ようこそ(勘違い)大和撫子の学校生活へ 作:エカテリーナ
撫子ちゃんの苗字はどうしましょう…。大和はあまりにも安直ですよね?
※今回、第一話の撫子ちゃんの激重デメリットに触れる内容となっております。
その辺でもう見たくない!という方はブラウザバックでお願いします。
校内廊下に撫子の姿はあった。
「1-A…1-A…は…と、ここですね」
教師に礼を言ってから教室を目指す撫子。目的の教室に辿り着き、ガラリと戸を開けると40の視線が彼女を貫いた。
内心、身を捩りたくなるほどの羞恥を感じるも、おくびにも出さない。綺麗な礼を持って遅れたことを詫びる。
担任?の教師からは荷物を自分の席において入学式の為に移動すること、まだ時間に余裕はあるので、体調に問題があれば落ち着いてからでも欠席しても良いことを説明される。
内心、「流石、国が支援する学校」「生徒の体調面への気遣いも一流のものだ」と感じ入った撫子。体調面は今は大事無いので参加できることを伝えるとホッとした態度を感じ取ることが出来、「なんていい先生なんだろうか…!」と感動していた。
この時点で学校への評価は鰻登りだった。
―――――この時点では。
その後、教師が先導して入学式会場へと案内すると、各クラスごとに整列し、
先生方や生徒会長の話などを清聴し、式は粛々と進んでいった。
…突然だが皆さんは学校で学年集会や学校集会でヒソヒソ話をしたことがあるだろうか?スピーチをする側はマイクを使い声を拡声する為、前後の人となら割とバレずに会話することが可能なのだ。
そしてここで2つ、撫子のスペックについて説明しなくてはならない。
第一にその姿勢!
撫子は茶道や華道など、習い事や躾を通して人からの見られ方について叩き込まれている。模範にしたいほど綺麗な背筋。レントゲンで取れば背骨は真っすぐになっているだろう。
ただし、人の視覚はレントゲンや白眼の様に骨を見通すことは出来ないのでそのガワを見ることになる。
ズバリ、胸!バスト!!
某ファンタジー麻雀漫画原作の巫女さん並みの巨峰は、生徒だけでなく教職員達を以てしても到底太刀打ちできない戦闘力を誇っている。
それが真っすぐな背筋に支えられ、自己主張をすればもう…。歩く〇〇禁である。ワイシャツの第三ボタン?あいつは良いやつだったよ。
第二に、聴力!
現在は不調とはいえ、視力聴力その他ハイスペックな撫子は他の追随を許さない。
当然、ほんの3、4列。人で数えたら5人分の距離もない間隔でのヒソヒソ話もしっかり撫子イヤーは捕えていた。
「はぁ…」
頭の位置は動かさず、しかしほんの少しだけ目線を下げて溜息を零してしまう。その時視界に入ってしまう原因に対してだ。
男と男が声を抑えてする会話---猥談だ。
「デカい」「大きい」「揉みたい」「胸」「〇ロい」等等…。
今までも無かった訳ではないが、決して気にならない訳ではない。性欲に正直な男子生徒の視線や声は、撫子のメンタルをガリガリ削っていく。
幸いなのはAクラスではそういった目線が(比較的。あくまで比較的!)多くない事。
―――――撫子は内心めちゃめちゃ落ち込んだ。
その後、式がお開きになると教室に戻り学校についての説明を受ける。
現金は無く、全てポイントで管理すること。
電子生徒手帳の使い方や学校施設やカリキュラム、学生寮や周辺施設について生活するにあたって必要な事の説明がされる。
そして全ての学生に、今月分の10万ポイントが振り込まれている事を告げられると、ざわ…と驚きを孕んだ雰囲気がクラスを包む。
「支給額に驚いたか?この学校では生徒の価値を実力で測る。この学校に入学した諸君らには、それだけの価値があるという事だ」
他に、質問は?と担任―――自己紹介をされた真嶋先生―――はクラスを見回す。
はい、と異口同音に3つの声と手が上がる。
綺麗にハモった為、(内心)羞恥に身を捩る撫子だが、ぱっと見なに事もなかった様に微笑みを浮かべて手を上げたクラスメイトに目を移す。
手を挙げたのはスキンヘッドの男子生徒と小柄な銀髪の少女だった。
