ようこそ(勘違い)大和撫子の学校生活へ 作:エカテリーナ
今回は堀北さんとの初の会話回です。
あんまり進んでいないので、次回から飛ばして行きたいと思います。
それではどうぞ!
「それで、綾小路君。そこの生徒と何の話をしていたのかしら?」
「堀北…」
「堀北さん…」
夕日に染まったショッピングモールの一角、カフェの前で3人と独りが邂逅した。
先程まで相談していた二人の口ぶりや、相手の
「申し訳ございません、この二人は私がお呼び立てしたのです」
「………あなたが?」
訝しげにこちらに見る妹さんに自己紹介をしようと綺麗な礼をして微笑む撫子。
「はい。1-A,西園寺撫子と申します」
「Aクラス…」
ぼそり、となにか呟いた様子だが反応が芳しくない。弁解を待っているのかと思い、言葉を続ける撫子だが強い言葉で遮られる。
「私から、ご説明させて頂きます。今回、お二人をお「結構よ。」………」
「っ…!」
「………」
ピシリ、と沈黙がその場に訪れた。言葉をピシャリと切った後には「綾小路君、私はあなたに聞いたのよ?」と念押しをする。一歩前に出ている撫子のことは
「…どうしたのかしら?普段の言い訳のキレが無いようだけれど」
「………」
「なにか言ったらどうなの?それとも、またいつもみたいに誤魔化すのかしら?櫛田さんと、まさかAクラスの生徒と密会だなんて、一体いつから「堀北さん!」…っ!なにかしら…?」
つらつらと綾小路を詰める彼女を止めたのは、今日この場所をセッティングしてくれた桔梗だった。存外
「二人に謝って…!」
「…何故、私が謝らなければいけないのかしら?それに、貴女は関係ないでしょう?これは、私と綾小路君の問題よ」
「堀北さんこそ何を言っているの…?」
「………なんの話かしら…?」
その場の雰囲気が、語気を強める二人を中心に剣呑となる。さっきまでの和気藹々とした雰囲気など見る影もない。
「私達が誰と、いつ、話していたってそれは私達の自由でしょ…!?それを、撫子ちゃんを無視して!綾小路君をまるで物みたいに…!いつも堀北さんに振り回されて、たまには一人で居たい時だって、息抜きをしたい時だって、あるのに…可哀そうだよ…!」
「櫛田…」
「桔梗さん…」
クラスでもあまりない、
※撫子は素の桔梗を知っているのでノーダメだった。
そして、目端が効く綾小路と冷静な撫子は周囲に気付く。その喧嘩のような一幕、既に
ざわざわしている野次馬や、なによりカフェはガラス張りだ。先程まで撫子を目で追っていた生徒たちにはやり取りの一部始終が見られている。
「貴女には、関係のないことよ…それに、他のクラスの生徒と話すことなんて「それこそ堀北さんには関係のないことだよ!」…っ!」
「く、櫛田…」
「桔梗?」
感情的に言葉を荒げる桔梗に思わず、(そのくらいで…)というつもりで肩に手を置くとガバっと抱きついてくる。「きゃっ…!」と声が思わず漏れるも、なんとか倒れないように彼女を抱きとめる。
心配そうな目を向ける綾小路に大丈夫だと目配せし、ふるふると小刻みに感情を押し殺す桔梗をあやそうと背中を撫でる。
「大丈夫、大丈夫です…桔梗」ポンポン…
「撫子ちゃん…!うぅ……!」ギュゥゥ…
「…泣かせた…?」「…なに?あの子…」「さっきまでお姉様が…笑顔で…」ざわざわ…
「…堀北、一先ず帰ったほうが良いんじゃないか?話なら明日でもいいだろ」
「…っ!失礼するわ…!」
周囲の雰囲気をから、自分の劣勢を感じたのか足早に去る彼女―――堀北鈴音さんを追いたい気持ちもあるが、
「撫子〜!…桔梗ちゃん…!?どうしたの?何があったの…?」
慌てて駆け寄ってくる帆波に、神崎も目が厳しくなり唯一の男子生徒である綾小路ににじり寄る。
「帆波…これは、その…」アワアワ
「桔梗ちゃん、泣いて…もしかして、誰かに酷いことをされたの…!?」フルフル
「…お前が?」ジロリ
「誤解だ。…いや、俺が、やった、ということではないという意味の誤解だ」オロオロ
「帆波ちゃん…うぅ…堀北さんが、堀北さんが酷いこと言って…私、私の事じゃないのに私、我慢出来なくて…」ウルウル
ちょっとしたパニックだった。とりあえず場所を移そうと神崎君が言った為、一同も移動をしようとなる。
近くにどこかないかと見渡すと、野次馬の数人が駆け寄ってくる。…何故か、撫子の元に。
