 : 名無しの転生者

 取り敢えず治療は終わったとして…どうすんの?

 

791 : 名無しの転生者

 場所の特定はまだか!

 

792 : 名無しの転生者

 まだギルド開いてねーよ

 

793 : 名無しの転生者

 まだ朝だからなぁ

 

794 : 名無しの転生者

 でもエンシェントドラゴンが居る場所って時点で危険度は極高やろうなぁ

 

795 : 名無しの転生者

 森じゃなくて樹海なんやろなぁ

 

796 : 名無しの転生者

 難易度がまた上がった…

 

797 : 名無しの転生者

 まぁ最初からハードコアみたいなもんだし…

 

798 : 名無しの転生者

 慰めになってない!

 

799 : 名無しの転生者

 悲しいなぁ

 

800 : 名無しの転生者

 てかなんでエンシェントドラゴンと相打ちになってたんや?

 

801 : 名無しの転生者

 調子悪かったんじゃね?

 

802 : 名無しの転生者

 エンシェントドラゴンと相打ちして生きてるのは凄いけどな

 

803 : 名無しの転生者

 チート貰えば異世界で無双出来る そんなふうに考えてた時期が俺にもありました

 

804 : 名無しの転生者

 チートはただの補助輪でしたね…

 

805 : 名無しの転生者

 素人がチート貰っただけで勝てるほどこの世界甘くないからな…

 

806 : 名無しの転生者

 つくづく厳しい世界だなって

 

807 : 名無しの転生者

 もう少しイージーな世界はなかったんですが!?

 

808 : 管理者

 無いです

 

809 : 名無しの転生者

 知ってた

 

810 : 名無しの転生者

 まぁ事前に言われてたし多少はね?

 

811 : 名無しの転生者

 >>800 なんだけどどうも【銀狼】は常に依頼を受け続けてたらしいから許容範囲越えたんじゃね説が濃厚 ソースはギルドに勤めてる友人

 

812 : 名無しの転生者

 ほーん なんだってそんな依頼漬けしてんやろ

 

813 : 名無しの転生者

 金なんざに困る事ないだろうにね

 

814 : 名無しの転生者

 今より強くなる為とか?

 

815 : 名無しの転生者

 ワーカーホリックなのかも

 

816 : 名無しの転生者

 ワッカーホリック?(幻覚)

 

817 : 名無しの転生者

 お願いがあるんだなぁ〜(依頼欲しさ)

 

818 : 名無しの転生者

 こいつ幻覚見過ぎだろ

 

819 : 名無しの転生者

 病院行け

 

820 : 名無しの転生者

 目取り替えたら?

 

821 : 名無しの転生者

 写輪眼と取り合えるか カポッ

 

822 : 名無しの転生者

 それミカンぞ…

 

823 : 名無しの転生者

 ナルトスやめろめろめろイタチめろ!

 

824 : 名無しの転生者

 白眼があればモザイク貫通出来たのに…

 

825 : 名無しの転生者

 スケスケェ!

 

826 : 名無しの転生者

 スレ違いもいいところや

 

827 :

 ねぇねぇ

 

828 : 名無しの転生者

 どうしたイッチ

 

829 : 名無しの転生者

 なんか問題か?

 

830 :

 おんなのひと おきたよ

 

831 : 名無しの転生者

 …早くね!?

 

832 : 名無しの転生者

 あの怪我で!? 1時間で目覚めんの!?

 

833 : 名無しの転生者

 腹部貫通 両腕骨折 全身大火傷だったのに…

 

834 : 名無しの転生者

 並べると何故生きているのか本当に分からない

 

835 : 名無しの転生者

 Q、どうしてこれだけのダメージ受けて生きているんですか?

 

836 : 名無しの転生者

 A 、英雄だから

 

837 : 名無しの転生者

 これで全部解決するのズルだろ

 

838 : 名無しの転生者

 ズルズルの実の全身不正人間

 

839 : 名無しの転生者

 イッチ そいつの画像送ってくれ

 

840 :

 はい 【画像】

 

841 : 名無しの転生者

 あれれー?おかしいねだいぶ傷が治ってるね

 

842 : 名無しの転生者

 英雄の回復力高すぎるだろ!

 

843 : 名無しの転生者

 もはやギャグだろ

 

844 : 名無しの転生者

 なんで火傷がもう治り始めてるんですかね…?

 

845 : 名無しの転生者

 1週間もすれば完治するだろこれ…

 

846 : 名無しの転生者

 こいつらホントに人族?

 

847 : 名無しの転生者

 違うかもしれん…

 

848 : 名無しの転生者

 じ、人狼だから…(震え声)

 

849 : 名無しの転生者

 起きたとして大丈夫だったかイッチよ 襲いかかってきたか?

 

850 :

 だいじょうぶ

 

851 : 名無しの転生者

 うーんまぁ表情見る限り困惑してるって感じ

 

852 : 名無しの転生者

 そら(シャドービーストに助けられれば)そうよ

 

853 : 名無しの転生者

 取り敢えず警戒だけはしとけよイッチ いつでも逃げれるようにな

 

854 :

 うん これからいっしょにごはんたべる

 

855 : 管理者

 あ、食べ物あったんですね よかったです

 

856 :

 りんごあったよ

 

857 : 名無しの転生者

 野生のリンゴか

 

858 : 名無しの転生者

 どうせならバナナがよかったなー

 

859 : 名無しの転生者

 なんで?