真嶋が先に少女、坂柳へ促すと彼女は落ち着き払った態度でポイントについて質問を重ねる。
「真嶋先生は先ほど、10万ポイントの支給についてこうおっしゃいました。生徒の価値は実力で測る、入学した私たちにはその価値があると答えました。間違いありませんね?」
「ああ、間違いない。」
「そうですか…では、
「…ふむ。先ほど伝えた通りだ。当校は、生徒の実力をもって価値を決める。そしてそれは、10万ポイント―――」
「真嶋先生、それでは答えになっていません。来月の、と私はお聞きしました」
「………」
その後も何度も言葉尻を捕え、ピシャリと担任相手でも物怖じせずに質問する坂柳の姿は、Aクラスの中でも注目を集める。浮ついた雰囲気が徐々に重々しくなり、気弱な生徒は真嶋と坂柳を見つめ右往左往している。
「先生、お答え下さい」
「…坂柳、その質問に答えることは出来ない。何故なら、お前たちはまだ1日に満たない時間しかこの学校生活を送ってはいない。にも拘らず、今ここで一月先の未来の価値をこうだと、伝えることは出来ない。
…これが今できる限りの答えだ。満足いったか?」
「…はい、
一触即発に感じた一幕だったが、真嶋の回答で坂柳も矛を収め席に着く。誰かの息をつく声が耳に入る。
気を取り直して真嶋が男子生徒、葛城を指名すると彼は生徒会や部活動の参加について質問し、後日説明会があることを説明され席に着いた。
最後に真嶋は撫子を指名する。それに応えはい。と音を立てないように立ち上がり、真嶋と目を合わせる。
「真嶋先生、授業の見学の権利は何ポイントでしょうか?」
「…見学の、権利?」
「はい、先ほど先生は、この学校では全てのものがポイントで買えると…。ですので、仮に体育や水泳を見学する場合は何ポイントになりますでしょうか?」
「…」
真嶋は少し待つように言うと、自身の端末でどこかにメッセージを送っている。
(…指の動きからメッセージを予想すると、真嶋先生より偉い人でしょうか?)
待ちながらもハイスペックな眼力で読タップ術をする撫子だが、撫子の質問へのクラス反応はバラバラだった。
興味なさげにしているもの、鼻の下を伸ばさぬように気を付けながら撫子の胸部装甲に目を向けるもの、(女子にはバレてる)自分の胸元を見て虚無の表情を浮かべるもの。
案外あっさり教えてくれると思っていた質問なだけに、長く感じた2,3分だが真嶋曰く時価との事だ。納得を見せて席に着く撫子。
そして理由を聞こうとして「いや!何でもない!気にするな!!」と食い気味に否定する真嶋。決して女子たちの目力に負けた訳ではない。ないったらない。
その後、チャイムと共に逃げる様に教室を後にする真嶋。それを尻目に、教室に残った面々は自己紹介をしようとするグループと早々に帰宅するグループに分かれる。
本当は自己紹介をしたかった撫子だが、初日は用事がある為後日必ずと約束をして教室を後にする。
向かった先は保健室。まだ誰もいない為、持ってきた荷物から準備して待っていると、五分もせずに部屋の主が戻ってきた。
「あれ~お客さん?」
「はい、養護教諭の星之宮先生ですか?」
「うん、そうだよ。1-Bの担任の星之宮 知恵で~す。貴女が撫子ちゃん?あ、名前で呼んで良かったよね?」
教師というより、近所のお姉さんの様な態度で距離を詰めてくる。名前についても噂になっていた撫子について知っていたらしく、グイグイ来る。今まで周りに居なかったタイプなだけに、押されっぱなしになる撫子。
「でも噂に違わぬ立派なのを持ってるよね~私もそこそこ自信があったのに、これを見るとね~」
「あはは…」
これには苦笑いするしかない。生んでくれた親に感謝はあっても、決して望んで得たものではなかったからだ。
恨みがましく生徒の胸をねめつける教師。すると後ろに回りガバッと手を伸ばして後ろから抱きしめる様にする。目標は当然二つの山だ。
慌てて逃れようとするが、相手の方が早い。本気で抵抗すれば兎も角、それでは教師に怪我をさせてしまう恐れがある。その為、