「この先の曲がり角、半地下みたいな隠れ家な個室の喫茶店があります」「お姉様、こちらコーヒー券です」「席のご予約は取ってあります、ご友人もどうぞ」とわらわら出てきた。ありがたく貰う事にする。感謝を告げると、ピシッと礼をして颯爽と去っていく。…誰だったんだろうか。
※その様子を見て、これが噂に聞く撫子の親衛隊かと思う神崎。…
その後、完全個室喫茶店、『花園』に入る5人。入口で「初めてのお客様は…」と断られそうになるが、さっき貰ったコーヒー券を見せると「失礼いたしました、承っております。此方のお席へどうぞ…」と案内される。
席に着き、飲み物を頼んで届く頃には桔梗も落ち着いて話せるようになった。…しかし、雰囲気が良くなるかと言えばそんなことはなく、何なら経緯を話していく毎にBクラスの面々の表情が険しくなっていく。
Dクラス視点での説明は一方的な視点ではなくキチンと客観視されたもので、「現場を見ていなかったとはいえ、本当なら酷い話だ」と神崎をして、感情を口にするほどだった。所々、撫子もフォローというかなんともないことを伝えようとするも「撫子は優しいから」「西園寺はもっと怒ってもいいと思う」とやんわり咎められた。
―――この後めちゃめちゃ堀北さんのフォローをした。あんまり効果は無かった。むしろ逆効果だった…?
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Side.椎名ひより
今日は待ちに待った日だった。5月を迎え、この高度育成高等学校の真のルールが明かされ、私たちが
一点、不安が過ったのはテストの対策で講師役にされないかという懸念だった。が、クラスの王?と名乗りリーダーをしている龍園君曰く、作戦があるらしいので一先ず自分の(読書)時間は確保できている。良い噂は聞かないが、放っておいてくれるのなら大歓迎だ。
…脱線した。今日は木曜日、すなわち
その後、後続組で入部を希望した生徒たちはそのほとんどがお姉様目的だったらしく、部長にお茶漬けを出されて退散したらしい。当然だと部活の全員が憤慨していた。少なくともあの日、彼女が初めて来た時の新1年生は誰一人として彼女を目的に部活に来た生徒は居なかったのだから。(※喜んでないとは言っていない)
その日の授業も終わり、Cクラスを出て茶道部のある和テイストの部活棟に向かおうとする。するとそこで、珍しく龍園君から声をかけられ足を止める。…用件は分かっているだけに、憂鬱になる。
「おい、椎名。今日は部活か?精が出るな…」
「龍園君…私、先を急いでいるのですが…」
ざわり…とクラスに一瞬不穏な空気が流れるが、「ククク…そりゃ悪かったな」と特徴的な笑い声で謝罪をする龍園君に、その声は一瞬で立ち消える。…あんまり悪いとは思っていなさそうだが、指摘するのも時間が余計にかかりそうだからやめることにする。
「そんなに時間は取らせねえよ。…廊下に出ろ」
「…はい」
帰りの荷物も抱えて廊下に出る。まだ早めに終わったHRの為か生徒の姿は他にはない。密会なら、人気がある所は避けるべきかと思うが、龍園君がいいならそれでいいのだろう。早速とばかりに用件を告げられる。
「西園寺撫子の様子は、どうだ?」
「…お姉様は、特に変わった様子はないです。近づく1年生の姿も、茶道部ではないです。少なくとも、今は…まだ」
「そうか。…それで、お前はなにか
「…まだ、です………撫子お姉様は、とても人気で慕われていて中々近づけなくて…」
「チッ…そうか…意外とガードが堅いんだな…」
『西園寺撫子と
しかし、龍園君に言った通り、彼女は部のメンバーでも引っ張りだこだ。先輩たちは自分の知識や教えたい事が多々あり、また素直に習って慕ってくれる後輩(しかも絶世の美少女。嫉妬する気すら起きない)が自分を頼りにしてくれる。
こんなに教え甲斐、先輩冥利に尽きることはないだろう。
※コミュ力◎
お互いに別のことに頭を回していると、先に呼び止めた側が険のある表情で念押ししてくる。
「…おい、話を聞いてんのか?」
「はい…。撫子お姉様を…お姉様お姉様…」ブツブツ
「チッ…仕方ねぇ」
こちらが今日こそはと脳内で計画を立てているとそれを打ち切るように舌打ちをされる。彼はポケットから少しだけシミの痕のある白いレースのハンカチを取り出す。男子生徒の彼が持つには違和感のあるソレに、私は見覚えがある。
…
ガバリと手を伸ばすが、予想していたのか高く掲げられ、ぴょんぴょんと跳ねて取ろうとするが届かない。
「次の手だ。
「分かりました!」ピョンッピョンッ!
