ようこそ(勘違い)大和撫子の学校生活へ 作:エカテリーナ
ここから番外編でイベントを埋めて、2巻へと行きたいと思います。
よろしくお願いいたしますね!
5月中頃。生徒会長の依頼でDクラス所属の妹に会おうとしたり、(結局あの日以来会えていない。桔梗曰くーーー。
「堀北さんが会う準備が出来ていないから、向こうから声がかかるまで待って欲しい」
ーーーとの旨)
Bクラスの勉強会(西園寺先生事件)やCクラスとの息抜き(メイド服事件)で様々な生徒と友諠を深めたりと、撫子は充実した学園ライフを送っていた。
そして、その日の朝のHR。連絡として
月初めに撫子から有栖に渡された過去問は、速やかにAクラスへと浸透されそれを中心に自習が為されていた。元々、勉強への苦手意識が少ないAクラスだ。勉強会など特別必要もない。満足そうに頷いてHRを終え、教室を去る真嶋。ガラリと開いた教室の扉の向こうから、おそらくDクラスだろうか。離れた教室から悲鳴のような怨嗟の声が響いているのが一瞬Aクラスまで届いた。
その音も、直ぐに閉じられた戸によって遮られる。それが合図という訳ではなかったが、Aクラスでも簡易ミーティングが実施される。
「各々が、各々の実力を発揮すれば問題ない」…というのが有栖の談だ。…もちろん、それでついていけない
「体調面でも気を付ける様に」とクラスを見渡して告げる葛城には、派閥だけでなくおおよその生徒も頷きで返す。
しかし、それとは別件でもAクラス生徒は緊張を迫られていた。
理由は過去問の秘匿。他クラスとの接触や悟られるような態度をせぬ様に警戒を払っていた為だ。部活の最中や校内・校外問わず自習の際も他クラスからの目線を避ける様に過ごす日々は絶対的に不安や緊張を強いる。クラスや自室以外では気も休まらない日々もあと半分ほど。気を抜かない様に両派閥でも厳戒態勢が敷かれている。
では何故、過去問を秘匿するのか?知っている体で聞き取りをするとこれは例年も使われているそうだ。しかし、今年度の1年生はAクラス以外の生徒が未だに誰も手にしていない。…理由は過去問の
過去問が配られた次の日、登校してきた撫子に始めは有栖が、話す内に葛城も近付いてきて過去問の代金の肩代わりを申し出てきたのだ。
二人は当然、なんならクラス中が撫子が過去問を必要としていないのはわかり切っている。それにも関わらずそれを手にした理由は他ならない。
明確な敵ではない撫子が単独で派閥を伸ばすのは兎も角、結果、自分への求心力が低下するのは避けたい。二人の方針は一致していた。
(※葛城は自分の陣営が撫子への反感や暴走を防ぐ目的が主だったが…)
そして、340,000PPと金額を聞いてクラスメイトの表情を引き攣らせた。
「…は?」「どうやって払ったのですか…まさか…ブツブツ」ざわざわ…
ざわざわ…「34万…?」「高っ…!」「…(またあいつ、処理落ちしてる…)」
その後、5万~10万くらいならポンと出すつもりだった二人も流石に即金でそんなPPは用意がない。「私が勝手にやった事ですし、クラスの皆様のお役に立てたなら何よりです」「普段、クラスの方々にはお世話になっているのに何も返せませんので」「
※ついでに親衛隊ファンが増えた。坂柳、葛城の派閥にダメージ!
そうして改めて、他クラスには絶対にバレないようにと念押しをされる生徒達。コピーをした神室は誰かに見られていないかを半ば詰問され、時間やすれ違った教師や生徒まで聞き取りをされていた。
1限目の授業が始まるまでの間、Aクラスでは情報統制会議が取り行われた。
…思えば今月も中々、イベントが盛り沢山だった。
ある日の放課後に時間があった為に日課を終えたら、茶柱先生に会って保健室で抱きしめられたので逆に
また別の日の放課後にはDクラスの
ちなみに今日は、図書室でDとCの騒動を収めた帆波に部屋で抱き着かれたりと、忙しない。ただ充実した日々を送るのだった。
………。
……。
…。
そして時は過ぎ、テスト当日のHR。
緊張した表情の面々を前に、定刻を告げる真嶋。予鈴の音と共に、一斉にテスト用紙を捲ると表情を和らげる。
淀みなく進む筆記音に、真嶋は生徒には見えぬ様に後ろ手で握り拳をしかと作る。
そして充実した表情の教え子たち。
贔屓目なしに、真嶋はAクラスの勝利を確信するのだった。
※この後めちゃめちゃ試験を受けた!次の日の発表では当然、退学者は誰も出なかった!!