「えい!捕まえた~!」
「っ!ひ、んぅ…!」
弱弱しい身動ぎをする撫子を背後から覆い被さり胸に手を伸ばす。
むにゅん、と指が、掌がその双峰に沈む。
「ほれほれ~一体―――」
何を食べたらこんなに大きく、そう続ける
悪意は無かった。スキンシップの一環だった。
しかしそれは―――崩れ落ちる撫子の体を支える為に言うことは出来なかった。
「っ~~!!~~~~~~~っんんんんん……!!」
「え…!?な、撫子ちゃん?ど、うしたの…?…っ!」
口から漏れそうな
身体をがくがくと痙攣させる撫子に愕然とした星乃宮は思わず両の手を見る。
湿っている。両手が。何故?思わず、といった具合で胸を見ると、そこだけが透けて淡い水色の下着が見えてしまっている。
胸を、触ったら、濡れてシミが―――。
そこまで認識した
保健室に外出中の表示をかけ、鍵も閉める。カーテンも、あとはタオルと他にも―――。
「…ふーふ…ぁ…はぁ…!ん…」
「ごめんなさい…本当に…。本当にごめんなさい!こんなことするつもりじゃなかったの…!!」
その後、まだ震える撫子に恐る恐る近づくと、着替えの用意をする。(もちろんサイズに合うものは無い為、撫子の荷物から)
汗ばんだせいか胸元だけだったシミは上半身全体に広がっていた。
「ゴクリ」…思わず生唾を飲み込む。学生らしからぬ美貌の持ち主が、体に押し寄せる情動に耐え肩を震わせている。
部屋は、閉まっている。誰も見ていない。自分と二人だけ。フタリ、ダケ…。
ドッドッ…と心臓の鼓動が早まっている。どうにかなってしまいそうだった。震える手を肩に置こうとすると、俯いていた撫子が目を合わせてきて、慌てて手を隠す。
―――今度は血の気が引いてどうにかなりそうだった。
「星之宮、先生。申し訳ございません…ご迷惑をおかけしてしまって…」
「いいえ!違うの…!私が悪いの…!本当にごめんなさい、撫子ちゃん…」
謝罪合戦は物量で星之宮に軍配が上がり、荷物を持ってきてほしいと頼むとまるで飼い犬のように取ってこいをする。
鞄から大切に分けてある白い封筒を取り出し、封を開ける。その中のもう一つの封筒を星乃宮に渡す。恐る恐る読んでいく内に顔色が悪くなる。
読み終わった後、真っ白になった顔色でごめんなさいを連呼する
中々会わない目を合わせて、逸らせなくなってから自分の気持ちを伝える。
「星之宮先生には、これから助けて欲しいんです。でないと…私…」
「撫子ちゃん…分かったわ。私なら、何でも力になる…!大丈夫よ!あなたは一人じゃないわ!先生に任せなさい…!」
やっと明るい顔に戻った星之宮(なんなら頬を赤らめている)に、撫子も笑顔が戻る。
―――ぶっちゃけ撫子的には苦労を掛けて申し訳ない気持ちで焼き土下座が出来るレベルだったが、星乃宮はSAN値が激減して一時的狂気を発症したようなイベントだっただけだ。
その後、症状の説明や質問を返しながら今後の生活についての助言を貰ったり予定を組んだりする。まだ顔色は悪いが、覚悟を決めた星乃宮は撫子の為になんでもする覚悟がガンギマリしていた。
それをハイスペック分析力で理解した撫子は荷物から器具を取り出した。普段の生活ではまず目にしないそれを見た星乃宮の脳は、理解を拒んでいた。存在は知っている。知ってはいるが聞かざるを得なかった。
「えっと、撫子ちゃん?それは…?」
「はい、どうしても一人だと上手く出来なくて…こういうものを使った方が早く済むと持たされました」
満面の笑みでそれを渡す撫子。
引き攣った笑顔でそれを受け取る星之宮。
妊婦の出産後不良に利用する機器。―――搾乳機が、星乃宮の手にあった。
撫子さん:星乃宮先生優しいな(素直)
星之宮先生:再びSANチェック失敗!不定の狂気を発症!!
これなんか追加した方が良いタグありますかね?
第三話、初日放課後に会うキャラクターは…?
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