「…おい、お前、ガメるんじゃねぇだろうな?」
「そんなことしません!わかりましたから、それを下さい!」ピョンッピョンッ!
「…(ホントに大丈夫かコイツ…)ほらよ」
「………っ!!!」パァァァァ…!!
思わぬ幸運に、一層部活が待ち遠しく感じる。否、今日はもしかするともしかして、撫子お姉様とお話ができるかもしれない…!も、もしかすると…!その先も…!!
※健全な内容の妄想です。
ーーークラスでも見たことのない笑顔を浮かべる目の前の女子生徒に、不安を覚えるが彼女以上のメッセンジャーはいないと、龍園は自分を納得させる。…正直、かなり不安だが不思議と彼女相手なら悪い結果にはならないだろうと
その後、龍園君になにか言われた気がするが気付いたら茶道部の部室でその日の活動をしていた。…いつか読んだSF小説の主人公のように、自分以外の時が飛んだのではないかと思うほど、「あっ」という間に時間が進んでいたのだ。
ハンカチはポケットにあるのを確かめ安堵の息を着くと、前から「いかがしましたか?」と声がかかり、顔を上げる。
「…ぁ…」
女神が居た。濡羽色の長髪、菫の瞳、和服に着替えている為か豊満な胸が帯で強調され、男女問わず思わず目を奪われてしまう。「大丈夫です」と、「何でもありません」と口にしようとするも、言葉が喉から漏れず「はくはく」と空気の零れる音しかしない。
「…?
「ひゅい…。あの……」
「?」キョトン
「…なんで…わ、わたしの…名前…知って…」
西園寺さんが、撫子
「同じ学年の方は、全員名前を憶えているんです♪椎名、ひよりさん?」
「ふあぁ……!」
変な声が出た。顔が熱い。…絶対、顔は真っ赤だと思うのに、お姉様から、目が離せない。その時、「コホン」と咳払いが聞こえる。「ハッ」となり周囲を見ると、今は部活中だ。
上級生と下級生がペアでお茶の入れ方を見て教わる…そう、何とか思い出すと目の前に撫子お姉様がいる理由も明確だ。
教え手の数の調整の為に、和服を着て上級生側に回っていたことを思い出す。
ペコリと丁寧なお辞儀を全体の様子を見ていた部長にする撫子お姉様に、申し訳ない気持ちで部活に専念する。
道具の使い方、持ち方。今日入れるお茶の種類。その量、湯の注ぎ方、飲み方。そして相手への
…茶道では、諸説あるがお茶を点てると1人で飲むことなく次の人へ次の人へと回し飲みをする事が多い。時間がかかる、あるいは同じものを口にすることで心の結びつきを強くする等が理由らしい。
そう、だからこれは
―――その後、恍惚とした表情で部活を終えるひよりの姿があったとか無かったとか。
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部活の終わり頃に、人に囲まれる撫子になんとか近づくひより。その積極的な様子からは、クラス内での文学少女然とした雰囲気はない。
「西園寺さん…!この後」「撫子さん、本日もありがとうございました!」ざわざわ…
「西園寺ー来週の部活なんだけど、」「…お姉様…」
「申し訳ございません、この後は」「こちらこそです、本日もありがとうございました」「来週はこのお茶を」「はい、お姉様ですよ♪」
人に囲まれながらも、笑顔で一人一人に応えていく撫子。だが、こちらを熱っぽい目で見ている同級生に気が付く。手には、見覚えのあるハンカチを持っていて、それを以前ある生徒に使った日を思い出す。
「(まさか…龍園君になにか…?)皆さん、申し訳ございません、今日は彼女と先約がありまして…」
「ぇ…?」
「まぁ、残念ですね」「わ、分かりました!また次回の部活の時に…」「お疲れ様です、西園寺さん」ざわざわ
部の仲間たちに詫びると、先ほど一緒に部長のお点前を頂いた椎名ひよりさんと一緒に部室を出ようと手を引く。
…先ほどから、何かこちらに伝えたいような雰囲気はあった。しかし、
自体は急を要するかもしれない。手早く和服から制服に着替えると、待っていてもらった椎名さんの手を引く。
「あの…お姉…西園寺さん、どちらへ向かっているのでしょうか…?」
「あ、説明がまだでしたね…
「………ふ、…ふたり…きり…//」
何故か俯いてしまう椎名さんの手を離さない様に握って歩く事5分。落ち着ける様に個室のある喫茶店に入ると、飲み物をタッチパネルで頼んで早速ハンカチについて聞く。