なんなら平均点は4クラス一位だった!!
―――――――――――――――――
薄暗い一室。お互いの顔が確認できる程度の明かりの元、Aクラスの大半の生徒達は集まっていた。手にはグラス、壇上にはAクラスの双璧、その片翼を担う葛城が立っていた。
「それでは僭越ながら、俺が音頭を取らせて貰う。…今日は未だ初めての1つ目の試験に過ぎない。これに慢心することなく、学年で最も優れたクラスという自覚と誇りを持って、来月からも頑張っていこう。…では、乾杯!」
「「「乾杯!」」」
試験後の慰労会。坂柳と葛城両名から別々に誘われた撫子。「一緒にやりませんか?いいお店を知っているんです…!」という誘いに即堕ちした二人とクラスメイトを伴って、
全員ではないが大体の生徒が集まり、グラスを音立てて鳴らしてお互いの健闘を称え合う。
派閥ごとに分かれていても、一部のどちらでもない生徒はこれを機に交流を深めている。
「…坂柳さん、良かったんですか?葛城君に挨拶させて…」
「構いません。今回のこの集まりは、本当の意味で慰労会。1ヶ月疲れを労う為に、そして来月からは更に
「…西園寺さん、ですか…」
「………」「…撫子…」
自分の派閥生徒から「葛城に好きにさせていいのか」と不満を零されるも、今回の
実際、坂柳は慌てていなかった。こんなオープンな場では口にはしないが、今回のテストは仮に完全に実力勝負だったとしてもAクラスに退学する生徒は出なかっただろう。それは学力が高い生徒がいたからというのもあるにはあるが、何より
自己の研鑽だけで得られる勝利など、たかが知れている。
保守的に勝ち続けられるには限度がある。
専守防衛、実に素晴らしい。好きなだけやると良い。ただ防衛が許されるのは私たちが頂点Aクラスだからであり、
これがBクラスに
―――その時こそ自分が、坂柳有栖がこのクラスを牛耳るのだと未来図に笑みを深くする。
全く動じていないその様子に、坂柳を頂点とする生徒達はは更に信用と信仰、畏敬を重ねていく。
華奢で、病弱な坂柳は生徒達から幻想的な、浮世離れした偶像として慕われている。その実力が万全に発揮される日は、そう遠くは無いだろう。
静かに楽しむ雰囲気の坂柳の派閥とは反対に、葛城派の生徒達は喜びを露わにして飲めや歌えやと盛大な盛り上がりを見せていた。
メニュー注文や選曲用のタブレットを使って新しい食べ物や好きな歌を歌ったりと正に学生らしい楽しみ方をしていた。
「葛城さん!これ美味しいですよ!どうぞ!」「葛城君、一緒に歌いますか?」「何飲みますか?」ざわざわ
「ありがとう、十分満喫しているとも。お前たちも楽しんでくれ。今回は、皆の努力が結んだ結果を祝う会なんだからな」
「ありがとうございます!」「分かりました!」
明るい表情を浮かべる学友たちに頷きながらドリンクを飲む葛城。Aクラスのおおよそが集まったこの会はまさに理想の展開で、望外の喜びだった。
正直、教室の時点では自分たちの派閥での集まりも止む無しと思っていた。しかし、西園寺が2つの派閥を誘っての慰労会を企画してくれたため、少なからず派閥以外の生徒とも接触の機会が増えてきている。
…こういった機会を習慣化して、2台巨頭体制から徐々に
その事を相談できればと思い、今日の幹事を捜すが姿が見当たらない。坂柳の所かと思いチラリと探すも、坂柳も同じことを思っていたのか本人と目が合う。
「…西園寺は席を外しているのか?」
「あれ?そういえば…」「いないですね?」
キョロキョロと探すが西園寺は部屋にいなかった。普段は絶対に人目を引く彼女だが、薄暗いカラオケルームで30余名もいるのだ。1人欠けていても気が付かないのも仕方ない。その後、誰かが入力した曲が始まり、1人で、2人でと曲を歌っていく。それに合わせて室内のライトも回転して、Aクラスの生徒達も徐々に雰囲気が盛り上がりをみせる。今度は金髪の男子生徒―――坂柳の近くに良くいる、橋本がマイク片手に席を立つ。
「もしも、君が、一人なら~♪」
「へえ、橋本の奴歌上手いんだな…」「以外でもないけどね」
ガチャ「…お食事とお飲み物お待たせしました~」
「あ、ありが―――」「…え…なんで?…」
曲が終わり、次は隣の戸塚が入れた曲が流れていた。マイクを手渡すと良い笑顔で立ち上がり、大型モニタの前で周囲を巻き込みながら声を出している。クラスもそれに合いの手を入れて盛り上がり、曲の終盤を歌い切っていた。
その様子に、満足げにグラスを煽ると中身を飲み干す。すると空食器やグラスを片付ける従業員から声をかけられるので、そちらを向く。向いて、
「…お飲み物、新しいものをお持ちしますね?」
「ああ、ありがとうござ、…!?」
ガシャン、とグラスを落とす。丁度、曲の切れ目だったのか大きな音がカラオケルームに響く。
一同どうしたのかと顔を向けると、信じられないものを見たように固まる。
カチューシャを頭部に、濃紺のワンピースタイプのメイド服。ロングスカートに純白のエプロン、フリルが肩から胸、腰のあたりを飾り、
そして、最も視線を釘付けにするのは