 

860 : 名無しの転生者

 男根のメタファー

 

861 : 管理者

 >>860 1週間アク禁

 

862 : 名無しの転生者

 まるで反省していない…

 

863 : 名無しの転生者

 馬鹿がどんどんアク禁されていく…

 

864 : 名無しの転生者

 居ても対して役に立たないからいいよ

 

865 : 名無しの転生者

 辛辣で草

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おはよう!けがもういいの? いっしょにごはんたべよう!」

「………」

 

目の前の化け物…もといシャドービーストがそんな事を言ってきた。

何を言っているのか数秒考えて漸く再起動する。

 

「…何が目的?」

「もくてき?」

 

シャドービーストは自身以外の生命を強く憎み、忌み嫌っている。

シャドービーストの発見例が少ないのが何よりもの証拠。

その残忍さと執念深さによって生き残る者が皆無と言っていいのだ。

 

故に何故態々生かしたのか、私には分からなかった。

だがまともな理由じゃないのだけは分かる。どうこの危機を乗り越えるか考えていると─。

 

「たすけるため!」

「………は?」

 

なにを、いっている?

 

「きみけがしてたから!けがしててひとりだとつらいから!」

「…それが、私を助けた理由?」

「うん!」

 

シャドービーストの目に嘘の色は無かった。いや、別に相手の心が読める訳でも無いが…英雄と呼ばれるまでの人生で培った経験がそう言っていた。

 

私が絶句しているとシャドービーストは徐に私から離れていく。

私が寝ていた場所から数メートル離れた場所の影から林檎のようなものを何個か持って戻ってきた。

 

「りんご!たべよう?」

「…私と?」

「うん!」

 

…何をしているんだ私は。先程シャドービーストが離れた瞬間に動けば間違いなく討ち取れた。それほどの無防備な隙だった。

なのに私は動けなかった。─いや、違う。()()()()()()

 

間違いなく、私は自分で動こうとしなかったのだ。

自分自身に困惑しているとシャドービーストが林檎の皮を剥き始めた。

 

「うーん…むずかしい…あっ」

 

鉤爪で薄く剥こうとして実の方を大きく削っていた。

当たり前だ。そんな大きな爪でうまく剥ける訳が無い。

 

「…貸して」

「?」

「私が剥くから」

「でも、うでいたいでしょ?」

「林檎の皮剥くくらいなら、もう回復してるから」

 

シャドービーストが渋々と言った感じで私に林檎を差し出してくる。

近くにまとめて置いてあった私の荷物から料理用のナイフを取り出して剥き始める。

 

「わぁ…!じょうずだね!」

「…自炊くらい出来ないと冒険者失格だから」

「じすい?」

「自分で料理を作る事」

「そうなんだ」

 

…自分でやっておきながら何をやっているんだ…。

なんでシャドービーストと仲良く林檎を食べようとしているんだ?

頭ではずっと目の前の化け物を倒さねばと思っているのに、行動が全然噛み合わない。

…私はどうしてしまったんだ。魅了の魔法をかけられていると言われた方が納得出来た。効かないけど。

 

「…あ」

 

林檎を剥きながらふと自分の体を見ると包帯が巻いてあった。

自分で巻いた記憶は無い。という事は目の前のシャドービーストがやったのだろう。

 

「…よく、人間の治療器具の使い方知ってたね」

「ちりょうきぐ?」

「私に巻いてある包帯の事」

「ちがうよ?おしえてもらったの」

 

教えてもらった─その言葉を聞いて手が止まる。

…シャドービーストに包帯の使い方を教える…?

 

「誰から教えてもらったの?」

「えーっと…なんだっけ…あ、スレ民!」

 

スレミン…それがこのシャドービーストに包帯の使い方を教えたのか。

一体何のために?それはこのシャドービーストが言葉を話せる事と関係があるのだろうか。

手を再び動かしつつ考えたが考えが纏まらない。あまりにも情報が少な過ぎる…。

 

そんな風に悩んでる間に林檎は剥き終わった。

 

「…はい」

「? たべていいよ?」

「私は自分の分を今から剥くから。剥いてる間は食べれないでしょ」

「うーん でも…。 あ、そうだ!」

 

そう言うとシャドービーストは私が差し出した林檎を受け取ると半分に割った。

 

「はい!はんぶんこ!」

「…」

「これでいっしょにたべれるね!」

 

そんな事を私でも分かる笑顔で言ってきた。

まるで私と半分ずつ食べることが嬉しいかのように─。

 

「…でも結局残りのやつ私が剥くけど」

「えっと…ぼくもやる!」

「さっき失敗してたでしょ」

「つぎはできるよ!がんばる!」

 

呆れたような溜息が漏れた後私は─。

 

「…じゃあまずは先に食べようか」

「! うん!いただきます!」

 

取り敢えず林檎を食べる事にした。空腹なのは間違いでは無い。

胃に何かを入れておくのは悪く無いだろう。

腹部を貫かれてはいるがその程度で食事が出来ない程やわじゃ無い。

 

私を助けたシャドービーストと共に半分の林檎を齧る。

自生している林檎だからか甘さは少ない。

でも─悪く無かった。いつもはもっといいものを食べているのに。

 

 

私を苛む謎の寒さも──何故か和らいでいた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。