彼女の話では、曰く「同じクラスの龍園君から再びのお礼を伝えたいので、その場を設けてほしい」との事だった。彼のその後のクラスでの様子を聞くと、何人ものクラスメイトと仲良くなり、既にクラスのリーダーとしてその辣腕を振るっているらしい。
先日の校舎裏での様子からの躍進に、クスリと笑みを零すと目の前のCクラスの生徒、ひよりさん(彼女から下の名前で呼ぶように言われ、此方も撫子と呼ぶように応えた)から「龍園君とはどういった関係なんですか…?」と不安そうな表情で聞かれる。
「龍園君と…ですか。それは、どういう意味なんでしょうか?」
「…ご不快に感じたら申し訳ありません。でも、龍園君と撫子お姉様が接点を持つなんて…彼は、少し荒っぽいというか…その…どうしてもそれが不思議で」
※お姉様呼びは断ろうとすると泣きそうな顔をされたので許可した。
「…なるほど」
ここで真実を言う事は、龍園君の信頼を裏切ることになる。しかし、目の前のひよりさんはこちらを心配した様子で聞いてきてくれた。ほんの少し、板挟みのような感覚に陥るが心配することは無い為、彼女の懸念を解きほぐす事を優先する。
「…ひより、少し…横に失礼しますね」
「ふぇ…!?」
四人掛けの椅子と机のある個室。対面する形で座っていた椅子から立ち、彼女の横に腰かける。間髪入れずに、肩を抱き寄せて「心配してくれて、ありがとうございます」と伝える。
「あぁぁの、あのあの」
「彼とは少し縁があって、その時にハンカチをお貸ししたんです」ギュウゥ…
「は、はぃぃ…」
「ひよりが心配するようなことはないですよ」ナデナデ
喫茶店の一室。百合の花が見えるような光景がそこにあった。…その後に女性従業員が飲み物を持ってきてひよりが慌てたり、全く動じずに提供する
何とか誤魔化せた(納得させられた?)と胸を撫でおろす撫子の元に、「また会いたい」とのメッセージが届いたので、笑顔で返信をする。
―――この後ひよりは連絡先に追加された西園寺撫子の名前をニコニコしながら見ていた。
夜に来た「例の件はどうなった?」との連絡に少し慌てた。メッセージを送ってOKを貰えたので、それを伝えた。
当然、ハンカチはひよりのポケットにそのままになっていた。
その後の一部の方々
〇〇「計画通り…!」
帆波「Dクラスの…堀北…鈴音…!」
椎名「お姉さま…」
撫子「明日は、Bクラス勉強会ですね…。準備をしっかりしないと…」
プロ店員「…(シマシタワー)」
この後のイベントは、原作イベント踏むの以外ではBクラスで勉強会を予定してます。他、やってほしいのありますか?※原作2巻以降の登場になるかも。
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特に無し。進めるの優先で!
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百合回。椎名、Cクラス
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百合回。神室、Aクラス
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百合回、その他。(適当に選びます)
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異性回、葛城、Aクラス
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異性回、龍園、Cクラス
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異性回、高円寺、Dクラス
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曇らせ回、教師、茶柱
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曇らせ回、教師、真嶋
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曇らせ回、教師、坂上
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その他リクエスト(感想に書いてください)