未だに固まっている葛城の足元のグラスを拾うと、「どこか濡れていませんか?」と心配げな声をかける。
―――どう見てもメイド服を着た
~♪♪~♪
歌い手がいなくても流れる曲を皮切りに、再起動するパーティールーム。
「え!?お姉様!?」「西園寺さん、何を!?」
「ブッ…!」「うわ、お前鼻血やべぇぞ…」
「ん゛ん゛ぅ…!」「てぇてぇ」
「どういうことなの…」「ほわあぁ…」
一瞬で室内の雰囲気や盛り上がっていた空気が持っていかれた。その後、なんとか大丈夫な事を伝えて丸椅子に彼女を座らせると、事情聴取を始める。
一体、
「それで…西園寺、その恰好はどういう事なんだ?」
「はい、このめいど服というのは女中が着る正装でして、このお店では無料でレンタルが出来るのとの事でご厚意に甘えております」
「いや、そういう、事、ではなくてだな…」
「?」
思わず頭を抱える。不思議そうな表情で首を傾げている西園寺に神室が思わず、という表情で質問の補足をする。
「撫子、それがメイド服っていうのは分かるんだけど…それを、なんで今、着てるのかを知りたいんでしょ、葛城は」
「…成る程、そういう事だったのですね」
ていうか私も知りたいわ。そうボソリと呟く神室に、得心が行ったとうんうんと頷く西園寺。白い皮手袋に包まれた手を頬に当てながら「実は…」と語りだす姿も、普段とは違った色気のような、普段との違いにノックダウンしている生徒もチラホラいた。
「以前、お世話に会った方にこのお店を紹介されまして…」
「…紹介されて?」
「その際に、こう伺ったのです。『この服はお世話になった人へ奉仕をする際に纏う正装』だと」
「「「………」」」
絶対騙されてる。図らずもクラスの心が一つになる。(葛城もこんなに早く纏まるとは思っていなかった)
しかし明るい表情でその相手を絶賛してるのに水を差すことは出来なかった。未だに挙動が不審気味な葛城にため息をつきながら先を促す神室。
「まあ経緯は分かったけど、お世話っていうなら私たちは違うんじゃない?逆でしょ?」
「本日は皆様が試験を乗り越えた記念すべき日。是非、お祝いしたいと思い、再びめいど服を着た次第です…!」
「あ…そ…」ハァ
胸の前で両手を祈るように組む西園寺に、神室も諦めるようなジェスチャーで主人の元へ戻る。
各々もとりあえず理解はしたのか、女子生徒はなんとか思い直す様にいうが抱きしめられて耳元で囁かれるとあっさりと撃沈していく。結局、このままで進行することになった。
※もともと男子生徒は誰も反対していない。
「では皆様、この後もお楽しみ下さいませ♪」
この後めちゃめちゃ盛り上がった!慰労会は大成功だった!!
※一部、というか大半の性癖にメイド萌えが追加された!!
読了ありがとうございました!
この後は堀北さんの勉強会その②、茶柱先生の一幕、高円寺との出会い等を行う予定です。
アンケートは行いますが、是非皆様が刺さるものを選んでくれると登場させるかもしれません。
よろしくお願い致します!
撫子に、今後来てほしいコスチュームは?(当然、服装に見合ったイベントが起きます)
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メイド服(ミニスカート)
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メイド服(クラシカル)
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巫女服
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和服、着物
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チアガール
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〇エプロン
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バニーガール
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ゴスロリ
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水着(※特別試験編で予定あり)
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競泳水着
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ミニスカポリス
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ミニスカナース
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ミニスカサンタ
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その他。(感想欄で)